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【動画解説あり】細胞検査士 過去問解答・解説まとめ(2016年~2023年)

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細胞検査士試験に合格するためには、過去問の徹底的にやり込むことが重要。
しかし、答えが存在しません。

そこで、2016年~2023年の過去問を年度別にまとめ、僕なりの解答を作成したので無料公開!。
ここで答え合わせをしながら、効率的な学習につなげてね。

➡️効率的な過去問の使い方はこちら
➡️過去問と一緒に使いたいおすすめ参考書はこちら

※解答は私が個人的に正解だと思うものを記載しています。
 全て調べてはいますが、正解を保証するものではありませんのでご了承ください。

  1. 2016年度 49回 細胞検査士試験の解答
    1. 総論(2016年度 49回 )
    2. 技術(2016年度 49回 )
    3. 体腔液・尿・その他(2016年度 49回 )
    4. 呼吸器(2016年度 49回 )
    5. 消化器(2016年度 49回 )
    6. 婦人科(2016年度 49回 )
  2. 2017年度 50回 細胞検査士試験の解答・解説
    1. 総論(2017年度 50回 )
    2. 技術(2017年度 50回 )
    3. 体腔液・尿・その他(2017年度 50回 )
    4. 呼吸器(2017年度 50回 )
    5. 消化器(2017年度 50回 )
    6. 婦人科(2017年度 50回 )
  3. 2018年度 51回 細胞検査士試験の解答・解説
    1. 総論(2018年度 51回 )
    2. 技術(2018年度 51回 )
    3. 体腔液・尿・その他(2018年度 51回 )
    4. 呼吸器(2018年度 51回 )
    5. 消化器(2018年度 51回 )
    6. 婦人科(2018年度 51回 )
  4. 2019年度 52回 細胞検査士試験の解答
    1. 総論(2019年度 52回 )
    2. 技術(2019年度 52回 )
    3. 体腔液・尿・その他(2019年度 52回 )
    4. 呼吸器(2019年度 52回 )
    5. 消化器(2019年度 52回 )
    6. 婦人科(2019年度 52回 )
  5. 2020年度 53回 細胞検査士試験の解答
    1. 総論(2020年度 53回 )
    2. 技術(2020年度 53回 )
    3. 体腔液・尿・その他(2020年度 53回 )
    4. 呼吸器(2020年度 53回 )
    5. 消化器(2020年度 53回 )
    6. 婦人科(2020年度 53回 )
  6. 2021年度 54回 細胞検査士試験の解答・解説
    1. 総論(2021年度 54回 )
    2. 技術(2021年度 54回 )
    3. 体腔液・尿・その他(2021年度 54回 )
    4. 呼吸器(2021年度 54回 )
    5. 消化器(2021年度 54回 )
    6. 婦人科(2021年度 54回 )
  7. 2022年度 55回 細胞検査士試験の解答・解説
    1. 総論(2022年度 55回 )
    2. 技術(2022年度 55回 )
    3. 体腔液・尿・その他(2022年度 55回 )
    4. 呼吸器(2022年度 55回 )
    5. 消化器(2022年度 55回 )
    6. 婦人科(2022年度 55回 )
  8. 2023年度 56回 細胞検査士試験の解答
    1. 総論(2023年度 56回 )
    2. 技術(2023年度 56回 )
    3. 体腔液・尿・その他(2023年度 56回 )
    4. 呼吸器(2023年度 56回 )
    5. 消化器(2023年度 56回 )
    6. 婦人科(2023年度 56回 )

2016年度 49回 細胞検査士試験の解答

2016年度 49回 細胞検査士試験の解答まとめ

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総論(2016年度 49回 )

1.(CD)
正しいものはどれですか.
A.高齢者の骨髄脂肪減少は生理的萎縮の一つである
B.水腎症では腎実質に栄養障害性萎縮を起こす
C.アポトーシスの増加は臓器の萎縮を引き起こす
D.高血圧症での心肥大は機能性肥大である
E.女性化乳房は特発性肥大に含まれる.

2.(BC)
癌とリスクファクターの関係で,正しい組み合わせはどれですか
A.子宮頸癌 ― プロゲステロン
B.子宮体癌 ― エストロゲン
C.食道癌 ― 飲酒
D.膵癌 ― HPV
E.腎癌 ― EBV

3.(AB)
がんの罹患率と死亡率の差が大きいものはどれですか
A.乳がん
B.肺がん
C.膵がん
D.肝がん
E.大腸がん

4.(DE)
腫瘍と関連遺伝子で,正しい組み合わせはどれですか
A.甲状腺濾胞癌 ― MEN1
B.網膜芽細胞腫 ― WT1
C.ウィルムス腫瘍 ― RB1
D.リンチ症候群 ― MLH1
E.乳癌 ― BRCA1

5.(CD)
免疫組織化学における陽性反応を示す部位で,正しい組み合わせはどれですか
A.CD20 ― 核
B.c-kit(CD117) ― 核
C.HER2 ― 細胞膜
D.サイトケラチン ― 細胞質
E.エストロゲンレセプタ ― 細胞膜

6.(CD)
正しい組み合わせはどれですか
A.胃主細胞 ― 塩酸分泌
B.膵島 D 細胞 ― ガストリン分泌
C.肝細胞 ― 胆汁産生
D.T リンパ球 ― インターロイキン産生
E.甲状腺濾胞上皮細胞 ― カルシトニン分泌

7.(AB)
正しい組み合わせはどれですか
A.高カルシウム血症 ― 肺小細胞癌
B.低血糖症 ― インスリノ-マ
C.カルチノイド症候群 ― 膵癌
D.クッシング症候群 ― 甲状腺濾胞癌
E.皮膚筋炎 ― 悪性黒色腫

8.(AB)
肝臓の血液の流れで,正しい組み合わせはどれですか
A.肝動脈 → 小葉間動脈 → 類洞 ―→ 中心静脈 ――→ 肝静脈
B.門脈 ―→ 小葉間静脈 → 類洞 ―→ 中心静脈 ――→ 肝静脈
C.肝動脈 → 中心静脈 ―→ 類洞 ―→ 小葉間動脈 ―→ 肝静脈
D.門脈 ―→ 中心静脈 ―→ 類洞 ―→ 小葉間動脈 ―→ 肝静脈
E.肝動脈 → 中心静脈 ―→ 類洞 ―→ 小葉間静脈 ―→ 肝静脈

9.(CD)
がん抑制遺伝子で,正しいものはどれですか.
A.Myc
B.Ras
C.p53
D.Rb
E.Src

10.(AE)
日本人の死亡統計(2014 年)について,正しいものはどれですか.
A.主な死因は悪性新生物,心疾患,肺炎の順に多い
B.死因で悪性新生物の占める割合は 50%である
C.胃癌と大腸癌の死亡率は男女とも増加している
D.乳癌の死亡率は減少している
E.肺癌の死亡率は男女とも増加している

11.(CD)
扁平上皮化生を生じやすい組織で,正しいものはどれですか
A.卵管
B.尿細管
C.膀胱
D.気管支
E.十二指腸

12.(DE)
癌と腫瘍マーカーで,誤っている組み合わせはどれですか
A.絨毛癌 ― β-hCG
B.肝細胞癌 ― α-フェトプロテイン
C.前立腺癌 ― PSA
D.卵巣癌 ― CEA
E.大腸癌 ― CA-125

13.(CD)
内胚葉、中胚葉、外胚葉発生について,誤っている組み合わせはどれですか
A.中枢神経 ― 外胚葉
B.肺 ― 内胚葉
C.胸膜 ― 内胚葉
D.副腎皮質 ― 外胚葉
E.脾臓 ― 中胚葉

14.(CD)
組織形態の表現で,誤っているものはどれですか
A.間質量の少ない癌を髄様という
B.細胞が放射状に配列する状態をロゼット配列という
C.腫瘍細胞巣内に腺腔が複数みられる状態をコメドという
D.腺癌胞巣内部に粘液を貯めている状態を癌真珠という
E.複数の細胞の細長い核が平行に配列する状態を柵状という

15.(DE)
誤っているものはどれですか
A.T 細胞受容体は遺伝子再構成により多様な受容体を持つことができる
B.B 細胞は免疫グロブリンにより抗原を認識する
C.皮膚のランゲルハンス細胞は樹状細胞の一種である
D.IV 型アレルギーでは免疫複合体により組織障害を来す
E.自己免疫性膵炎では IgM クラスの免疫グロブリンが多数産生される

16.
小児に好発する腫瘍を1つ選びなさい
1.膠芽腫
2.Grawitz 腫瘍
3.上衣腫
4.Hodgkin リンパ腫
5.Bowen 病

17.
アポトーシスで,誤っているものを1つ選びなさい
1.局所の炎症に進展しない
2.細胞質に水泡形成が生じる
3.ライソゾームが崩壊する
4.初期には細胞質が保たれる
5.組織球性細胞に貪食される

18.
臓器を構成する筋肉で,誤っている組み合わせを1つ選びなさい
1.心筋 ― 横紋筋
2.食道 ― 横紋筋および平滑筋
3.胃 ― 平滑筋
4.小腸 ― 平滑筋
5.膀胱 ― 横紋筋

19.
ヒトの腫瘍と原因ウイルスで,誤っている組み合わせを1つ選びなさい
1.バーキットリンパ腫 ― EB ウイルス
2.T 細胞白血病 ― HTLV-1
3.肝臓癌 ― B 型肝炎ウイルス
4.子宮頸癌 ― ヒトパピローマウイルス
5.髄膜腫― ヘルペスウイルス

20.
二相性を示す腫瘍として,誤っているものを1つ選びなさい
1.巨細胞腫
2.滑膜肉腫
3.絨毛癌
4.胎児性癌
5.ディスジャーミノーマ

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技術(2016年度 49回 )

1.(DE)
Papanicolaou 染色について正しいものはどれですか
A.ギルのヘマトキシリンには酸化剤として酸化第二水銀が含まれている
B.EA50 にはオレンジ G,エオジン Y,ライトグリーンが含まれている
C.分子量は大きい順にオレンジ G,エオジン Y,ライトグリーンである
D.リンタングステン酸は選択的染色に関与すると考えられている
E.透過性に優れた染色法で,細胞の重なりがあっても観察が可能である

2.(BC)
ヘマトキシリン染色液について正しいものはどれですか
A.ヘマトキシリンは水に易溶性である
B.ヘマトキシリン染色液は酸性である
C.アルミニウムへマテインラックスは負に荷電する核のリン酸基と結合する
D.マイヤーのヘマトキシリンは退行性染色である
E.色出し操作は蒸留水で行うことが望ましい

3.(AE)
Giemsa 染色について正しいものはどれですか
A.細胞剥離が少ない
B.細胞密度の高い標本や重積集塊の観察に適している
C.封入前にアルコールによる脱水とキシレンによる透徹を行う
D.使用する水や緩衝液の pH が高いと赤みが強くなる
E.塗抹後の乾燥はドライヤーの冷風で十分行う

4.(AE)
正しい組み合わせはどれですか
A.PAS 反応 ― グリコーゲン ― 赤紫色
B.Alcian blue 染色 ― 鉄イオン ― 青色
C.Berlin blue 染色 ― リポフスチン ― 青色
D.Colloid iron 染色 ― ヘモジデリン ― 赤色
E.Grocott 染色 ― アスペルギルス ― 黒色

5.(DE)
細胞診検体処理に関して正しいものはどれですか
A.検出率を高めるため,喀痰塗抹はできるだけすり合わせ法で厚く塗抹する
B.脳脊髄液は抗凝固剤を入れる
C.体腔液の湿固定は塗抹後,細胞剥離を防ぐためゆっくり固定液に入れる
D.液状化細胞診(LBC 法)では重なりの少ない標本ができる
E.関節液など粘稠性検体はすり合わせ法が適している

6.(CD)
Fluorescence in situ hybridization(FISH)法について,正しいものはどれですか
A.細胞周期の G1 期や S 期の細胞では判定できない
B.細胞診標本では,エタノール固定ではなくホルマリン固定する事が必須である
C.ゲノムにおけるある特定の遺伝子の増幅や転座を証明する事が可能である
D.液状化細胞診(LBC 法)標本でも施行可能である
E.肺癌における EGFR 遺伝子変異解析に有用な方法である

7.(BC)
免疫細胞化学染色で核内に反応する抗体はどれですか
A.D2-40(ポドプラニン)
B.PgR
C.Ki-67(MIB-1)
D.EGFR
E.CD56(NCAM)

8.(DE)
労働安全衛生法の特定化学物質障害予防規則について正しいものはどれですか
A.発がん性に特化した健康障害を予防するための規則である
B.病院内では特定化学物質作業主任者を選任する必要はない
C.従事した労働者の作業記録を 5 年間保存する必要がある
D.製造メーカーが交付した安全データーシート(SDS)を周知する必要がある
E.ホルムアルデヒドは第 2 類物質に指定されている

9.(BC)
Papanicolaou 染色のうち誤っているものはどれですか
A.固定前乾燥によりコーンフレーク状人工産物が生じる
B.固定前乾燥により腺細胞は収縮する
C.固定前乾燥により核クロマチンは不明瞭になる
D.乾燥後アルコール固定した標本では,再水和処理で染色性は改善しない
E.再水和法ではスキムミルクなどを用いる

10.(AE)
細胞診標本作製法について誤っているものはどれですか
A.脳脊髄液中には細胞が少ないため 3000 回転 5 分間で遠心する
B.体腔液は検体処理までの間,室温より 4℃保管が望ましい
C.体腔液遠心後,バフィーコート層から沈渣を採取し標本作製を行う
D.0.9%塩化アンモニウムは溶血に時間を要するが,細胞変性は少ない
E.オートスメア法やサイトスピン法では溶血操作は不要である

11.(AB)
免疫細胞化学染色について誤っているものはどれですか
A.ポリクローナル抗体は非特異反応が少ない
B.ポリマー試薬を用いる場合,内因性ビオチンの影響を考慮する
C.非特異反応の阻止には,二次抗体と同一動物種の正常血清が用いられる
D.不十分な内因性ペルオキダーゼの阻止は誤判定となる要因である
E.自動免疫染色装置で染色を施行した標本においても染色性を確認する

12.(AB)
免疫細胞化学染色における非特異反応の防止について,誤っているものはどれですか
A.使用する一次あるいは二次抗体の濃度を上げる
B.切片を一旦乾燥させる
C.PBS による洗浄を十分にする
D.塩濃度を上げた洗浄用緩衝液を使用する
E.Tween20 等の界面活性剤を加える

13.(BC)
Papanicolaou 染色標本作製法において誤っているものはどれですか
A.塗抹時の乾燥では細胞が膨化する
B.封入時の乾燥では細胞にオパーク状核を生じる
C.染色後の乾燥標本でも再水和法は有効である
D.固定前に乾燥した標本は赤みを帯びる
E.脱水が不十分な場合は退色が起きやすい

14.(BC)
穿刺吸引細胞診の実施に際して誤っているものはどれですか
A.超音波ガイド下で正確に部位を確認し実施できる
B.降圧剤を服用している場合,穿刺吸引細胞診は実施できない
C.咳嗽症状が持続しても穿刺吸引細胞診実施には影響ない
D.抗凝固剤を一時中止する場合がある
E.ドップラー血流を確認した後の穿刺が推奨される

15.
誤っているものを1つ選びなさい
1.顕微鏡で拡大されてみえる範囲は接眼レンズの視野絞りの直径で決まる
2.対物レンズの倍率を上げると焦点深度は浅くなる
3.コンデンサーの開口絞りを開くと分解能は低下する
4.色収差とは,波長によって焦点距離が異なってしまう光線収差のことである
5.プランアポクロマート対物レンズは,紫,青,赤の3色収差補正がされている

16.
誤っている組み合わせを1つ選びなさい
1.偏光顕微鏡 ― アミロイドの観察
2.蛍光顕微鏡 ― FISH 法の判定
3.位相差顕微鏡 ― 蛍光染色標本の断面像の観察
4.電子顕微鏡 ― ウイルスの観察
5.微分干渉顕微鏡 ― 生の細胞や組織の観察

17.
細胞転写法に関して誤っているものを1つ選びなさい
1.1 枚の標本から複数の標本を作製することができる
2.免疫細胞化学的検索や in situ hybridization(ISH)法に応用することができる
3.カバーガラスを剥す場合には加温したキシレンを用いると早く剥すことができる
4.疎水性封入剤のほか,親水性封入剤を使用することもできる
5.硬化した封入剤を軟化させるためには温水を使う

18.
セルブロック法について誤っているものを1つ選びなさい
1.多数の標本作製が可能である
2.免疫細胞化学染色が可能である
3.遺伝子解析が可能である
4.パラフィンブロックとして後に再利用できる
5.出現細胞が少ないときに有用である

19.
労働安全衛生法の有機溶剤中毒予防規則で定められている有機溶剤として誤っているものを1つ選びなさい
1.アセトン
2.キシレン
3.メタノール
4.クロロホルム
5.ホルムアルデヒド

20.
誤っているものを1つ選びなさい
1.感染性医療廃棄物は,感染性一般廃棄物と感染性産業廃棄物に分類される
2.病理廃棄物である臓器・組織は感染性産業廃棄物に分類される
3.医療機関は有機溶剤作業主任者を置かなければならない
4.橙色のバイオハザードマークは,固形状の感染性廃棄物であることを示す
5.キシレンは女性労働基準規則の対象物質として指定されている

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体腔液・尿・その他(2016年度 49回 )

1.(CD)
甲状腺腫瘍について正しいものはどれですか
A.濾胞癌は細胞異型で診断することが可能である
B.髄様癌の予後はきわめて悪い
C.良性,悪性とも女性に多い
D.悪性では乳頭癌が一番多い
E.未分化癌は C 細胞由来である

2.(CD)
正しいものはどれですか
A.骨肉腫の細胞診では類骨はみられない
B.骨巨細胞腫の腫瘍細胞は CD68 陰性である
C.顆粒細胞腫はジアスターゼ抵抗性の PAS 反応陽性顆粒を有する
D.滑膜肉腫では SYT-SSX 融合遺伝子が高率に検出される
E.横紋筋肉腫の腫瘍細胞は Synaptophysin 陽性である

3.(AB)
脳腫瘍の WHO 分類で gradeⅣとされる脳腫瘍はどれですか
A.膠芽腫
B.髄芽腫
C.乳頭状髄膜腫
D.脳室上衣腫
E.退形成性星細胞腫

4.(BC)
急性前骨髄球性白血病(FAB 分類 M3)について誤っているものはどれですか
A.アウエル小体が高頻度に認められる
B.ミエロペルオキシダーゼの陽性率は 3%以下である
C.フィラデルフィア染色体が高頻度に認められる
D.播種性血管内凝固症候群(DIC)を合併しやすい
E.レチノイン酸による分化誘導療法で高い寛解導入率が得られる

5.(AE)
誤っているものはどれですか
A.マントル細胞リンパ腫では,14 番染色体と 18 番染色体の転座がみられることが多い
B.濾胞性リンパ腫では bcl-2 タンパクの過剰発現がみられる
C.バーキットリンパ腫は,CD10 陽性である
D.血管内大細胞型 B 細胞性リンパ腫では,血球貪食症候群を併発しやすい
E.わが国で最も頻度の高い B 細胞性リンパ腫は濾胞性リンパ腫である

6.(AE)
誤っているものはどれですか
A.亜急性壊死性リンパ節炎では核片を貪食した類上皮細胞がみられる
B.結核性リンパ節炎では壊死物質を認める
C.Piringer リンパ節炎はトキソプラズマ感染が原因である
D.伝染性単核球症では Hodgkin/Reed-Sternberg 細胞類似細胞を認めることがある
E.ネコひっかき病では好酸球浸潤像が特徴である

7.(CD)
誤っているものはどれですか.
A.硬癌はマンモグラフィーでスピキュラを示すことが多い
B.浸潤性微小乳頭癌の癌胞巣では腺腔の分泌面が外向きである
C.浸潤性小葉癌の核は E-cadherin 陽性である
D.乳管腺腫では異型の強い扁平上皮化生がみられることがある
E.基質産生癌は MRI でリング状に造影される

8.ACE
誤っている組み合わせはどれですか.
A.甲状腺 ― C 細胞 ― サイロキシン
B.上皮小体 ― 主細胞 ― パラトルモン
C.膵臓 ― γ細胞 ― ソマトスタチン
D.精巣 ― 間細胞 ― アンドロゲン
E.下垂体 ― 前葉 ― バゾプレシン

9.(DE)
中皮細胞について誤っているものはどれですか
A.印環細胞様になることがある
B.反応性中皮細胞はときに多核になる
C.細胞表面に Alcian-blue で染色される微絨毛がみられる
D.反応性中皮細胞は静止状態の中皮細胞に比べ剥離しにくい
E.ギムザ染色で細胞質は好酸性を示す

10.
甲状腺腫瘍について正しいものを1つ選びなさい
1.濾胞腺腫は甲状腺機能亢進症を伴わない
2.好酸性細胞型濾胞腺腫の細胞質には, 豊富なミトコンドリアが存在している
3.乳頭癌のリンパ節転移は稀である
4.低分化癌は Calcitonin 分泌を特徴とする
5.硝子化索状腫瘍では, Cytokeratin 19 が陽性を示すことが多い

11.
ユーイング肉腫について正しいものを1つ選びなさい
1.紡錐形細胞から構成される
2.細胞質内にグリコーゲンを含む
3.高齢者での発生頻度が高い
4.骨または類骨を形成する
5.横紋筋肉腫との鑑別は容易である

12.
正しいものを1つ選びなさい
1.尿路結石患者の尿中には,アンブレラ細胞は認めない
2.尿路に発生する扁平上皮癌は低分化型が多い
3.マラコプラキアでは,カルシウム鉄を含有した組織球の出現が特徴である
4.尿中に出現する腺癌細胞は,ほとんどが膀胱原発である
5.尿路上皮乳頭腫は悪性転化する

13.
小児に多くみられる脳腫瘍を1つ選びなさい
1.退形成性星細胞腫
2.乏突起膠腫
3.髄芽腫
4.髄膜腫
5.血管芽腫

14.
浸潤性乳管癌の悪性度に関連する指標として,誤っているものを1つ選びなさい
1.Ki-67(MIB-1)標識率
2.核異型スコア
3.核分裂スコア
4.Cytokeratin 20
5.HER2-FISH

15.全て〇
誤っているものを1つ選びなさい
1.乳管腺腫では異型を伴ったアポクリン化生細胞が出現することがある
2.Mucocele-like-lesion はマンモグラフィーでは石灰化病変として指摘される
3.乳頭部腺腫は腫瘍の発生場所が細胞診断の助けとなる
4.乳管過形成では癌に比して均一性に乏しい細胞所見を呈する
5.肝硬変による肝機能の低下は女性化乳房の一因となる

16.
胸膜悪性中皮腫について誤っているものを1つ選びなさい
1.壁側胸膜より発生する
2.胸水貯留による呼吸困難が初期症状であることが多い
3.早期の段階からリンパ行性に肺実質に転移することが多い
4.多くの症例で p16 遺伝子を含む 9 番染色体短腕の欠失が認められる
5.アスベストによる健康被害の救済給付対象となる指定疾病の一つである

17.
腹膜偽粘液腫について誤っているものを1つ選びなさい
1.異型に乏しい細胞が出現する
2.背景の粘液は PAS 反応陽性,Alcian blue 陰性である
3.予後不良の疾患である
4.虫垂の粘液嚢胞破綻が原因となる
5.卵巣の粘液性嚢胞腺腫の破綻が原因となる

18.
次のうち誤っているものを1つ選びなさい
1.膀胱癌は男性に多い
2.糸球体腎炎では尿中に尿細管上皮細胞が出現することがある
3.Bellini 管癌は集合管上皮由来である
4.膀胱内注入療法に BCG は用いられない
5.ビルハルツ住血吸虫感染は膀胱癌を引き起こすことがある

19.
泌尿器細胞診について誤っているものを 1 つ選びなさい
1.新鮮な尿から出来るだけ多くの細胞を集める
2.膀胱鏡の発達によって膀胱洗浄液は減少している
3.カテーテル尿は多くの細胞を採取できる
4.回腸導管尿は変性した多数の扁平上皮細胞がみられる
5.Decoy cell は悪性細胞との鑑別が必要である

