今回は2016年49回の細胞検査士過去問の解答を出すよ。
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総論
1.4(CD)
正しいものはどれですか.
A.高齢者の骨髄脂肪減少は生理的萎縮の一つである
B.水腎症では腎実質に栄養障害性萎縮を起こす
C.アポトーシスの増加は臓器の萎縮を引き起こす
D.高血圧症での心肥大は機能性肥大である
E.女性化乳房は特発性肥大に含まれる.
2.3(BC)
癌とリスクファクターの関係で,正しい組み合わせはどれですか
A.子宮頸癌 ― プロゲステロン
B.子宮体癌 ― エストロゲン
C.食道癌 ― 飲酒
D.膵癌 ― HPV
E.腎癌 ― EBV
3.1(AB)
がんの罹患率と死亡率の差が大きいものはどれですか
A.乳がん
B.肺がん
C.膵がん
D.肝がん
E.大腸がん
4.5(DE)
腫瘍と関連遺伝子で,正しい組み合わせはどれですか
A.甲状腺濾胞癌 ― MEN1
B.網膜芽細胞腫 ― WT1
C.ウィルムス腫瘍 ― RB1
D.リンチ症候群 ― MLH1
E.乳癌 ― BRCA1
5.4(CD)
免疫組織化学における陽性反応を示す部位で,正しい組み合わせはどれですか
A.CD20 ― 核
B.c-kit(CD117) ― 核
C.HER2 ― 細胞膜
D.サイトケラチン ― 細胞質
E.エストロゲンレセプタ ― 細胞膜
6.4(CD)
正しい組み合わせはどれですか
A.胃主細胞 ― 塩酸分泌
B.膵島 D 細胞 ― ガストリン分泌
C.肝細胞 ― 胆汁産生
D.T リンパ球 ― インターロイキン産生
E.甲状腺濾胞上皮細胞 ― カルシトニン分泌
7.1(AB)
正しい組み合わせはどれですか
A.高カルシウム血症 ― 肺小細胞癌
B.低血糖症 ― インスリノ-マ
C.カルチノイド症候群 ― 膵癌
D.クッシング症候群 ― 甲状腺濾胞癌
E.皮膚筋炎 ― 悪性黒色腫
8.1(AB)
肝臓の血液の流れで,正しい組み合わせはどれですか
A.肝動脈 → 小葉間動脈 → 類洞 ―→ 中心静脈 ――→ 肝静脈
B.門脈 ―→ 小葉間静脈 → 類洞 ―→ 中心静脈 ――→ 肝静脈
C.肝動脈 → 中心静脈 ―→ 類洞 ―→ 小葉間動脈 ―→ 肝静脈
D.門脈 ―→ 中心静脈 ―→ 類洞 ―→ 小葉間動脈 ―→ 肝静脈
E.肝動脈 → 中心静脈 ―→ 類洞 ―→ 小葉間静脈 ―→ 肝静脈
9.4(CD)
がん抑制遺伝子で,正しいものはどれですか.
A.Myc
B.Ras
C.p53
D.Rb
E.Src
10.2(AE)
日本人の死亡統計(2014 年)について,正しいものはどれですか.
A.主な死因は悪性新生物,心疾患,肺炎の順に多い
B.死因で悪性新生物の占める割合は 50%である
C.胃癌と大腸癌の死亡率は男女とも増加している
D.乳癌の死亡率は減少している
E.肺癌の死亡率は男女とも増加している
11.4(CD)
扁平上皮化生を生じやすい組織で,正しいものはどれですか
A.卵管
B.尿細管
C.膀胱
D.気管支
E.十二指腸
12.5(DE)
癌と腫瘍マーカーで,誤っている組み合わせはどれですか
A.絨毛癌 ― β-hCG
B.肝細胞癌 ― α-フェトプロテイン
C.前立腺癌 ― PSA
D.卵巣癌 ― CEA
E.大腸癌 ― CA-125
13.4(CD)
内胚葉、中胚葉、外胚葉発生について,誤っている組み合わせはどれですか
A.中枢神経 ― 外胚葉
B.肺 ― 内胚葉
C.胸膜 ― 内胚葉
D.副腎皮質 ― 外胚葉
E.脾臓 ― 中胚葉
14.4(CD)
組織形態の表現で,誤っているものはどれですか
A.間質量の少ない癌を髄様という
B.細胞が放射状に配列する状態をロゼット配列という
C.腫瘍細胞巣内に腺腔が複数みられる状態をコメドという
D.腺癌胞巣内部に粘液を貯めている状態を癌真珠という
E.複数の細胞の細長い核が平行に配列する状態を柵状という
15.5(DE)
誤っているものはどれですか
A.T 細胞受容体は遺伝子再構成により多様な受容体を持つことができる
B.B 細胞は免疫グロブリンにより抗原を認識する
C.皮膚のランゲルハンス細胞は樹状細胞の一種である
D.IV 型アレルギーでは免疫複合体により組織障害を来す
E.自己免疫性膵炎では IgM クラスの免疫グロブリンが多数産生される
16.3
小児に好発する腫瘍を1つ選びなさい
1.膠芽腫
2.Grawitz 腫瘍
3.上衣腫
4.Hodgkin リンパ腫
5.Bowen 病
17.3
アポトーシスで,誤っているものを1つ選びなさい
1.局所の炎症に進展しない
2.細胞質に水泡形成が生じる
3.ライソゾームが崩壊する
4.初期には細胞質が保たれる
5.組織球性細胞に貪食される
18.5
臓器を構成する筋肉で,誤っている組み合わせを1つ選びなさい
1.心筋 ― 横紋筋
2.食道 ― 横紋筋および平滑筋
3.胃 ― 平滑筋
4.小腸 ― 平滑筋
5.膀胱 ― 横紋筋
19.5
ヒトの腫瘍と原因ウイルスで,誤っている組み合わせを1つ選びなさい
1.バーキットリンパ腫 ― EB ウイルス
