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2018年度51回 細胞検査士過去問 解答と解説動画
総論
1.5(DE)
がん抑制遺伝子について正しいものはどれですか
A.c-myc
B.K-ras
C.erbB2
D.p53
E.Rb
2.2(AE)
石灰化(砂粒体)の出現を特徴とする腫瘍はどれですか
A.漿液性癌
B.類内膜癌
C.肝細胞癌
D.絨毛癌
E.髄膜腫
3.2(AE)
小型円形腫瘍細胞の出現するものはどれですか
A.横紋筋肉腫
B.扁平上皮癌
C.肝細胞癌
D.唾液腺導管癌
E.神経芽細胞腫
4.5(DE)
抗原提示に関わる細胞はどれですか
A.好酸球
B.形質細胞
C.肥満細胞
D.マクロファージ
E.ランゲルハンス細胞
5.5(DE)
ウイルス感染症と関係があるものはどれですか
A.アウエル小体
B.クレオラ小体
C.ハッサル小体
D.多核巨細胞
E.デコイ細胞
6.1(AB)
扁平上皮癌の特徴として正しいものはどれですか
A.癌真珠
B.細胞間橋
C.腺腔形成
D.乳頭構造
E.濾胞構造
7.3(BC)
遺伝性腫瘍とその原因遺伝子について正しい組み合わせはどれですか
A.網膜芽細胞腫 ― WT-1
B.乳癌 ― BRCA2
C.悪性黒色腫 ― p16 3
D.多発性内分泌腫瘍症 2 型 ― APC
E.家族性大腸腺腫症 ― RET
8.4(CD)
正しい組み合わせはどれですか
A.顆粒細胞腫の細胞質には,ジアスターゼ消化性の PAS 陽性顆粒がみられる
B.乳腺アポクリン癌の細胞質には,好塩基性の顆粒がみられる
C.膨大細胞(オンコサイト)の細胞質には,多くのミトコンドリアがみられる
D.淡明細胞型腎細胞癌の細胞質には,グリコーゲンが豊富にみられる
E.膵腺房細胞の細胞質には,パネート顆粒がみられる
9.1(AB)
誤っている組み合わせはどれですか
A.奇形腫 ― 常染色体劣性遺伝
B.胎児性癌 ― 伴性遺伝
C.網膜芽細胞腫 ― 常染色体優性遺伝
D.ダウン症候群 ― 常染色体異常
E.ターナー症候群 ― 性染色体異常
10.3(BC)
ヒトの腫瘍と外因の組み合わせで誤っているものはどれですか
A.肺癌 ― アスベスト
B.皮膚癌 ― アニリン
C.膀胱癌 ― タール
D.食道癌 ― アルコール
E.甲状腺癌 ― 放射線
11.5
細胞の超微構造について正しいものはどれですか
1.核膜は三層構造を示す
2.中心体は ATP 合成に関与する
3.ゴルジ装置は異物や老廃物の処理を行う
4.クロマチンは RNA と蛋白質から構成される
5.粗面小胞体は蛋白合成の盛んな細胞で発達している
12.3
誤っている組み合わせはどれですか
1.オカルト癌 ― 臨床的に転移巣の発見が先行し,後に原発巣が特定された癌
2.偶発癌 ― 癌以外の疾患に対する手術や検査により偶然発見された癌
3.ラテント癌 ― 病理解剖でも原発巣を発見できない癌
4.多発癌 ― 同一臓器に複数発生する原発性癌
5.重複癌 ― 多臓器に複数発生する原発性癌
13.1
誤っている組み合わせはどれですか
1.細菌感染症 ― クリプトコッカス症
2.真菌感染症 ― ムーコル症
3.原虫感染症 ― クリプトスポリジウム症
4.ウイルス感染症 ― 伝染性単核症
5.プリオン病 ― クロイツフェルト・ヤコブ病
14.4
アポトーシスの特徴で誤っているものはどれですか
1.核の断片化
2.アポトーシス小体の出現
3.マクロファージの貪食
4.炎症反応を起こす
5.細胞質の縮小化
15.3
DNA に含まれないのはどれですか
1.チミン
2.グアニン
3.ウラシル
4.シトシン
5.アデニン
16.4
細胞所見で誤っているものはどれですか
1.真の乳頭状構造は毛細血管を伴う
2.濾胞構造は腺癌でみられる場合が多い
3.乳頭状増殖は腺型悪性腫瘍でみられる場合が多い
4.上皮性悪性腫瘍は通常二種類以上の組織型が混在している
5.扁平上皮癌細胞は腺癌細胞よりも孤在性出現の傾向がある
17.4
類上皮細胞性肉芽腫を認めないものはどれですか
1.肺サルコイドーシス
2.肺結核症
3.肺クリプトコッカス症
4.肺胞蛋白症
5.珪肺症
18.3
誤っているものはどれですか
1.カルシトニンは主に甲状腺 C 細胞より分泌される
2.インスリンは主に膵島 B 細胞より分泌される
3.グルカゴンは主に胃幽門腺 G 細胞より分泌される
4.アドレナリンは主に副腎髄質細胞より分泌される
5.パラソルモンは主に副甲状腺より分泌される
19.1
誤っているものはどれですか.
1.扁平上皮細胞の細胞質内にはデスモゾームが存在する.
2.多列線毛上皮は気道で物質の運搬に重要な役割を果たす.
3.乳腺,唾液腺の導管部分には二種類の細胞が存在する.