20.
Schwann 細胞腫について誤っているものを 1 つ選びなさい
1.神経鞘細胞由来の腫瘍である
2.良性腫瘍である
3.全脳腫瘍の約 10%を占める
4.頭蓋内発生では,女性に多い
5.聴神経鞘腫は,第 9 脳神経から発生する

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呼吸器(2016年度 49回 )

1.1(AB)
縦隔腫瘍について正しい組み合わせはどれですか
A.悪性リンパ腫 ― 可溶性 IL-2 受容体抗体
B.胎児性腫瘍 ― 絨毛性ゴナドトロピン
C.神経性腫瘍 ― 抗サイログロブリン抗体
D.縦隔甲状腺腫 ― 抗アセチルコリン受容体抗体
E.胸腺腫 ― 抗ミトコンドリア抗体

2.(BC)
腺癌と比較し扁平上皮癌でしばしば認められる所見として正しいものはどれですか
A.微小乳頭状集塊
B.細胞相互封入像
C.細胞質の層状構造
D.核内細胞質封入体
E.微細顆粒状のクロマチンパターン

3.1(AB)
扁平上皮化生細胞について正しいものはどれですか
A.気管内挿管後の物理的刺激により異型化生細胞がみられることがある
B.喫煙により喀痰中に持続的に出現することが多い
C.口腔内正常扁平上皮細胞より大型化する傾向にある
D.散在性に認められ,集塊で出現することはない
E.化生細胞は基底細胞が増生し,円柱状化した細胞である

4.3(BC)
肺癌細胞診の報告様式について正しいものはどれですか
A.判定区分は陰性,陽性の 2 つに区分する
B.腺癌の診断で,印環細胞や微小乳頭状構造などがみられるときは付記する
C.陰性の時に悪性以外の病変が推定可能なら当該診断を記述する
D.陽性の時に細胞診断が困難な場合でも,何か推定診断を記述する
E.喀痰検体が唾液のみの場合でも悪性細胞を認めなければ陰性とする

5.2(AE)
正しいものはどれですか
A.術中迅速細胞診の目的は切除範囲の決定ではない
B.喀痰細胞診検体では,細胞の異型が弱くみられる傾向にある
C.病巣直接採取検体では,癌細胞の異型が強調されることが多い
D.胸腔洗浄細胞診での悪性細胞の有無は,病期決定には反映されない
E.細胞診検体の遺伝子検査への応用は,治療効果の予測に大きく関わってくる

6.2(AE)
肺結節に対する穿刺吸引細胞診で莢膜を有する酵母様真菌が認められた場合,正しいものはどれですか
A.髄膜炎を起こす
B.結核性空洞に発生する
C.アレルギー症状が引き起こされる
D.口腔内の常在菌である
E.鳥の糞に汚染された土壌から分離される

7.4(CD)
次のうち正しいものはどれですか
A.非手術例において,生検にて扁平上皮癌が疑われた場合,EGFR 遺伝子検査は行わなくて良いとされている
B.肺癌の分子標的薬であるゲフィチニブ(イレッサⓇ)は,VEGF 遺伝子変異症例に有効である
C.EGFR 遺伝子検査は,非小細胞肺癌における治療方針決定のために行うべきである
D.EML4-ALK 融合遺伝子(ALK 遺伝子転座)を持つ肺癌の組織型は,ほとんどが腺癌である
E.細胞診の検体は,EGFR 遺伝子検査に利用できない

8.1(AB)
気管支喘息で喀痰中に出現しにくいものはどれですか
A.含鉄小体
B.Schaumann(シャウマン)小体
C.creola(クレオラ)小体
D.Curschmann(クルシュマン)らせん体
E.Charcot-Lyden(シャルコー・ライデン)結晶

9.5(DE)
転移性肺腫瘍の細胞診断について誤っているものはどれですか
A.腎癌では血性背景となることが多い
B.腎癌では細胞質は淡明で広い
C.大腸癌では壊死性背景を伴うことが多い
D.大腸癌では立方状の腫瘍細胞が多くみられる
E.食道癌では原発性肺扁平上皮癌との鑑別がつきやすい.

10.2(AE)
上皮内腺癌について誤っているものはどれですか
A.予後不良である
B.3cm 以下である
C.微小乳頭状増殖はみられない
D.粘液産生の有無は問わない
E.間質浸潤がみられることがある

11.4(CD)
喀痰細胞診における異型扁平上皮細胞の判定基準について誤っているものはどれですか
A.細胞質の染色性が彩度の高いオレンジ G に鮮やかな染色性を示すものを過染という
B.細胞の大小不同が中等度とは 2 倍大くらいのばらつきのものをいう
C.ライトグリーン好性細胞において N/C 比が 1/2 以上のものを N/C 比“中”という
D.クロマチンが好中球と同程度の濃度を示すものを軽度増量という
E.高度異型扁平上皮細胞には一部癌が含まれる

12.3
大細胞神経内分泌癌について正しいものを 1 つ選びなさい
1.腫瘍内部に石灰化を認めることが多い
2.広範な壊死はみられない
3.電顕にて細胞質に神経内分泌顆粒が確認される
4.腫瘍細胞の細胞質は広く重厚感がある
5.免疫組織化学染色で chromogranin A,synaptophysin,CD56 はすべて陽性となる

13.1
腺癌と他の癌との鑑別で最も重要な所見を 1 つ選びなさい
1.粘液産生
2.核偏在性
3.明瞭核小体
4.泡沫状細胞質
5.細顆粒状クロマチン

14.4
肺癌細胞像について次のうち正しいものを 1 つ選びなさい
1.腺癌細胞の核は中心性である
2.小細胞癌細胞では細胞質を認めない
3.カルチノイドは腺腔構造が明瞭である
4.腺癌細胞の細胞間結合は密なことが多い
5.角化扁平上皮癌細胞は細胞の多形性が少ない

15.4
肺癌集団検診について正しいものを 1 つ選びなさい
1.検診対象者は 30 歳以上の成人男女である
2.検診者全員に問診,胸部 X 線検査,喀痰細胞診を行う
3.肺癌検診の喀痰細胞診での判定区分には検体無効の区分がない
4.喀痰中に組織球を認めない時は A 判定とする
5.D 判定は,程度に応じて 6 カ月以内の喀痰細胞診の追加検査と追跡である

16.2
呼吸器の細胞について正しいものを 1 つ選びなさい
1.異型のない扁平上皮は気管支由来である
2.組織球の核は多核を呈する場合もある
3.杯細胞は線毛円柱上皮細胞より多い
4.基底細胞は線毛円柱細胞より大型の細胞である
5.杯細胞は酸性粘液多糖類を分泌する

17.1
誤っているものを 1 つ選びなさい
1.小細胞癌は通常明瞭な核小体を伴う
2.核線は小細胞癌の特徴的な所見の一つである
3.小細胞癌は免疫組織化学染色で TTF-1 が陽性になることが多い
4.小細胞癌は免疫組織化学染色で神経内分泌マーカーが陰性の場合もある
5.肺小細胞癌と腺癌や扁平上皮癌が混在する場合は,混合型小細胞癌と診断する

18.5
微少浸潤性腺癌の組織像で誤っているものを 1 つ選びなさい
1.粘液産生の有無は問わない
2.最大 5mm 以内の浸潤巣である
3.リンパ管,血管,胸膜への浸潤がない
4.浸潤部に乳頭状増殖をみる
5.浸潤巣が複数ある場合は,大きさを合算して評価する

19.4
誤っているものを 1 つ選びなさい
1.放線菌類は健康な歯肉にも認められる
2.ムーコル(Mucor)症では,PAS 反応の染色性が弱い
3.慢性アスペルギルス(Aspergillus)症は空洞をつくり,中に菌塊が形成される
4.ニューモシスチス(Pneumocystis)肺炎の診断では,培養による菌体の確認が重要である
5.肺ノカルジア(Nocardia)症では,Grocott 染色において膿瘍内に糸屑状の菌糸がみられる

20.5
誤っているものを 1 つ選びなさい
1.Club 細胞(旧 Clara 細胞)は,線毛を持たない
2.I 型肺胞上皮細胞は,扁平肺胞上皮細胞ともいう
3.杯細胞は慢性気管支炎の時に増加している
4.基底細胞は気管支上皮の予備細胞である
5.Ⅱ型肺胞上皮はガス交換に関与している

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消化器(2016年度 49回 )

1.4(CD)
口腔領域疾患について正しいものはどれですか
A.白板症の半数以上が癌化する
B.悪性黒色腫は発生しない
C.舌癌の好発部位は舌縁である
D.Tzanck 細胞は尋常性天疱瘡でみられる
E.扁平苔癬は急性炎症性疾患である

2.2(AE)
唾液腺腫瘍の細胞像の特徴について正しいものはどれですか
A.ワルチン腫瘍では小型リンパ球と好酸性細胞がみられる
B.基底細胞腺癌では篩状配列がみられる
C.腺房細胞癌では粘液球がみられる
D.粘表皮癌の上皮性粘液は Giemsa 染色で強い異染性を呈する
E.多形腺腫では Giemsa 染色で結合織性粘液を認める

3.2(AE)
唾液腺腫瘍について正しいものはどれですか
A.唾液腺導管癌は高悪性度である
B.耳下腺腫瘍の多くは悪性腫瘍である
C.粘表皮癌は舌下腺に好発する
D.基底細胞腺癌は被膜を有する
E.腺様嚢胞癌の発育は緩徐である

4.1(AB)
食道癌について正しいものはどれですか
A.50 歳以上の男性に好発する
B.喫煙は危険因子の 1 つである
C.腹部食道が好発部位である
D.小細胞癌は予後良好である
E.組織型は腺癌が最も多い

5.3(BC)
膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)について正しいものはどれですか
A.主膵管非拡張例はみられない
B.膵液細胞診で膵上皮内腫瘍性病変との鑑別は困難である
C.組織学的亜型の鑑別に免疫組織化学で MUC が有用である
D.浸潤癌は含まれない
E.好発部位は膵体尾部である

6.3(BC)
大腸腫瘍について正しいものはどれですか
A.管状腺腫は絨毛腺腫より癌化しやすい
B.大腸癌の腹水細胞診で癌細胞を認めた場合は Cy1 である
C.大腸癌の肝転移は経門脈性である
D.大腸癌では低分化腺癌が多い
E.血清 CEA 値は大腸癌の早期発見に有用である

7.3(BC)
肝臓の病変について正しい組合せはどれですか.
A.C 型肝炎ウイルス ― DNA ウイルス
B.限局性結節性過形成(FNH) ― 異常血管
C.肝硬変 ― 再生結節
D.高度異型結節 ― 細胞密度の低下
E.肝内胆管癌 ― 胆汁産生

8.5(DE)
口腔内にメラニン沈着を引き起こす疾患はどれですか.
A.ヘモクロマトーシス
B.Hodgkin リンパ腫
C.ベーチェット病
D.Addison 病
E.Peutz-Jeghers 症候群

9.1(AB)
消化器細胞診検体で感染症法に基づく届出が必要な病原体はどれですか
A.Giardia intestinalis(ランブル鞭毛虫)
B.Entamoeba histolytica(アメーバ赤痢)
C.Toxoplasma gondii(トキソプラズマ)
D.Cytomegalo virus(サイトメガロウイルス)
E.Clonorchis sinensis(肝吸虫)

10.1(AB)
胆汁細胞診について誤っているものはどれですか
A.胆石症では核形不整が強い
B.大型核小体は良悪性の鑑別に有用である
C.集塊辺縁の凹凸不整は悪性を示唆する
D.貯留胆汁には新鮮な細胞が少ない
E.再生異型上皮では集塊辺縁の細胞質が均一である

11.選ぶなら(主細胞はペプシノーゲンなのでAも本当は違う)
胃底腺の細胞像について誤っているものはどれですか
A.主細胞はペプシンを分泌する
B.主細胞は Giemsa 染色で淡桃色を呈する
C.壁細胞は粘液を分泌する
D.壁細胞は Papanicolaou 染色でライトグリーンを呈する
E.副細胞は Papanicolaou 染色で泡沫状を示す.

12.3(BC)
膵疾患について誤っているものはどれですか
A.急性膵炎に対する穿刺細胞診は禁忌である
B.自己免疫性膵炎の診断には膵液細胞診が有用である
C.粘液性嚢胞腫瘍の診断には膵液細胞診が適している
D.膵管内乳頭粘液性腺腫では黄色調粘液が得られやすい
E.神経内分泌腫瘍の腫瘍細胞が胆汁中に出現することは稀である

13.4
Helicobacter pylori について正しいものを 1 つ選びなさい
1.観察には PAS 反応が有用である
2.鞭毛を有しない
3.腸上皮化生の粘液中に多く存在する
4.胃潰瘍患者は健常者より感染率が高い
5.マントル細胞リンパ腫の発生に関与する

14.4
超音波内視鏡ガイド下穿刺吸引細胞診(EUS-FNAC)の適応病変について誤っているものを 1 つ選びなさい
1.胃 GIST
2.微量腹水
3.肝細胞癌
4.膵内分泌腫瘍
5.胆管周囲の腫大リンパ節

15.4
高分化型肝細胞癌の細胞像の特徴について誤っているものを 1 つ選びなさい
1.小型細胞
2.偽腺管構造
3.N/C 比の増大
4.結合性の低下
5.脂肪化

16.5
消化管間質腫瘍(GIST)について誤っているものを 1 つ選びなさい
1.カハール(Cajal)細胞由来である
2.胃粘膜下腫瘍では最も多い
3.中高年に好発する
4.免疫組織化学で c-kit(CD117)と CD34 が診断に有用である
5.穿刺吸引細胞診は平滑筋腫との鑑別に有用である

17.2
胆道系腫瘍について誤っているものを 1 つ選びなさい
1.膵胆管合流異常は胆道癌の危険因子である
2.胆道内乳頭状腫瘍は高悪性度である
3.神経内分泌腫瘍は核分裂像数と Ki 67 index で Grade 分類を行う
4.神経内分泌腫瘍 G1 はカルチノイドと同義である
5.胆嚢癌は女性に多い

18.2
膵神経内分泌腫瘍について誤っているものを 1 つ選びなさい
1.chromogranin A や synaptophysin の免疫組織化学は診断に有用である
2.G1 腫瘍の診断には膵液細胞診が有用である
3.徴候や症状を引き起こすものを機能性腫瘍という
4.細胞像ではごま塩状の核クロマチンパターンを示す
5.ガストリノーマは悪性の頻度が高い

19.3
誤っている組み合わせを 1 つ選びなさい
1.家族性大腸腺腫症 ― APC 遺伝子
2.Solid-pseudopapillary neoplasm(SPN) ― 出血壊死性嚢胞
3.MALT リンパ腫 ― T 細胞性
4.自己免疫性膵炎 ― IgG4
5.多形腺腫 ― 上皮の二相性

20.2
誤っている組み合わせを 1 つ選びなさい.
1.胃メネトリエ病(Menetrier 病) ― 胃粘膜の肥厚
2.胃癌のダグラス窩腹膜への転移 ― Virchow 転移
3.胃癌の術中腹腔洗浄細胞診で疑陽性 ― CY0
4.膵粘液性嚢胞腫瘍(MCN) ― 卵巣様間質
5.肝 fibrolamellar carcinoma ― 若年成人

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婦人科(2016年度 49回 )

1.3(BC)
子宮頸部細胞診について正しいものはどれですか
A.幼児期は表層細胞優位である
B.分泌期中期には表層細胞の折れ曲がりが出現する
C.妊娠中期には舟状細胞が出現する
D.増殖期にはデーデルライン桿菌が増加する
E.排卵期には exodus がみられることがある

2.5(DE)
コルポスコピー所見で正しいものはどれですか
A.移行帯には腺開口は認めない
B.移行帯は移行上皮に覆われている
C.移行帯にナボット嚢胞を認めることは稀である
D.白色上皮は移行帯にみられることが多い
E.移行帯と扁平上皮は接して認められる

3.4(CD)
ホルモンとその主な分泌臓器で正しい組み合わせはどれですか
A.LH-RH ― 下垂体後葉
B.LH ― 視床下部
C.FSH ― 下垂体前葉
D.エストロゲン ― 卵巣
E.プロゲステロン ― 子宮

4.2(AE)
正しいものはどれですか
A.若年性顆粒膜細胞腫は思春期早発症の原因となることがある
B.成人型顆粒膜細胞腫のうちプロゲステロン産生性腫瘍の頻度がもっとも高い
C.POF(早発卵巣不全)では腟上皮の萎縮はみられない
D.黄体機能不全ではプロゲステロン高値となる
E.多嚢胞性卵巣症候群は月経不順を伴う

5.5(DE)
正しいものはどれですか
A.子宮頸部円柱上皮の予備細胞過形成は前癌病変である
B.軽度異形成の発生にヒトパピローマウイルスは関与していない
C.子宮頸部腺癌は扁平上皮癌よりも早期発見が容易である
D.胃型腺癌の細胞診では,黄色調の粘液を有する上皮細胞がみられる
E.細胞診判定で ASC は ASC-US と ASC-H に分けられる

6.3(BC)
分葉状頸管腺過形成(lobular endocervical glandular hyperplasia;LEGH)について
正しいものはどれですか
A.好発年齢は閉経後である
B.免疫組織化学では HIK1083 陽性である
C.臨床症状として水様性帯下が挙げられる
D.構成する腺上皮は高円柱状で,核異型が強い
E.発生にはヒトパピローマウイルスが関与する

7.3(BC)
正しいものはどれですか
A.尖圭コンジローマには,HPV16 型と 18 型が関与している
B.微小浸潤扁平上皮癌は,浸潤の深さが表層基底膜より計測して 5mm 以内,縦軸方向への広がりが 7mm をこえないものである
C.非角化型扁平上皮癌は角化真珠の形成を欠くものである
D.絨毛腺管状粘液性腺癌は,他の組織型の頸部腺癌と比して予後不良である
E.すりガラス細胞癌は,すりガラス状の核を有する腫瘍細胞からなる

8.1(AB)
子宮頸癌放射線照射後の腫瘍細胞像として正しいものはどれですか
A.細胞質の空胞変性
B.奇怪細胞の出現
C.核細胞質比(N/C 比)の低下
D.巨細胞の消失
E.核小体とクロマチンの樹枝状連結像

9.1(AB)
誤っているものはどれですか
A.産褥期には細胞成熟指数(M.I.)は右方移動を示す
B.舟状細胞は高エストロゲン効果を反映している
C.エオジン好性指数(E.I.)が右方移動すると流産が予知される
D.脱落膜細胞は妊娠期の内分泌作用によって変化した内膜間質細胞である
E.ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)は絨毛の合胞体栄養膜細胞から産生される

10.5(DE)
I 型子宮体癌について誤っているものはどれですか
A.症状は不正性器出血が最も多い
B.好発年齢のピークは閉経前後である
C.危険因子として肥満,糖尿病がある
D.近年我が国では減少傾向にある
E.子宮内膜異型増殖症から進展することは稀である

11.1(AB)
子宮体部漿液性腺癌について誤っているものはどれですか
A.エストロゲン依存性である
B.背景内膜は過形成であることが多い
C.核異型の強い腫瘍細胞が乳頭状構築を示して増殖する
D.免疫組織化学にて腫瘍細胞の核は p53 にびまん性強陽性あるいは完全な陰性を示す
E.前駆病変として子宮内膜上皮内癌(EIC)が指摘されている

12.2(AE)
誤っているものはどれですか
A.卵巣粘液性嚢胞腺腫の多くは単房性である
B.卵黄嚢腫瘍では血清 AFP 高値がみられる
C.ディスジャーミノーマでは腫瘍組織内に多数のリンパ球が介在する
D.未熟奇形腫の Grading は未熟神経組織の量(面積)によってなされる
E.Krukenberg 腫瘍とは,主として乳癌が卵巣に転移した状態をいう

13.5
正しい組み合わせを 1 つ選びなさい
1.外陰ヘルペス ― 細胞質内封入体
2.クラミジア感染症 ― 核内封入体
3.カンジダ腟炎 ― クルー・セル(clue cell)
4.尖圭コンジローマ ― ツートーンカラー(two-tone color)

14.1
誤っているものを1つ選びなさい
1.ミュラー管は子宮,卵管,腟および外陰の形成にあずかる
2.思春期から成熟期にかけてエストロゲン分泌は亢進する
3.更年期には血中 FSH 値が著しく高値を示す
4.老年期には腟粘膜に点状出血斑がみられることがある
5.完全子宮脱の一症状として頻尿が挙げられる

15.
絨毛性疾患について誤っているものを1つ選びなさい
1.胞状奇胎では正常妊娠と比べヒト絨毛性ゴナンドトロピン(hCG)高値を示すことが多い
2.全胞状奇胎の免疫組織化学では,細胞性トロホブラストの核は p57KIP2 陽性である
3.基本的に全胞状奇胎は,細胞遺伝学的には父親に由来する雄核発生である
4.絨毛癌と侵入奇胎は,子宮摘出材料で判断をするのが原則である
5.絨毛癌では壊死や出血が高頻度に認められる

16.2
誤っているものを1つ選びなさい
1.一般的に平滑筋腫では核分裂像はほとんど認められない
2.子宮外に転移のある平滑筋腫瘍は平滑筋肉腫と診断される
3.低異型度子宮内膜間質肉腫では多数のラセン動脈類似血管が介在する
4.異型ポリープ状腺筋腫(APA)では,高頻度に squamous morule を伴う
5.癌肉腫の間質成分として横紋筋肉腫が認められれば異所性癌肉腫とする

17.2
卵巣明細胞腺癌について誤っているものを1つ選びなさい
1.抗がん剤抵抗性のことが多い
2.p53 の変異が多い
3.我が国では欧米よりも発生頻度が高い
4.他の組織型と比べると血栓症をきたしやすい
5.代表的な発生母地としてチョコレート嚢胞が挙げられる

18.2
誤っているものを1つ選びなさい
1.腟癌の多くは扁平上皮癌である
2.腟悪性黒色腫の予後は比較的良好である
3.外陰扁平上皮癌は高齢者に多い
4.外陰 Paget 病は腺癌の一種である
5.外陰ブドウ状肉腫は 5 歳以下の幼児に好発する

19.2
腹膜癌について誤っているものを1つ選びなさい
1.進行例が大多数を占める
2.組織型として漿液性腺癌は稀である
3.卵巣外の病巣は,卵巣表層の病巣よりも大きい
4.卵巣の大きさは正常大か良性変化による腫大である
5.卵管采に上皮内病変がみられることがある

20.5
誤っている組み合わせを 1 つ選びなさい
1.CIN3 ― 円錐切除術
2.子宮頸癌 IB1 期 ― 広汎子宮全摘出術
3.子宮頸癌ⅢB 期 ― 同時化学放射線療法(CCRT)
4.子宮体癌 IA 期 ― 単純子宮全摘出術および両側付属器摘出術
5.子宮平滑筋肉腫 ― 広汎子宮全摘出術

2017年度 50回 細胞検査士試験の解答・解説

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総論(2017年度 50回 )

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1.1(AB)
悪性リンパ腫における免疫組織化学について正しいものはどれですか
A.CD3はT細胞マーカーとして使用される
B.Bcl-2は反応性リンパ濾胞と濾胞性リンパ腫の鑑別に使用される
C.CD20はT細胞マーカーとして使用される
D.CyclinD1はNK/Tリンパ腫マーカーとして使用される
E.CD79aはNK/Tリンパ腫マーカーとして使用される

2.4(CD)
アポトーシスについて正しいものはどれですか
A.強い炎症反応を引き起こす
B.DNA損傷を受けた変異細胞のみを除去する
C.消化管粘膜では恒常的に起こる
D.p53によって誘導される
E.ウイルス感染防御に対して機能しない

3.1(AB)
正しい組み合わせはどれですか
A.がん原遺伝子 ― K-ras
B.細胞接着関連遺伝子 ― E-cadherin 2
C.がん原遺伝子 ― p53
D.細胞外基質分解関連遺伝子 ― BRCA1
E.血管新生因子遺伝子 ― HER2

4.2(AE)
関連性の深い組み合わせはどれですか
A.HHV8(human herpes virus 8) ― カポジ肉腫
B.エストロゲン ― 膵臓癌
C.ビルハルツ住血吸虫 ― 悪性中皮腫
D.ジクロロプロパン ― 子宮内膜癌
E.EBウイルス(Epstein-Barr virus) ― 上咽頭癌

5.5(DE)
正しい組み合わせはどれですか
A.Apitz小体 ― 神経膠芽腫
B.Asteroid小体 ― 悪性リンパ腫
C.Auer小体 ― 神経内分泌腫瘍
D.Russell小体 ― 骨髄腫
E.Call-Exner小体 ― 顆粒膜細胞腫

6.1(AB)
核内封入体がみられるウイルスはどれですか
A.帯状疱疹ウイルス(varicella zoster virus)
B.サイトメガロウイルス(cytomagalovirus)
C.C型肝炎ウイルス(hepatitis C virus)
D.インフルエンザウイルス(influenza virus)
E.RSウイルス(respiratory syncytial virus)

7.5(DE)
非上皮性腫瘍の良悪性の鑑別について誤っているものはどれですか
A.壊死の有無
B.核分裂像の数
C.細胞異型の程度
D.多核細胞の有無
E.炎症(性)細胞浸潤の多寡

8.4(CD)
特異性炎として誤っているものはどれですか
A.梅毒
B.結核
C.インフルエンザ肺炎
D.ウイルス性肝炎
E.サルコイドーシス

9.2
非上皮性悪性腫瘍はどれですか
1.内軟骨腫
2.バーキットリンパ腫
3.血管芽腫
4.髄膜腫
5.骨軟骨腫

10.2
RNAウイルスはどれですか
1.単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus)
2.C型肝炎ウイルス(hepatitis C virus)
3.EBウイルス(Epstein-Barr virus)
4.サイトメガロウィルス(cytomegalovirus)
5.ヒトパピローマウイルス(human papilloma virus)

11.1
細菌貪食能が最も高いものはどれですか
1.組織球
2.好酸球
3.好中球
4.リンパ球
5.骨髄巨核球

12.2
臓器・器官の胚葉由来の組み合わせで,正しいものはどれですか
1.気管支 ― 外胚葉
2.甲状腺 ― 内胚葉
3.子宮 ― 内胚葉
4.心臓 ― 外胚葉
5.大脳 ― 中胚葉

13.3
細胞の超微構造およびその機能の組み合わせで,正しいものはどれですか
1.核膜 ― 内膜,中膜,外膜の3層構造
2.核小体 ― DNAと蛋白の複合体
3.滑面小胞体 ―ステロイドホルモン合成
4.ゴルジ装置 ― 異物の分解,処理
5.リボソーム ― ATP合成

14.2
細胞質の空胞形成を特徴とする腫瘍細胞をみるのはどれですか
1.骨肉腫
2.脊索腫
3.小細胞癌
4.扁平上皮癌
5.甲状腺乳頭癌

15.2
免疫組織化学で核に陽性反応を示すものはどれですか
1.CD3
2.Ki-67
3.desmin
4.cytokeratin
5.chromogranin A

16.1
本邦のがん統計(2016年)について,正しいものはどれですか
1.女性で最も罹患率の高い癌は乳癌である
2.男性で最も罹患率の高い癌は胃癌である
3.男女とも最も死亡数の多い癌は大腸癌である
4.癌で死亡する確率は男性より女性が高い
5.膵癌罹患率は男性より女性が高い

17.1
細胞骨格について誤っているものはどれですか
1.細胞骨格はマイクロフィラメント,中間径フィラメントの2つの要素からなる
2.細胞骨格は細胞形態の保持や細胞小器官の動き,小胞の輸送などに関与する
3.上皮細胞に存在するケラチンは中間径フィラメントである
4.筋細胞に存在するデスミンは中間径フィラメントである
5.星状膠細胞に存在するグリア細線維酸性蛋白(GFAP)は中間径フィラメントである.