2.T 細胞白血病 ― HTLV-1
3.肝臓癌 ― B 型肝炎ウイルス
4.子宮頸癌 ― ヒトパピローマウイルス
5.髄膜腫― ヘルペスウイルス
20.4
二相性を示す腫瘍として,誤っているものを1つ選びなさい
1.巨細胞腫
2.滑膜肉腫
3.絨毛癌
4.胎児性癌
5.ディスジャーミノーマ
技術
1.5(DE)
Papanicolaou 染色について正しいものはどれですか
A.ギルのヘマトキシリンには酸化剤として酸化第二水銀が含まれている
B.EA50 にはオレンジ G,エオジン Y,ライトグリーンが含まれている
C.分子量は大きい順にオレンジ G,エオジン Y,ライトグリーンである
D.リンタングステン酸は選択的染色に関与すると考えられている
E.透過性に優れた染色法で,細胞の重なりがあっても観察が可能である
2.3(BC)
ヘマトキシリン染色液について正しいものはどれですか
A.ヘマトキシリンは水に易溶性である
B.ヘマトキシリン染色液は酸性である
C.アルミニウムへマテインラックスは負に荷電する核のリン酸基と結合する
D.マイヤーのヘマトキシリンは退行性染色である
E.色出し操作は蒸留水で行うことが望ましい
3.2(AE)
Giemsa 染色について正しいものはどれですか
A.細胞剥離が少ない
B.細胞密度の高い標本や重積集塊の観察に適している
C.封入前にアルコールによる脱水とキシレンによる透徹を行う
D.使用する水や緩衝液の pH が高いと赤みが強くなる
E.塗抹後の乾燥はドライヤーの冷風で十分行う
4.2(AE)
正しい組み合わせはどれですか
A.PAS 反応 ― グリコーゲン ― 赤紫色
B.Alcian blue 染色 ― 鉄イオン ― 青色
C.Berlin blue 染色 ― リポフスチン ― 青色
D.Colloid iron 染色 ― ヘモジデリン ― 赤色
E.Grocott 染色 ― アスペルギルス ― 黒色
5.5(DE)
細胞診検体処理に関して正しいものはどれですか
A.検出率を高めるため,喀痰塗抹はできるだけすり合わせ法で厚く塗抹する
B.脳脊髄液は抗凝固剤を入れる
C.体腔液の湿固定は塗抹後,細胞剥離を防ぐためゆっくり固定液に入れる
D.液状化細胞診(LBC 法)では重なりの少ない標本ができる
E.関節液など粘稠性検体はすり合わせ法が適している
6.4(CD)
Fluorescence in situ hybridization(FISH)法について,正しいものはどれですか
A.細胞周期の G1 期や S 期の細胞では判定できない
B.細胞診標本では,エタノール固定ではなくホルマリン固定する事が必須である
C.ゲノムにおけるある特定の遺伝子の増幅や転座を証明する事が可能である
D.液状化細胞診(LBC 法)標本でも施行可能である
E.肺癌における EGFR 遺伝子変異解析に有用な方法である
7.3(BC)
免疫細胞化学染色で核内に反応する抗体はどれですか
A.D2-40(ポドプラニン)
B.PgR
C.Ki-67(MIB-1)
D.EGFR
E.CD56(NCAM)
8.5(DE)
労働安全衛生法の特定化学物質障害予防規則について正しいものはどれですか
A.発がん性に特化した健康障害を予防するための規則である
B.病院内では特定化学物質作業主任者を選任する必要はない
C.従事した労働者の作業記録を 5 年間保存する必要がある
D.製造メーカーが交付した安全データーシート(SDS)を周知する必要がある
E.ホルムアルデヒドは第 2 類物質に指定されている
9.3(BC)
Papanicolaou 染色のうち誤っているものはどれですか
A.固定前乾燥によりコーンフレーク状人工産物が生じる
B.固定前乾燥により腺細胞は収縮する
C.固定前乾燥により核クロマチンは不明瞭になる
D.乾燥後アルコール固定した標本では,再水和処理で染色性は改善しない
E.再水和法ではスキムミルクなどを用いる
10.2(AE)
細胞診標本作製法について誤っているものはどれですか
A.脳脊髄液中には細胞が少ないため 3000 回転 5 分間で遠心する
B.体腔液は検体処理までの間,室温より 4℃保管が望ましい
C.体腔液遠心後,バフィーコート層から沈渣を採取し標本作製を行う
D.0.9%塩化アンモニウムは溶血に時間を要するが,細胞変性は少ない
E.オートスメア法やサイトスピン法では溶血操作は不要である
11.1(AB)
免疫細胞化学染色について誤っているものはどれですか
A.ポリクローナル抗体は非特異反応が少ない
B.ポリマー試薬を用いる場合,内因性ビオチンの影響を考慮する
C.非特異反応の阻止には,二次抗体と同一動物種の正常血清が用いられる
D.不十分な内因性ペルオキダーゼの阻止は誤判定となる要因である
E.自動免疫染色装置で染色を施行した標本においても染色性を確認する
12.1(AB)
免疫細胞化学染色における非特異反応の防止について,誤っているものはどれですか
A.使用する一次あるいは二次抗体の濃度を上げる
B.切片を一旦乾燥させる
C.PBS による洗浄を十分にする
D.塩濃度を上げた洗浄用緩衝液を使用する
