今回は 平滑筋 について!
骨格筋との違いは横紋だけだと思っているんじゃない?
実は他にもたくさん違うところがある。
細胞診の勉強で出てくる ”α-SMA” の正体も解説するよ!
筋肉全般の基本情報 は下の横紋筋のところに書いてあるから見てみてね!
平滑筋 の基本情報
平滑筋は横紋はないけど、アクチンとミオシンはあるよ。
ただ、骨格筋のアクチンとミオシンの比は1:2
平滑筋は1:10~20とミオシンが圧倒的に多い。
アクチンがみられないこともあるらしいよ。
構成が全然違うんだな。
このアクチンやミオシンとかの 線維が規則的に配列してない 。
それで横紋構造がみられないんだよ。
平滑筋 の収縮方法
基本的には横紋筋と同じでアクチンとミオシンの滑り説があるよ。
でも内容は全然違うんだ。
- 平滑筋には カルモジュリン が存在する
- 細胞外から来た カルシウムイオンがカルモジュリンと結合
- カルモジュリンがミオシン軽鎖キナーゼと結合
- ミオシン軽鎖キナーゼがミオシン軽鎖をリン酸化
- ミオシンが太い分子となってアクチンと結合して収縮する
全然違うな。
トロポニンじゃなくてカルモジュリンか。
ここがポイントになりそうだな。
でもトロポニンとかが無いわけではないらしい。
これは僕の予想だけど、メインがカルモジュリンってことなんだろうね
ミオシンの一部がキナーゼにリン酸化されるっていうのもちょっと違うよね。
骨格筋はカルシウムイオンを筋小胞体にため込んでたよな。
今回はため込んでないのか?
筋小胞体もあるにはある。
でも平滑筋は筋小胞体の発達が悪いっていわれてるよ。
だから細胞細胞外から取り入れて使うんだ。
じゃあ収縮に必要な電気はどうだ?
骨格筋はT細管を通ってるんだよな?
うーん、鋭すぎて吐きそう!
平滑筋はT細管がないよ。
その代わりに細胞表面にたくさんの小さいくぼみがある。
その穴から興奮を伝えて収縮が始まるんだ。
この穴を ”カベオラ” って呼んでるよ。
平滑筋 はアクチン、ミオシンが不規則な配列をする
さっきも言ったけど、平滑筋はアクチンとミオシンが規則的に並んでない。
だから横紋がみられない。
じゃあどうやって収縮しているかイメージ図を書いてみたよ。
筋細胞を絞るような形で収縮するってことか。
横紋筋は一方向に引っ張って収縮する。
平滑筋は絞り込んで収縮する
何となくイメージは出来た。
α-SMAってなに?アクチンの種類と 平滑筋 アクチン
ちょっと話変わるけど大事だから アクチンの種類 について話すよ。
アクチンには大きく分けて ”α” ”β” ”γ” の 3種類 がある。
さらにαアクチンには骨格筋、平滑筋、心筋 それぞれの特有のもの がある。
さらに細かく分けると、3種類のαアクチン、βアクチン、非筋肉と平滑筋のγアクチンの6種類があるよ。
じゃあ平滑筋肉腫とか筋上皮細胞に染まる α-SMAは平滑筋のαアクチン ってことか。
その通りだよ。
だからその抗体で細胞を染めると平滑筋ってことが分かるんだ。
なるほどなあ。
おわりに
今回は前回の 横紋筋の記事 を補足する形で平滑筋について説明したよ。
基本的な筋肉のことはそこで確認してみてね。
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