18.4
細胞分裂について誤っているものはどれですか
1.核小体が消失するのは有糸分裂前期である
2.動原体が形成されるのは有糸分裂前中期である
3.核膜が消失するのは有糸分裂中期である
4.セントロメアのDNAが複製されるのは有糸分裂後期である
5.核小体が再形成されるのは有糸分裂終期である

19.5
誤っている組み合わせはどれですか
1.肺小細胞癌 ― 尿崩症
2.骨髄腫 ― アミロイドーシス
3.インスリノーマ ― 低血糖発作
4.カルチノイド腫瘍 ― 皮膚紅潮
5.胸腺腫 ― 筋萎縮性側索硬化症

20.2
誤っている組み合わせはどれですか
1.一次予防 ― 禁煙
2.二次予防 ― 予防接種
3.二次予防 ― 内視鏡検査
4.二次予防 ― 子宮がん検診
5.三次予防 ― 再発や転移を防ぐ治療

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技術(2017年度 50回 )

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1.2(AE)
正しいものはどれですか
A.色収差は光の波長の違いにより結像位置の異なる収差である
B.開口絞りを絞ると分解能が増す
C.対物レンズの開口数が大きいほど焦点深度は深くなる
D.顕微鏡写真の対物レンズはアポクロマートが推奨される
E.開口絞りは対物レンズの開口数の70~80%に調整する

2.4(CD)
Giemsa染色について正しいものはどれですか
A.標本塗抹後の乾燥は禁忌である
B.厚い標本や重積性のある細胞観察に適している.
C.脳脊髄液など細胞剥離の起こりやすい検体の観察に優れている
D.一般的に扁平上皮系細胞の観察には適さない
E.基底膜物質や上皮性粘液は異染性を示す

3.2(AE)
免疫組織化学における陽性部位について正しい組み合わせはどれですか
A.TTF-1 ― 核
B.Napsin A ― 核
C.p40 ― 細胞質
D.Podoplanin(D2-40) ― 核
E.CD56(NCAM) ― 細胞膜

4.3(BC)
免疫組織化学(酵素抗体法)について正しいものはどれですか
A.標識酵素ポリマー法では内因性ビオチン非特異反応が起こる
B.抗原賦活化にはマイクロウェーブやオートクレーブを用いる
C.内因性ペルオキシダーゼの抑制には過酸化水素水を用いる
D.抗体反応後生理食塩水にて洗浄する
E.観察には蛍光顕微鏡を用いる

5.4(CD)
正しいものはどれですか
A.FISH法は細胞周期の分裂期のみ検出可能である
B.CISH法は蛍光顕微鏡を用いて観察する
C.FISH法は細胞の同定が難しい
D.FISH法で過固定検体は,酵素処理を延長するとよい
E.FISH法で熱変性処理は100度で行う

6.4(CD)
湿固定前の乾燥標本について正しいものはどれですか
A.核は膨化するが核クロマチンは明瞭である
B.細胞質の染色性に変化は見られない
C.再水和法ではスキムミルクが汎用される
D.再水和法は2日以内に処理を行うと良い
E.乾燥後にアルコール固定をした標本で再水和法を行うと染色性が改善する

7.4(CD)
正しいものはどれですか
A.キシレンの管理濃度は1ppmである
B.作業環境測定は作業が行われていない時間帯に実施する
C.A測定は単位作業所の有害物質濃度分布の平均的な状態を調べる.
D.キシレンの測定報告書は3年間保存しなければならない
E.キシレンは発がん性が高い

8.5(DE)
顕微鏡について誤っているものはどれですか
A.結晶成分を観察する際,コンデンサーを下げると観察しやすい
B.ND50フィルターは平均分光透過率が50%であることを示す
C.偏光観察法は複屈折性を明暗や色のコントラストに置換えて観察する
D.FISH標本を観察する際,位相差顕微鏡を利用する
E.視野の明るさは開口数の2乗に反比例する

9.2(AE)
穿刺吸引細胞診で誤っているものはどれですか
A.腫瘍が大きい場合は辺縁よりも中央を穿刺した方が良い
B.嚢胞部と充実部がある場合には,充実部を優先する
C.吸引後に陰圧を解除してから針を抜去する
D.ガラスに吹き付ける際は一度注射筒から針を外して空気を入れ直し行う
E.採取量が多い場合は上下左右にすり合わせて均一化する

10.4(CD)
Papanicolaou染色について誤っているものはどれですか
A.染色液は使用前に濾過しコンタミの防止に努める
B.オレンジG<エオジンY<ライトグリーンの順で分子量が大きくなる
C.核の染色原理は負電荷のヘマトキシリンと正電荷の核酸との結合である
D.EA-50液の中に含まれるビスマルクブラウンは酸性色素である
E.リンタングステン酸を用いるとオレンジGの染色性を高め光輝性が増す

11.2(AE)
Papanicolaou染色について誤っているものはどれですか
A.細胞質の染色は分子量の大きい色素から染色する
B.ビスマルクブラウンは類脂質を染め細胞質染色には関与しない
C.細胞の透明度がよく重積した細胞集塊が観察可能である
D.ギルのヘマトキシリンは硫酸アルミニウムを含む
E.ギルのヘマトキシリンは進行性染色であるため分別を必要としない

12.3(BC)
誤っているものはどれですか
A.Alcian blue染色で悪性中皮腫細胞は,細胞質辺縁に陽性を示す
B.悪性中皮腫細胞のPAS陽性物質は,ジアスターゼで消化されない
C.Grocott染色でノカルジアや放線菌は陰性である
D.Fontana-Masson染色ではメラニン顆粒とクリプトコッカスが陽性を示す
E.Berlin blue染色でアスベスト小体は陽性である

13.5(DE)
誤っているものはどれですか
A.Alcian Blue染色 ― 酸性粘液多糖類 ― 青色
B.Mucicarmin染色 ― 上皮性粘液 ― 赤色
C.Methylgreen pyronin染色 ― RNA ― 桃色
D.Feulgen反応 ― RNA ― 赤紫色
E.SudanⅢ染色 ― DNA ― 紫色

14.4(CD)
誤っているものはどれですか
A.Alcian Blueは染色時間が長い場合,核も染色されることがある
B.Alcian Blue染色はpHの影響を受ける
C.Alcian Blue染色では核染にヘマトキシリンは適さない
D.PAS反応のシッフ試薬は室温で保存する
E.PAS反応では塗抹乾燥後に95%アルコールで5分程度固定し染色するとよい

15.5(DE)
ホルムアルデヒドについて誤っているものはどれですか
A.管理濃度は0.1ppmである
B.6ヶ月毎に1回の作業環境測定を実施する義務がある
C.作業環境測定の記録は30年間保存することが義務づけられている
D.ホルムアルデヒドは空気よりやや軽く,高い場所に滞留する
E.第1管理区分は作業環境管理が適切でないと判断される状態である

16.1(AB)
誤っているものはどれですか
A.尿細胞診検体は細胞量が多いので,早朝尿が望ましい
B.サコマノ法では正常の円柱上皮細胞はあまり変化を示さない
C.噴霧法では固定液の量が少ないと核の膨化や細胞質の好酸性変化が見られる
D.洗浄液検体ではアルブミン液を添加することで核の変性を軽減できる
E.喀痰の塗抹時にすり合わせる回数が多いほど核線や細胞破壊が生じる

17.5
免疫組織化学における陽性部位について誤っているものはどれですか
1.CD20 ― 細胞膜
2.PgR ― 核
3.WT-1 ― 核
4.vimentin ― 細胞質
5.EGFR ― 核

18.5
細胞診精度管理ガイドラインについて誤っているものはどれですか
1.過誤については該当事項を記録し5年間以上保管しなければならない
2.1日の検鏡枚数は90枚を上限とする(1日の勤務時間が8時間の場合)
3.陽性例・疑陽性例判定報告に関しては,必ず細胞診専門医がチェックを行う
4.細胞診陰性例報告書には細胞検査士の署名を行う
5.診断的誤診の場合で訂正報告書を追加発行した場合は,最初の報告書は破棄する

19.2
液状化細胞診(Liquid based cytology:LBC法)について誤っているものはどれですか
1.細胞の重なりが少ない均一な標本を作製することができる
2.背景の情報が強調されやすい
3.乾燥による不適正標本を減らすことができる
4.遺伝子学的検査が可能である
5.作製者の技量による差が少ない

20.4
体腔液の検体処理法について誤っているものはどれですか
1.漏出液は浸出液に比べて細胞変性が生じやすい
2.体腔液と体腔洗浄液のクロマチン形態は異なる
3.フィブリン塊は竹串等で充分ほぐす
4.冷蔵すれば5日間保存可能である
5.溶血処理に0.9%塩化アンモニウム溶液を用いると細胞変性が少ない

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体腔液・尿・その他(2017年度 50回 )

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1.4(CD)
泌尿器腫瘍について正しいものはどれですか
A.膀胱上皮内癌は膀胱鏡で発見されることが多い
B.尿路上皮癌と扁平上皮癌が共存する場合は扁平上皮癌と診断する
C.膀胱癌は男性に多い
D.尿中腫瘍マーカーとしてNMP-22がある
E.高異型度非浸潤性乳頭状尿路上皮癌では,腫瘍細胞層が7層以上である

2.5(DE)
上皮型悪性中皮腫の典型的な細胞像について正しいものはどれですか
A.Ⅰ型collagenous stromaがみられる
B.広く淡明な細胞質を有する
C.著明な核形不整がみられる
D.相互封入所見がみられる
E.多核細胞が出現する

3.2(AE)
体腔液の性状について正しいものはどれですか
A.腹膜偽粘液腫ではゼリー状粘液が貯留する
B.肝硬変患者の腹水は白色膿性を呈する
C.健常者に心嚢液は存在しない
D.腫瘍性疾患によって貯留する体腔液は漏出液である
E.体腔液にはヒアルロン酸が含まれる

4.5(DE)
非浸潤性乳管癌について正しいものはどれですか
A.壊死を伴うことはない
B.粘液産生性を示すことはない
C.腫瘍細胞の結合性は乏しい
D.細胞異型度のみでは浸潤癌との鑑別が難しい
E.不規則配列を伴う細胞集塊は良性病変との鑑別に有用である

5.4(CD)
甲状腺報告様式について正しいものはどれですか
A.嚢胞液でコロイドや濾胞上皮細胞を含まない場合は判定区分を良性とする
B.濾胞癌は判定区分の悪性と容易に判断できる
C.検体不適正とした標本はその理由を明記する
D.悪性の疑いはその後の組織学的検索で本区分の80%以上が悪性であることが望ましい
E.判定区分の悪性に転移癌は含まない

6.5(DE)
甲状腺病変について正しいものはどれですか
A.腺腫様甲状腺腫では乳頭状集塊はみられない
B.亜急性甲状腺炎の判定では,血清抗サイログロブリン抗体値も参考になる
C.ローピーコロイドは髄様癌を疑う指標となる
D.Basedow病は血中甲状腺刺激ホルモン低値である
E.橋本病の背景には形質細胞も多くみられる

7.2(AE)
Castleman病のリンパ節病変で正しいものはどれですか
A.リンパ濾胞増生
B.壊死
C.好酸球浸潤
D.好中球浸潤
E.形質細胞浸潤

8.2(AE)
血液系疾患について正しいものはどれですか
A.成人T細胞性白血病は末梢血液中に花弁様細胞がみられる
B.多発性骨髄腫は低カルシウム血症をきたす
C.後天性免疫不全症候群はHTLV-1の感染による
D.慢性骨髄性白血病は汎血球減少をきたす
E.急性前骨髄性白血病はしばしば播種性血管内凝固を合併する

9.1(AB)
乳腺穿刺吸引細胞診について誤っているものはどれですか
A.充実腺管癌での出現細胞量は少ない
B.クサビ状集塊が認められた場合,硬化性腺症と硬癌の鑑別は容易である
C.乳頭腺管癌(面疱型)では壊死物質が認められることが多い
D.良性葉状腫瘍では上皮成分と間質成分の両者が認められる
E.浸潤性小葉癌では細胞質内小腺腔を認めることが多い

10.4(CD)
骨腫瘍における好発年齢との組み合わせについて誤っているものはどれですか
A.骨巨細胞腫 ― 20歳代
B.脊索腫 ― 50歳代
C.軟骨腫 ― 60歳代
D.軟骨肉腫 ― 10歳代
E.軟骨芽細胞腫 ― 10歳代

11.2(AE)
軟部腫瘍について誤っているものはどれですか
A.血管肉腫はリンパ行性に転移しやすい
B.慢性リンパ浮腫を先行として発生する血管肉腫をStewart-Treves症候群とよぶ
C.顆粒細胞腫はジアスターゼ抵抗性のPAS反応陽性顆粒を含有する
D.胞巣状軟部肉腫の細胞質内に針状結晶構造物を認める
E.胎児型横紋筋肉腫ではSYT-SSX融合遺伝子を認める

12.5
良性異型尿路上皮細胞が尿中に出現しない状況として正しいものはどれですか
1.カテーテル操作後
2.尿路結石
3.全身化学療法中
4.前立腺肥大症
5.腎嚢胞

13.2
悪性リンパ腫について正しいものはどれですか
1.NK/T細胞リンパ腫ではEBウイルス感染は関与しない
2.マントル細胞リンパ腫では染色体転座t(11;14)(q13;q32)がみられる
3.濾胞性リンパ腫は本邦において最も頻度の低いリンパ腫である
4.菌状息肉腫はB細胞性リンパ腫の一種である
5.バーキットリンパ腫の進行は緩徐である

14.3
反応性中皮細胞について誤っているものはどれですか
1.核は中心性である
2.細胞質内に豊富なグリコーゲンを有する
3.細胞質辺縁には偽線毛が発達している
4.静止期中皮細胞と比べて体腔液中に剥離しやすい
5.腹膜透析に伴う腹水では大型集塊が出現する

15.5
泌尿器細胞診について誤っているものはどれですか.
1.機械的刺激,慢性の刺激等で細胞異型を示す尿路上皮集塊が出現する
2.反応性尿細管上皮細胞は放射状の配列集団を形成することが多い
3.反応性尿細管上皮細胞はビメンチンに比較的高い特異性を示す
4.回腸導管尿では変性した円柱上皮細胞がみられる
5.デコイ細胞はパピローマウイルスの感染により発生する

16.3
泌尿器細胞診について誤っているものはどれですか
1.反応性尿細管上皮細胞は尿路上皮癌細胞との鑑別を要する
2.cytokeratin 20は尿路上皮癌細胞に陽性となる
3.膀胱の扁平上皮癌は膀胱外反症患者に高頻度に発症する
4.尿路上皮癌では再発率が高い
5.低分化な前立腺癌は尿路上皮癌との鑑別が困難である

17.3
リンパ節病変について誤っているものはどれですか
1.猫ひっかき病は化膿性リンパ節炎である
2.亜急性壊死性リンパ節炎は予後良好である
3.Piringerリンパ節炎は蚊を介したウイルス感染症である
4.サルコイドーシスでは非壊死性の類上皮細胞肉芽腫を認める
5.結核性リンパ節炎では壊死性背景に成熟小型リンパ球と類上皮細胞がみられる

18.2
乳腺病変の診断について誤っているものはどれですか
1.小葉癌と乳管癌の鑑別にはE-Cadherinが有用である
2.非浸潤性乳管癌と浸潤性乳管癌の鑑別にp63染色が有用である
3.CD10は筋上皮細胞のマーカーとして有用である
4.線維腺腫と非浸潤性乳管癌の鑑別には筋上皮細胞の存在が有用である
5.石灰化は乳腺の良性病変でも認められる

19.5
脳腫瘍について誤っているものはどれですか
1.GFAPは星細胞腫に陽性である
2.膠芽腫は神経膠腫の中でも最も悪性度が高い
3.脳脊髄液のスクリーニングは転移性腫瘍も念頭におくべきである
4.髄膜腫は上皮様細胞が渦巻き状を示す像が特徴である
5.神経鞘腫では真性ロゼットや偽ロゼットがみられる

20.5
隆起性皮膚線維肉腫(DFSP)について誤っているものはどれですか
1.若年者から高齢者まで全ての年齢に発生する
2.体幹部や上腕,下腿などに好発する
3.組織像は紡錘形の腫瘍細胞が花むしろ構造を示す
4.遺伝性疾患ではない
5.他臓器に転移することが多い

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呼吸器(2017年度 50回 )

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1.4(CD)
本邦における肺癌の疫学(2016年)について正しいものはどれですか
A.がん死亡原因の第2位である
B.男性のがん死亡原因の第2位である
C.部位別がん罹患数では,大腸,胃に次いで第3位である
D.女性の部位別がん罹患数では,乳房・大腸に次いで第3位である
E.相対5年生存率は48.0%である

2.3(BC)
集団検診における喀痰細胞診について正しいものはどれですか
A.6ヶ月以内に血痰があったものが対象となる
B.肺門部の扁平上皮癌の発見が目的となる
C.軽度異型扁平上皮細胞の集団検診区分は「B判定」である
D.中等度異型扁平上皮細胞の指導区分は「6ヶ月以内の追加検査と追跡」である
E.高度異型扁平上皮細胞の指導区分は「再塗抹」である

3.2(AE)
中等度異型扁平上皮細胞について正しいものはどれですか
A.細胞の大小不同は目立たない
B.多辺形細胞が主体である
C.主に敷石状集塊で認められる
D.クロマチンは不均等に分布する
E.細胞質はエオシン・オレンジG好性のものが多い

4.2(AE)
ニューモシスチス肺炎について誤っているものはどれですか
A.病原体は原虫である
B.しばしばサイトメガロウイルス感染症を合併する
C.菌体は集塊を形成する
D.進行すると急激に増悪する
E.分芽がみられる

5.1(AB)
呼吸器ノカルジア感染症について誤っているものはどれですか
A.肺に結節性病変を形成しない
B.菌塊形成が著明である
C.好塩基性の菌塊は硫黄顆粒と呼ばれる
D.好気性の放線菌症である
E.菌糸はZiehl-Neelsen染色で陽性である

6.2(AE)
誤っているものはどれですか
A.気管支擦過ブラシはスライドガラス面に数回強く押し付け細胞を十分に付着させる
B.喀痰検体で血痰がある場合は血液とその境界を採取する
C.喀痰採取後冷蔵庫で48時間以内であれば検査を試みる
D.気管支肺胞洗浄細胞診は間質性肺疾患において有用な検査である
E.穿刺吸引検体の乾燥標本は,アルコール固定後に再水和すれば染色性は改善される

7.2(AE)
肺癌細胞診判定の推定組織型として使用しないものはどれですか
A.非扁平上皮癌
B.非小細胞癌特定不能
C.浸潤性粘液性腺癌
D.非角化型扁平上皮癌
E.大細胞癌

8.4(CD)
気管支の扁平上皮化生について誤っているものはどれですか
A.炎症や喫煙などの刺激により起こる
B.発生過程として基底細胞などの増生を経る
C.異型のない扁平上皮化生は前駆病変として取り扱われる
D.免疫組織化学では低分子量ケラチンが多くの場合陽性を示す
E.扁平上皮化生を発生母地とする肺癌の頻度は低い

9.3(BC)
扁平上皮癌について誤っているものはどれですか
A.非角化型は低分化腺癌との鑑別が難しい
B.類基底細胞型は予後の良い組織亜型である
C.扁平上皮癌マーカーとしてはp63が最も特異性が高い
D.角化型では種々の程度に相互封入像がみられる
E.形態学的に未分化でも扁平上皮癌マーカーが陽性に染まれば扁平上皮癌とする

10.4(CD)
扁平上皮癌よりも腺癌を示唆する所見として誤っているものはどれですか
A.集塊辺縁の核の突出
B.微細な核クロマチンパターン
C.重積性のある層状の細胞集塊
D.複数で核の辺縁に存在する核小体
E.核の切れ込みや核内細胞質封入体

11.2(AE)
小細胞癌について誤っているものはどれですか
A.明瞭な核小体を認める
B.核の鋳型状配列を示す
C.核縁が薄く,核線を認める
D.N/C比が高く,裸核状を示す
E.腫瘍細胞径はリンパ球の3倍以上である

12.1
正しいものはどれですか
1.肺胞でのガス交換は,肺胞上皮,基底膜,血管内皮を通して行う
2.肺胞同士はLambert孔を通して交通している
3.肺の栄養血管は肺動脈である
4.リンパ管は肺胞壁から始まり,肺門に向う
5.肺静脈は気管支に伴走する

13.5
正しい組み合わせはどれですか
1.シャルコー・ライデン結晶 ― 類円形好酸性顆粒状
2.アスベスト小体 ― オレンジ~緑色の針状
3.肺胞蛋白症 ― 黄緑色~褐色の長幹骨状
4.アミロイド ― オレンジG好染の無構造物
5.砂粒小体 ― 黄金色~紫色の同心円状構造をもつ円形体