E.Tween20 等の界面活性剤を加える
13.3(BC)
Papanicolaou 染色標本作製法において誤っているものはどれですか
A.塗抹時の乾燥では細胞が膨化する
B.封入時の乾燥では細胞にオパーク状核を生じる
C.染色後の乾燥標本でも再水和法は有効である
D.固定前に乾燥した標本は赤みを帯びる
E.脱水が不十分な場合は退色が起きやすい
14.3(BC)
穿刺吸引細胞診の実施に際して誤っているものはどれですか
A.超音波ガイド下で正確に部位を確認し実施できる
B.降圧剤を服用している場合,穿刺吸引細胞診は実施できない
C.咳嗽症状が持続しても穿刺吸引細胞診実施には影響ない
D.抗凝固剤を一時中止する場合がある
E.ドップラー血流を確認した後の穿刺が推奨される
15.3
誤っているものを1つ選びなさい
1.顕微鏡で拡大されてみえる範囲は接眼レンズの視野絞りの直径で決まる
2.対物レンズの倍率を上げると焦点深度は浅くなる
3.コンデンサーの開口絞りを開くと分解能は低下する
4.色収差とは,波長によって焦点距離が異なってしまう光線収差のことである
5.プランアポクロマート対物レンズは,紫,青,赤の3色収差補正がされている
16.3
誤っている組み合わせを1つ選びなさい
1.偏光顕微鏡 ― アミロイドの観察
2.蛍光顕微鏡 ― FISH 法の判定
3.位相差顕微鏡 ― 蛍光染色標本の断面像の観察
4.電子顕微鏡 ― ウイルスの観察
5.微分干渉顕微鏡 ― 生の細胞や組織の観察
17.4
細胞転写法に関して誤っているものを1つ選びなさい
1.1 枚の標本から複数の標本を作製することができる
2.免疫細胞化学的検索や in situ hybridization(ISH)法に応用することができる
3.カバーガラスを剥す場合には加温したキシレンを用いると早く剥すことができる
4.疎水性封入剤のほか,親水性封入剤を使用することもできる
5.硬化した封入剤を軟化させるためには温水を使う
18.5
セルブロック法について誤っているものを1つ選びなさい
1.多数の標本作製が可能である
2.免疫細胞化学染色が可能である
3.遺伝子解析が可能である
4.パラフィンブロックとして後に再利用できる
5.出現細胞が少ないときに有用である
19.5
労働安全衛生法の有機溶剤中毒予防規則で定められている有機溶剤として誤っているものを1つ選びなさい
1.アセトン
2.キシレン
3.メタノール
4.クロロホルム
5.ホルムアルデヒド
20.2
誤っているものを1つ選びなさい
1.感染性医療廃棄物は,感染性一般廃棄物と感染性産業廃棄物に分類される
2.病理廃棄物である臓器・組織は感染性産業廃棄物に分類される
3.医療機関は有機溶剤作業主任者を置かなければならない
4.橙色のバイオハザードマークは,固形状の感染性廃棄物であることを示す
5.キシレンは女性労働基準規則の対象物質として指定されている
体腔液・尿・その他
1.4(CD)
甲状腺腫瘍について正しいものはどれですか
A.濾胞癌は細胞異型で診断することが可能である
B.髄様癌の予後はきわめて悪い
C.良性,悪性とも女性に多い
D.悪性では乳頭癌が一番多い
E.未分化癌は C 細胞由来である
2.4(CD)
正しいものはどれですか
A.骨肉腫の細胞診では類骨はみられない
B.骨巨細胞腫の腫瘍細胞は CD68 陰性である
C.顆粒細胞腫はジアスターゼ抵抗性の PAS 反応陽性顆粒を有する
D.滑膜肉腫では SYT-SSX 融合遺伝子が高率に検出される
E.横紋筋肉腫の腫瘍細胞は Synaptophysin 陽性である
3.1(AB)
脳腫瘍の WHO 分類で gradeⅣとされる脳腫瘍はどれですか
A.膠芽腫
B.髄芽腫
C.乳頭状髄膜腫
D.脳室上衣腫
E.退形成性星細胞腫
4.3(BC)
急性前骨髄球性白血病(FAB 分類 M3)について誤っているものはどれですか
A.アウエル小体が高頻度に認められる
B.ミエロペルオキシダーゼの陽性率は 3%以下である
C.フィラデルフィア染色体が高頻度に認められる
D.播種性血管内凝固症候群(DIC)を合併しやすい
E.レチノイン酸による分化誘導療法で高い寛解導入率が得られる
5.2(AE)
誤っているものはどれですか
A.マントル細胞リンパ腫では,14 番染色体と 18 番染色体の転座がみられることが多い
B.濾胞性リンパ腫では bcl-2 タンパクの過剰発現がみられる
C.バーキットリンパ腫は,CD10 陽性である
D.血管内大細胞型 B 細胞性リンパ腫では,血球貪食症候群を併発しやすい
E.わが国で最も頻度の高い B 細胞性リンパ腫は濾胞性リンパ腫である
6.2(AE)
誤っているものはどれですか
A.亜急性壊死性リンパ節炎では核片を貪食した類上皮細胞がみられる
B.結核性リンパ節炎では壊死物質を認める
C.Piringer リンパ節炎はトキソプラズマ感染が原因である
D.伝染性単核球症では Hodgkin/Reed-Sternberg 細胞類似細胞を認めることがある
E.ネコひっかき病では好酸球浸潤像が特徴である
7.4(CD)
誤っているものはどれですか.