4.神経内分泌細胞は顆粒の中にクロモグラニンを有する.
5.線維芽細胞は細胞間基質や線維成分を作る.
20.3
誤っているものはどれですか
1.壊死では細胞内器官が膨化する
2.アポトーシスでは細胞内小器官や膜は比較的保たれる
3.肥大とは細胞数の増加による現象である
4.化生とは本来の組織が異なる組織に分化する現象である
5.萎縮は細胞数や容積の減少により生じる
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技術
1.4(CD)
正しいものはどれですか
A.対物レンズにはカバーガラスの厚さは表示されていない
B.JIS 規格で規定される 100 倍の対物レンズのカラーコードは黒である
C.油浸系対物レンズに用いる液体にはイマージョンオイルがある
D.補正環付き対物レンズはカバーガラスの厚さの誤差を補正する
E.プラン・アクロマート対物レンズには赤,青,紫の 3 色収差補正がされている
2.2(AE)
検体処理法について正しいものはどれですか
A.ポアフィルター法は粘稠性の高い液状検体の処理には適さない
B.喀痰は透明な容器で提出してもらい白い背景下で観察する
C.引きガラス法では引きガラスの角度を小さくすると塗抹は短くなる
D.オートスメア法やサイトスピン法では溶血操作は不要である
E.脳脊髄液は遠沈および塗抹操作によって細胞が破壊されやすい
3.3(BC)
正しいものはどれですか
A.湿固定前に乾燥した標本では,核は膨化するがクロマチンは明瞭になる
B.生理食塩水による洗浄検体では,核の膨化や変性が生じる
C.悪性リンパ腫や肺小細胞癌では,挫滅や変性により核線が生じやすい
D.滲出液は漏出液よりも,早期から細胞変性が起こりやすい
E.体腔液は抗凝固剤を使用した上で冷蔵すれば,1 ヶ月程度保存できる
4.4(CD)
セルブロック法について正しいものはどれですか
A.微量検体に有用である
B.95%エタノールで固定する
C.アルギン酸ナトリウム法では塩化カルシウム水溶液を用いる
D.細胞集塊は組織像と同じように観察できる
E.遺伝子解析には不適である
5.2(AE)
穿刺吸引細胞診について誤っているものはどれですか
A.穿刺吸引後,陰圧をかけたまま針を抜く
B.超音波ガイド下では,ドップラー血流を確認後に穿刺することが推奨される
C.腫瘍径が大きい場合は中央よりも辺縁を穿刺した方が良い
D.通常の検体処理後,液状化検体細胞診(LBC 法)で標本を作製することができる
E.採取量が少ない場合でも,2 枚のスライドガラスで上下左右にすり合わせる
6.4(CD)
誤っているものはどれですか
A.ヘマトキシリン‐アルミニウムラックは正に荷電している
B.オレンジ G,エオジン Y,ライトグリーン SF は,分子量の異なる酸性色素である
C.過固定の標本では,Papanicolaou 染色の染色性に影響はみられない
D.ヘマトキシリンはそれ自体に染色能をもつ色素である
E.ギルのヘマトキシリンは,ヨウ素酸ナトリウムが酸化剤として含まれる
7.1(AB)
Papanicolaou 染色について,誤っている組み合わせはどれですか
A.ユークロマチンはヘマトキシリンに濃染する
B.核小体はエオジンやライトグリーンに染まることはない
C.透過性に優れた染色法で,細胞の重なりがあっても観察が可能である
D.細胞質の染色性は色素の大きさと細胞質の構築密度が大きく関与している
E.脱水操作が不完全であると細胞の透徹性が悪くなる
8.2(AE)
Giemsa 染色について誤っているものはどれですか
A.リン酸緩衝液は pH7.4~7.8 を用いる
B.染色後エタノールで脱水しキシレンで透徹する
C.間質性粘液や基底膜様物質は異染性を示す
D.Giemsa 液は酸性色素と塩基性色素からなる
E.RNA が多いほど細胞質は好酸性を示す
9.4(CD)
PAS 反応について誤っているものはどれか
A.シッフ試薬から亜硫酸水へ移行するとき水洗は厳禁である
B.過ヨウ素酸処理が長いと染色強度が低下する
C.シッフ試薬には酸性フクシンが含まれる
D.ボイルシッフ試薬はコールドシッフ試薬より染色強度が高い
E.桃色に変色したシッフ試薬は使用できない.
10.4(CD)
Papanicolaou 染色標本作製について誤っているものはどれですか
A.湿固定前に乾燥した標本は,再水和処理後にアルコール固定をすると良い
B.コーティング固定では,アルコールで再固定すると染色性が良好になる.