14.5
肺腫瘍の組織生検を行った結果,低分化腫瘍であった.腫瘍細胞は大型でp40陰性,
chromogranin A陰性,TTF-1陽性であった.適切な診断名はどれですか
1.大細胞癌
2.非小細胞癌特定不能
3.非扁平上皮癌
4.肉腫様癌
5.腺癌

15.3
多発する肺腫瘍の免疫組織化学で以下の結果を得た.最も考えられる原発腫瘍はどれですか
CK7陰性,CK20陽性,TTF-1陰性,Napsin A陰性,CDX-2陽性
1.肺腺癌
2.肺扁平上皮癌
3.大腸管状腺癌
4.浸潤性膵管癌
5.浸潤性乳管癌

16.1
Ⅱ型肺胞上皮細胞について誤っているものはどれですか
1.細胞分裂をしない
2.明瞭な核小体を有している
3.層状封入体(層板小体)を有している
4.電子顕微鏡学的に細胞表面に微絨毛を有している
5.細胞質内にはリン脂質に富む分泌顆粒が存在する

17.3
呼吸細気管支の構造で誤っているものはどれですか
1.線毛上皮
2.Club細胞(旧Clara細胞)
3.杯細胞
4.基底細胞
5.平滑筋

18.4
誤っているものはどれですか
1.日本人の肺腺癌は約8割にドライバー遺伝子変異が存在する
2.EGFRおよびALK遺伝子検査は,原則的に腺癌成分を有する組織型で勧められる
3.EGFR遺伝子検査は確立された高感度法が勧められる
4.ALK遺伝子転座は,IHC法,FISH法,RT-PCR法のうち,いずれか一つの方法で確認する
5.EGFR遺伝子検査は,細胞診材料を用いることができる

19.5
肺過誤腫の構成成分について誤っているものはどれですか
1.軟骨
2.気管支上皮
3.平滑筋
4.脂肪
5.ヘモジデリン貧食組織球

20.4
硬化性肺胞上皮腫(旧称:硬化性血管腫)について誤っているものはどれですか
1.中年女性に好発する
2.II型肺胞上皮由来である
3.通常,乳頭状成分,充実性成分,硬化(線維化)成分,出血成分がみられる
4.術中迅速組織診断では,腺癌との鑑別が容易である
5.まれに多発例やリンパ節転移例を認める

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消化器(2017年度 50回 )

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1.5(DE)
口腔領域疾患について正しいものはどれですか
A.白板症は半数以上が癌化する
B.乳頭腫はヘルペスウイルスと関連がある
C.舌癌の好発部位は舌中央部である
D.尋常性天疱瘡は自己免疫疾患である
E.扁平苔癬では胞体内にケラトヒアリン顆粒を含む細胞がみられる

2.5(DE)
唾液腺腫瘍の細胞像の特徴について正しいものはどれですか
A.腺様嚢胞癌では中間細胞がみられる
B.基底細胞腺癌では篩状配列がみられる
C.ワルチン(Warthin)腫瘍では好酸球がみられる
D.多形腺腫では上皮の二相性がみられる
E.腺房細胞癌ではジアスターゼ消化PAS反応陽性顆粒を有する

3.5(DE)
唾液腺腫瘍について正しいものはどれですか
A.多形腺腫の悪性化はない
B.粘表皮癌は顎下腺に好発する
C.腺様嚢胞癌は若年発症が多い
D.基底細胞腺癌は低悪性度腫瘍である
E.唾液腺導管癌はしばしば壊死を伴う

4.5(DE)
食道癌について正しいものはどれですか
A.女性に好発する
B.腹部食道が好発部位である
C.小細胞癌は予後良好である
D.喫煙は危険因子の1つである
E.バレット食道は腺癌の発生母地となる

5.4(CD)
大腸疾患について正しいものはどれですか
A.潰瘍性大腸炎では偽膜を認める
B.クローン病では乾酪性肉芽腫を認める
C.大腸神経内分泌腫瘍は直腸に好発する
D.腸結核の診断ではZiehl-Neelsen染色が有用である
E.アメーバ赤痢の診断ではGrocott染色が有用である

6.2(AE)
大腸病変について癌化と関係の深いものはどれですか
A.絨毛腺腫
B.過形成性ポリープ
C.若年性ポリープ
D.炎症性ポリープ
E.家族性大腸腺腫症

7.3(BC)
Helicobacter pyloriについて正しいものはどれですか
A.ウレアーゼ活性により一酸化窒素を産生する
B.グラム陰性らせん状桿菌である
C.細胞診での観察にはGiemsa染色が適している
D.マントル細胞リンパ腫と関連性が高い
E.腸上皮化生粘膜に多く存在する

8.3(BC)
肝臓の病変について正しい組み合わせはどれですか
A.B型肝炎ウイルス ― RNAウイルス
B.非アルコール性脂肪性肝炎 ― 再生結節
C.高度異型結節 ― 細胞密度増加
D.限局性結節性過形成 ― 癌化
E.肝内胆管癌 ― 胆汁産生

9.3(BC)
膵solid-pseudopapillary neoplasm(SPN)について正しいものはどれですか
A.良性腫瘍である
B.若年女性に好発する
C.線維性被膜を有することが多い
D.ホルモン過剰症状がみられる
E.免疫組織化学で通常chromogranin A陽性である

10.1(AB)
膵粘液性嚢胞腫瘍について正しいものはどれですか
A.膵尾部に好発する
B.卵巣様間質を認める
C.悪性病変は含まない
D.中年男性に好発する.
E.膵液細胞診で診断は容易である

11.2(AE)
超音波内視鏡ガイド下穿刺吸引細胞診(EUS-FNAC)について正しいものはどれですか
A.微量腹水は適応病変である
B.偶発症の頻度は10%程度である
C.嚢胞性病変では積極的に行われている
D.出血傾向のある患者の検査に適している
E.セルブロック法による免疫組織化学は補助的診断に有用である

12.3(BC)
細胞診のGiemsa染色で異染性を示す唾液腺病変はどれですか
A.木村病
B.腺様嚢胞癌
C.基底細胞腺腫
D.MALTリンパ腫
E.ワルチン(Warthin)腫瘍

13.5(DE)
膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)について正しいものはどれですか
A.膵体尾部が好発部位である
B.主膵管型は手術適応がない
C.子宮頸管型は亜分類の一つである
D.主膵管型は分枝膵管型に比べ,悪性の頻度が高い
E.膵液細胞診で膵上皮内腫瘍性病変との鑑別は困難である

14.1(AB)
胆嚢について正しいものはどれですか
A.粘膜筋板はない
B.広基性ポリープは悪性の頻度が高い
C.上皮は重層扁平上皮からなる
D.胆嚢腺筋症は前癌病変である
E.コレステロールポリープにはリンパ球の集簇を認める

15.3(BC)
高分化型肝細胞癌の細胞像で正しいものはどれですか
A.細胞の大型化
B.N/C比の増大
C.核異型は乏しい
D.核の大型均一化
E.細胞質境界不明瞭

16.2(AE)
口腔細胞診について正しいものはどれですか
A.細胞診前にうがいを行う
B.表層型細胞の採取が重要である
C.子宮頸部細胞診と比較して細胞量が多い
D.標本作製に液状化検体細胞診法は適さない
E.採取法は病変部を均一な圧力で10回程度擦過する

17.3(BC)
消化管間質腫瘍(GIST)について正しいものはどれですか
A.若年発症が多い
B.胃粘膜下腫瘍では最も多い
C.免疫組織化学ではC-KITが有用である
D.リスク分類ではp53の免疫組織化学が用いられる
E.超音波内視鏡ガイド下穿刺吸引細胞診(EUS-FNAC)の適応ではない

18.2(AE)
消化器細胞診検体で感染症法に基づく届け出が必要な病原体はどれですか
A.Mycobacterium tuberculosis(結核菌)
B.Toxoplasma gondii(トキソプラズマ)
C.Cytomegalovirus(サイトメガロウイルス)
D.Clonorchis sinensis(肝吸虫)
E.Entamoeba histolytica(アメーバ赤痢)

19.1
唾液腺腫瘍における筋上皮細胞を免疫組織化学的に検索する際に用いるものはどれですか
1.p63
2.CK7
3.CD20
4.TTF-1
5.desmin

20.2
胆汁細胞診で良悪性の鑑別に有用でないものはどれですか
1.核形不整
2.大型核小体
3.核の配列不整
4.集塊辺縁の凹凸不整
5.核クロマチンの増量

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婦人科(2017年度 50回 )

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1.2(AE)
正しいものはどれですか
A.卵管,子宮はミュラー管から形成される
B.ダグラス窩とは膀胱子宮窩を指す
C.更年期にはLH,FSHは低値となる
D.卵巣の莢膜細胞はエストロゲンを産生する
E.増殖期内膜の内膜腺には核分裂像がみられる

2.2(AE)
正しいものはどれですか
A.腟粘膜は重層扁平上皮で覆われている
B.子宮内頸部粘膜は多列線毛上皮に覆われている
C.子宮内膜は重層扁平上皮に覆われている
D.卵管粘膜は移行上皮に覆われている
E.骨盤腹膜の表面は中皮が被覆している

3.5(DE)
コルポスコピー所見で正しいものはどれですか
A.移行帯には腺開口は認めない
B.移行帯は移行上皮に覆われている
C.移行帯にナボット嚢胞を認めることは稀である
D.白色上皮は移行帯にみられることが多い
E.赤点斑は毛細血管が点状にみえる限局性の異常病変である

4.2(AE)
正しいものはどれですか
A.粘液性境界悪性腫瘍は多房性であることが多い
B.卵巣明細胞癌に子宮内膜症を合併することは稀である
C.卵黄嚢腫瘍は良性腫瘍である
D.ディスジャーミノーマは高齢者に多い
E.顆粒膜細胞腫では子宮内膜癌を合併することがある

5.1(AB)
Ⅱ型子宮内膜癌について正しいものはどれですか
A.明細胞癌はⅡ型子宮内膜癌に分類される
B.発生機序はde novo発癌である
C.エストロゲン依存性である
D.背景内膜は過形成性であることが多い
E.分化度は高分化型が多い

6.2(AE)
子宮腫瘍について誤っているものはどれですか
A.平滑筋腫の発生・増大はホルモン非依存性である
B.平滑筋腫は不妊・流産の原因となりうる
C.平滑筋腫と平滑筋肉腫の組織学的鑑別では,腫瘍細胞壊死の有無が重要である
D.子宮内膜間質肉腫は脈管侵襲をきたしやすい
E.癌肉腫で,横紋筋肉腫成分を有するものは同所性に分類される

7.3
ヘルペス感染症の所見で正しいものはどれですか
1.核分裂像
2.核周囲の明庭
3.核内封入体
4.分枝状仮性菌糸
5.洋ナシ型細胞質

8.3
ベセスダ分類に関して正しいものはどれですか
1.子宮頸部直接塗抹標本では,1000個以上の扁平上皮細胞数が適正と規定されている
2.ASC-USは全ASCの10%以下であることが望ましい
3.ASC-Hの場合,コルポスコピーおよびねらい生検が推奨される
4.CIN2はLSILに相当する
5.上皮内癌はSCCに含まれる

9.2
子宮頸部上皮内腺癌について誤っているものはどれですか
1.羽毛状形態を示す細胞集団が出現する
2.背景は通常出血壊死性である
3.子宮頸部異形成や上皮内癌などの扁平上皮病変がしばしば併存する
4.通常型のほとんどは高リスク群ヒトパピローマウイルス感染を伴う
5.細胞分裂像やアポトーシス体がみられる

10.4
子宮頸部病変について誤っているものはどれですか
1.基底層に異型がみられなくてもコイロサイトーシスがあればCIN1とする
2.非角化型扁平上皮癌は角化真珠の形成を欠くものである
3.胃型粘液性癌は,通常型内頸部腺癌に比べて予後が悪い
4.胃型粘液性癌は,高リスク群ヒトパピローマウイルスと関連が高い
5.小細胞癌は,肺に発生する小細胞癌と同様の組織像・細胞像を示す

11.5
子宮体癌の危険因子で誤っているものはどれですか
1.肥満
2.糖尿病
3.大腸癌の家族歴
4.多嚢胞性卵巣症候群
5.黄体ホルモンの内服

12.1
子宮腫瘍と関連の深い抗体のうち誤っている組み合わせはどれですか
1.類内膜癌(G1) ― WT-1
2.漿液性癌 ― p53
3.明細胞癌 ― HNF-1β
4.低悪性度子宮内膜間質肉腫 ― CD10
5.平滑筋肉腫 ― h-caldesmon

13.3
誤っているものはどれですか
1.閉経後期の腟細胞像では傍基底細胞の出現が顕著である
2.プロゲステロンは排卵後の黄体より分泌される
3.プロゲステロン負荷後の細胞像は表層細胞が大多数を占める
4.若年性顆粒膜細胞腫は思春期早発症の原因となる
5.多囊胞性卵巣症候群ではしばしば排卵障害を伴う

14.4
誤っているものはどれですか
1.月経周期の正常範囲は25~38日である
2.尿の妊娠反応はヒト絨毛性ゴナドトロピンを検出する
3.脱落膜細胞はプロゲステロンによって変化した内膜間質細胞である
4.流産時の細胞成熟指数(M.I.)は左方移動を示す
5.経口避妊薬内服中は黄体後期の細胞像がみられる

15.2
誤っているものはどれですか
1.全胞状奇胎の診断にはp57Kip2抗体を用いた免疫組織学化学が有用である
2.水腫様流産では栄養膜細胞の異常増殖が認められる
3.細胞診で侵入奇胎と非侵入奇胎との区別は困難である
4.絨毛癌では原則的に絨毛形態を認めない
5.全胞状奇胎は父親に由来する雄核発生である

16.5
関連の深い組み合わせとして誤っているものはどれですか
1.トリコモナス原虫 ― 腟炎
2.クラミジア ― 不妊
3.ヒトパピローマウイルス ― 尖圭コンジローマ
4.単純ヘルペスウイルス2型 ― 性器ヘルペス
5.性器カンジダ症 ― 子宮頸管炎

17.5
卵巣癌の腫瘍マーカーについて誤っている組み合わせはどれですか
1.高異型度漿液性癌 ― CA-125
2.卵黄嚢腫瘍 ― AFP
3.絨毛癌 ― β-hCG
4.扁平上皮の悪性化を伴う成熟奇形腫 ― SCC
5.ディスジャーミノーマ ― ALP

18.4
誤っている組み合わせはどれですか
1.漿液性癌 ― psammoma body
2.明細胞癌 ― mirror ball pattern
3.顆粒膜細胞腫 ― 核溝
4.成熟嚢胞性奇形腫 ― 神経管
5.卵黄嚢腫瘍 ― Shiller-Düval body

19.5
外陰の病変について誤っているものはどれですか
1.外陰癌の多くは扁平上皮癌である
2.扁平上皮癌には,高リスク群ヒトパピローマウイルスが関与していることが多い
3.悪性黒色腫は免疫組織化学でMelan Aが陽性となる
4.悪性黒色腫は転移しやすく予後不良である
5.パジェット病は低分化の扁平上皮癌である

20.5
放射線治療による悪性細胞の変化として誤っているものはどれですか
1.多染性細胞質
2.空胞形成
3.核濃縮
4.核破砕
5.核細胞質比(N/C比)の低下

2018年度 51回 細胞検査士試験の解答・解説

2018年度 51回 細胞検査士試験の解答まとめ

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総論(2018年度 51回 )

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1.5(DE)
がん抑制遺伝子について正しいものはどれですか
A.c-myc
B.K-ras
C.erbB2
D.p53
E.Rb

2.2(AE)
石灰化(砂粒体)の出現を特徴とする腫瘍はどれですか
A.漿液性癌
B.類内膜癌
C.肝細胞癌
D.絨毛癌
E.髄膜腫

3.2(AE)
小型円形腫瘍細胞の出現するものはどれですか
A.横紋筋肉腫
B.扁平上皮癌
C.肝細胞癌
D.唾液腺導管癌
E.神経芽細胞腫

4.5(DE)
抗原提示に関わる細胞はどれですか
A.好酸球
B.形質細胞
C.肥満細胞
D.マクロファージ
E.ランゲルハンス細胞

5.5(DE)
ウイルス感染症と関係があるものはどれですか
A.アウエル小体
B.クレオラ小体
C.ハッサル小体
D.多核巨細胞
E.デコイ細胞

6.1(AB)
扁平上皮癌の特徴として正しいものはどれですか
A.癌真珠
B.細胞間橋
C.腺腔形成
D.乳頭構造
E.濾胞構造

7.3(BC)
遺伝性腫瘍とその原因遺伝子について正しい組み合わせはどれですか
A.網膜芽細胞腫 ― WT-1
B.乳癌 ― BRCA2
C.悪性黒色腫 ― p16 3
D.多発性内分泌腫瘍症 2 型 ― APC
E.家族性大腸腺腫症 ― RET

8.4(CD)
正しい組み合わせはどれですか
A.顆粒細胞腫の細胞質には,ジアスターゼ消化性の PAS 陽性顆粒がみられる
B.乳腺アポクリン癌の細胞質には,好塩基性の顆粒がみられる
C.膨大細胞(オンコサイト)の細胞質には,多くのミトコンドリアがみられる
D.淡明細胞型腎細胞癌の細胞質には,グリコーゲンが豊富にみられる
E.膵腺房細胞の細胞質には,パネート顆粒がみられる

9.1(AB)
誤っている組み合わせはどれですか
A.奇形腫 ― 常染色体劣性遺伝
B.胎児性癌 ― 伴性遺伝
C.網膜芽細胞腫 ― 常染色体優性遺伝
D.ダウン症候群 ― 常染色体異常
E.ターナー症候群 ― 性染色体異常

10.3(BC)
ヒトの腫瘍と外因の組み合わせで誤っているものはどれですか
A.肺癌 ― アスベスト
B.皮膚癌 ― アニリン
C.膀胱癌 ― タール
D.食道癌 ― アルコール
E.甲状腺癌 ― 放射線

11.5
細胞の超微構造について正しいものはどれですか
1.核膜は三層構造を示す
2.中心体は ATP 合成に関与する
3.ゴルジ装置は異物や老廃物の処理を行う
4.クロマチンは RNA と蛋白質から構成される
5.粗面小胞体は蛋白合成の盛んな細胞で発達している

12.3
誤っている組み合わせはどれですか
1.オカルト癌 ― 臨床的に転移巣の発見が先行し,後に原発巣が特定された癌
2.偶発癌 ― 癌以外の疾患に対する手術や検査により偶然発見された癌
3.ラテント癌 ― 病理解剖でも原発巣を発見できない癌
4.多発癌 ― 同一臓器に複数発生する原発性癌
5.重複癌 ― 多臓器に複数発生する原発性癌

13.1
誤っている組み合わせはどれですか
1.細菌感染症 ― クリプトコッカス症
2.真菌感染症 ― ムーコル症
3.原虫感染症 ― クリプトスポリジウム症
4.ウイルス感染症 ― 伝染性単核症
5.プリオン病 ― クロイツフェルト・ヤコブ病

14.4
アポトーシスの特徴で誤っているものはどれですか
1.核の断片化
2.アポトーシス小体の出現
3.マクロファージの貪食
4.炎症反応を起こす
5.細胞質の縮小化

15.3
DNA に含まれないのはどれですか
1.チミン
2.グアニン
3.ウラシル
4.シトシン
5.アデニン

16.4
細胞所見で誤っているものはどれですか
1.真の乳頭状構造は毛細血管を伴う
2.濾胞構造は腺癌でみられる場合が多い
3.乳頭状増殖は腺型悪性腫瘍でみられる場合が多い
4.上皮性悪性腫瘍は通常二種類以上の組織型が混在している
5.扁平上皮癌細胞は腺癌細胞よりも孤在性出現の傾向がある

17.4
類上皮細胞性肉芽腫を認めないものはどれですか
1.肺サルコイドーシス
2.肺結核症
3.肺クリプトコッカス症
4.肺胞蛋白症
5.珪肺症

18.3
誤っているものはどれですか
1.カルシトニンは主に甲状腺 C 細胞より分泌される
2.インスリンは主に膵島 B 細胞より分泌される
3.グルカゴンは主に胃幽門腺 G 細胞より分泌される
4.アドレナリンは主に副腎髄質細胞より分泌される
5.パラソルモンは主に副甲状腺より分泌される

19.1
誤っているものはどれですか.
1.扁平上皮細胞の細胞質内にはデスモゾームが存在する.
2.多列線毛上皮は気道で物質の運搬に重要な役割を果たす.
3.乳腺,唾液腺の導管部分には二種類の細胞が存在する.
4.神経内分泌細胞は顆粒の中にクロモグラニンを有する.
5.線維芽細胞は細胞間基質や線維成分を作る.

20.3
誤っているものはどれですか
1.壊死では細胞内器官が膨化する
2.アポトーシスでは細胞内小器官や膜は比較的保たれる
3.肥大とは細胞数の増加による現象である
4.化生とは本来の組織が異なる組織に分化する現象である
5.萎縮は細胞数や容積の減少により生じる

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技術(2018年度 51回 )

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1.4(CD)
正しいものはどれですか
A.対物レンズにはカバーガラスの厚さは表示されていない
B.JIS 規格で規定される 100 倍の対物レンズのカラーコードは黒である
C.油浸系対物レンズに用いる液体にはイマージョンオイルがある
D.補正環付き対物レンズはカバーガラスの厚さの誤差を補正する
E.プラン・アクロマート対物レンズには赤,青,紫の 3 色収差補正がされている

2.2(AE)
検体処理法について正しいものはどれですか
A.ポアフィルター法は粘稠性の高い液状検体の処理には適さない
B.喀痰は透明な容器で提出してもらい白い背景下で観察する
C.引きガラス法では引きガラスの角度を小さくすると塗抹は短くなる
D.オートスメア法やサイトスピン法では溶血操作は不要である
E.脳脊髄液は遠沈および塗抹操作によって細胞が破壊されやすい

3.3(BC)
正しいものはどれですか
A.湿固定前に乾燥した標本では,核は膨化するがクロマチンは明瞭になる
B.生理食塩水による洗浄検体では,核の膨化や変性が生じる
C.悪性リンパ腫や肺小細胞癌では,挫滅や変性により核線が生じやすい
D.滲出液は漏出液よりも,早期から細胞変性が起こりやすい
E.体腔液は抗凝固剤を使用した上で冷蔵すれば,1 ヶ月程度保存できる

4.4(CD)
セルブロック法について正しいものはどれですか
A.微量検体に有用である
B.95%エタノールで固定する
C.アルギン酸ナトリウム法では塩化カルシウム水溶液を用いる
D.細胞集塊は組織像と同じように観察できる
E.遺伝子解析には不適である

5.2(AE)
穿刺吸引細胞診について誤っているものはどれですか
A.穿刺吸引後,陰圧をかけたまま針を抜く
B.超音波ガイド下では,ドップラー血流を確認後に穿刺することが推奨される
C.腫瘍径が大きい場合は中央よりも辺縁を穿刺した方が良い
D.通常の検体処理後,液状化検体細胞診(LBC 法)で標本を作製することができる
E.採取量が少ない場合でも,2 枚のスライドガラスで上下左右にすり合わせる

6.4(CD)
誤っているものはどれですか
A.ヘマトキシリン‐アルミニウムラックは正に荷電している
B.オレンジ G,エオジン Y,ライトグリーン SF は,分子量の異なる酸性色素である
C.過固定の標本では,Papanicolaou 染色の染色性に影響はみられない
D.ヘマトキシリンはそれ自体に染色能をもつ色素である
E.ギルのヘマトキシリンは,ヨウ素酸ナトリウムが酸化剤として含まれる

7.1(AB)
Papanicolaou 染色について,誤っている組み合わせはどれですか
A.ユークロマチンはヘマトキシリンに濃染する
B.核小体はエオジンやライトグリーンに染まることはない
C.透過性に優れた染色法で,細胞の重なりがあっても観察が可能である
D.細胞質の染色性は色素の大きさと細胞質の構築密度が大きく関与している
E.脱水操作が不完全であると細胞の透徹性が悪くなる

8.2(AE)
Giemsa 染色について誤っているものはどれですか
A.リン酸緩衝液は pH7.4~7.8 を用いる
B.染色後エタノールで脱水しキシレンで透徹する
C.間質性粘液や基底膜様物質は異染性を示す
D.Giemsa 液は酸性色素と塩基性色素からなる
E.RNA が多いほど細胞質は好酸性を示す

9.4(CD)
PAS 反応について誤っているものはどれか
A.シッフ試薬から亜硫酸水へ移行するとき水洗は厳禁である
B.過ヨウ素酸処理が長いと染色強度が低下する
C.シッフ試薬には酸性フクシンが含まれる
D.ボイルシッフ試薬はコールドシッフ試薬より染色強度が高い
E.桃色に変色したシッフ試薬は使用できない.