A.硬癌はマンモグラフィーでスピキュラを示すことが多い
B.浸潤性微小乳頭癌の癌胞巣では腺腔の分泌面が外向きである
C.浸潤性小葉癌の核は E-cadherin 陽性である
D.乳管腺腫では異型の強い扁平上皮化生がみられることがある
E.基質産生癌は MRI でリング状に造影される
8.AとCとE
誤っている組み合わせはどれですか.
A.甲状腺 ― C 細胞 ― サイロキシン
B.上皮小体 ― 主細胞 ― パラトルモン
C.膵臓 ― γ細胞 ― ソマトスタチン
D.精巣 ― 間細胞 ― アンドロゲン
E.下垂体 ― 前葉 ― バゾプレシン
9.5(DE)
中皮細胞について誤っているものはどれですか
A.印環細胞様になることがある
B.反応性中皮細胞はときに多核になる
C.細胞表面に Alcian-blue で染色される微絨毛がみられる
D.反応性中皮細胞は静止状態の中皮細胞に比べ剥離しにくい
E.ギムザ染色で細胞質は好酸性を示す
10.2
甲状腺腫瘍について正しいものを1つ選びなさい
1.濾胞腺腫は甲状腺機能亢進症を伴わない
2.好酸性細胞型濾胞腺腫の細胞質には, 豊富なミトコンドリアが存在している
3.乳頭癌のリンパ節転移は稀である
4.低分化癌は Calcitonin 分泌を特徴とする
5.硝子化索状腫瘍では, Cytokeratin 19 が陽性を示すことが多い
11.2
ユーイング肉腫について正しいものを1つ選びなさい
1.紡錐形細胞から構成される
2.細胞質内にグリコーゲンを含む
3.高齢者での発生頻度が高い
4.骨または類骨を形成する
5.横紋筋肉腫との鑑別は容易である
12.3
正しいものを1つ選びなさい
1.尿路結石患者の尿中には,アンブレラ細胞は認めない
2.尿路に発生する扁平上皮癌は低分化型が多い
3.マラコプラキアでは,カルシウム鉄を含有した組織球の出現が特徴である
4.尿中に出現する腺癌細胞は,ほとんどが膀胱原発である
5.尿路上皮乳頭腫は悪性転化する
13.3
小児に多くみられる脳腫瘍を1つ選びなさい
1.退形成性星細胞腫
2.乏突起膠腫
3.髄芽腫
4.髄膜腫
5.血管芽腫
14.4
浸潤性乳管癌の悪性度に関連する指標として,誤っているものを1つ選びなさい
1.Ki-67(MIB-1)標識率
2.核異型スコア
3.核分裂スコア
4.Cytokeratin 20
5.HER2-FISH
15.全て〇
誤っているものを1つ選びなさい
1.乳管腺腫では異型を伴ったアポクリン化生細胞が出現することがある
2.Mucocele-like-lesion はマンモグラフィーでは石灰化病変として指摘される
3.乳頭部腺腫は腫瘍の発生場所が細胞診断の助けとなる
4.乳管過形成では癌に比して均一性に乏しい細胞所見を呈する
5.肝硬変による肝機能の低下は女性化乳房の一因となる
16.3
胸膜悪性中皮腫について誤っているものを1つ選びなさい
1.壁側胸膜より発生する
2.胸水貯留による呼吸困難が初期症状であることが多い
3.早期の段階からリンパ行性に肺実質に転移することが多い
4.多くの症例で p16 遺伝子を含む 9 番染色体短腕の欠失が認められる
5.アスベストによる健康被害の救済給付対象となる指定疾病の一つである
17.2
腹膜偽粘液腫について誤っているものを1つ選びなさい
1.異型に乏しい細胞が出現する
2.背景の粘液は PAS 反応陽性,Alcian blue 陰性である
3.予後不良の疾患である
4.虫垂の粘液嚢胞破綻が原因となる
5.卵巣の粘液性嚢胞腺腫の破綻が原因となる
18.4
次のうち誤っているものを1つ選びなさい
1.膀胱癌は男性に多い
2.糸球体腎炎では尿中に尿細管上皮細胞が出現することがある
3.Bellini 管癌は集合管上皮由来である
4.膀胱内注入療法に BCG は用いられない
5.ビルハルツ住血吸虫感染は膀胱癌を引き起こすことがある
19.4
泌尿器細胞診について誤っているものを 1 つ選びなさい
1.新鮮な尿から出来るだけ多くの細胞を集める
2.膀胱鏡の発達によって膀胱洗浄液は減少している
3.カテーテル尿は多くの細胞を採取できる
4.回腸導管尿は変性した多数の扁平上皮細胞がみられる
5.Decoy cell は悪性細胞との鑑別が必要である
20.5
Schwann 細胞腫について誤っているものを 1 つ選びなさい
1.神経鞘細胞由来の腫瘍である
2.良性腫瘍である
3.全脳腫瘍の約 10%を占める
4.頭蓋内発生では,女性に多い
5.聴神経鞘腫は,第 9 脳神経から発生する
呼吸器
1.1(AB)
縦隔腫瘍について正しい組み合わせはどれですか
A.悪性リンパ腫 ― 可溶性 IL-2 受容体抗体
B.胎児性腫瘍 ― 絨毛性ゴナドトロピン
C.神経性腫瘍 ― 抗サイログロブリン抗体
D.縦隔甲状腺腫 ― 抗アセチルコリン受容体抗体
E.胸腺腫 ― 抗ミトコンドリア抗体
2.3(BC)
腺癌と比較し扁平上皮癌でしばしば認められる所見として正しいものはどれですか
A.微小乳頭状集塊
B.細胞相互封入像
C.細胞質の層状構造
D.核内細胞質封入体
E.微細顆粒状のクロマチンパターン
3.1(AB)
