【 マッソン・フォンタナ 染色】を解説!メラニン以外にも使える

マッソン・フォンタナ 検査技師国家試験対策

MT・CTのどっとゼブラです。
今回は マッソン・フォンタナ 染色について。
フォンタナ・マッソン染色ともいわれるよ。
ポイントは5つ。
結構な頻度で出るから確実におさえよう!

マッソン・フォンタナ 染色のポイント

マッソン・フォンタナ 染色のポイントは5つです。

  1. アンモニア銀を使う
  2. 加温する
  3. メラニンを染める
  4. 神経内分泌顆粒を染める
  5. リポフスチンを染める

マッソン・フォンタナ 染色の全体像

染色は全体の流れを何となく把握すると理解しやすくなります。
サラッと見ておきましょう。
※水洗は省略

  1. 脱パラ・脱キシ・親水
  2. アンモニア銀液:60℃加温
    (染色)
  3. チオ硫酸ナトリウム
    (定着)
  4. ケルンエヒトロート
    (核染)
  5. 脱水・透徹・封入

マッソン・フォンタナ 染色はアンモニア銀を使う

アンモニア銀で目的物質に色を付けます。

アンモニア銀を使う染色は多いので是非ゴロで覚えてみてください。

マッソン・フォンタナ アンモニア銀

そしてアンモニア銀という銀は無いので硝酸銀から作製します。

硝酸銀の作り方
  1. 硝酸銀水溶液
  2. アンモニア原液

銀液を使う染色は黒く染まる&加温するものが多いのも特徴です。
合わせて覚えたいです。

マッソン・フォンタナ 染色はメラニンを染める

そもそもメラニンとはメラノサイトが作る顆粒状物質です。

チロシンを材料に作ります。

このメラニンは皮膚基底細胞の核が紫外線にやられないように守ってくれます。

メラノサイトが腫瘍化するとメラノーマ(悪性黒色腫)になります。
腫瘍がメラニンを持っていればこの染色が有効になります。

マッソン・フォンタナ メラニン

メラニンをもたない悪性黒色腫にはDOPA反応が有効です。

マッソン・フォンタナ 染色は神経内分泌顆粒を染める

神経内分泌顆粒とは

様々な組織に存在する神経内分泌細胞が出す物質。

通常の顕微鏡では小さくて見えません。

神経内分泌細胞が腫瘍化した”NET”の同定にはこの染色が有効です。

マッソン・フォンタナ 神経内分泌顆粒

マッソン・フォンタナ 染色はリポフスチンを染める

そもそもリポフスチンとは

細胞小器官のリソソームで消化された異物の残余物質。

HE染色では黄褐色の顆粒に見える。

マッソン・フォンタナ染色ではこれも染めることができます。

マッソン・フォンタナ リポフスチン

このリポフスチンを染める染色は3つあるので下のゴロで覚えておきましょう。

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