10.4(CD)
Papanicolaou 染色標本作製について誤っているものはどれですか
A.湿固定前に乾燥した標本は,再水和処理後にアルコール固定をすると良い
B.コーティング固定では,アルコールで再固定すると染色性が良好になる.
C.引きガラス法による塗抹では,粘調性のある検体は引きガラスを立てて早く引く
D.湿固定前に乾燥した細胞は,境界不明瞭になりライトグリーン濃染傾向を示す
E.封入前に標本が乾燥すると,扁平上皮細胞にコーンフレーク状のアーチファクトがみられる

11.2(AE)
標本の退色について誤っているものはどれですか
A.塗抹が薄い標本は退色しやすいのでなるべく厚く塗抹する
B.アルコール固定を充分に行った標本は退色しにくい
C.不充分な脱水や透徹は色素溶出の原因となり退色を生じやすい
D.長時間の鏡検や直射日光は退色の原因となる
E.退色した Giemsa 染色標本は,リン酸緩衝液に浸漬すれば再染色で良好な結果が得られる

12.5(DE)
キシレンの取り扱いについて誤っているものはどれですか
A.女性労働基準規則の対象物質に含まれる
B.第 2 種有機溶剤である
C.ばく露量を知るには尿中のメチル馬尿酸を測定する
D.管理濃度は 0.1ppm である
E.作業環境測定記録保存は 30 年である

13.2
正しいものはどれですか
1.PAS 反応では,ヒアルロン酸は陽性を示す
2.Alcian blue 染色は酸性粘液多糖類の検出に用いられる
3.Mann 染色はアスベスト小体を赤色に染める
4.SudanⅢ染色の封入は疎水性封入剤を用いる
5.Grocott 染色は真菌を緑色に染める

14.1
免疫組織化学染色について正しいものはどれですか
1.ポリマー法では,内因性ビオチンの影響を考慮する必要はない
2.ジアミノベンチジンはアルカリホスファターゼ標識抗体の発色にも使用できる
3.コーティングスライドガラスを用いると非特異的反応が起こりやすい
4.直接法は間接法よりも特異性は低いが感度は高い
5.一次抗体の多くは IgM 抗体である

15.5
免疫細胞化学染色について正しいものはどれですか
1.未染色標本はアルコール固定液中に 2 ヶ月程度まで保存可能である
2.立体的細胞集塊では偽陰性化を示すことはない
3.一次抗体は組織切片と同じ希釈倍率や反応時間が良い
4.アルコール固定標本はホルマリン固定標本よりアルカリホスファターゼ活性が低い
5.Giemsa 染色標本を用いる場合,抗原性の減弱や失活があり得る

16.2
誤っているものはどれですか
1.顕微鏡の性能は分解能と開口数に大きく左右される
2.コンデンサ絞りを絞ると分解能が高くなる
3.像を観察するには適度なコントラストが必要である
4.焦点深度が深いと厚みのある標本でもピントが合ってはっきり見える
5.高倍率の対物レンズほど像は暗くなる

17.3
液状化検体細胞診(LBC 法)について誤っているものはどれですか
1.不適正標本を減少できる
2.標本作製を標準化できる
3.コストが安い
4.背景情報が失われやすい
5.細胞の長期保存が可能

18.4
誤っているものはどれですか
1.液状化検体細胞診(LBC)法にはフィルター転写法と沈降法がある
2.婦人科材料については液状化検体細胞診(LBC)加算が請求できる
3.悪性中皮腫が疑われる体腔液のセルブロック作製は保険請求できる
4.細胞転写法は親水性封入剤を使用する
5.細胞転写法は破損した標本の修復に応用できる

19.5
誤っているものはどれですか
1.飛沫核は直径 5 ㎛未満の粒子である
2.N95 マスクは結核以外にもウイルスによる飛沫感染予防に有効である
3.結核に初感染後直ちに発症する場合を一次結核という
4.体腔液などの液状検体は次亜塩素酸を加えた容器に回収し,消毒処理後に廃棄する
5.注射針など鋭利な感染性廃棄物の容器には橙色のバイオハザードマークを表示する

20.3
誤っているものはどれですか.
1.毒劇物の処理は産業廃棄物処理業者へ委託し廃棄する
2.廃棄物容器に添付されるバイオハザードマークは3 種類である
3.緑色のバイオハザードマークは固形状の感染性廃棄物であることを示す
4.感染性医療廃棄物は感染性一般廃棄物と感染性産業廃棄物に分類される
5.病理廃棄物である臓器や組織は感染性一般廃棄物に分類される

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体腔液・尿・その他(2018年度 51回 )

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1.1(AB)
泌尿器細胞診について正しいものはどれですか
A.尿路結石では尿路上皮細胞集塊内に好中球浸潤を認めることがある
B.膀胱癌の BCG 療法中では類上皮細胞を認めることがある
C.浸潤性尿路上皮癌は扁平上皮への分化を伴わない
D.尿管カテーテル操作後に尿路上皮細胞の大型集塊を認めることは少ない
E.セミノーマでは腫瘍組織内に好酸球浸潤を伴う

2.2(AE)
反応性中皮細胞の特徴について正しいものはどれですか
A.細胞質は Giemsa 染色で好塩基性に染まる
B.EMA は細胞膜に強陽性を示す
C.細胞質内はAlcian blue 染色で顆粒状に染まる
D.ネフローゼ症候群の胸腹水には中皮細胞を認めない
E.悪性中皮腫との鑑別にデスミンは有用である

3.1(AB)
浸潤性乳管癌について正しいものはどれですか
A.充実腺管癌は周囲組織に対して膨張性発育を示す
B.乳頭腺管癌は乳管内進展することが多い
C.スピキュラは乳頭腺管癌に特徴的なマンモグラフィの所見である
D.乳頭腺管癌は硬癌に比べて予後不良である
E.硬癌の腫瘍組織内には形質細胞の浸潤が認められる

4.2(AE)
骨病変について正しいものはどれですか
A.軟骨肉腫は骨盤に好発する
B.骨パジェット病は骨吸収の低下により発症する
C.原発性骨腫瘍のうち最も頻度が高いのは軟骨肉腫である
D.脊索腫は骨破壊性高悪性度腫瘍である
E.骨巨細胞腫の局所再発率は高い傾向にある

5.2(AE)
悪性黒色腫について正しいものはどれですか
A.日本人より白人に発生が多い
B.日本人に発生する原因の大半は紫外線である
C.腫瘍細胞はサイトケラチン7 陽性である
D.腫瘍細胞は神経内分泌細胞である
E.高齢者に好発する

6.5(DE)
造血器疾患について正しいものはどれですか
A.慢性骨髄性白血病は末梢血で白血球減少をきたす
B.原発性マクログロブリン血症は血中 IgA 高値を示す
C.多発性骨髄腫細胞にはアウエル小体を認める
D.慢性骨髄性白血病の発症には BCR-ABL 遺伝子が関与する
E.前骨髄球性白血病ではファゴット細胞を認める

7.2(AE)
泌尿生殖器疾患について誤っているものはどれですか
A.尿路結石の発生は上部尿路より下部尿路で多い
B.膀胱腫瘍の肉眼分類で最も多いのは乳頭型である
C.膀胱原発小細胞癌は予後不良である
D.前立腺癌の好発部位は辺縁帯領域である
E.尿路上皮内癌の標準的治療法は経尿道的膀胱腫瘍切除術である

8.3(BC)
尿細胞診について誤っているものはどれですか
A.反応性尿細管上皮細胞は花弁状の配列集塊を形成する
B.尿膜管癌の組織型の多くは尿路上皮癌である
C.膀胱に発生する神経内分泌癌は尿路上皮癌と合併しない
D.尿路に発生する扁平上皮癌の多くは角化型である
E.低異型度非浸潤性乳頭状尿路上皮癌細胞の出現率は低い

9.5(DE)
体腔液細胞診について誤っているものはどれですか
A.腺癌細胞の細胞質は空胞状である
B.腺癌細胞の集塊は球状化する傾向にある
C.腹膜偽粘液腫では粘稠な粘液が背景に多量に認められる
D.漿液性表在性乳頭状癌の細胞は孤在性に出現する
E.悪性中皮腫細胞の細胞集塊は腺癌細胞より重積性を示す傾向がある

10.1(AB)
乳腺病変について誤っているものはどれですか
A.非浸潤性乳管癌では細胞質内小腺腔を多数認める
B.粘液癌では HER2 蛋白の高発現を認める
C.紡錘細胞癌の細胞形態は肉腫様である
D.嚢胞状病変では泡沫細胞を認める
E.乳管内乳頭腫ではアポクリン化生を認める

11.2(AE)
悪性リンパ腫について誤っているものはどれですか
A.ホジキンリンパ腫にみられる多核巨細胞は Touton 型である
B.血管免疫芽球性T 細胞リンパ腫では淡明細胞が出現する
C.未分化大細胞型リンパ腫は EMA 陽性である
D.マントル細胞リンパ腫は CD5 陽性である
E.びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は高頻度に白血化する

12.5
甲状腺疾患について正しいものはどれですか
1.嚢胞を伴う乳頭癌ではローピーコロイドがしばしば認められる
2.小濾胞状集塊の出現は濾胞癌を診断できる
3.未分化癌では Giemsa 染色で細胞質に異染性顆粒を認める
4.硝子化索状腫瘍では,腫瘍細胞の核に Ki-67 の陽性像を認める
5.亜急性甲状腺炎の初期には,背景に好中球が優位に出現する

13.4
内分泌臓器腫瘍について正しいものはどれですか
1.褐色細胞腫は副腎皮質腫瘍である
2.褐色細胞腫はクロモグラニンA 陰性である
3.原発性副甲状腺機能亢進症の原因として,副甲状腺腺腫は稀である
4.クッシング症候群の原因の一つは副腎皮質腺腫である
5.神経芽細胞腫の好発部位は副腎皮質である

14.3
リンパ節病変について正しいものはどれですか
1.壊死性リンパ節炎は中高年の男性に多い
2.サルコイドーシスの組織学的特徴はリンパ濾胞の過形成である
3.反応性濾胞過形成では核破砕物を貪食した組織球をしばしば認める
4.皮膚病性リンパ節症ではメラニン貪食組織球を認めない
5.結核性リンパ節炎では好酸球を主体とする膿瘍を認める

15.2
脳腫瘍の細胞所見について,正しいものはどれですか
1.髄芽腫 ― 大型細胞
2.乏突起膠腫 ― 円形核
3.髄膜腫 ― 柵状配列
4.脊索腫 ― 細胞突起
5.上衣腫 ― 核形不整

16.4
デコイ細胞について誤っているものはどれですか
1.臓器移植と関係がある
2.ポリオーマウイルスの感染を示唆する
3.尿路上皮癌細胞と鑑別を要する
4.前癌細胞である
5.核は濃染傾向にある

17.5
胸膜悪性中皮腫について誤っているものはどれですか
1.印環細胞様になることがある
2.腺癌との鑑別には CEA が有用である
3.体腔液中には主に上皮型由来の細胞が出現する
4.p16 遺伝子欠失を認めることがある
5.サイトケラチン陰性である

18.2
体腔液細胞診について誤っているものはどれですか
1.成人の癌性胸膜炎の原発巣は肺癌が多い
2.癌性腹膜炎の腹水は低蛋白である
3.続発性自然気胸で貯留した胸水中には好酸球の増加を認める
4.血性腹水では悪性腫瘍細胞の出現率が高い
5.結核性胸膜炎に伴う胸水中のリンパ球はT 細胞優位である

19.5
軟部腫瘍について誤っているものはどれですか
1.顆粒細胞腫はシュワン細胞起源の腫瘍である
2.胞巣状軟部肉腫細胞の細胞質には PAS 反応陽性の針状結晶を認める
3.滑膜肉腫の診断には SYT-SSX 融合遺伝子の検出が有用である
4.線維肉腫は 30 歳代に好発する
5.多形型横紋筋肉腫は 20 歳代に好発する

20.5
星細胞系腫瘍の悪性度評価項目について誤っているものはどれですか
1.細胞異型
2.核分裂像
3.壊死
4.微小血管増殖
5.ロゼット形成

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呼吸器(2018年度 51回 )

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1.3(BC)
線毛円柱上皮を有するものはどれですか
A.呼吸細気管支
B.気管
C.副鼻腔
D.鼻前庭
E.中咽頭

2.3(BC)
Pneumocystis jirovecii に対して有用な染色法はどれですか
A.Gram 染色
B.Giemsa 染色
C.Grocott 染色
D.HE 染色
E.Papanicolaou 染色

3.5(DE)
正しいものはどれですか
A.石灰化小体はエオジンに好染する
B.クルシュマン螺旋体はエオジンに好染する
C.アスベスト小体は Berlin blue 染色陰性である
D.ヘモジデリンは Berlin blue 染色で青染する
E.アミロイドは Papanicolaou 染色でライトグリーンに好染する

4.2(AE)
感染症について正しいものはどれですか
A.非結核性抗酸菌症はヒト同士の感染はしない
B.クリプトコッカス症は胸部 X 線画像で空洞内に菌塊が認められる
C.アスペルギルス症は人畜共通感染症で,鳥類の糞から感染することがある
D.サイトメガロウイルスは RNA ウイルスである
E.宮崎肺吸虫卵は喀痰中にはほとんど認められない

5.3(BC)
肺癌検診の喀痰判定について正しいものはどれですか.
A.異型細胞を認めなかったため,A 判定とした
B.D 判定では上皮内癌が見つかることがある
C.E 判定のため直ちに気管支鏡検査を行った
D.軽度異型扁平上皮細胞をわずかに認めたため C 判定した
E.細胞異型度は,全標本上の異型細胞が最も広範囲に分布する部分によって判定する

6.1(AB)
呼吸器の細胞診判定について正しいものはどれですか
A.扁平上皮癌の類基底細胞型は小細胞癌との鑑別を要す
B.微小乳頭型腺癌では小型で単調な細胞からなる球状集塊が出現する
C.一般に喀痰に比べ新鮮細胞では核小体が明瞭になる傾向がある
D.原発性肺癌で印環細胞がみられた場合は,浸潤性粘液性腺癌とする
E.喀痰では変性のため細胞が凝集し,癌細胞は集塊状に出現しやすい

7.3(BC)
腺癌と比べ扁平上皮癌でよく認められる所見として正しいのはどれですか
A.微小乳頭状集塊
B.細胞相互封入像
C.細胞質の層状構造
D.微細顆粒状のクロマチンパターン
E.核内細胞質封入体

8.5(DE)
浸潤性腺癌の亜型で高悪性度とみなされるものはどれですか
A.置換型
B.腺房型
C.乳頭型
D.微小乳頭型
E.充実型

9.3(BC)
大細胞神経内分泌癌について正しいものはどれですか
A.裸核状細胞は出現しない
B.腫瘍細胞は類円形から多角形を示す
C.核分裂像が目立つ
D.核小体は明瞭な正円形を示す
E.核縁は厚く均一である

10.4(CD)
小細胞癌について正しいものはどれですか
A.腫瘍細胞の大きさは,リンパ球の 3 倍以上である
B.免疫組織化学による神経内分泌分化の証明が必須である
C.まれにロゼット構造を形成する
D.隣接する細胞が鋳型状に接する所見がしばしばみられる
E.大細胞神経内分泌癌との鑑別は細胞学的に容易である

11.2(AE)
I 型肺胞上皮細胞について誤っているものはどれですか
A.肺胞の形を保つ働きがある
B.血管 と肺 胞腔 との間 の 蛋白 質 の 輸送 に関わる
C.肺胞の表面積の 90%以上を占める
D.肺胞を構成する肺胞細胞の約 40%を占める
E.細胞質内にオスミウム好性の封入体を有している

12.4(CD)
ムーコルについて誤っているものはどれですか
A.ムーコル症は接合菌症とも呼ばれる
B.PAS 反応や Grocott 染色で陽性になる
C.隔壁がある
D.分岐角が 45 度である
E.ムーコル症は急激な経過をたどり血管浸襲性が高い

13.5(DE)
日本人の肺癌で誤っているものはどれですか
A.腺癌では約 80%にドライバー遺伝子異常が認められる
B.腺癌では約 50%に EGFR 遺伝子変異を認める
C.腺癌では約 5%程度に ALK 遺伝子の転座を認める
D.ROS1 融合遺伝子の頻度は,非小細胞癌の約 10%程度である
E.K-RAS 遺伝子変異は印環細胞様の形態や篩状構造を示す腺癌で高頻度に認められる

14.5(DE)
異型扁平上皮細胞について誤っているものはどれですか
A.高度異型細胞はしばしば多核を示す
B.軽度異型細胞の細胞質はオレンジ G 淡染性を示す
C.中等度異型細胞のクロマチン分布はほぼ均一である
D.高度異型細胞はライトグリーン好染性で光輝性を示す
E.中等度異型細胞は小リンパ球と同程度の大きさで大小不同は目立たない

15.3
扁平上皮癌の一般的な免疫組織化学的所見で正しいものはどれですか
1.TTF-1(陽性),Napsin A(陽性),p40(陽性),CK5/6(陽性)
2.TTF-1(陽性),Napsin A(陽性),p40(陰性),CK5/6(陰性)
3.TTF-1(陰性),Napsin A(陰性),p40(陽性),CK5/6(陽性)
4.TTF-1(陽性),Napsin A(陰性),p40(陽性),CK5/6(陰性)
5.TTF-1(陰性),Napsin A(陰性),p40(陰性),CK5/6(陰性)

16.5
シャルコー・ライデン結晶の説明で正しいものはどれですか
1.好中球の顆粒に由来する
2.類円形結晶が典型的である
3.肺結核の患者に多くみられる
4.材料では器具洗浄液に多く出現する
5.Papanicolaou 染色ではオレンジ色を呈する

17.4
Papanicolaou 染色で細胞相互封入像がときにみられ,細胞質がオレンジ G 好染性を示し,輝くように
厚みが増している時に考えられる細胞はどれですか
1.正常扁平上皮細胞
2.軽度異型扁平上皮細胞
3.中等度異型扁平上皮細胞
4.高度異型扁平上皮細胞
5.上皮内扁平上皮癌

18.3
前縦隔腫瘍に対し穿刺吸引細胞診を施行したところ,多数の成熟リンパ球に混じて好酸性細胞質,
過分葉不整形核,明瞭な核小体を有する大型細胞が散見された.最も考えられる疾患はどれですか
1.A 型胸腺腫
2.B 型胸腺腫
3.ホジキンリンパ腫
4.胸腺癌
5.縦隔内甲状腺腫

19.4
特殊型腺癌について誤っているものはどれですか
1.浸潤性粘液性腺癌はK-RAS 遺伝子変異が高頻度に認められる
2.浸潤性粘液性腺癌は TTF1 陽性率が低い
3.膠様(コロイド)腺癌は CDX2 がしばしば陽性となる
4.膠様(コロイド)腺癌の細胞像の特徴は細胞内粘液の存在である
5.腸型腺癌は大腸癌の肺転移と鑑別が困難である

20.4
扁平上皮異形成について誤っているものはどれですか
1.重喫煙者に多く出現する
2.異型上皮細胞が4~6 層までに認められる
3.気管支鏡検査において自家蛍光観察(AFI)でマゼンタに観察される
4.p16 遺伝子のメチル化は発癌のハイリスクグループのみに認められる
5.気管支鏡検査において狭帯域光観察(NBI)では, 血管網の増生が認められる

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消化器(2018年度 51回 )

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1.5(DE)
口腔領域疾患について正しいものはどれですか
A.白板症は半数以上が癌化する
B.乳頭腫はヘルペスウイルスと関連がある
C.尋常性天疱瘡はサイトメガロウイルス感染で起こる
D.悪性黒色腫は口腔内にも発生する
E.口腔癌はリンパ節転移を起こしやすい

2.2(AE)
口腔細胞診について正しいものはどれですか
A.細胞診前にうがいを行う
B.表層型細胞の採取が重要である
C.子宮頸部細胞診と比較して細胞量が多い
D.液状化検体細胞診は適さない
E.採取法は病変部を均一な圧力で 10 回程度擦過する

3.4(CD)
唾液腺腫瘍の細胞像の特徴について正しいものはどれですか
A.腺様嚢胞癌では中間細胞がみられる
B.基底細胞腺癌では篩状配列がみられる
C.粘表皮癌では類表皮細胞がみられる
D.多形腺腫では多彩な筋上皮細胞や軟骨様成分がみられる
E.上皮筋上皮癌では間質成分がみられる

4.3(BC)
ワルチン(Warthin)腫瘍について正しいものはどれですか
A.喫煙とは関連がない
B.細胞像では背景にリンパ球が多数観察される
C.多形腺腫と比較して発生頻度が低い
D.顎下腺に最も多く発生する
E.細胞診では壊死性背景を認めることはない

5.3(BC)
細胞診の Giemsa 染色で異染性を示す唾液腺病変はどれですか
A.木村病
B.腺様嚢胞癌
C.基底細胞腺腫
D.MALT リンパ腫
E.ワルチン(Warthin)腫瘍

6.4(CD)
Helicobacter pylori について正しいものはどれですか
A.鞭毛を有するグラム陽性菌である
B.腸上皮化生粘膜の粘液層に多く存在する
C.菌体の確認には Giemsa 染色が有用である
D.胃 MALT リンパ腫との関連性が高い
E.ウレアーゼ活性によりアミラーゼを産生する

7.3(BC)
胃消化管間質腫瘍(GIST)について正しいものはどれですか
A.若年発症が多い
B.胃粘膜下腫瘍では最も多い
C.免疫組織化学では DOG1 が有用である
D.リスク分類では p53 の免疫組織化学が用いられる
E.超音波内視鏡ガイド下穿刺吸引細胞診(EUS-FNAC)の適応はない

8.2(AE)
正しいものはどれですか
A.胃粘膜の壁細胞からは塩酸が分泌される
B.胃粘膜の主細胞からはペプシンが分泌される
C.胃粘膜の副細胞からはガストリンが分泌される
D.胃前庭部粘膜にはブルンネル腺を認める
E.十二指腸粘膜にはパネート細胞を認める

9.4(CD)
食道腫瘍について正しいものはどれですか
A.食道癌の 50%は扁平上皮癌である
B.扁平上皮癌部分はルゴール染色で好染する
C.バレット食道は炎症等に伴う円柱上皮化生である
D.悪性黒色腫は隆起型が多い
E.顆粒細胞腫は好塩基性顆粒状の細胞質を有する腫瘍である

10.1(AB)
正しいものはどれですか
A.異所性膵組織は胃に好発する
B.若年性ポリポーシスは直腸/S 状結腸に好発する
C.Lynch 症候群ではポリープが多発する
D.Peutz-Jeghers ポリープ内に腺腫を合併することない
E.大腸腺腫で最も発生頻度の高いのは絨毛腺腫である

11.4(CD)
正しいものはどれですか
A.クローン病では核内封入体を認める
B.クローン病では炎症は粘膜内に留まる
C.クローン病では類上皮細胞肉芽腫を認める
D.潰瘍性大腸炎では陰窩膿瘍を認める
E.潰瘍性大腸炎では杯細胞の過形成を認める

12.3(BC)
膵 solid-pseudopapillary neoplasm(SPN)について正しいものはどれですか
A.好発部位は膵頭部である
B.低悪性度腫瘍に分類される
C.免疫組織化学ではβ-カテニンが核に陽性となる
D.背景に壊死物質はみられない
E.高頻度に K-ras 遺伝子変異が検出される

13.2(AE)
超音波内視鏡ガイド下穿刺吸引細胞診(EUS-FNAC)について正しいものはどれですか
A.微量腹水は適応病変である
B.偶発症の頻度は 10%程度である
C.嚢胞性病変では積極的に行われている
D.切除不能膵癌が疑われる場合には施行されない
E.オンサイト細胞診の目的は,診断に有用な細胞が採取されているかを確認することである

14.5(CD)
膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)について誤っているものはどれですか
A.膵頭部が好発部位である
B.主膵管型は手術適応となる
C.主膵管型は分枝膵管型に比べ,悪性の頻度が高い
D.膵液細胞診で亜型分類が可能である
E.通常型膵癌は合併しない

15.3(BC)
膵疾患について誤っているものはどれですか
A.喫煙は膵癌の危険因子となる
B.膵癌と糖尿病の関連は低い
C.自己免疫性膵炎は抗ミトコンドリア抗体が陽性を示す
D.膵癌では K-ras 遺伝子変異の関与が示唆されている
E.自己免疫性膵炎では免疫組織化学的で IgG4 陽性の形質細胞浸潤と線維化を認める

16.5(DE)
IgG4 関連唾液腺炎について誤っているものはどれですか
A.腫瘤性病変を形成する
B.著明なリンパ球と形質細胞浸潤が特徴である
C.腺房の萎縮消失と線維性結合織の置換がある
D.形質細胞に著明な異型がある
E.壊死性変化がある

17.1
肝腫瘍で正しいものはどれですか
1.肝血管筋脂肪腫は HMB-45 染色が陽性である
2.肝細胞腺腫は肝硬変症例に発生する
3.肝内胆管癌は胆汁を産生する
4.限局性結節性過形成の多くは悪性化する
5.低分化型肝細胞癌の多くは脂肪変性がみられる

18.1
胆嚢・胆管について正しいものはどれですか
1.膵・胆管合流異常は胆嚢癌発癌リスクである
2.上皮は重層扁平上皮からなる
3.胆管癌の組織型は扁平上皮癌が多い
4.胆道拡張症に胆嚢癌は合併しない
5.早期胆嚢癌の多くは黄疸を伴う

19.2
高分化型肝細胞癌の腫瘍細胞の特徴について誤っているものはどれですか
1.脂肪化を伴う
2.胆汁色素を伴うことが多い
3.細胞が小型化する
4.細胞成分は単調である.
5.好酸性顆粒状の細胞質を有する.