扁平上皮化生細胞について正しいものはどれですか
A.気管内挿管後の物理的刺激により異型化生細胞がみられることがある
B.喫煙により喀痰中に持続的に出現することが多い
C.口腔内正常扁平上皮細胞より大型化する傾向にある
D.散在性に認められ,集塊で出現することはない
E.化生細胞は基底細胞が増生し,円柱状化した細胞である
4.3(BC)
肺癌細胞診の報告様式について正しいものはどれですか
A.判定区分は陰性,陽性の 2 つに区分する
B.腺癌の診断で,印環細胞や微小乳頭状構造などがみられるときは付記する
C.陰性の時に悪性以外の病変が推定可能なら当該診断を記述する
D.陽性の時に細胞診断が困難な場合でも,何か推定診断を記述する
E.喀痰検体が唾液のみの場合でも悪性細胞を認めなければ陰性とする
5.2(AE)
正しいものはどれですか
A.術中迅速細胞診の目的は切除範囲の決定ではない
B.喀痰細胞診検体では,細胞の異型が弱くみられる傾向にある
C.病巣直接採取検体では,癌細胞の異型が強調されることが多い
D.胸腔洗浄細胞診での悪性細胞の有無は,病期決定には反映されない
E.細胞診検体の遺伝子検査への応用は,治療効果の予測に大きく関わってくる
6.2(AE)
肺結節に対する穿刺吸引細胞診で莢膜を有する酵母様真菌が認められた場合,正しいものはどれですか
A.髄膜炎を起こす
B.結核性空洞に発生する
C.アレルギー症状が引き起こされる
D.口腔内の常在菌である
E.鳥の糞に汚染された土壌から分離される
7.4(CD)
次のうち正しいものはどれですか
A.非手術例において,生検にて扁平上皮癌が疑われた場合,EGFR 遺伝子検査は行わなくて良いとされている
B.肺癌の分子標的薬であるゲフィチニブ(イレッサⓇ)は,VEGF 遺伝子変異症例に有効である
C.EGFR 遺伝子検査は,非小細胞肺癌における治療方針決定のために行うべきである
D.EML4-ALK 融合遺伝子(ALK 遺伝子転座)を持つ肺癌の組織型は,ほとんどが腺癌である
E.細胞診の検体は,EGFR 遺伝子検査に利用できない
8.1(AB)
気管支喘息で喀痰中に出現しにくいものはどれですか
A.含鉄小体
B.Schaumann(シャウマン)小体
C.creola(クレオラ)小体
D.Curschmann(クルシュマン)らせん体
E.Charcot-Lyden(シャルコー・ライデン)結晶
9.5(DE)
転移性肺腫瘍の細胞診断について誤っているものはどれですか
A.腎癌では血性背景となることが多い
B.腎癌では細胞質は淡明で広い
C.大腸癌では壊死性背景を伴うことが多い
D.大腸癌では立方状の腫瘍細胞が多くみられる
E.食道癌では原発性肺扁平上皮癌との鑑別がつきやすい.
10.2(AE)
上皮内腺癌について誤っているものはどれですか
A.予後不良である
B.3cm 以下である
C.微小乳頭状増殖はみられない
D.粘液産生の有無は問わない
E.間質浸潤がみられることがある
11.4(CD)
喀痰細胞診における異型扁平上皮細胞の判定基準について誤っているものはどれですか
A.細胞質の染色性が彩度の高いオレンジ G に鮮やかな染色性を示すものを過染という
B.細胞の大小不同が中等度とは 2 倍大くらいのばらつきのものをいう
C.ライトグリーン好性細胞において N/C 比が 1/2 以上のものを N/C 比“中”という
D.クロマチンが好中球と同程度の濃度を示すものを軽度増量という
E.高度異型扁平上皮細胞には一部癌が含まれる
12.3
大細胞神経内分泌癌について正しいものを 1 つ選びなさい
1.腫瘍内部に石灰化を認めることが多い
2.広範な壊死はみられない
3.電顕にて細胞質に神経内分泌顆粒が確認される
4.腫瘍細胞の細胞質は広く重厚感がある
5.免疫組織化学染色で chromogranin A,synaptophysin,CD56 はすべて陽性となる
13.1
腺癌と他の癌との鑑別で最も重要な所見を 1 つ選びなさい
1.粘液産生
2.核偏在性
3.明瞭核小体
4.泡沫状細胞質
5.細顆粒状クロマチン
14.4
肺癌細胞像について次のうち正しいものを 1 つ選びなさい
1.腺癌細胞の核は中心性である
2.小細胞癌細胞では細胞質を認めない
3.カルチノイドは腺腔構造が明瞭である
4.腺癌細胞の細胞間結合は密なことが多い
5.角化扁平上皮癌細胞は細胞の多形性が少ない
15.4
肺癌集団検診について正しいものを 1 つ選びなさい
1.検診対象者は 30 歳以上の成人男女である
2.検診者全員に問診,胸部 X 線検査,喀痰細胞診を行う
3.肺癌検診の喀痰細胞診での判定区分には検体無効の区分がない
4.喀痰中に組織球を認めない時は A 判定とする
5.D 判定は,程度に応じて 6 カ月以内の喀痰細胞診の追加検査と追跡である
16.2
呼吸器の細胞について正しいものを 1 つ選びなさい
1.異型のない扁平上皮は気管支由来である
2.組織球の核は多核を呈する場合もある
3.杯細胞は線毛円柱上皮細胞より多い
4.基底細胞は線毛円柱細胞より大型の細胞である
5.杯細胞は酸性粘液多糖類を分泌する
17.1
誤っているものを 1 つ選びなさい
