好評!細胞検査士過去問解説集
染色法
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【 アミロイド 染色】ポイントは種類と顕微鏡

アミロイド
どっとゼブラ
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MT・CTのどっとゼブラです。
今回は アミロイド 染色について。
出題数は少ないけど点数アップ問題としてを狙っておこう!

\病理の国試対策本が出ました!/

https://note.com/dot_zebra/n/nd89c4e3fb6bd

アミロイドとは?

本来なら水や血液に溶けやすいタンパク質が、何らかの原因で糸のように細長い固まり(線維)へと変わったものがアミロイドです。

異常なタンパクの塊と覚えても良いです。

何が問題になるのか?

アミロイドは異常であるため、正常組織には無いタンパクです。
このアミロイドが心臓・腎臓・神経など さまざまな臓器にたまるとその臓器の働きが落ちます。

この病気が アミロイドーシス です

アミロイド

アミロイドの染色

アミロイドを見つけるためには染色が必要です。

その染色として次の4つがあります。

  1. Congo redコンゴー赤染色
    染色結果:橙赤色
  2. direct fast scarletダイレクトファストスカーレット(DFS)染色(ダイロン染色)
    染色結果:橙赤色
  3. toluidine blueトルイジン青染色
    染色結果:赤紫色(メタクロマジー)
  4. thioflavine TチオフラビンT染色
    染色結果:黄色蛍光

基本的には1~2を覚えれば国試は大丈夫です
まずはこの2つがアミロイドの染色だという事を覚えましょう。

トルイジン青でメタクロマジーを示すというのも覚えておきましょう。

Congo red染色

  • 原理
    アミロイド特有の βシート構造 と水素結合し、線維に染料が並んで結合する。
  • 観察方法:光学顕微鏡像
    明視野:橙赤色に発色。
    偏光顕微鏡:黄〜緑色の複屈折光。
  • 特徴
    古典的かつ最も広く使われる方法。
    組織によって染色の強さにムラが出やすい。
    媒染の工程がある。

ダイレクトファストスカーレット(DFS)染色(ダイロン染色)

  • 原理
    コンゴーレッド染色と同様。ダイロン染色とも呼ばれる。
  • 観察方法:光学顕微鏡像
    明視野:コンゴーレッドと同じく橙赤色
    偏光顕微鏡:黄〜緑色の複屈折光。
  • 特徴
    媒染工程が不要なため手順がシンプル。
    染色性が安定しており、再現性が高い。

偏光顕微鏡で確認する

アミロイド染色の後、偏光顕微鏡で確認すると色が変わります。

アミロイド

このように染めた後にさらに確認することで確実にアミロイドの証明ができます。

過マンガン酸カリウム処理

アミロイドにはいろんな種類があります。
疾患によって異なりますが、染色だけではわかりません。

過マンガン酸カリウム処理を行えばALアミロイド(免疫グロブリン性アミロイドーシス)とAAアミロイド(反応性アミロイドーシス)の鑑別ができます。

過マンガン酸カリウム処理するとAAアミロイド消えます。

染色前に処理したものと処理していないものを用意すればどちらの種類かが分かります。

アミロイド

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