20.2
胆汁細胞診で良悪性の鑑別に有用でないものはどれですか
1.核形不整
2.大型核小体
3.核の配列不整
4.集塊辺縁の凹凸不整
5.核クロマチンの増量

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婦人科(2018年度 51回 )

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1.4(CD)
子宮頸部胃型粘液性癌について正しいものはどれですか
A.発生にはヒトパピローマウイルスが関与する
B.通常型内頸部腺癌に比して予後良好である
C.腫瘍細胞境界は明瞭であることが多い
D.腫瘍細胞は免疫組織化学で MUC6 陽性を示す
E.最小偏倚型腺癌は低分化な胃型粘液性癌に位置付けられる

2.1(AB)
正しいものはどれですか
A.腟粘膜は重層扁平上皮に覆われている
B.子宮内頸部粘膜は単層円柱上皮に覆われている
C.子宮内膜は多列線毛上皮に覆われている
D.卵管粘膜は重層扁平上皮に覆われている
E.卵巣表面は多列線毛上皮に覆われている

3.4(CD)
子宮頸部細胞診で低エストロゲン状態の細胞像を示すものはどれですか
A.新生児期
B.睾丸性女性化症候群
C.ターナー症候群
D.プロラクチン産生腫瘍
E.顆粒膜細胞腫

4.2(AE)
妊娠時にみられる細胞像として正しいものはどれですか
A.産褥期には細胞成熟度指数は左方移動を示す
B.初期~中期には舟状細胞が減少する
C.ラングハンス型栄養膜細胞(トロホブラスト)には有尾型の細胞質がみられる
D.アリアス・ステラ反応は,異所性妊娠ではみられない
E.分娩予定日に近づくと核濃縮を伴う表層細胞が出現する

5.2(AE)
正しいものはどれですか
A.子宮絨毛癌では絨毛構造は欠如する
B.子宮絨毛癌のほとんどは非妊娠性である
C.部分胞状奇胎では胎児成分はみられない
D.部分胞状奇胎においては免疫組織化学で細胞性栄養膜細胞(トロホブラスト)は p57Kip2陰性である
E.子宮筋層内へ胞状奇胎絨毛の侵入が認められるものを侵入胞状奇胎という

6.3(BC)
子宮頸部上皮内扁平上皮癌の細胞像について正しいものはどれですか
A.腫瘍性背景が認められる
B.異型を伴う細胞は傍基底型細胞が主体である
C.核は類円形で緊満感を示す
D.大型の核小体が観察されることが多い
E.核の直径は細胞質に対して 50~60%である

7.5(DE)
Ⅰ型子宮内膜癌について正しいものはどれですか
A.子宮内膜異型増殖症から進展する頻度は低い
B.代表的組織型として漿液性癌が挙げられる
C.発生には p53 遺伝子の変異が関与する
D.エストロゲン依存性である
E.閉経前後に好発する

8.3(BC)
卵巣腫瘍の分類について正しいものはどれですか
A.悪性ブレンナー腫瘍 ― 性索間質性腫瘍
B.セルトリ・ライディッヒ細胞腫 ― 性索間質性腫瘍
C.カルチノイド腫瘍 ― 胚細胞腫瘍
D.印環細胞間質性腫瘍 ― 胚細胞腫瘍
E.未分化胚細胞腫 ― 上皮性腫瘍

9.3(BC)
正しいものはどれですか
A.外陰癌で最も頻度の高い組織型は腺癌である
B.腟癌で最も頻度の高い組織型は扁平上皮癌である
C.子宮体部非上皮性悪性腫瘍で最も頻度の高い組織型は平滑筋肉腫である
D.腹膜癌で最も頻度の高い組織型は粘液性癌である
E.卵管癌で最も頻度の高い組織型は移行上皮癌である

10.2(AE)
腟悪性黒色腫について誤っているものはどれですか
A.若年者に多く発生する
B.予後不良である
C.免疫組織化学にて HMB45 陽性を示す
D.扁平上皮内に発生する
E.発生にはヒトパピローマウイルスが関与する

11.3
女性性器について正しいのはどれですか
1.ウォルフ管は女性内性器へ分化する
2.膀胱子宮窩のことをダグラス窩という
3.子宮の筋層の主な成分は平滑筋である
4.卵管は子宮側から順に峡部,卵管采,間質部,膨大部に分けられる
5.卵胞は卵巣髄質に存在する

12.2
放射線治療による細胞の急性効果として正しいものはどれですか
1.核周囲 halo の消失
2.奇怪細胞の出現
3.核細胞質比(N/C 比)の低下
4.細胞質内顆粒の出現
5.核縁の平滑化

13.3
本邦における基本的治療として正しいものはどれですか
1.子宮頸癌 IB1 期 ― 単純子宮全摘出術
2.子宮体癌(類内膜癌 G2)IA 期 ― 広汎子宮全摘出術
3.子宮平滑筋肉腫 ― 単純子宮全摘出術+両側付属器摘出術
4.卵巣莢膜細胞腫 ― 両側付属器摘出術+後腹膜リンパ節郭清術
5.絨毛癌 ― 放射線療法

14.1
コルポスコピーについて正しいのはどれですか
1.病変の局在が確認できる
2.病変の種類の推定は困難である
3.移行帯にナボット嚢胞を認めることは稀である
4.ねらい生検における生検部位の決定には寄与しない
5.酢酸加工前にみられる限局性の異常病変をモザイクと呼ぶ

15.3
子宮頸部細胞診について誤っているものはどれですか
1.卵胞期初期では中層細胞が主体をなす
2.卵胞期後期ではエオジン好性指数は高値を示す
3.排卵直後にはエクソダスが認められる
4.黄体期中期には中層細胞が集合性に剥離する
5.黄体期後期には細胞質融解が認められる

16.3
誤っている組み合わせはどれですか
1.視床下部 ― ゴナドトロピン放出ホルモン
2.下垂体前葉 ― 卵胞刺激ホルモン
3.下垂体前葉 ― オキシトシン
4.卵胞 ― エストロゲン
5.黄体 ― プロゲステロン

17.1
誤っているものはどれですか
1.クラミジア感染は泡沫状黄色帯下が特徴的である
2.トリコモナスは性行為がなくても感染する
3.淋菌は不妊や子宮外妊娠の原因となる
4.性器ヘルペスでは水疱や潰瘍性病変がみられる
5.外陰腟真菌症は candida albicans によるものが最も多い

18.3
関連性が乏しいものはどれですか
1.キャノンボール ― トリコモナス
2.星雲状封入体 ― クラミジア
3.スリガラス状核内封入体 ― 放線菌
4.好塩基性核内封入体 ― 単純ヘルペスウイルス
5.赤褐色線状菌糸 ― カンジダ

19.3
卵巣癌について誤っているものはどれですか
1.BRCA1 の変異は遺伝性卵巣癌の原因となる
2.粘液性癌は多房性嚢胞を形成することが多い
3.粘液性癌は通常両側発生である
4.明細胞癌の多くは子宮内膜症を背景に発生する
5.高異型度漿液性癌の発生には p53 遺伝子の変異が関連する

20.2
正常子宮内膜細胞について誤っているものはどれですか
1.分泌期には細胞質が豊富になる
2.分泌期には増殖期に比べ核は小さくなる
3.核下空胞はおもに分泌期に認められる
4.分泌性変化はおもにプロゲステロンによる
5.増殖期には核分裂像を認める

2019年度 52回 細胞検査士試験の解答

2019年度 52回 細胞検査士試験の解答まとめ

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総論(2019年度 52回 )

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1.4(CD)
中・高年に好発する腫瘍はどれですか
A.骨肉腫
B.軟骨芽細胞腫
C.軟骨肉腫
D.膠芽腫
E.上衣腫

2.1(AB)
退行性病変はどれですか
A.壊死
B.アポトーシス
C.再生
D.過形成
E.化生

3.5(DE)
後腹膜臓器はどれですか
A.卵巣
B.精巣
C.横行結腸
D.十二指腸
E.膵臓

4.1(AB)
肉芽腫性炎を示す疾患はどれですか
A.癩(ハンセン病)
B.梅毒
C.慢性ウイルス性肝炎
D.潰瘍性大腸炎
E.急性膵炎

5.2(AE)
免疫組織化学で核に陽性所見を示すものはどれですか
A.TTF-1
B.DOG1
C.CD20
D.E-cadherin
E.MyoD1

6.2(AE)
間質性粘液を有するものはどれですか
A.多形腺腫
B.濾胞腺腫
C.粘表皮癌
D.印環細胞癌
E.腺様嚢胞癌

7.2(AE)
リンパ球浸潤を伴う腫瘍はどれですか
A.ワルチン腫瘍
B.多形腺腫
C.甲状腺髄様癌
D.卵巣漿液性癌
E.セミノーマ(精上皮腫)

8.2(AE)
導管を有する臓器・器官はどれですか
A.膵臓
B.卵巣
C.下垂体
D.甲状腺
E.唾液腺

9.1(AB)
内胚葉由来の組織はどれですか
A.肝臓
B.膵臓
C.耳下腺
D.肛門
E.卵巣

10.2(AE)
癌抑制遺伝子と関連疾患で誤っている組み合わせはどれですか
A.網膜芽腫 ― WT1
B.悪性黒色腫 ― p16
C.リンチ症候群 ― APC
D.大腸癌 ― p53
E.ウイルムス腫瘍 ― BRCA1

11.1(AB)
誤っている組み合わせはどれですか
A.Negri 小体 ― 日本脳炎
B.Lewy 小体 ― アルツハイマー型認知症
C.Russel 小体 ― 形質細胞腫
D.Schaumann 小体 ― サルコイドーシス
E.Mallory 小体 ― アルコール性肝炎

12.2(AE)
細胞周期で誤っているものはどれですか
A.G1 期とは分裂の準備期である
B.S 期は DNA 複製が行われる
C.M 期は p53 によって抑制される
D.G2 期は分裂の準備期である
E.M 期は分裂間期である

13.5(DE)
誤っているものはどれですか
A.核DNAは遺伝情報のゲノムを構成する
B.核小体はリボゾームの前駆物質であるRNAを合成する
C.ミトコンドリアはエネルギー産生の中心である
D.蛋白合成の顕著な細胞に滑面小胞体が発達している
E.細胞膜は脂質二重構造をとる

14.3
神経内分泌顆粒を含むものはどれですか
1.淡明細胞型腎細胞癌
2.肝細胞癌
3.膀胱小細胞癌
4.胃印環細胞癌
5.食道扁平上皮癌

15.3
抗体と陽性細胞の組み合わせで誤っているものはどれですか
1.Podoplanin(D2-40) ― リンパ管内皮細胞
2.Insulin ― 膵島B細胞
3.Calretinin ― 甲状腺C 細胞
4.CK5/6 ― 尿路上皮細胞
5.TTF1 ― 肺胞上皮細胞

16.3
誤っているものはどれですか
1.日本人の大腸癌罹患率は増加している
2.日本人の乳癌罹患率は増加している
3.肝細胞癌は欧米人に多い
4.胃癌は欧米人に比して日本人に多い
5.食道癌の罹患率は男性に多い

17.1
誤っている組み合わせはどれですか
1.HHV8 ― ホジキンリンパ腫
2.HIV ― カポジ肉腫
3.HPV ― 中咽頭がん
4.HTLV1 ― 成人T 細胞白血病/リンパ腫
5.EBV ― 上咽頭がん

18.3
梗塞について誤っているものはどれですか
1.貧血性梗塞は,単一動脈性の閉塞が起きた時に出現する
2.血管の二重支配を受けている臓器では出血性梗塞が生じる
3.腎臓は出血性梗塞を起こしやすい
4.小腸や大腸は出血性梗塞を起こしやすい
5.深部静脈血栓症は肺梗塞の原因となる

19.2
誤っている組み合わせはどれですか
1.凝固壊死 ― 心筋梗塞
2.乾酪壊死 ― サルコイドーシス
3.融解壊死 ― 脳梗塞
4.脂肪壊死 ― 急性膵炎
5.出血性壊死 ― 肺梗塞

20.5
中間径フィラメントに分類されないものはどれですか
1.ニューロフィラメント
2.ネスチン
3.デスミン
4.ビメンチン
5.アクチン

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技術(2019年度 52回 )

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1.5(DE)
次のうち正しいものはどれですか
A.光学顕微鏡ではウイルスの観察が可能である
B.電子顕微鏡の拡大限度は 1000 倍程度である
C.蛍光顕微鏡は複屈折性のある物質を観察するのに適している
D.蛍光顕微鏡は FISH の判定に用いられる
E.位相差顕微鏡は培養細胞を無染色状態で観察できる

2.5(DE)
対物レンズについて正しいものはどれですか
A.接眼レンズ取付け面から結像レンズまでの距離を機械的鏡筒長という
B.10 倍の対物レンズのカラーコードは JIS 規格にて緑色と規定されている
C.対物レンズの倍率が高いほど同焦点距離は長くなる
D.対物レンズの倍率が高いほど開口数は大きい
E.開口数の大きい対物レンズほど作動距離は短くなる

3.1(AB)
液状化検体細胞診(LBC)について正しいものはどれですか
A.細胞回収率が高い
B.均一な厚さの標本を作製することができる
C.尿および体腔液への応用は難しい
D.背景所見の観察に優れている
E.保存液中の細胞は遺伝子検査に応用できない

4.4(CD)
検体処理について誤っているものはどれですか
A.喀痰は血痰部を優先して作製する
B.乳腺穿刺吸引細胞診は腫瘤辺縁を穿刺した方がよい
C.体腔液で粘稠性が高い検体は引きガラスを早く引く
D.体腔液で粘調性が低い検体は引きガラスの角度を低くする
E.穿刺吸引後は注射筒から針を外して空気を入れ,スライドガラスに吹き付ける

5.2(AE)
超音波内視鏡ガイド下穿刺吸引細胞診(EUS-FNAC)について誤っているものはどれですか
A.下部消化管の病変には行われない
B.病変内で穿刺針を上下に動かし細胞を採取する
C.呼吸器および消化器病変ともに感染対策が必須である
D.内視鏡先端にはコンベックス型プローブが使用されている
E.嚢胞部と充実部がある場合は,嚢胞部を優先して穿刺吸引する

6.4(CD)
Papanicolaou 染色について誤っているものはどれですか
A.染色液色素の分子量の差と細胞質の分子構造の違いを利用した染色法である
B.分子量の大きな色素は小さいものと比較して拡散速度が遅い
C.ギルのヘマトキシリン後の分別は 10%塩酸 70%アルコールで行う
D.オレンジ G の調整には無水エタノールを用いる
E.染色性は温度,湿度,水の pH 等の様々な要因に影響を受ける

7.2(AE)
ゲノム診療におけるホルマリン固定パラフィン包埋組織検体の取り扱いについて誤っているものはどれですか
A.手術により切除された組織は,遅くとも 5 時間以内に固定する
B.生検検体の固定時間は 6~48 時間が望ましい
C.硬組織を含む場合は EDTA による脱灰が推奨される
D.複数の検体を薄切する際は,検体ごとにミクロトーム刃を交換する
E.ブロックは 4℃で保管しなければならない

8.2
Papanicolaou 染色について正しいものはどれですか
1.固定時間が1週間を超えても染色性に変化はない
2.ギルのヘマトキシリンは核の他に粘液が染色される
3.オレンジ G,エオジン Y,ライトグリーンはいずれも塩基性色素である
4.染色中は細胞剥離を防ぐために,スライドガラスを上下に動かしてはいけない
5.ヘマトキシリン(アルミニウムラック)は負荷電で,正荷電の核酸と結合する

9.5
Papanicolaou 染色について正しいものはどれですか
1.湿固定が短時間の標本では,核が濃染する
2.湿固定が長時間の標本では,細胞質が青紫色に染まる
3.塩酸アルコール分別が不十分の標本では,核小体が緑色に染まる
4.水分の混入したアルコールで脱水した標本は,エオシンの染色性が増強する
5.再水和法は,乾燥から再水和処理までの時間が短いほど染色性が良好である

10.1
次のうち正しいものはどれですか
1.キシレンやメタノールは第 2 種有機溶剤に該当する
2.血液の付着した注射針は赤色のバイオハザード容器に廃棄する
3.感染症の記載がなければ標準予防策はとらない
4.インシデントに対して対策を講じる必要はない
5.スクリーニング判定陰性症例の 1%をダブルチェックすることが推奨されている

11.5
ホルムアルデヒドについて正しいものはどれですか
1.腎機能に対する障害はない
2.管理濃度は 0.01ppm である
3.発がん性は指摘されていない
4.1 年に 1 回の作業環境測定を行う義務がある
5.化学物質過敏症の原因の一つとされている

12.4
顕微鏡について誤っているものはどれですか
1.ND フィルターは光量のみを少なくする
2.光軸調整は,「開口絞り」,「視野絞り」,「コンデンサー」の調整が必要である
3.開口絞りの設定は,対物レンズの開口数の 70-80%程度にする
4.分解能とは試料にピントを合わせたとき,同時にはっきり見える上下の距離である
5.コントラストは開口絞りによって変化する

13.3
Giemsa 染色について誤っているものはどれですか
1.塗抹後は急速に乾燥する
2.ギムザ原液にはエオジンが入っている
3.ギムザ原液の希釈液には酢酸緩衝液を用いる
4.ギムザ液の希釈は染色の直前に行う
5.ロマノフスキー効果により多種の色調が得られる

14.5
染色法で誤っている組み合わせはどれですか
1.PAS 反応 ― 赤痢アメーバ
2.Mucicarmine 染色 ― Cryptococcus
3.Alcian blue 染色 ― 酸性ムコ多糖類
4.SudanⅢ染色 ― 中性脂肪
5.Nile Blue 染色 ― Helicobacter pylori

15.5
真菌の染色法として誤っているものはどれですか
1.Grocott 染色
2.PAS 反応
3.Lactophenol cotton blue 染色
4.Best の carmine 染色
5.Gimenez 染色

16.4
免疫細胞化学の手技と対処法で誤っている組み合わせはどれですか
1.内因性ペルオキシダーゼ活性の除去 ― 過酸化水素水
2.非特異反応の防止 ― 正常動物血清
3.内因性ビオチン活性の除去 ― アビジン水溶液
4.抗原の賦活化 ― アジ化ナトリウム
5.内因性アルカリホスファターゼ活性の除去 ― レバミゾール

17.3
細胞診検体について誤っているものはどれですか
1.胆汁は採取後速やかに冷却する
2.早朝起床後に採取した喀痰を用いる
3.早朝起床後に採取した自然尿を用いる
4.髄液はウシ血清アルブミンを添加する
5.サコマノ液は検体の長期保存に有用である

18.3
セルブロック法について誤っているものはどれですか
1.細胞集塊を組織像として観察可能である
2.パラフィンブロックとして半永久的に保存が可能である
3.肺癌を疑う胸水はすべて診療保険点数が算定される
4.FISH への応用が可能である
5.原発巣の推定に用いられる

19.3
セルブロック法について誤っているものはどれですか
1.ホルマリンで固定する
2.複数枚標本が作製できる
3.コロジオンバッグ法は細胞回収率が低い
4.コンパニオン診断に利用できる
5.遺伝子解析が可能である

20.3
細胞転写法について誤っているものはどれですか
1.カバーガラスの除去にはキシレンを加温すると良い
2.封入剤の硬化は 37~50℃で一晩おくと良い
3.封入剤の軟化は 100℃のお湯が良い
4.剥離防止スライドガラスでも細胞転写が可能である
5.免疫細胞化学などの再染色が可能である

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体腔液・尿・その他(2019年度 52回 )

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1.4(CD)
反応性尿細管上皮細胞について正しいものはどれですか
A.細胞集塊は柵状配列を示す
B.ビメンチン陰性である
C.背景に顆粒状物質を認める.
D.細胞質はしばしば空胞化する
E.核はすりガラス状クロマチンパターンを示す

2.2(AE)
甲状腺病変について正しいものはどれですか
A.甲状腺舌管嚢胞の内腔は重層扁平上皮で被覆される
B.慢性甲状腺炎ではコロイドを多く認める
C.慢性甲状腺炎は乳頭癌の前癌病変である
D.亜急性甲状腺炎では背景にリンパ球が目立つ
E.腺腫様甲状腺腫は多彩な細胞像を示す

3.2(AE)
造血器系疾患について正しいものはどれですか
A.急性リンパ性白血病の一部にフィラデルフィア染色体を認める
B.多発性骨髄腫ではファゴット細胞を認める
C.慢性骨髄性白血病は汎血球減少をきたす
D.急性前骨髄球性白血病ではグレープ細胞を認める
E.成人 T 細胞白血病/リンパ腫では末梢血液中に花弁様細胞が出現する

4.3(BC)
乳腺について正しいものはどれですか
A.乳管内乳頭腫では孤立散在性細胞を多数認める
B.筋上皮細胞の同定には p63 が有用である
C.双極裸核は筋上皮細胞または間質細胞由来である
D.乳腺症では血性乳頭異常分泌を認めることが多い
E.乳管内乳頭腫内に非浸潤癌は合併しない

5.3(BC)
自然尿の細胞診について誤っているものはどれですか
A.尿路上皮内癌では腫瘍細胞が多数出現する
B.低異型度非浸潤性乳頭状尿路上皮癌では大型細胞の集塊を高頻度に認める
C.扁平上皮癌細胞の多くは非角化型細胞である
D.腺癌細胞は膀胱以外の臓器に由来することが多い
E.高異型度非浸潤性乳頭状尿路上皮癌細胞は核偏在傾向を示す

6.2(AE)
体腔液細胞診について誤っているものはどれですか
A.背景に粘液を認めた場合は腺癌と確定できる
B.腹膜偽粘液腫の体腔液は粘稠性を示す
C.反応性中皮細胞は平面的な集塊で出現する
D.反応性中皮細胞は,PAS 反応で細胞質内が顆粒状に染色される
E.Giemsa 染色で角化型扁平上皮癌細胞の細胞質はエオジン好性である

