【解剖】病理・系統・司法・行政解剖の違いと重要部分まとめ
この記事では病理・系統・司法・行政解剖の4種類の違いや、試験によく出る解剖のポイントをまとめて解説しています。
これを見れば解剖に関する国家試験問題や学内試験を解くことができます。
ぜひ勉強に使ってください。
解剖で覚えるべきポイント
解剖で覚えたいポイントは次の5つ。
- 解剖の種類
- 病理解剖の手続き
- 検査技師ができること
- 解剖の基本手順
- 感染対策の具体的方法
この5つを重点的に見てみましょう。
解剖の種類と簡単な覚え方
解剖は全部で4種類あり、それぞれ役割が異なります。
- 病理解剖
病院内での死因や治療効果判定。
人口動態統計の情報取得が可能。 - 系統解剖
研究・教育 - 司法解剖
犯罪関連 - 行政解剖
伝染病、中毒、災害など国関連

この中でも細かく聞かれるのは❶病理解剖。
次からの章で病理解剖のポイントも押さえておいてね!
病理解剖3つのポイント
病理解剖でよく問われるのは
- 許可が必要かどうか
- 承諾が必要かどうか
- どこで実施するか
の3つです。
それぞれに特徴があるので、重要な部分だけ押さえておきましょう。
病理解剖の許可:基本は保健所長だが必ずではない
病理解剖は基本的には行う場所の保健所長の許可が必要。
ただ、絶対に必要なわけではない点に注意!
死体解剖資格認定を得た人や医学に関連する大学の教授、准教授は許可が必要ない。

よく【医師以外はできない】などの問題が出るけど、医師以外も実施できる点にも注意してね!
病理解剖の承諾:基本は遺族に承諾だが必ずではない
基本的には遺族の承諾が必要。
ただ、絶対に必要なわけではない点に注意!
- 死亡から30日経過したが引取り者がいない場合
- 主治医を含む2名以上の医師または歯科医師が必要だと認め、遺族の承諾を待つと解剖の目的が果たせなくなってしまう場合
病理解剖の場所:基本は大学や病院内の解剖室
病理解剖が基本的に大学や病院内の解剖室で実施する。
ただ、絶対に解剖室でないといけないわけではない点に注意!
- 緊急時などは保健所長の許可を得れば解剖室以外で行って良い
解剖で臨床検査技師ができること
できること全て覚えると多いため、以下の❶と❷だけで覚えよう!
- 普段の臨床検査業務でもやっていること
【具体的な内容】- 血液採取
- 細菌培養
- 臓器の固定
- 標本作製
- 重要性が低いこと(臓器に直接関連しないものを含む)
【具体的な内容】- 器具の準備
- 体腔液採取
- 肉眼所見の記載
- 臓器重量の測定
- 臓器の撮影
- 開頭
- 遺体の縫合
解剖で臨床検査技師ができないこと
臨床検査技師ができないことは、解剖の根幹に関わるようなより重要なこと。
- 遺族関連
(遺族への承諾や説明) - 単独の執刀(または代理解剖)
- 死亡原因の特定
- 解剖報告書の作成
解剖の基本手順
解剖の基本的な流れは知っておくと問題に対応しやすくなります。
【解剖前のポイント】
- 遺体に畏敬の念を持つ
- 死後は速やかに実施する
- すぐ実施できない場合は霊安室の死体冷蔵庫に保存する
【解剖中の基本手順】
- 臨床での経過、診断、治療、検査結果などの説明
- 年齢・性別・体重・身長などの基本情報取得
- 死後変化と外観所見(死斑、死後硬直、腐敗、出血、陥没、瘢痕、腫脹など)の確認
- 皮膚切開、各臓器取り出し
- 臓器の写真撮影や処理(固定など)
- 体腔内に綿などを詰めて体型を復元
- 皮膚縫合と清拭
- 片付け
解剖の感染対策
解剖では感染源をもつ生の臓器を扱うため、固定臓器よりも対策が必要。
具体的な対策は以下の4つ。
❶陰圧式空調を使用する
部屋を陰圧にすることで感染源が外に漏れ出るのを防ぐことができる。

❷解剖台、解剖器具の滅菌
❸解剖着、微粒子マスク(N95など)、防護具(手袋など)の着用
❹ホルマリン固定
ホルマリン固定を行えばで多くの病原性は失活する。
ただ解剖中は固定していないので注意。