C.引きガラス法による塗抹では,粘調性のある検体は引きガラスを立てて早く引く
D.湿固定前に乾燥した細胞は,境界不明瞭になりライトグリーン濃染傾向を示す
E.封入前に標本が乾燥すると,扁平上皮細胞にコーンフレーク状のアーチファクトがみられる
11.2(AE)
標本の退色について誤っているものはどれですか
A.塗抹が薄い標本は退色しやすいのでなるべく厚く塗抹する
B.アルコール固定を充分に行った標本は退色しにくい
C.不充分な脱水や透徹は色素溶出の原因となり退色を生じやすい
D.長時間の鏡検や直射日光は退色の原因となる
E.退色した Giemsa 染色標本は,リン酸緩衝液に浸漬すれば再染色で良好な結果が得られる
12.5(DE)
キシレンの取り扱いについて誤っているものはどれですか
A.女性労働基準規則の対象物質に含まれる
B.第 2 種有機溶剤である
C.ばく露量を知るには尿中のメチル馬尿酸を測定する
D.管理濃度は 0.1ppm である
E.作業環境測定記録保存は 30 年である
13.2
正しいものはどれですか
1.PAS 反応では,ヒアルロン酸は陽性を示す
2.Alcian blue 染色は酸性粘液多糖類の検出に用いられる
3.Mann 染色はアスベスト小体を赤色に染める
4.SudanⅢ染色の封入は疎水性封入剤を用いる
5.Grocott 染色は真菌を緑色に染める
14.1
免疫組織化学染色について正しいものはどれですか
1.ポリマー法では,内因性ビオチンの影響を考慮する必要はない
2.ジアミノベンチジンはアルカリホスファターゼ標識抗体の発色にも使用できる
3.コーティングスライドガラスを用いると非特異的反応が起こりやすい
4.直接法は間接法よりも特異性は低いが感度は高い
5.一次抗体の多くは IgM 抗体である
15.5
免疫細胞化学染色について正しいものはどれですか
1.未染色標本はアルコール固定液中に 2 ヶ月程度まで保存可能である
2.立体的細胞集塊では偽陰性化を示すことはない
3.一次抗体は組織切片と同じ希釈倍率や反応時間が良い
4.アルコール固定標本はホルマリン固定標本よりアルカリホスファターゼ活性が低い
5.Giemsa 染色標本を用いる場合,抗原性の減弱や失活があり得る
16.2
誤っているものはどれですか
1.顕微鏡の性能は分解能と開口数に大きく左右される
2.コンデンサ絞りを絞ると分解能が高くなる
3.像を観察するには適度なコントラストが必要である
4.焦点深度が深いと厚みのある標本でもピントが合ってはっきり見える
5.高倍率の対物レンズほど像は暗くなる
17.3
液状化検体細胞診(LBC 法)について誤っているものはどれですか
1.不適正標本を減少できる
2.標本作製を標準化できる
3.コストが安い
4.背景情報が失われやすい
5.細胞の長期保存が可能
18.4
誤っているものはどれですか
1.液状化検体細胞診(LBC)法にはフィルター転写法と沈降法がある
2.婦人科材料については液状化検体細胞診(LBC)加算が請求できる
3.悪性中皮腫が疑われる体腔液のセルブロック作製は保険請求できる
4.細胞転写法は親水性封入剤を使用する
5.細胞転写法は破損した標本の修復に応用できる
19.5
誤っているものはどれですか
1.飛沫核は直径 5 ㎛未満の粒子である
2.N95 マスクは結核以外にもウイルスによる飛沫感染予防に有効である
3.結核に初感染後直ちに発症する場合を一次結核という
4.体腔液などの液状検体は次亜塩素酸を加えた容器に回収し,消毒処理後に廃棄する
5.注射針など鋭利な感染性廃棄物の容器には橙色のバイオハザードマークを表示する
20.3
誤っているものはどれですか.
1.毒劇物の処理は産業廃棄物処理業者へ委託し廃棄する
2.廃棄物容器に添付されるバイオハザードマークは3 種類である
3.緑色のバイオハザードマークは固形状の感染性廃棄物であることを示す
4.感染性医療廃棄物は感染性一般廃棄物と感染性産業廃棄物に分類される
5.病理廃棄物である臓器や組織は感染性一般廃棄物に分類される
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体腔液・尿・その他
1.1(AB)
泌尿器細胞診について正しいものはどれですか
A.尿路結石では尿路上皮細胞集塊内に好中球浸潤を認めることがある
B.膀胱癌の BCG 療法中では類上皮細胞を認めることがある
C.浸潤性尿路上皮癌は扁平上皮への分化を伴わない
D.尿管カテーテル操作後に尿路上皮細胞の大型集塊を認めることは少ない
E.セミノーマでは腫瘍組織内に好酸球浸潤を伴う
2.2(AE)
反応性中皮細胞の特徴について正しいものはどれですか
A.細胞質は Giemsa 染色で好塩基性に染まる
B.EMA は細胞膜に強陽性を示す
C.細胞質内はAlcian blue 染色で顆粒状に染まる
D.ネフローゼ症候群の胸腹水には中皮細胞を認めない
E.悪性中皮腫との鑑別にデスミンは有用である
3.1(AB)
浸潤性乳管癌について正しいものはどれですか
A.充実腺管癌は周囲組織に対して膨張性発育を示す
B.乳頭腺管癌は乳管内進展することが多い
C.スピキュラは乳頭腺管癌に特徴的なマンモグラフィの所見である
D.乳頭腺管癌は硬癌に比べて予後不良である
E.硬癌の腫瘍組織内には形質細胞の浸潤が認められる
4.2(AE)
骨病変について正しいものはどれですか
A.軟骨肉腫は骨盤に好発する
B.骨パジェット病は骨吸収の低下により発症する
C.原発性骨腫瘍のうち最も頻度が高いのは軟骨肉腫である
D.脊索腫は骨破壊性高悪性度腫瘍である
E.骨巨細胞腫の局所再発率は高い傾向にある
5.2(AE)
悪性黒色腫について正しいものはどれですか
A.日本人より白人に発生が多い
B.日本人に発生する原因の大半は紫外線である
C.腫瘍細胞はサイトケラチン7 陽性である
D.腫瘍細胞は神経内分泌細胞である
E.高齢者に好発する
6.5(DE)
造血器疾患について正しいものはどれですか
A.慢性骨髄性白血病は末梢血で白血球減少をきたす
B.原発性マクログロブリン血症は血中 IgA 高値を示す
C.多発性骨髄腫細胞にはアウエル小体を認める