1.小細胞癌は通常明瞭な核小体を伴う
2.核線は小細胞癌の特徴的な所見の一つである
3.小細胞癌は免疫組織化学染色で TTF-1 が陽性になることが多い
4.小細胞癌は免疫組織化学染色で神経内分泌マーカーが陰性の場合もある
5.肺小細胞癌と腺癌や扁平上皮癌が混在する場合は,混合型小細胞癌と診断する
18.5
微少浸潤性腺癌の組織像で誤っているものを 1 つ選びなさい
1.粘液産生の有無は問わない
2.最大 5mm 以内の浸潤巣である
3.リンパ管,血管,胸膜への浸潤がない
4.浸潤部に乳頭状増殖をみる
5.浸潤巣が複数ある場合は,大きさを合算して評価する
19.4
誤っているものを 1 つ選びなさい
1.放線菌類は健康な歯肉にも認められる
2.ムーコル(Mucor)症では,PAS 反応の染色性が弱い
3.慢性アスペルギルス(Aspergillus)症は空洞をつくり,中に菌塊が形成される
4.ニューモシスチス(Pneumocystis)肺炎の診断では,培養による菌体の確認が重要である
5.肺ノカルジア(Nocardia)症では,Grocott 染色において膿瘍内に糸屑状の菌糸がみられる
20.5
誤っているものを 1 つ選びなさい
1.Club 細胞(旧 Clara 細胞)は,線毛を持たない
2.I 型肺胞上皮細胞は,扁平肺胞上皮細胞ともいう
3.杯細胞は慢性気管支炎の時に増加している
4.基底細胞は気管支上皮の予備細胞である
5.Ⅱ型肺胞上皮はガス交換に関与している
消化器
1.4(CD)
口腔領域疾患について正しいものはどれですか
A.白板症の半数以上が癌化する
B.悪性黒色腫は発生しない
C.舌癌の好発部位は舌縁である
D.Tzanck 細胞は尋常性天疱瘡でみられる
E.扁平苔癬は急性炎症性疾患である
2.2(AE)
唾液腺腫瘍の細胞像の特徴について正しいものはどれですか
A.ワルチン腫瘍では小型リンパ球と好酸性細胞がみられる
B.基底細胞腺癌では篩状配列がみられる
C.腺房細胞癌では粘液球がみられる
D.粘表皮癌の上皮性粘液は Giemsa 染色で強い異染性を呈する
E.多形腺腫では Giemsa 染色で結合織性粘液を認める
3.2(AE)
唾液腺腫瘍について正しいものはどれですか
A.唾液腺導管癌は高悪性度である
B.耳下腺腫瘍の多くは悪性腫瘍である
C.粘表皮癌は舌下腺に好発する
D.基底細胞腺癌は被膜を有する
E.腺様嚢胞癌の発育は緩徐である
4.1(AB)
食道癌について正しいものはどれですか
A.50 歳以上の男性に好発する
B.喫煙は危険因子の 1 つである
C.腹部食道が好発部位である
D.小細胞癌は予後良好である
E.組織型は腺癌が最も多い
5.3(BC)
膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)について正しいものはどれですか
A.主膵管非拡張例はみられない
B.膵液細胞診で膵上皮内腫瘍性病変との鑑別は困難である
C.組織学的亜型の鑑別に免疫組織化学で MUC が有用である
D.浸潤癌は含まれない
E.好発部位は膵体尾部である
6.3(BC)
大腸腫瘍について正しいものはどれですか
A.管状腺腫は絨毛腺腫より癌化しやすい
B.大腸癌の腹水細胞診で癌細胞を認めた場合は Cy1 である
C.大腸癌の肝転移は経門脈性である
D.大腸癌では低分化腺癌が多い
E.血清 CEA 値は大腸癌の早期発見に有用である
7.3(BC)
肝臓の病変について正しい組合せはどれですか.
A.C 型肝炎ウイルス ― DNA ウイルス
B.限局性結節性過形成(FNH) ― 異常血管
C.肝硬変 ― 再生結節
D.高度異型結節 ― 細胞密度の低下
E.肝内胆管癌 ― 胆汁産生
8.5(DE)
口腔内にメラニン沈着を引き起こす疾患はどれですか.
A.ヘモクロマトーシス
B.Hodgkin リンパ腫
C.ベーチェット病
D.Addison 病
E.Peutz-Jeghers 症候群
9.1(AB)
消化器細胞診検体で感染症法に基づく届出が必要な病原体はどれですか
A.Giardia intestinalis(ランブル鞭毛虫)
B.Entamoeba histolytica(アメーバ赤痢)
C.Toxoplasma gondii(トキソプラズマ)
D.Cytomegalo virus(サイトメガロウイルス)
E.Clonorchis sinensis(肝吸虫)
10.1(AB)
胆汁細胞診について誤っているものはどれですか
A.胆石症では核形不整が強い
B.大型核小体は良悪性の鑑別に有用である
C.集塊辺縁の凹凸不整は悪性を示唆する
D.貯留胆汁には新鮮な細胞が少ない
E.再生異型上皮では集塊辺縁の細胞質が均一である
11.選ぶなら3(主細胞はペプシノーゲンなのでAも本当は違う)
胃底腺の細胞像について誤っているものはどれですか
A.主細胞はペプシンを分泌する
B.主細胞は Giemsa 染色で淡桃色を呈する
C.壁細胞は粘液を分泌する
D.壁細胞は Papanicolaou 染色でライトグリーンを呈する
E.副細胞は Papanicolaou 染色で泡沫状を示す.
