MT・CTのどっとゼブラです。
今回は Sudan black B 染色と Nile blue 染色 について。
脂肪染色の中では少し変わり種。
ポイントだけおさえておこう!
脂肪染色の種類と共通点
覚える脂肪染色は4種類です。
この中で Nile blue 以外の1~3には4つの共通点があります。
- 無極性色素
- 厚めの凍結切片を使う
- 染色工程にアルコールを含む
- 加温する
今回は脂肪染色の Sudan black B 染色と Nile blue 染色を見てみましょう。
ズダン黒B 染色
ズダン黒B 染色の全体像
染色は全体の流れを何となく把握すると理解しやすくなります。
特に脂肪染色は重要です。
サラッとでも見ておきましょう。
- 凍結切片作製
- 50%エタノール
- ズダン黒B染色液 37℃加温
- 50%エタノール
- ケルンエヒトロート
- 色出し
- 親水性封入剤で封入
特にこの赤マーカー部分は大事です。
ズダン黒B 染色のポイント
異なる点は染めるものと色です。
今回の ズダン黒B は下表の8番が違います。
赤ではなく、黒く染まります。
名前に “黒” が入っているのでそのまま覚えましょう。
しかも多くの脂質を染めることができます。
\ズダンⅢとオイル赤Oのポイント/
- 色素は無極性色素
- 化学的ではなく、物理的に染まる
- 切片を厚めに切る
- 凍結切片を使用する
- 染色工程にアルコールを用いる
- 加温する
- 親水性封入剤で封入
- 中性脂肪を赤く染める
\ズダン黒Bのポイント/
- 色素は無極性色素
- 化学的ではなく、物理的に染まる
- 切片を厚めに切る
- 凍結切片を使用する
- 染色工程にアルコールを用いる
- 加温する
- 親水性封入剤で封入
- 様々な脂質を黒く染める
・中性脂肪
・リン脂質
・脂肪酸
・コレステリン

ナイル青 染色
ナイル青 染色の全体像
ナイル青 染色は特に全体像を把握しなくてもOK。
でも一回見ておくと覚えやすくなるので軽く見ておきましょう。
- 凍結切片作製
- ナイル青 染色液
- 酢酸で分別
- 親水性封入剤で封入
ナイル青 染色のポイント
ポイントは次の6つ。
- 色素は無極性色素
- 化学的ではなく、物理的に染まる
- 切片を厚めに切る
- 凍結切片を使用する
- 親水性封入剤で封入
- リン脂質と脂肪酸を青に染める
中性脂肪とコレステリンエステルを赤く染める
ナイル青染色には以下の2つの色素が入っていると考えられています。
そしてそれぞれ染めるものが違います。
- ナイル青
リン脂質と脂肪酸を染める - ナイル赤
中性脂肪とコレステリンエステルを染める

この染色は脂肪染色だということをまず覚えておきましょう。
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