7.4(CD)
乳腺穿刺吸引細胞診について誤っているものはどれですか
A.浸潤性乳管癌(充実型)では細胞採取量が多い
B.乳管腺腫では異型アポクリン化生細胞がみられる
C.浸潤性乳管癌(硬性型)と浸潤性小葉癌の鑑別は容易である
D.分泌癌では壊死物質を多数認める
E.浸潤性小葉癌では ICL を認めることが多い

8.2(AE)
下垂体腫瘍について誤っているものはどれですか
A.核は柵状配列を示す
B.捺印細胞診で単調な細胞像を示す
C.多くは良性腫瘍である
D.髄液中に出現することは極めてまれである
E.核分裂像を多数認める

9.2(AE)
腎腫瘍について誤っているものはどれですか
A.神経芽細胞腫は副腎皮質に由来する
B.神経芽細胞腫は悪性腫瘍である
C.褐色細胞腫はカテコールアミンを産生する
D.褐色細胞腫細胞の核ではごま塩状のクロマチンパターンを認める
E.小児固形腫瘍の中で神経芽細胞腫は最も高頻度である

10.2
体腔液細胞診における陽性マーカーとして正しい組み合わせはどれですか
1.肺扁平上皮癌 ― Napsin A
2.反応性中皮細胞 ― Desmin
3.膵癌 ― ER
4.中皮腫 ― Claudin 4
5.卵巣癌 ― TTF-1

11.1
泌尿器病変について正しいものはどれですか
1.尿膜管癌は遺残尿膜管から発生する
2.尿膜管癌の最も多い組織型は尿路上皮癌である
3.前立腺肥大症は前立腺腺癌の前癌病変である
4.前立腺癌の早期発見には尿細胞診が有用である
5.精巣卵黄嚢腫瘍では砂粒体を認める

12.4
腹腔洗浄細胞診について正しいものはどれですか
1.貯留腹水よりも細胞採取量は少ない
2.がんの早期発見に有用である
3.胃癌の予後決定因子には関与しない
4.まれに子宮内膜腺細胞を認める
5.卵巣癌手術進行期分類の決定に関与しない

13.4
骨軟部腫瘍の細胞所見について正しいものはどれですか
1.胞巣状軟部肉腫の背景に軟骨様基質を認める
2.滑膜肉腫は紡錘形細胞を主体として出現する
3.脊索腫は背景に壊死物質を伴う
4.ユーイング肉腫は小型類円形細胞を主体として出現する
5.骨肉腫は多核巨細胞を主体として出現する

14.5
乳腺非浸潤癌について正しいものはどれですか
1.穿刺吸引細胞診での確定診断は容易である
2.転移の可能性が高い
3.診断にリンパ節転移の有無は問わない
4.通常の治療はまず化学療法と放射線療法を行う
5.地域がん登録全国推計値によると 10 年前より約 3 倍増加している

15.4
ホジキンリンパ腫について正しいものはどれですか
1.古典的ホジキンリンパ腫のホジキン細胞は CD20 陽性である
2.結節性リンパ球優位型は全ホジキンリンパ腫の 95%を占める
3.我が国の全悪性リンパ腫の 50%を占める
4.結節硬化型では背景にしばしば好酸球が認められる
5.リンパ球減少型は一般的に予後良好である

16.3
尿細胞診について誤っているものはどれですか
1.カテーテル操作後に大型の細胞集塊が出現する
2.デコイ細胞は尿路上皮癌細胞との鑑別を要する
3.血管結合織を伴う尿路上皮癌の集塊は自然尿中に出現しやすい
4.膀胱内注入療法による治療効果判定に尿細胞診が行われる
5.核形不整を示す反応性尿細管上皮細胞は腎疾患で認められる

17.1
中皮腫について誤っているものはどれですか
1.肉腫型では体腔液中に腫瘍細胞が多数出現する
2.人口動態統計において死亡数の年次推移は年々増加している
3.臓側胸膜から発生する中皮腫はまれである
4.オレンジ G 好性細胞の出現は中皮腫の診断に有用である
5.石綿による健康被害の救済対象となる指定疾患である

18.5
甲状腺について誤っているものはどれですか
1.乳頭癌の一部は嚢胞形成を伴う
2.豊富なコロイドの認められる標本は適性標本である
3.甲状腺原発悪性リンパ腫は B 細胞マーカー陽性である
4.硝子化索状腫瘍はサイトケラチン 19 陰性である
5.濾胞性腫瘍の背景には壊死を認めることが多い

19.1
ランゲルハンス細胞組織球症について誤っているものはどれですか
1.リンパ節病変として発症することが最も多い
2.小児に好発する
3.電子顕微鏡でバーベック顆粒を認める
4.免疫組織化学的染色で CD1a 陽性である
5.合併症として尿崩症がある

20.5
誤っているものはどれですか
1.壊死性リンパ節炎では三日月状核を有する多数の貪食組織球が出現する
2.サルコイドーシスは両側肺門部リンパ節腫大で発見されることが多い
3.菌状息肉症は T 細胞リンパ腫に分類される
4.濾胞性リンパ腫は低悪性度リンパ腫に分類される
5.結核性リンパ節炎は鼠径リンパ節に多い

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呼吸器(2019年度 52回 )

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1.1(AB)
胸腺腫瘍について正しいものはどれですか
A.胸腺癌の組織型では扁平上皮癌の頻度が高い
B.胸腺カルチノイドでは非定型的(異型)カルチノイドが多い
C.B1 型胸腺腫に出現するリンパ球は成熟 T リンパ球の形質を示す
D.B1 型胸腺腫でみられる上皮細胞の核小体は大型で目立つ
E.A 型胸腺腫では随伴リンパ球が目立つ

2.1(AB)
アスベスト小体が喀痰に出現する疾患として正しいものはどれですか
A.珪肺
B.石綿肺
C.慢性結核性胸膜炎
D.特発性過敏性肺臓炎
E.肉芽腫性間質性肺炎

3.3(BC)
集団検診の喀痰細胞診で OG 好性細胞,核クロマチンの不均等分布を認めるも,核縁の粗剛は目立たない,正しい判定はどれですか
A.軽度異型扁平上皮細胞
B.中等度異型扁平上皮細胞
C.高度異型扁平上皮細胞
D.角化型扁平上皮癌細胞
E.非角化型扁平上皮癌細胞

4.4(CD)
誤っているものはどれですか
A.鼻腔は上気道に含まれる
B.喉頭蓋の働きにより、食物は食道に流れる
C.気管支周辺のリンパ節は少数である
D.肺のリンパ流は肺門部から末梢に向かって流れる
E.左右肺と胸椎、胸骨に囲まれた部分が縦隔である

5.3(BC)
感染症について誤っているものはどれですか
A.ムーコル症で見られる菌体は菌糸が太く,隔壁はない
B.サイトメガロウイルス感染細胞は核のみに封入体を伴う
C.ウェステルマン肺吸虫卵は突起を伴うことが特徴である
D.Pneumocystis jirovecii の同定には気管支洗浄液が望ましい
E.Aspergillus niger では背景にシュウ酸結晶を認める

6.3(BC)
神経内分泌分化の免疫細胞化学的検索で誤っているものはどれですか
A.CD56
B.Ber-EP4
C.Napsin A
D.Synaptophysin
E.Chromogranin A

7.2(AE)
細胞診断において肺癌の推定組織型として用いないものはどれですか
A.肉腫様癌
B.粘表皮癌
C.カルチノイド
D.大細胞神経内分泌癌
E.腺扁平上皮癌

8.1(AB)
日本人の肺癌の遺伝子変異について誤っているものはどれですか
A.腺癌の約 30%に EML4-ALK 遺伝子転座を認める
B.腺癌の約 15%に EGFR 遺伝子変異を認める
C.非小細胞肺癌の約 2%に BRAF 遺伝子変異を認める
D.腺癌の約 80%にドライバー遺伝子を認める
E.腺癌の約 2%に ROS1 遺伝子転座を認める

9.1
肺癌の抗癌治療の薬剤を決定するうえで、有用性の高い遺伝子検査で誤っているものはどれですか
1.K-RAS
2.ALK
3.ROS1
4.EGFR
5.BRAF

10.2
反応性再生性気管支上皮の所見として誤っているものはどれですか
1.刷子縁が保たれる
2.変性しても線毛が保たれる
3.均一な細胞から構成される
4.孤立性細胞の出現はまれである
5.構成細胞の核の極性が保たれる

11.3
中枢気管支を構成している細胞で誤っているものはどれですか
1.杯細胞
2.線毛細胞
3.Club 細胞(旧 Clara 細胞)
4.基底細胞
5.神経内分泌細胞

12.1
非角化型扁平上皮癌の細胞所見について誤っているものはどれですか
1.核の大小不同が目立つ
2.核小体はときに明瞭である
3.核縁の切れ込みは目立たない
4.細胞集塊辺縁の毛羽立ちがある
5.ライトグリーン好性類円形や多辺形細胞が主体をなす

13.4
肺抗酸菌感染症でみられる一般的な細胞所見として誤っているものはどれですか
1.壊死
2.類上皮細胞
3.多核巨細胞
4.アステロイド小体
5.扁平上皮化生細胞

14.4
小細胞癌の新鮮材料の細胞所見として誤っているものはどれですか
1.核線
2.多辺形の核
3.核の大小不同
4.明瞭な核小体
5.淡染性細胞質

15.1
扁平上皮化生について誤っているものはどれですか
1.細気管支にはみられない
2.孤立散在性でも出現する
3.p53 免疫染色は陰性であることが多い
4.急性・慢性の刺激で容易に発生する
5.びまん性肺胞傷害で認められる

16.3
中等度異型扁平上皮細胞で誤っているものはどれですか
1.大小不同は目立たない
2.核縁の粗剛は目立たない
3.しばしば多核細胞がみられる
4.核クロマチンの増量は軽度である
5.小リンパ球の 2 倍程度の大きさである

17.4
喀痰細胞診(集団検診)について誤っている組み合わせはどれですか
1.判定区分 A ― 材料不適
2.判定区分 B ― 次回定期検査
3.判定区分 C ― 再塗抹
4.判定区分 D ― 直ちに再検査
5.判定区分 E ― 直ちに精密検査

18.4
肺癌取扱い規約第 8 版より,肺腺癌の形態の亜分類として誤っているものはどれですか
1.置換型
2.腺房型
3.充実型
4.淡明細胞型
5.微小乳頭型

19.3
小細胞癌について誤っているものはどれですか
1.神経内分泌分化を示す腫瘍である
2.Azzopardi 現象が壊死の領域でしばしばみられる
3.免疫染色による神経内分泌分化の証明は必須である
4.純粋に小細胞癌の組織学的特徴を有する腫瘍のみを指す
5.組織像でみられる核分裂像の数は 2 ㎟あたり少なくとも 11 個以上である

20.5
転移性肺腫瘍について誤っているものはどれですか
1.多くは血行性転移である
2.多くは発見時無症状である
3.空洞を形成する割合は低い
4.壊死性背景を呈することが多い
5.免疫染色で CDX2 陽性であれば大腸癌の転移である

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消化器(2019年度 52回 )

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1.3(BC)
口腔領域疾患について正しいものはどれですか
A.口腔癌は腺癌が多い
B.舌癌の好発部位は舌縁である
C.尋常性天疱瘡は自己免疫性疾患である
D.口腔領域に発生する悪性黒色腫は口腔底に好発する
E.白板症はウイルス感染によって発生する

2.5(DE)
口腔細胞診について正しいものはどれですか
A.表層型細胞の採取が重要である
B.出血が多くても細胞判定に影響はない
C.液状化検体細胞診は適さない
D.ブラシ採取法は採取細胞量が多い
E.採取法は病変部を均一な圧力で 10 回程度擦過する

3.2(AE)
唾液腺腫瘍について正しいものはどれですか
A.粘表皮癌は中間細胞を伴う
B.多形腺腫は二相性を示さない
C.ワルチン腫瘍は粘液球が特徴的である
D.基底細胞癌は筋上皮性腫瘍細胞を伴う
E.唾液腺導管癌はアンドロゲンレセプターが陽性となる

4.4(CD)
好酸性細胞からなる唾液腺腫瘍として正しいものはどれですか
A.基底細胞腺腫
B.基底細胞腺癌
C.ワルチン腫瘍
D.オンコサイトーマ
E.腺様嚢胞癌

5.4(CD)
食道について正しいものはどれですか
A.正常の重層扁平上皮にケラトヒアリン顆粒を有する
B.胸部中部食道の固有筋層は横紋筋のみで構成される
C.粘膜内にとどまる食道癌を早期食道癌と呼ぶ
D.バレット食道からは腺癌が発生する
E.肝硬変によって動脈瘤が生じる

6.3(BC)
胃消化管間質腫瘍(GIST)について正しいものはどれですか
A.若年発症が多い
B.胃粘膜下腫瘍では最も多い
C.免疫組織化学では DOG1 が有用である
D.リスク分類では p53 の免疫組織化学が用いられる
E.超音波内視鏡ガイド下穿刺吸引細胞診(EUS-FNAC)の適応ではない

7.4(CD)
正しいものはどれですか
A.クローン病では核内封入体を認める
B.クローン病では炎症は粘膜内に留まる
C.クローン病では類上皮細胞肉芽腫を認める
D.潰瘍性大腸炎では陰窩膿瘍を認める
E.潰瘍性大腸炎では杯細胞の過形成を認める

8.1(AB)
膵充実性偽乳頭状腫瘍(solid-pseudopapillary neoplasm)について正しいものはどれですか
A.細胞結合性は緩い
B.低悪性度腫瘍に分類される
C.好発部位は膵頭部である
D.ホルモン過剰症状がみられる
E.背景に壊死物質はみられない

9.3(BC)
膵管内乳頭粘液性腫瘍(Intraductal papillary mucinous neoplasm)について正しいものはどれですか
A.卵巣様間質がみられる
B.主膵管型は手術適応となる
C.主膵管型は分枝膵管型に比べ,悪性の頻度が高い
D.膵液細胞像で亜型分類が容易である
E.通常型膵癌は合併しない

10.2(AE)
超音波内視鏡ガイド下穿刺吸引細胞診(EUS-FNAC)について正しいものはどれですか
A.微量腹水は適応病変である
B.合併症の頻度は 10%程度である
C.嚢胞性病変では積極的に行われている
D.切除不能膵癌が疑われる場合には施行されない
E.オンサイト細胞診の目的は、診断に有用な細胞が採取されているかを確認することである

11.4(CD)
胆嚢癌のリスクファクターとして正しいものはどれですか
A.慢性膵炎
B.十二指腸炎
C.先天性胆管拡張症
D.膵・胆管合流異常症
E.コレステロールポリープ

12.2(AE)
胆嚢について正しいものはどれですか
A.胆嚢癌で最も多いのは管状腺癌である
B.胆嚢粘膜の化生の中では扁平上皮化生が最も多い
C.早期胆嚢癌の多くは黄疸を伴う
D.急性胆嚢炎の炎症細胞浸潤はリンパ球の比率が高い
E.慢性胆嚢炎では異型を伴う再生細胞がみられる

13.3(BC)
肝臓疾患について誤っているものはどれですか
A.小児腫瘍では肝芽腫が最も頻度が高い
B.肝内胆管癌の多くは肝硬変に伴って発生する
C.限局性結節性過形成の多くは悪性化する
D.肝血管筋脂肪腫は免疫組織化学で HMB-45 陽性である
E.悪性腫瘍の肝転移は血行性転移が主体である

14.5(DE)
IgG4 関連唾液腺炎ついて誤っているものはどれですか
A.腫瘤性病変を形成する
B.著明なリンパ球と形質細胞浸潤が特徴である
C.腺房の萎縮消失と線維性結合織の置換がある
D.形質細胞に著明な異型がある
E.壊死性変化がある

15.3(BC)
膵疾患について誤っているものはどれですか
A.喫煙は膵癌の危険因子となる
B.膵癌と糖尿病の関連は低い
C.自己免疫性膵炎は抗ミトコンドリア抗体が陽性を示す
D.膵癌では K-ras 遺伝子変異の関与が示唆されている
E.自己免疫性膵炎では IgG4 陽性の形質細胞浸潤を認める

16.2
胆汁細胞診について正しいものはどれですか
1.良性異型上皮では核分裂像がみられない
2.良性異型上皮では明瞭な核小体がみられる
3.良性異型上皮では細胞集塊の 2/3 以上に重積がみられる
4.胆管癌前癌病変では細胞結合性が乏しい
5.悪性細胞集塊では辺縁周囲に細胞質がみられる

17.3
高分化型肝細胞癌における細胞所見について正しいものはどれですか
1.弱い結合性
2.粘液空胞
3.単一小型形態
4.ロゼット様配列
5.巨核細胞

18.4
Helicobacter pylori 感染の検査法について誤っているものはどれですか
1.迅速ウレアーゼ試験
2.鏡検法
3.培養法
4.二酸化炭素呼気試験
5.糞便中抗原測定

19.5
誤っている組み合わせはどれですか
1.口腔内黒色病変 ― Peutz-Jeghers 症候群
2.リンパ上皮性唾液腺炎 ― Sjögren 症候群
3.胃 MALT リンパ腫 ― H.pylori
4.家族性大腸腺腫症 ― APC 遺伝子
5.B 型肝炎 ― RNA ウイルス

20.1
大腸疾患について誤っているものはどれですか
1.赤痢アメーバは PAS 反応陰性である
2.腸結核は乾酪壊死性肉芽腫がみられる
3.過形成性ポリープの上皮は鋸歯状増生する
4.大腸癌は高分化~中分化の管状腺癌が多い
5.カルチノイド腫瘍ではロゼット様配列がみられる

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婦人科(2019年度 52回 )

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1.3(BC)
絨毛性疾患について正しいものはどれですか
A.全胞状奇胎から絨毛癌は続発しない
B.絨毛癌と侵入奇胎の病理診断は原則として子宮摘出材料で行う
C.全胞状奇胎では胎児成分が認められない
D.部分胞状奇胎は 2 倍体である
E.全胞状奇胎の絨毛間質細胞は免疫組織化学的に p57KIP2 陽性である

2.3(BC)
ホルモン環境に伴う腟上皮細胞の変化について正しいものはどれですか
A.幼児期の細胞成熟指数(M.I.)は右方移動を示す
B.エストロゲン負荷後のエオジン好性指数(E.I.)は上昇する
C.閉経初期には中層細胞の出現が著明となる
D.低用量ピル内服中は表層細胞が多数を占める
E.月経周期の卵胞中期には細胞質の変性や裸核が多く出現する

3.5(DE)
卵巣腫瘍の細胞所見について正しい組み合わせはどれですか
A.漿液性癌 ― hobnail cell
B.明細胞癌 ― psammoma body
C.未分化胚細胞腫 ― Call-Exner body
D.卵黄嚢腫瘍 ― Schiller-Düval body
E.ライディッヒ細胞腫 ― Reinke crystal

4.4(CD)
低エストロゲン状態の細胞所見を示す疾患について誤っているものはどれですか
A.神経性食思不振症
B.ターナー症候群
C.顆粒膜細胞腫
D.多嚢胞性卵巣症候群
E.高プロラクチン血症

5.4(CD)
次のうち誤っている組み合わせはどれですか
A.腟 ― 重層扁平上皮
B.子宮内頸部 ― 頸管腺上皮
C.子宮内膜 ― 多列線毛上皮
D.卵管 ― 重層扁平上皮
E.卵巣表面 ― 中皮

6.3(BC)
次のうち誤っているものはどれですか
A.増殖期の内膜細胞は管状,シート状の集塊でみられる
B.増殖期の内膜細胞には核下空胞がみられる
C.分泌期の内膜細胞には核の重積がみられる
D.分泌期の内膜細胞の核は増殖期より大きい
E.閉経期内膜は上皮細胞が立方状から扁平化している

7.2(AE)
子宮頸部腺癌について誤っているものはどれですか
A.減少傾向にある
B.通常型内頸部腺癌はしばしば HSIL の合併が認められる
C.胃型粘液性癌は通常ハイリスク HPV は検出されない
D.胃型粘液性癌の発生母地の一つとして分葉状頸管腺過形成(LEGH)が考えられている

8.3(BC)
婦人科腫瘍マーカーについて誤っている組み合わせはどれですか
A.絨毛癌 ―― hCG
B.ディスジャーミノーマ ― AFP
C.卵黄嚢腫瘍 ― LDH
D.扁平上皮癌 ― SCC
E.卵巣漿液性癌 ― CA125

9.4
子宮頸部細胞所見について正しいものはどれですか
1.黄体期初期には exodus が見られる
2.卵胞期には表層細胞の折れ曲がりが出現する
3.妊娠初期には舟状細胞が増加する
4.黄体期後期にはデーデルライン桿菌が増加する
5.閉経後には表層細胞が多く見られる

10.4
次の文章のうち正しいものはどれですか
1.月経とは肥厚した子宮内膜が基底層で剥離した消退出血である
2.月経は月経最終日を基準とする
3.子宮内膜の増殖期は卵巣の黄体期に相当する
4.受精が成立しない場合黄体は退縮し白体となる
5.低温相では卵巣からエストロゲンとプロゲステロンが分泌されている

11.5
子宮体部類内膜癌について正しいものはどれですか
1.Ⅱ型体癌に分類される
2.背景内膜は萎縮性であることが多い
3.核異型は Grade 評価に影響を与えない
4.充実性増殖の割合が 1/2 以下であれば Grade 1 である
5.モルラ(桑実胚様細胞巣)は扁平上皮への分化に含まれる

12.2
本邦における標準的治療について正しいものはどれですか
1.子宮頸癌 IB1 期 ― 単純子宮全摘出術
2.子宮頸癌ⅢB 期 ― 同時化学放射線療法
3.子宮体癌(類内膜癌 G2)IA 期 ― 広汎子宮全摘出術および両側付属器摘出術
4.卵巣成熟奇形腫 ― 単純子宮全摘出術および両側付属器摘出術
5.絨毛癌 ― 放射線療法

13.3
放射線治療に伴う細胞所見の変化について正しいものはどれですか
1.核周囲 halo の形成
2.巨細胞の消失
3.細胞質の多染性
4.核細胞質比(N/C 比)の上昇
5.核のすりガラス様変化

14.1
卵巣癌の腹水細胞所見における特徴について組み合わせで誤っているものはどれですか
1.漿液性癌 ― PAS 染色陽性細胞集塊
2.明細胞癌 ― mirror ball
3.粘液性癌 ― 偏在核
4.反応性中皮細胞 ― 平面的集塊
5.卵黄嚢腫瘍 ― くびれを有する細胞集塊

15.3
外陰癌,腟癌について誤っているものはどれですか
1.外陰癌手術例の進行期分類は手術後に決定される
2.腟癌は高齢者に多い
3.外陰癌の主治療は放射線治療である
4.腟に存在する癌が外陰まで及ぶと外陰癌と診断される
5.腟扁平上皮癌では高率にヒトパピローマウイルスが検出される

16.4
I 型子宮体癌の危険因子で誤っているものはどれですか
1.肥満
2.排卵障害
3.糖尿病
4.黄体ホルモンの内服
5.多嚢胞性卵巣症候群

17.1
妊娠時の細胞所見として誤っているものはどれですか
1.ジンチジウム型トロホブラストは絨毛の内層に存在する
2.脱落膜細胞はプロゲステロン作用によって変化した内膜間質細胞である
3.流産時には細胞成熟指数(M.I.)が右方移動を示す
4.舟状細胞の細胞質にはグリコーゲンがみられる
5.デーデルライン桿菌は増加する

18.5
誤っている組み合わせはどれですか
1.ヒトパピローマウィルス ― コイロサイト
2.カンジダ ― 仮性菌糸分芽胞子
3.ヘルペス ― 核内封入体
4.トリコモナス ― 洋梨状虫体
5.クラミジア ― キャノンボール

19.5
子宮頸部上皮内癌の細胞所見について誤っているものはどれですか
1.核縁が肥厚する
2.N/C 比は大きい
3.クロマチンは増量する
4.核は緊満感がある
5.核小体を認めることが多い

20.4
子宮頸部上皮内腺癌について誤っているものはどれですか
1.背景には通常出血壊死が目立たない
2.羽毛状形態を示す細胞集団が出現する
3.核分裂像がみられる
4.扁平上皮病変の併存は稀である
5.通常型のほとんどは高リスク群ヒトパピローマウイルス感染を伴う