D.慢性骨髄性白血病の発症には BCR-ABL 遺伝子が関与する
E.前骨髄球性白血病ではファゴット細胞を認める
7.2(AE)
泌尿生殖器疾患について誤っているものはどれですか
A.尿路結石の発生は上部尿路より下部尿路で多い
B.膀胱腫瘍の肉眼分類で最も多いのは乳頭型である
C.膀胱原発小細胞癌は予後不良である
D.前立腺癌の好発部位は辺縁帯領域である
E.尿路上皮内癌の標準的治療法は経尿道的膀胱腫瘍切除術である
8.3(BC)
尿細胞診について誤っているものはどれですか
A.反応性尿細管上皮細胞は花弁状の配列集塊を形成する
B.尿膜管癌の組織型の多くは尿路上皮癌である
C.膀胱に発生する神経内分泌癌は尿路上皮癌と合併しない
D.尿路に発生する扁平上皮癌の多くは角化型である
E.低異型度非浸潤性乳頭状尿路上皮癌細胞の出現率は低い
9.5(DE)
体腔液細胞診について誤っているものはどれですか
A.腺癌細胞の細胞質は空胞状である
B.腺癌細胞の集塊は球状化する傾向にある
C.腹膜偽粘液腫では粘稠な粘液が背景に多量に認められる
D.漿液性表在性乳頭状癌の細胞は孤在性に出現する
E.悪性中皮腫細胞の細胞集塊は腺癌細胞より重積性を示す傾向がある
10.1(AB)
乳腺病変について誤っているものはどれですか
A.非浸潤性乳管癌では細胞質内小腺腔を多数認める
B.粘液癌では HER2 蛋白の高発現を認める
C.紡錘細胞癌の細胞形態は肉腫様である
D.嚢胞状病変では泡沫細胞を認める
E.乳管内乳頭腫ではアポクリン化生を認める
11.2(AE)
悪性リンパ腫について誤っているものはどれですか
A.ホジキンリンパ腫にみられる多核巨細胞は Touton 型である
B.血管免疫芽球性T 細胞リンパ腫では淡明細胞が出現する
C.未分化大細胞型リンパ腫は EMA 陽性である
D.マントル細胞リンパ腫は CD5 陽性である
E.びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は高頻度に白血化する
12.5
甲状腺疾患について正しいものはどれですか
1.嚢胞を伴う乳頭癌ではローピーコロイドがしばしば認められる
2.小濾胞状集塊の出現は濾胞癌を診断できる
3.未分化癌では Giemsa 染色で細胞質に異染性顆粒を認める
4.硝子化索状腫瘍では,腫瘍細胞の核に Ki-67 の陽性像を認める
5.亜急性甲状腺炎の初期には,背景に好中球が優位に出現する
13.4
内分泌臓器腫瘍について正しいものはどれですか
1.褐色細胞腫は副腎皮質腫瘍である
2.褐色細胞腫はクロモグラニンA 陰性である
3.原発性副甲状腺機能亢進症の原因として,副甲状腺腺腫は稀である
4.クッシング症候群の原因の一つは副腎皮質腺腫である
5.神経芽細胞腫の好発部位は副腎皮質である
14.3
リンパ節病変について正しいものはどれですか
1.壊死性リンパ節炎は中高年の男性に多い
2.サルコイドーシスの組織学的特徴はリンパ濾胞の過形成である
3.反応性濾胞過形成では核破砕物を貪食した組織球をしばしば認める
4.皮膚病性リンパ節症ではメラニン貪食組織球を認めない
5.結核性リンパ節炎では好酸球を主体とする膿瘍を認める
15.2
脳腫瘍の細胞所見について,正しいものはどれですか
1.髄芽腫 ― 大型細胞
2.乏突起膠腫 ― 円形核
3.髄膜腫 ― 柵状配列
4.脊索腫 ― 細胞突起
5.上衣腫 ― 核形不整
16.4
デコイ細胞について誤っているものはどれですか
1.臓器移植と関係がある
2.ポリオーマウイルスの感染を示唆する
3.尿路上皮癌細胞と鑑別を要する
4.前癌細胞である
5.核は濃染傾向にある
17.5
胸膜悪性中皮腫について誤っているものはどれですか
1.印環細胞様になることがある
2.腺癌との鑑別には CEA が有用である
3.体腔液中には主に上皮型由来の細胞が出現する
4.p16 遺伝子欠失を認めることがある
5.サイトケラチン陰性である
18.2
体腔液細胞診について誤っているものはどれですか
1.成人の癌性胸膜炎の原発巣は肺癌が多い
2.癌性腹膜炎の腹水は低蛋白である
3.続発性自然気胸で貯留した胸水中には好酸球の増加を認める
4.血性腹水では悪性腫瘍細胞の出現率が高い
5.結核性胸膜炎に伴う胸水中のリンパ球はT 細胞優位である
19.5
軟部腫瘍について誤っているものはどれですか
1.顆粒細胞腫はシュワン細胞起源の腫瘍である
2.胞巣状軟部肉腫細胞の細胞質には PAS 反応陽性の針状結晶を認める
3.滑膜肉腫の診断には SYT-SSX 融合遺伝子の検出が有用である
4.線維肉腫は 30 歳代に好発する
5.多形型横紋筋肉腫は 20 歳代に好発する
20.5
星細胞系腫瘍の悪性度評価項目について誤っているものはどれですか
1.細胞異型
2.核分裂像
3.壊死
4.微小血管増殖
5.ロゼット形成
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呼吸器
1.3(BC)
線毛円柱上皮を有するものはどれですか
A.呼吸細気管支
B.気管
C.副鼻腔
D.鼻前庭
E.中咽頭
2.3(BC)
Pneumocystis jirovecii に対して有用な染色法はどれですか
A.Gram 染色
B.Giemsa 染色
C.Grocott 染色
D.HE 染色
E.Papanicolaou 染色
3.5(DE)
正しいものはどれですか
A.石灰化小体はエオジンに好染する
B.クルシュマン螺旋体はエオジンに好染する
C.アスベスト小体は Berlin blue 染色陰性である
D.ヘモジデリンは Berlin blue 染色で青染する
E.アミロイドは Papanicolaou 染色でライトグリーンに好染する
4.2(AE)
感染症について正しいものはどれですか
A.非結核性抗酸菌症はヒト同士の感染はしない
B.クリプトコッカス症は胸部 X 線画像で空洞内に菌塊が認められる
C.アスペルギルス症は人畜共通感染症で,鳥類の糞から感染することがある
D.サイトメガロウイルスは RNA ウイルスである
E.宮崎肺吸虫卵は喀痰中にはほとんど認められない
5.3(BC)
肺癌検診の喀痰判定について正しいものはどれですか.