12.3(BC)
膵疾患について誤っているものはどれですか
A.急性膵炎に対する穿刺細胞診は禁忌である
B.自己免疫性膵炎の診断には膵液細胞診が有用である
C.粘液性嚢胞腫瘍の診断には膵液細胞診が適している
D.膵管内乳頭粘液性腺腫では黄色調粘液が得られやすい
E.神経内分泌腫瘍の腫瘍細胞が胆汁中に出現することは稀である
13.4
Helicobacter pylori について正しいものを 1 つ選びなさい
1.観察には PAS 反応が有用である
2.鞭毛を有しない
3.腸上皮化生の粘液中に多く存在する
4.胃潰瘍患者は健常者より感染率が高い
5.マントル細胞リンパ腫の発生に関与する
14.4
超音波内視鏡ガイド下穿刺吸引細胞診(EUS-FNAC)の適応病変について誤っているものを 1 つ選びなさい
1.胃 GIST
2.微量腹水
3.肝細胞癌
4.膵内分泌腫瘍
5.胆管周囲の腫大リンパ節
15.4
高分化型肝細胞癌の細胞像の特徴について誤っているものを 1 つ選びなさい
1.小型細胞
2.偽腺管構造
3.N/C 比の増大
4.結合性の低下
5.脂肪化
16.5
消化管間質腫瘍(GIST)について誤っているものを 1 つ選びなさい
1.カハール(Cajal)細胞由来である
2.胃粘膜下腫瘍では最も多い
3.中高年に好発する
4.免疫組織化学で c-kit(CD117)と CD34 が診断に有用である
5.穿刺吸引細胞診は平滑筋腫との鑑別に有用である
17.2
胆道系腫瘍について誤っているものを 1 つ選びなさい
1.膵胆管合流異常は胆道癌の危険因子である
2.胆道内乳頭状腫瘍は高悪性度である
3.神経内分泌腫瘍は核分裂像数と Ki 67 index で Grade 分類を行う
4.神経内分泌腫瘍 G1 はカルチノイドと同義である
5.胆嚢癌は女性に多い
18.2
膵神経内分泌腫瘍について誤っているものを 1 つ選びなさい
1.chromogranin A や synaptophysin の免疫組織化学は診断に有用である
2.G1 腫瘍の診断には膵液細胞診が有用である
3.徴候や症状を引き起こすものを機能性腫瘍という
4.細胞像ではごま塩状の核クロマチンパターンを示す
5.ガストリノーマは悪性の頻度が高い
19.3
誤っている組み合わせを 1 つ選びなさい
1.家族性大腸腺腫症 ― APC 遺伝子
2.Solid-pseudopapillary neoplasm(SPN) ― 出血壊死性嚢胞
3.MALT リンパ腫 ― T 細胞性
4.自己免疫性膵炎 ― IgG4
5.多形腺腫 ― 上皮の二相性
20.2
誤っている組み合わせを 1 つ選びなさい.
1.胃メネトリエ病(Menetrier 病) ― 胃粘膜の肥厚
2.胃癌のダグラス窩腹膜への転移 ― Virchow 転移
3.胃癌の術中腹腔洗浄細胞診で疑陽性 ― CY0
4.膵粘液性嚢胞腫瘍(MCN) ― 卵巣様間質
5.肝 fibrolamellar carcinoma ― 若年成人
婦人科
1.3(BC)
子宮頸部細胞診について正しいものはどれですか
A.幼児期は表層細胞優位である
B.分泌期中期には表層細胞の折れ曲がりが出現する
C.妊娠中期には舟状細胞が出現する
D.増殖期にはデーデルライン桿菌が増加する
E.排卵期には exodus がみられることがある
2.5(DE)
コルポスコピー所見で正しいものはどれですか
A.移行帯には腺開口は認めない
B.移行帯は移行上皮に覆われている
C.移行帯にナボット嚢胞を認めることは稀である
D.白色上皮は移行帯にみられることが多い
E.移行帯と扁平上皮は接して認められる
3.4(CD)
ホルモンとその主な分泌臓器で正しい組み合わせはどれですか
A.LH-RH ― 下垂体後葉
B.LH ― 視床下部
C.FSH ― 下垂体前葉
D.エストロゲン ― 卵巣
E.プロゲステロン ― 子宮
4.2(AE)
正しいものはどれですか
A.若年性顆粒膜細胞腫は思春期早発症の原因となることがある
B.成人型顆粒膜細胞腫のうちプロゲステロン産生性腫瘍の頻度がもっとも高い
C.POF(早発卵巣不全)では腟上皮の萎縮はみられない
D.黄体機能不全ではプロゲステロン高値となる
E.多嚢胞性卵巣症候群は月経不順を伴う
5.5(DE)
正しいものはどれですか
A.子宮頸部円柱上皮の予備細胞過形成は前癌病変である
B.軽度異形成の発生にヒトパピローマウイルスは関与していない
C.子宮頸部腺癌は扁平上皮癌よりも早期発見が容易である
D.胃型腺癌の細胞診では,黄色調の粘液を有する上皮細胞がみられる
E.細胞診判定で ASC は ASC-US と ASC-H に分けられる
6.3(BC)
分葉状頸管腺過形成(lobular endocervical glandular hyperplasia;LEGH)について
正しいものはどれですか
A.好発年齢は閉経後である
B.免疫組織化学では HIK1083 陽性である
C.臨床症状として水様性帯下が挙げられる
D.構成する腺上皮は高円柱状で,核異型が強い
E.発生にはヒトパピローマウイルスが関与する
7.3(BC)
正しいものはどれですか
A.尖圭コンジローマには,HPV16 型と 18 型が関与している