A.異型細胞を認めなかったため,A 判定とした
B.D 判定では上皮内癌が見つかることがある
C.E 判定のため直ちに気管支鏡検査を行った
D.軽度異型扁平上皮細胞をわずかに認めたため C 判定した
E.細胞異型度は,全標本上の異型細胞が最も広範囲に分布する部分によって判定する
6.1(AB)
呼吸器の細胞診判定について正しいものはどれですか
A.扁平上皮癌の類基底細胞型は小細胞癌との鑑別を要す
B.微小乳頭型腺癌では小型で単調な細胞からなる球状集塊が出現する
C.一般に喀痰に比べ新鮮細胞では核小体が明瞭になる傾向がある
D.原発性肺癌で印環細胞がみられた場合は,浸潤性粘液性腺癌とする
E.喀痰では変性のため細胞が凝集し,癌細胞は集塊状に出現しやすい
7.3(BC)
腺癌と比べ扁平上皮癌でよく認められる所見として正しいのはどれですか
A.微小乳頭状集塊
B.細胞相互封入像
C.細胞質の層状構造
D.微細顆粒状のクロマチンパターン
E.核内細胞質封入体
8.5(DE)
浸潤性腺癌の亜型で高悪性度とみなされるものはどれですか
A.置換型
B.腺房型
C.乳頭型
D.微小乳頭型
E.充実型
9.3(BC)
大細胞神経内分泌癌について正しいものはどれですか
A.裸核状細胞は出現しない
B.腫瘍細胞は類円形から多角形を示す
C.核分裂像が目立つ
D.核小体は明瞭な正円形を示す
E.核縁は厚く均一である
10.4(CD)
小細胞癌について正しいものはどれですか
A.腫瘍細胞の大きさは,リンパ球の 3 倍以上である
B.免疫組織化学による神経内分泌分化の証明が必須である
C.まれにロゼット構造を形成する
D.隣接する細胞が鋳型状に接する所見がしばしばみられる
E.大細胞神経内分泌癌との鑑別は細胞学的に容易である
11.2(AE)
I 型肺胞上皮細胞について誤っているものはどれですか
A.肺胞の形を保つ働きがある
B.血管 と肺 胞腔 との間 の 蛋白 質 の 輸送 に関わる
C.肺胞の表面積の 90%以上を占める
D.肺胞を構成する肺胞細胞の約 40%を占める
E.細胞質内にオスミウム好性の封入体を有している
12.4(CD)
ムーコルについて誤っているものはどれですか
A.ムーコル症は接合菌症とも呼ばれる
B.PAS 反応や Grocott 染色で陽性になる
C.隔壁がある
D.分岐角が 45 度である
E.ムーコル症は急激な経過をたどり血管浸襲性が高い
13.5(DE)
日本人の肺癌で誤っているものはどれですか
A.腺癌では約 80%にドライバー遺伝子異常が認められる
B.腺癌では約 50%に EGFR 遺伝子変異を認める
C.腺癌では約 5%程度に ALK 遺伝子の転座を認める
D.ROS1 融合遺伝子の頻度は,非小細胞癌の約 10%程度である
E.K-RAS 遺伝子変異は印環細胞様の形態や篩状構造を示す腺癌で高頻度に認められる
14.5(DE)
異型扁平上皮細胞について誤っているものはどれですか
A.高度異型細胞はしばしば多核を示す
B.軽度異型細胞の細胞質はオレンジ G 淡染性を示す
C.中等度異型細胞のクロマチン分布はほぼ均一である
D.高度異型細胞はライトグリーン好染性で光輝性を示す
E.中等度異型細胞は小リンパ球と同程度の大きさで大小不同は目立たない
15.3
扁平上皮癌の一般的な免疫組織化学的所見で正しいものはどれですか
1.TTF-1(陽性),Napsin A(陽性),p40(陽性),CK5/6(陽性)
2.TTF-1(陽性),Napsin A(陽性),p40(陰性),CK5/6(陰性)
3.TTF-1(陰性),Napsin A(陰性),p40(陽性),CK5/6(陽性)
4.TTF-1(陽性),Napsin A(陰性),p40(陽性),CK5/6(陰性)
5.TTF-1(陰性),Napsin A(陰性),p40(陰性),CK5/6(陰性)
16.5
シャルコー・ライデン結晶の説明で正しいものはどれですか
1.好中球の顆粒に由来する
2.類円形結晶が典型的である
3.肺結核の患者に多くみられる
4.材料では器具洗浄液に多く出現する
5.Papanicolaou 染色ではオレンジ色を呈する
17.4
Papanicolaou 染色で細胞相互封入像がときにみられ,細胞質がオレンジ G 好染性を示し,輝くように
厚みが増している時に考えられる細胞はどれですか
1.正常扁平上皮細胞
2.軽度異型扁平上皮細胞
3.中等度異型扁平上皮細胞
4.高度異型扁平上皮細胞
5.上皮内扁平上皮癌
18.3
前縦隔腫瘍に対し穿刺吸引細胞診を施行したところ,多数の成熟リンパ球に混じて好酸性細胞質,
過分葉不整形核,明瞭な核小体を有する大型細胞が散見された.最も考えられる疾患はどれですか
1.A 型胸腺腫
2.B 型胸腺腫
3.ホジキンリンパ腫
4.胸腺癌
5.縦隔内甲状腺腫
19.4
特殊型腺癌について誤っているものはどれですか
1.浸潤性粘液性腺癌はK-RAS 遺伝子変異が高頻度に認められる
2.浸潤性粘液性腺癌は TTF1 陽性率が低い
3.膠様(コロイド)腺癌は CDX2 がしばしば陽性となる
4.膠様(コロイド)腺癌の細胞像の特徴は細胞内粘液の存在である
5.腸型腺癌は大腸癌の肺転移と鑑別が困難である
20.4
扁平上皮異形成について誤っているものはどれですか
1.重喫煙者に多く出現する
2.異型上皮細胞が4~6 層までに認められる
3.気管支鏡検査において自家蛍光観察(AFI)でマゼンタに観察される
4.p16 遺伝子のメチル化は発癌のハイリスクグループのみに認められる
5.気管支鏡検査において狭帯域光観察(NBI)では, 血管網の増生が認められる
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消化器
1.5(DE)
口腔領域疾患について正しいものはどれですか
A.白板症は半数以上が癌化する
B.乳頭腫はヘルペスウイルスと関連がある
C.尋常性天疱瘡はサイトメガロウイルス感染で起こる
D.悪性黒色腫は口腔内にも発生する
E.口腔癌はリンパ節転移を起こしやすい
2.2(AE)
口腔細胞診について正しいものはどれですか
A.細胞診前にうがいを行う
B.表層型細胞の採取が重要である
C.子宮頸部細胞診と比較して細胞量が多い
D.液状化検体細胞診は適さない
E.採取法は病変部を均一な圧力で 10 回程度擦過する
3.4(CD)
唾液腺腫瘍の細胞像の特徴について正しいものはどれですか
A.腺様嚢胞癌では中間細胞がみられる
B.基底細胞腺癌では篩状配列がみられる
C.粘表皮癌では類表皮細胞がみられる
D.多形腺腫では多彩な筋上皮細胞や軟骨様成分がみられる
E.上皮筋上皮癌では間質成分がみられる
4.3(BC)
ワルチン(Warthin)腫瘍について正しいものはどれですか
A.喫煙とは関連がない
B.細胞像では背景にリンパ球が多数観察される
C.多形腺腫と比較して発生頻度が低い
D.顎下腺に最も多く発生する
E.細胞診では壊死性背景を認めることはない
5.3(BC)
細胞診の Giemsa 染色で異染性を示す唾液腺病変はどれですか
A.木村病
B.腺様嚢胞癌
C.基底細胞腺腫
D.MALT リンパ腫
E.ワルチン(Warthin)腫瘍
6.4(CD)
Helicobacter pylori について正しいものはどれですか
A.鞭毛を有するグラム陽性菌である
B.腸上皮化生粘膜の粘液層に多く存在する
C.菌体の確認には Giemsa 染色が有用である
D.胃 MALT リンパ腫との関連性が高い
E.ウレアーゼ活性によりアミラーゼを産生する
7.3(BC)
胃消化管間質腫瘍(GIST)について正しいものはどれですか
A.若年発症が多い
B.胃粘膜下腫瘍では最も多い
C.免疫組織化学では DOG1 が有用である
D.リスク分類では p53 の免疫組織化学が用いられる
E.超音波内視鏡ガイド下穿刺吸引細胞診(EUS-FNAC)の適応はない
8.2(AE)
正しいものはどれですか
A.胃粘膜の壁細胞からは塩酸が分泌される
B.胃粘膜の主細胞からはペプシンが分泌される
C.胃粘膜の副細胞からはガストリンが分泌される
D.胃前庭部粘膜にはブルンネル腺を認める
E.十二指腸粘膜にはパネート細胞を認める
9.4(CD)
食道腫瘍について正しいものはどれですか
A.食道癌の 50%は扁平上皮癌である
B.扁平上皮癌部分はルゴール染色で好染する
C.バレット食道は炎症等に伴う円柱上皮化生である
D.悪性黒色腫は隆起型が多い
E.顆粒細胞腫は好塩基性顆粒状の細胞質を有する腫瘍である
10.1(AB)
正しいものはどれですか
A.異所性膵組織は胃に好発する
B.若年性ポリポーシスは直腸/S 状結腸に好発する
C.Lynch 症候群ではポリープが多発する
D.Peutz-Jeghers ポリープ内に腺腫を合併することない
E.大腸腺腫で最も発生頻度の高いのは絨毛腺腫である
11.4(CD)
正しいものはどれですか
A.クローン病では核内封入体を認める
B.クローン病では炎症は粘膜内に留まる
C.クローン病では類上皮細胞肉芽腫を認める
D.潰瘍性大腸炎では陰窩膿瘍を認める
E.潰瘍性大腸炎では杯細胞の過形成を認める
12.3(BC)
膵 solid-pseudopapillary neoplasm(SPN)について正しいものはどれですか