B.微小浸潤扁平上皮癌は,浸潤の深さが表層基底膜より計測して 5mm 以内,縦軸方向への広がりが 7mm をこえないものである
C.非角化型扁平上皮癌は角化真珠の形成を欠くものである
D.絨毛腺管状粘液性腺癌は,他の組織型の頸部腺癌と比して予後不良である
E.すりガラス細胞癌は,すりガラス状の核を有する腫瘍細胞からなる
8.1(AB)
子宮頸癌放射線照射後の腫瘍細胞像として正しいものはどれですか
A.細胞質の空胞変性
B.奇怪細胞の出現
C.核細胞質比(N/C 比)の低下
D.巨細胞の消失
E.核小体とクロマチンの樹枝状連結像
9.1(AB)
誤っているものはどれですか
A.産褥期には細胞成熟指数(M.I.)は右方移動を示す
B.舟状細胞は高エストロゲン効果を反映している
C.エオジン好性指数(E.I.)が右方移動すると流産が予知される
D.脱落膜細胞は妊娠期の内分泌作用によって変化した内膜間質細胞である
E.ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)は絨毛の合胞体栄養膜細胞から産生される
10.5(DE)
I 型子宮体癌について誤っているものはどれですか
A.症状は不正性器出血が最も多い
B.好発年齢のピークは閉経前後である
C.危険因子として肥満,糖尿病がある
D.近年我が国では減少傾向にある
E.子宮内膜異型増殖症から進展することは稀である
11.1(AB)
子宮体部漿液性腺癌について誤っているものはどれですか
A.エストロゲン依存性である
B.背景内膜は過形成であることが多い
C.核異型の強い腫瘍細胞が乳頭状構築を示して増殖する
D.免疫組織化学にて腫瘍細胞の核は p53 にびまん性強陽性あるいは完全な陰性を示す
E.前駆病変として子宮内膜上皮内癌(EIC)が指摘されている
12.2(AE)
誤っているものはどれですか
A.卵巣粘液性嚢胞腺腫の多くは単房性である
B.卵黄嚢腫瘍では血清 AFP 高値がみられる
C.ディスジャーミノーマでは腫瘍組織内に多数のリンパ球が介在する
D.未熟奇形腫の Grading は未熟神経組織の量(面積)によってなされる
E.Krukenberg 腫瘍とは,主として乳癌が卵巣に転移した状態をいう
13.5
正しい組み合わせを 1 つ選びなさい
1.外陰ヘルペス ― 細胞質内封入体
2.クラミジア感染症 ― 核内封入体
3.カンジダ腟炎 ― クルー・セル(clue cell)
4.尖圭コンジローマ ― ツートーンカラー(two-tone color)
14.1
誤っているものを1つ選びなさい
1.ミュラー管は子宮,卵管,腟および外陰の形成にあずかる
2.思春期から成熟期にかけてエストロゲン分泌は亢進する
3.更年期には血中 FSH 値が著しく高値を示す
4.老年期には腟粘膜に点状出血斑がみられることがある
5.完全子宮脱の一症状として頻尿が挙げられる
15.2
絨毛性疾患について誤っているものを1つ選びなさい
1.胞状奇胎では正常妊娠と比べヒト絨毛性ゴナンドトロピン(hCG)高値を示すことが多い
2.全胞状奇胎の免疫組織化学では,細胞性トロホブラストの核は p57KIP2 陽性である
3.基本的に全胞状奇胎は,細胞遺伝学的には父親に由来する雄核発生である
4.絨毛癌と侵入奇胎は,子宮摘出材料で判断をするのが原則である
5.絨毛癌では壊死や出血が高頻度に認められる
16.2
誤っているものを1つ選びなさい
1.一般的に平滑筋腫では核分裂像はほとんど認められない
2.子宮外に転移のある平滑筋腫瘍は平滑筋肉腫と診断される
3.低異型度子宮内膜間質肉腫では多数のラセン動脈類似血管が介在する
4.異型ポリープ状腺筋腫(APA)では,高頻度に squamous morule を伴う
5.癌肉腫の間質成分として横紋筋肉腫が認められれば異所性癌肉腫とする
17.2
卵巣明細胞腺癌について誤っているものを1つ選びなさい
1.抗がん剤抵抗性のことが多い
2.p53 の変異が多い
3.我が国では欧米よりも発生頻度が高い
4.他の組織型と比べると血栓症をきたしやすい
5.代表的な発生母地としてチョコレート嚢胞が挙げられる
18.2
誤っているものを1つ選びなさい
1.腟癌の多くは扁平上皮癌である
2.腟悪性黒色腫の予後は比較的良好である
3.外陰扁平上皮癌は高齢者に多い
4.外陰 Paget 病は腺癌の一種である
5.外陰ブドウ状肉腫は 5 歳以下の幼児に好発する
19.2
腹膜癌について誤っているものを1つ選びなさい
1.進行例が大多数を占める
2.組織型として漿液性腺癌は稀である
3.卵巣外の病巣は,卵巣表層の病巣よりも大きい
4.卵巣の大きさは正常大か良性変化による腫大である
5.卵管采に上皮内病変がみられることがある
20.5
誤っている組み合わせを 1 つ選びなさい
1.CIN3 ― 円錐切除術
2.子宮頸癌 IB1 期 ― 広汎子宮全摘出術
3.子宮頸癌ⅢB 期 ― 同時化学放射線療法(CCRT)
4.子宮体癌 IA 期 ― 単純子宮全摘出術および両側付属器摘出術
5.子宮平滑筋肉腫 ― 広汎子宮全摘出術
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