A.好発部位は膵頭部である
B.低悪性度腫瘍に分類される
C.免疫組織化学ではβ-カテニンが核に陽性となる
D.背景に壊死物質はみられない
E.高頻度に K-ras 遺伝子変異が検出される
13.2(AE)
超音波内視鏡ガイド下穿刺吸引細胞診(EUS-FNAC)について正しいものはどれですか
A.微量腹水は適応病変である
B.偶発症の頻度は 10%程度である
C.嚢胞性病変では積極的に行われている
D.切除不能膵癌が疑われる場合には施行されない
E.オンサイト細胞診の目的は,診断に有用な細胞が採取されているかを確認することである
14.5(CD)
膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)について誤っているものはどれですか
A.膵頭部が好発部位である
B.主膵管型は手術適応となる
C.主膵管型は分枝膵管型に比べ,悪性の頻度が高い
D.膵液細胞診で亜型分類が可能である
E.通常型膵癌は合併しない
15.3(BC)
膵疾患について誤っているものはどれですか
A.喫煙は膵癌の危険因子となる
B.膵癌と糖尿病の関連は低い
C.自己免疫性膵炎は抗ミトコンドリア抗体が陽性を示す
D.膵癌では K-ras 遺伝子変異の関与が示唆されている
E.自己免疫性膵炎では免疫組織化学的で IgG4 陽性の形質細胞浸潤と線維化を認める
16.5(DE)
IgG4 関連唾液腺炎について誤っているものはどれですか
A.腫瘤性病変を形成する
B.著明なリンパ球と形質細胞浸潤が特徴である
C.腺房の萎縮消失と線維性結合織の置換がある
D.形質細胞に著明な異型がある
E.壊死性変化がある
17.1
肝腫瘍で正しいものはどれですか
1.肝血管筋脂肪腫は HMB-45 染色が陽性である
2.肝細胞腺腫は肝硬変症例に発生する
3.肝内胆管癌は胆汁を産生する
4.限局性結節性過形成の多くは悪性化する
5.低分化型肝細胞癌の多くは脂肪変性がみられる
18.1
胆嚢・胆管について正しいものはどれですか
1.膵・胆管合流異常は胆嚢癌発癌リスクである
2.上皮は重層扁平上皮からなる
3.胆管癌の組織型は扁平上皮癌が多い
4.胆道拡張症に胆嚢癌は合併しない
5.早期胆嚢癌の多くは黄疸を伴う
19.2
高分化型肝細胞癌の腫瘍細胞の特徴について誤っているものはどれですか
1.脂肪化を伴う
2.胆汁色素を伴うことが多い
3.細胞が小型化する
4.細胞成分は単調である.
5.好酸性顆粒状の細胞質を有する.
20.2
胆汁細胞診で良悪性の鑑別に有用でないものはどれですか
1.核形不整
2.大型核小体
3.核の配列不整
4.集塊辺縁の凹凸不整
5.核クロマチンの増量
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婦人科
1.4(CD)
子宮頸部胃型粘液性癌について正しいものはどれですか
A.発生にはヒトパピローマウイルスが関与する
B.通常型内頸部腺癌に比して予後良好である
C.腫瘍細胞境界は明瞭であることが多い
D.腫瘍細胞は免疫組織化学で MUC6 陽性を示す
E.最小偏倚型腺癌は低分化な胃型粘液性癌に位置付けられる
2.1(AB)
正しいものはどれですか
A.腟粘膜は重層扁平上皮に覆われている
B.子宮内頸部粘膜は単層円柱上皮に覆われている
C.子宮内膜は多列線毛上皮に覆われている
D.卵管粘膜は重層扁平上皮に覆われている
E.卵巣表面は多列線毛上皮に覆われている
3.4(CD)
子宮頸部細胞診で低エストロゲン状態の細胞像を示すものはどれですか
A.新生児期
B.睾丸性女性化症候群
C.ターナー症候群
D.プロラクチン産生腫瘍
E.顆粒膜細胞腫
4.2(AE)
妊娠時にみられる細胞像として正しいものはどれですか
A.産褥期には細胞成熟度指数は左方移動を示す
B.初期~中期には舟状細胞が減少する
C.ラングハンス型栄養膜細胞(トロホブラスト)には有尾型の細胞質がみられる
D.アリアス・ステラ反応は,異所性妊娠ではみられない
E.分娩予定日に近づくと核濃縮を伴う表層細胞が出現する
5.2(AE)
正しいものはどれですか
A.子宮絨毛癌では絨毛構造は欠如する
B.子宮絨毛癌のほとんどは非妊娠性である
C.部分胞状奇胎では胎児成分はみられない
D.部分胞状奇胎においては免疫組織化学で細胞性栄養膜細胞(トロホブラスト)は p57Kip2陰性である
E.子宮筋層内へ胞状奇胎絨毛の侵入が認められるものを侵入胞状奇胎という
6.3(BC)
子宮頸部上皮内扁平上皮癌の細胞像について正しいものはどれですか
A.腫瘍性背景が認められる
B.異型を伴う細胞は傍基底型細胞が主体である
C.核は類円形で緊満感を示す
D.大型の核小体が観察されることが多い
E.核の直径は細胞質に対して 50~60%である
7.5(DE)
Ⅰ型子宮内膜癌について正しいものはどれですか
A.子宮内膜異型増殖症から進展する頻度は低い
B.代表的組織型として漿液性癌が挙げられる
C.発生には p53 遺伝子の変異が関与する
D.エストロゲン依存性である
E.閉経前後に好発する
8.3(BC)
卵巣腫瘍の分類について正しいものはどれですか
A.悪性ブレンナー腫瘍 ― 性索間質性腫瘍
B.セルトリ・ライディッヒ細胞腫 ― 性索間質性腫瘍
C.カルチノイド腫瘍 ― 胚細胞腫瘍
D.印環細胞間質性腫瘍 ― 胚細胞腫瘍
E.未分化胚細胞腫 ― 上皮性腫瘍
9.3(BC)
正しいものはどれですか
A.外陰癌で最も頻度の高い組織型は腺癌である
B.腟癌で最も頻度の高い組織型は扁平上皮癌である
C.子宮体部非上皮性悪性腫瘍で最も頻度の高い組織型は平滑筋肉腫である
D.腹膜癌で最も頻度の高い組織型は粘液性癌である
E.卵管癌で最も頻度の高い組織型は移行上皮癌である
10.2(AE)
腟悪性黒色腫について誤っているものはどれですか
A.若年者に多く発生する
B.予後不良である
C.免疫組織化学にて HMB45 陽性を示す
D.扁平上皮内に発生する
E.発生にはヒトパピローマウイルスが関与する
11.3
女性性器について正しいのはどれですか
1.ウォルフ管は女性内性器へ分化する
2.膀胱子宮窩のことをダグラス窩という
3.子宮の筋層の主な成分は平滑筋である
4.卵管は子宮側から順に峡部,卵管采,間質部,膨大部に分けられる
5.卵胞は卵巣髄質に存在する
12.2
放射線治療による細胞の急性効果として正しいものはどれですか
1.核周囲 halo の消失
2.奇怪細胞の出現
3.核細胞質比(N/C 比)の低下
4.細胞質内顆粒の出現
5.核縁の平滑化
13.3
本邦における基本的治療として正しいものはどれですか
1.子宮頸癌 IB1 期 ― 単純子宮全摘出術
2.子宮体癌(類内膜癌 G2)IA 期 ― 広汎子宮全摘出術
3.子宮平滑筋肉腫 ― 単純子宮全摘出術+両側付属器摘出術
4.卵巣莢膜細胞腫 ― 両側付属器摘出術+後腹膜リンパ節郭清術
5.絨毛癌 ― 放射線療法
14.1
コルポスコピーについて正しいのはどれですか
1.病変の局在が確認できる
2.病変の種類の推定は困難である
3.移行帯にナボット嚢胞を認めることは稀である
4.ねらい生検における生検部位の決定には寄与しない
5.酢酸加工前にみられる限局性の異常病変をモザイクと呼ぶ
15.3
子宮頸部細胞診について誤っているものはどれですか
1.卵胞期初期では中層細胞が主体をなす
2.卵胞期後期ではエオジン好性指数は高値を示す
3.排卵直後にはエクソダスが認められる
4.黄体期中期には中層細胞が集合性に剥離する
5.黄体期後期には細胞質融解が認められる
16.3
誤っている組み合わせはどれですか
1.視床下部 ― ゴナドトロピン放出ホルモン
2.下垂体前葉 ― 卵胞刺激ホルモン
3.下垂体前葉 ― オキシトシン
4.卵胞 ― エストロゲン
5.黄体 ― プロゲステロン
17.1
誤っているものはどれですか
1.クラミジア感染は泡沫状黄色帯下が特徴的である
2.トリコモナスは性行為がなくても感染する
3.淋菌は不妊や子宮外妊娠の原因となる
4.性器ヘルペスでは水疱や潰瘍性病変がみられる
5.外陰腟真菌症は candida albicans によるものが最も多い
18.3
関連性が乏しいものはどれですか
1.キャノンボール ― トリコモナス
2.星雲状封入体 ― クラミジア
3.スリガラス状核内封入体 ― 放線菌
4.好塩基性核内封入体 ― 単純ヘルペスウイルス
5.赤褐色線状菌糸 ― カンジダ
19.3
卵巣癌について誤っているものはどれですか
1.BRCA1 の変異は遺伝性卵巣癌の原因となる
2.粘液性癌は多房性嚢胞を形成することが多い
3.粘液性癌は通常両側発生である
4.明細胞癌の多くは子宮内膜症を背景に発生する
5.高異型度漿液性癌の発生には p53 遺伝子の変異が関連する
20.2
正常子宮内膜細胞について誤っているものはどれですか
1.分泌期には細胞質が豊富になる
2.分泌期には増殖期に比べ核は小さくなる
3.核下空胞はおもに分泌期に認められる
4.分泌性変化はおもにプロゲステロンによる
5.増殖期には核分裂像を認める
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