2020年度 53回 細胞検査士試験の解答

2020年度 53回 細胞検査士試験の解答まとめ

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総論(2020年度 53回 )

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1.4(AB)
中間径フィラメントについて正しい組み合わせはどれですか
A.サイトケラチン ― 平滑筋細胞
B.ビメンチン ― 扁平上皮細胞
C.デスミン ― 横紋筋細胞
D.ニューロフィラメント ― 神経細胞
E.ネスチン ― 腺上皮細胞

2.5(DE)
中胚葉由来の臓器として正しいものはどれですか
A.耳下腺
B.乳腺
C.甲状腺
D.心臓
E.脾臓

3.1(AB)
小葉構造をもつものとして正しいものはどれですか
A.肺
B.肝臓
C.脾臓
D.腎臓
E.大脳

4.4(CD)
背景にリンパ球の出現を特徴とする疾患として正しいものはどれですか
A.乳腺線維腺腫
B.腺腫様甲状腺腫
C.慢性甲状腺炎
D.乳腺髄様癌
E.甲状腺髄様癌

5.3(BC)
進行性病変として正しいものはどれですか.
A.萎縮
B.肥大
C.過形成
D.変性
E.壊死

6.3(BC)
がんとウイルスの組み合わせで誤っているものはどれですか
A.肛門扁平上皮癌 ― Human papillomavirus
B.カポジ肉腫 ― Human herpes virus 6
C.肺腺癌 ― Cytomegalovirus
D.メルケル細胞癌 ― Polyomavirus
E.肝細胞癌 ― Hepatitis B virus

7.3(BC)
癌抑制遺伝子として誤っているものはどれですか
A.TP53
B.MYC
C.RAS
D.APC
E.p16

8.1(AB)
腫瘍関連遺伝子で誤っている組み合わせはどれですか
A.BRCA ―子宮体癌
B.WT1 ― 肺癌
C.Rb ― 骨肉腫
D.APC ― 大腸癌
E.ALK ― 神経芽腫

9.1(AB)
腫瘍とその症状について誤っている組み合わせはどれですか
A.褐色細胞腫 ― 低血圧
B.インスリノーマ ― 高血糖
C.下垂体腺腫 ― 末端肥大症
D.甲状腺癌 ― 嗄声
E.副腎皮質腺腫 ― 骨粗鬆症

10.3(BC)
腫瘍と免疫組織化学の組み合わせとして誤っているものはどれですか
A.中皮腫 ― Calretinin
B.骨髄腫 ― CD3
C.前立腺癌 ― GCDFP-15
D.腎癌 ― CD10
E.甲状腺癌 ― TTF-1

11.5
細胞骨格蛋白質でミクロフィラメントとして正しいものはどれですか
1.ニューロフィラメント
2.サイトケラチン
3.デスミン
4.ビメンチン
5.アクチン

12.5
核溝がみられるものとして正しいものはどれですか
1.甲状腺濾胞癌
2.浸潤性小葉癌
3.ウィルムス腫瘍
4.卵黄嚢腫瘍
5.顆粒膜細胞腫

13.3
癌の好発部位で正しい組み合わせはどれですか
1.胃癌 ― 噴門部
2.大腸癌 ― 下行結腸
3.前立腺癌 ― 辺縁帯
4.乳癌 ― 外側下部区域
5.食道癌 ― 頸部食道

14.5
核内封入体(フクロウの目)を特徴とする疾患として正しいものはどれですか
1.マラリア
2.伝染性単核症
3.赤痢アメーバ症
4.トキソプラズマ症
5.サイトメガロウイルス感染症

15.1
女性における癌の罹患数(厚生労働省, 2016 年)で最も多い臓器として正しいものはどれですか
1.乳房
2.肺
3.胃
4.膵臓
5.大腸

16.4
抗体と陽性細胞の組み合わせで誤っている組み合わせはどれですか
1.Napsin A ― Ⅱ型肺胞上皮細胞
2.CK5/6 ― 尿路上皮細胞
3.Podoplanin(D2-40) ― リンパ管内皮細胞
4.Prolactin ― 下垂体後葉細胞
5.Calretinin ― 中皮細胞

17.2
細胞小器官の機能として誤っている組み合わせはどれですか
1.核 ― 遺伝子の複製と転写
2.ミトコンドリア ― 蛋白合成
3.リソソーム ― 異物の消化分解
4.ゴルジ装置 ― 蛋白の糖鎖修飾
5.中心小体 ― 細胞分裂

18.5
誤っているものはどれですか
1.再生とは,もとの細胞・組織により補われる状態である
2.肥大とは,臓器・組織の容積が大きくなることである
3.過形成とは,臓器・組織を構成する細胞の数が増加することである
4.萎縮とは,臓器・組織を構成する細胞の容積や数が減少することである
5.壊死とは,可逆的な細胞死である

19.4
腫瘍随伴症候群を起こしやすい疾患として誤っているものはどれですか
1.乳癌
2.甲状腺髄様癌
3.胸腺腫
4.大腸癌
5.骨髄腫

20.3
誤っている組み合わせはどれですか.
1.Mallory body ― アルコール性肝硬変
2.Call-Exner body ― 顆粒膜細胞腫
3.Lewy body ― 神経膠腫
4.Apitz body ― 悪性黒色腫
5.Schaumann body ― サルコイドーシス

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技術(2020年度 53回 )

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1.1(AB)
顕微鏡について正しいものはどれですか
A.分解能は対物レンズの開口数と光源の波長によって決まる
B.開口絞りを絞るとコントラストが上昇する
C.光源の色温度調整には ND フィルターを使用する
D.顕微鏡観察に適した色温度は 3,000K である
E.アクロマート対物レンズは撮影に適する

2.3(BC)
顕微鏡の取り扱いについて正しいものはどれですか
A.対物レンズを変換する場合,視野絞り調整環を回して行う
B.開口絞りは対物レンズの開口数の 70~80%となるよう調整する
C.視野絞り像を標本面に結像させるにはコンデンサー上下ハンドルを調整する
D.左右の接眼レンズ外環にある視度補正環は目幅を調整するために用いる
E.レボルバーを回しながら視野の明るさを適度に調整する

3.1(AB)
超音波気管支鏡ガイド下針生検法(EBUS-TBNA)について正しいものはどれですか
A.迅速細胞診(ROSE)を併用する主な目的は診断に有用な細胞の有無の確認である
B.エコーで病変を描出し穿刺針の動きを確認しながら検体を採取できる
C.迅速細胞診(ROSE)にはディフ・クイック染色は適さない
D.穿刺吸引後,陰圧をかけたまま病変から針を抜く
E.切除不能肺癌が疑われる場合,検査の適応外である.

4.2(AE)
セルブロック法について正しいものはどれですか
A.細胞集塊の構築は組織像として観察できる
B.特定の疾患について細胞診標本作製料が算定できる
C.遺伝子解析には不適である
D.95%エタノールで固定する
E.アルギン酸ナトリウム法では塩化カルシウム水溶液を用いる

5.2(AE)
誤っているものはどれですか
A.滲出液は漏出液より早期から細胞変性が起こる
B.溶血処理後の遠心操作で有核細胞は遠心管の底部に集められる
C.洗浄検体にはアルブミンを添加することで細胞変性が抑えられる
D.生理食塩水に細胞保存効果はない
E.アルコール湿固定は脱水凝固を原理とし平面構造の観察に適している

6.5(DE)
Papanicolaou 染色について誤っているものはどれですか
A.親水アルコール槽やキシレン槽では細胞のコンタミネーションが起こりやすい
B.色素液は染色毎に消費されるので染色枚数を考慮して交換する
C.核の色出しは流水で行うことも可能である
D.ギルのヘマトキシリンの酸化剤は過ヨウ素酸ナトリウムである
E.封入剤の量を一定にすると封入時に気泡が混入しにくい

7.1(AB)
誤っているものはどれですか
A.放線菌,Nocardia は Gram 染色陰性である
B.放線菌,Nocardia は Grocott 染色陰性である
C. Nocardia は Ziehl-Neelsen 染色陽性である
D. Helicobacter pylori は Giemsa 染色で淡青色を呈する
E. Helicobacter pylori は Warthin-Starry 染色で黒褐色~黒色を呈する

8.1(AB)
誤っているものはどれですか
A.生理食塩水による穿刺器具の洗浄液は時間とともに核が収縮する
B.湿固定前に乾燥すると核が断片化する
C.噴霧式や滴下式固定では液が足りない場合に乾燥が起こりやすい
D.褪色の原因として脱水不足や脱アルコール(透徹)不足がある
E.緩徐に乾燥させた Giemsa 染色標本では細胞の凝集や核の濃染が生じる

9.2(AE)
湿固定前乾燥標本について誤っているものはどれですか
A.細胞質はライトグリーンに濃染する
B.核は膨化しクロマチン不明瞭となる
C.再水和法は生理食塩水やスキムミルクが用いられる
D.再水和法は2日以内に処理を行うのがよい
E.乾燥後アルコール固定した標本では再水和法が有効である

10.3
Giemsa 染色について正しいものはどれですか
1.核小体の詳細な観察が可能である
2.細胞塗抹後に 100%エタノールで固定する
3.ギムザ染色液に使用する染色液は使用時に調製する
4.エオシン Y とメチルブルーの 2 つの色素が含まれる
5.ヘテロクロマチンとユークロマチンの鑑別が容易である

11.1
Fluorescence in situ hybridization(FISH)法について正しいものはどれですか
1.細胞の形態は保持される
2.熱変性処理は 100℃で行う
3.点突然変異の検出に有用である
4.判定には位相差顕微鏡を使用する
5.アルコール固定標本では施行できない

12.3
正しいものはどれですか.
1.ホルムアルデヒドの管理濃度は 1.0ppm である
2.ホルムアルデヒドは特定化学物質の第 1 類物質に指定されている
3.ホルムアルデヒドの作業環境測定記録は 30 年保存しなければならない
4.作業環境測定では第 2 管理区分までは作業管理が適切であると考えられる
5.作業環境測定は作業が行われていない時間帯に実施する

13.5
組み合わせで誤っているものはどれですか
1.偏光顕微鏡 ― ピロリン酸カルシウム結晶
2.蛍光顕微鏡 ― 天疱瘡の自己抗体
3.透過型電子顕微鏡 ― 腎生検の糸球体
4.位相差顕微鏡 ― 培養細胞
5.暗視野顕微鏡 ― アスベスト繊維

14.3
Papanicolaou 染色について誤っているものはどれですか
1.ギルのヘマトキシリンは酸性の水溶液である
2.ギルのヘマトキシリンは 1 日 1 回以上濾過することが望ましい
3.オレンジ G はアルコールに溶解しやすい
4.アンモニアアルコールはヘマトキシリンの色出しに使用される
5.脱水操作が不十分な場合1槽目の透徹用キシレンが白濁する

15.1
誤っているものはどれですか
1.PAS 反応は乾燥固定で染色ができない
2.Berlin blue 染色は肺胞出血の証明に使用できる
3.Alcian blue 染色は Cryptococcus の証明に使用できる
4.May Giemsa 染色はメイ・グリュンワルド液で固定する
5.液状化細胞診(LBC)法で作製した標本は特殊染色が可能である

16.1
誤っているものはどれですか
1.Grocott 染色はメセナミン水溶液と硫酸銀水溶液の混合液を用いる
2.PAS 反応は酸化されて生じたアルデヒド基がシッフ試薬と反応する
3.Alcian blue 染色(pH1.0)は硫酸基のみに反応する
4.Berlin blue 染色は 3 価の鉄イオンとフェロシアン化カリウムが反応する
5.Grimelius 染色は硝酸銀水溶液で内分泌顆粒を染める

17.1
免疫細胞化学染色について誤っているものはどれですか
1.洗浄操作に生理食塩水を用いる
2.核内抗原を検出する場合は抗原賦活化処理が有効である
3.未染標本を長期保存する場合は脱水・透徹後に封入した状態にする
4.内因性ペルオキシダーゼ活性阻止のために過酸化水素加メタノールを用いる
5.PAS 反応後の標本では目的とする抗原により抗原性の減弱や失活がみられる

18.3
誤っているものはどれですか
1.髄液はウシ血清アルブミンを滴下し遠心する方がよい
2.体腔液で赤血球が多い場合は 2 回遠心法や溶血処理法をするとよい
3.自然尿は随時尿より早朝尿がよい
4.細胞転写法には疎水性封入剤を使用する
5.引きガラス法では高粘稠度の検体は引きガラスの角度を小さくする

19.5
誤っているものはどれですか
1.有機溶剤中毒予防規則でのキシレンの管理濃度は 50ppm である
2.キシレンの曝露は尿中のメチル馬尿酸により検査する
3.キシレンは女性労働基準規則における対象物質である
4.メタノールは女性労働基準規則における対象物質である
5.特殊健康診断は1年以内に1回実施する義務がある

20.3
誤っているものはどれですか
1.検体処理は感染性材料として安全キャビネット内で行う
2.疑陽性例・陽性例の判定報告は細胞検査士のみで報告してはいけない
3.検体取り違え等の記録は 10 年以上保管しなければならない
4.細胞診陰性症例の 10%以上をダブルチェックする事が推奨されている
5.使用した穿刺針は黄色のバイオハザードマークの容器に廃棄する

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体腔液・尿・その他(2020年度 53回 )

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1.1(AB)
正しいものはどれですか
A.下垂体腺腫は下垂体前葉から発生する
B.下垂体腺腫の腫瘍細胞はサイトケラチンに陽性となる
C.下垂体腺腫より異型の強いものは異型下垂体腺腫と定義される
D.下垂体癌の予後は比較的良好である
E.下垂体腺腫と下垂体癌は細胞像での鑑別が可能である

2.2(AE)
正しいものはどれですか
A.腺腫様甲状腺腫は過形成性病変である
B.硝子化索状腫瘍は良性腫瘍に分類される
C.バセドウ病は穿刺吸引細胞診が有用である
D.亜急性甲状腺炎は自然治癒が期待できない
E.慢性甲状腺炎は自己免疫性疾患である

3.2(AE)
骨肉腫について正しいものはどれですか
A.骨原発悪性腫瘍で形質細胞腫に次いで頻度が高い
B.好発部位は骨端部である
C.髄内骨肉腫は表在性骨肉腫と比較し稀である
D.類骨とフィブリンとの鑑別は容易である
E.類骨の存在が診断に有用である

4.4(CD)
正しいものはどれですか
A.菌状息肉症は皮膚にみられる B 細胞性リンパ腫である
B.未分化大細胞性リンパ腫は CD10 陽性である
C.マントル細胞リンパ腫は免疫染色でサイクリン D1 陽性となる
D.原発性体腔液リンパ腫は HHV8(human herpes virus 8)陽性である
E.濾胞性リンパ腫は CD30 陽性である

5.1(AB)
正しいものはどれですか
A.木村病(軟部好酸球肉芽腫症)の腫瘤は頭頸部に多く認められる
B.サルコイドーシスと結核症の鑑別には乾酪壊死の有無が重要である
C.キャッスルマン病は単クローン性のリンパ増殖性疾患である
D.組織球性壊死性リンパ節炎(菊池病)は男性に多く認められる疾患である
E.反応性濾胞過形成では核破砕物を貪食した組織球が認められることはまれである

6.5(DE)
中皮細胞について,正しいものはどれですか
A.内胚葉が起源である
B.生理的な状態で核は偏在性である
C.多くの絨毛(villi)が自由表面で認められる
D.細胞質内に中間径フィラメントを有する
E.組織球との鑑別には Giemsa 染色が有効である

7.2(AE)
軟部腫瘍について正しいものはどれですか
A.胞巣状軟部肉腫の針状結晶はジアスターゼ抵抗性 PAS 陽性である
B.胞巣状軟部肉腫は中高年に好発する
C.滑膜肉腫と Ewing 肉腫との鑑別には CD30 が有用である
D.明細胞肉腫では多くの症例で SS18-SSX1 融合遺伝子が認められる
E.明細胞肉腫では HMB-45 や MITF が参考になる

8.3(BC)
体腔液の Giemsa 染色について正しいものはどれですか
A.幼若細胞や芽球の観察に適さない
B.基底膜様物質,膠原線維状球状物などの鑑別に異染性が役立つ
C.細胞質打ち抜き状空胞の観察が容易である
D.小型円形腫瘍細胞の鑑別に適さない
E.扁平上皮系細胞の分化度の観察に適する

9.2(AE)
正しいものはどれですか
A.尿路上皮内癌に対する標準的治療法として BCG 膀胱内注入療法がある
B.膀胱原発小細胞癌は尿路上皮癌と合併しない
C.前立腺肥大症は辺縁領域に好発する
D.腎細胞癌で頻度が高いのは多房性嚢胞性腎細胞癌である
E.常染色体優性多発性嚢胞腎の原因遺伝子として PKD1 や PKD2 がある

10.1(AB)
前立腺癌について誤っているものはどれですか
A.最も多い組織型は導管腺癌である
B.溶骨性の転移をきたしやすい
C.Gleason スコアが高いほど悪性度が高い
D.PSA 高値となる
E.神経周囲浸潤の頻度が高い

11.2(AE)
誤っている組み合わせはどれですか
A.Pringer リンパ節炎 ― Mycoplasma
B.胃原発 MALT リンパ腫 ― Helicobacter pylori
C.成人 T 細胞白血病 ― HTLV-1
D.リンパ増殖性疾患 ― メトトレキサート(MTX)
E.伝染性単核球症 ― Herpes virus

12.3(BC)
誤っているものはどれですか
A.セザリー症候群では末梢血に脳回状核をもつ腫瘍細胞を認める
B.原発性マクログロブリン血症は血中 IgG 高値を示す
C.形質細胞腫は低カルシウム血症をきたす
D.ランゲルハンス細胞組織球症の細胞は核の深い切れ込みが特徴である
E.骨髄異形成症候群(MDS)では末梢血の単一ないし複数系統の血球減少を認める

13.4(CD)
泌尿器病変について誤っているものはどれですか
A.浸潤性尿路上皮癌には扁平上皮への分化を伴う特殊型がある
B.尿路上皮内癌の核異型は高異型度に相当する
C.尿路上皮内癌は全層性に腫瘍細胞が置換していることを定義としている
D.低異型度非浸潤性乳頭状尿路上皮癌の再発は稀である
E.尿路上皮癌と小細胞癌が混在する場合は小細胞癌を主診断とする

14.4
甲状腺腫瘍について正しいものはどれですか
1.核所見で乳頭癌と硝子化索状腫瘍の鑑別は容易である
2.濾胞性腫瘍は細胞の異型度が診断基準に関与する
3.低分化癌は免疫染色において TTF-1 が陰性である
4.髄様癌は血中 CEA が高値を示す
5.未分化癌の 5 年生存率は 10%程度である

15.4
メルケル細胞癌について正しいものはどれですか
1.日本人の皮膚癌で最も多い
2.メラニン色素の有無が診断に重要である
3.TTF-1 が腫瘍細胞に陽性である
4.CK20 がドット状に腫瘍細胞に染まる
5.細胞診で診断が容易である

16.3
乳腺病変について正しいものはどれですか
1.乳腺症は閉経後に好発する
2.浸潤性乳管癌(硬性型)は背景に泡沫細胞を多数認める
3.E-cadherin は浸潤性乳管癌と浸潤性小葉癌の鑑別に有用である
4.浸潤性小葉癌は乳頭分泌物に出現しやすい
5.浸潤性乳管癌(充実型)では ICL を認めることが多い

17.4
乳腺線維腺腫について正しいものはどれですか
1.50~60 才代に好発する
2.癌を合併することが多い
3.細胞診では背景に泡沫細胞が多数出現する
4.管内型,管周囲型,類臓器型,乳腺症型に亜分類される
5.葉状腫瘍との鑑別は容易である

18.3
乳腺細胞診で誤っているものはどれですか
1.アポクリン癌では豊富な細胞質を認める
2.髄様癌では大型異型核を有する細胞が出現する
3.管状癌では多層性に重積した集塊を多数認める
4.浸潤性小葉癌では線状配列(rosary-like appearance)が認められる
5.分泌癌では PAS 反応陽性物質を認める

19.4
尿細胞診について誤っているものはどれですか
1.反応性尿細管上皮細胞の細胞質はしばしば空胞化する
2.BCG 療法施行後では背景に炎症所見を認める
3.自然尿に出現する対細胞(pair cell)は悪性を疑う所見である
4.尿路上皮内癌は大型乳頭状集塊で出現する
5.浸潤性尿路上皮癌では背景に壊死や好中球を伴うことが多い

20.1
脳腫瘍について誤っている組み合わせはどれですか
1.神経鞘腫 ― 偽柵状壊死
2.髄膜腫 ― 渦巻き状構造
3.乏突起膠腫 ― 鶏小屋の金網像
4.毛様細胞性星細胞腫 ― ローゼンタール線維
5.上衣腫 ― 血管周囲性偽ロゼット

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呼吸器(2020年度 53回 )

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1.4(CD)
正しいものはどれですか
A.気管支腺は粘液腺である
B.副鼻腔には 3 つの腔がある
C.細気管支以下に軟骨は存在しない
D.上気道の表層上皮には杯細胞が混在する
E.細気管支では線毛円柱上皮より杯細胞のほうが多い

2.3(BC)
正しいものはどれですか
A.塵埃細胞は上気道由来である
B.ランゲルハンス細胞は中枢気道に多く分布する
C.杯細胞の粘液は Alcian blue 染色に強陽性を示す
D.線毛円柱上皮細胞にはリポフスチンがしばしば存在する
E.神経内分泌細胞は区域気管支までの気管支壁に多く存在する

3.4(CD)
シャルコー・ライデン結晶について,正しいものはどれですか
A.層構造を形成する
B.好塩基球の顆粒に由来する
C.肺吸虫症でみられる
D.光輝性がある
E.円形である

4.2(AE)
ヘマトキシリンに好染する物質として正しいものはどれですか
A.砂粒小体
B.シュウ酸カルシウム結晶
C.アスベスト小体
D.シャルコー・ライデン結晶
E.クルシュマン螺旋体

5.1(AB)
正しいものはどれですか
A.ウェステルマン肺吸虫症はシカ肉の生食により感染する
B.放線菌症は結節の中央に硫黄顆粒と呼ばれる菌塊を認める
C.肺ムーコル症は胸部X線でびまん性すりガラス様陰影を示す
D.ニューモシスチス肺炎は血管侵襲性が高く,血栓や出血を起こしやすい
E.肺クリプトコッカス症は既存の嚢胞性病変に感染し,空洞内に菌塊が形成される

6.4(CD)
気管支鏡検査でえられた細胞診検体について正しいものどれですか
A.組織球と腺癌細胞との鑑別は容易である
B.浸潤性粘液性腺癌は細胞異型が強いことが多い
C.小細胞癌はしばしば悪性リンパ腫との鑑別を要する
D.核異型がみられても明らかな線毛があれば癌細胞ではない
E.扁平上皮癌細胞と高度異型扁平上皮細胞との鑑別は容易である

7.1(AB)
扁平上皮癌の喀痰細胞診検体について正しいものはどれですか
A.細胞質に著明な厚みがみられる
B.核小体は非角化型扁平上皮癌に多く出現する
C.ゴースト細胞は基底層型癌細胞の変性である
D.角化型扁平上皮癌細胞は核がしばしば偏在する
E.細胞相互封入像がみられることは稀である

8.4(CD)
小細胞癌と大細胞神経内分泌癌との鑑別で有用な細胞所見のうち正しいものはどれですか
A.壊死物質
B.核線
C.細胞の大きさ
D.ロゼット配列
E.クロマチンパターン

9.5(DE)
肺の腺癌細胞について誤っているものはどれですか
A.平面的な集塊で出現した場合には置換型腺癌の可能性がある
B.核内封入体がみられる
C.核小体が明瞭である
D.細胞質には層状構造がみられる
E.背景に壊死を伴うことが多い

10.2(AE)
抗酸菌感染について誤っているものはどれですか
A.Mycobacterium tuberculosis は感染者の発病率が 50%程度である
B.非結核性抗酸菌症は自覚症状が少ない
C.N95 マスクの着用で感染予防ができる
D.組織学的に乾酪壊死を伴う肉芽腫が特徴である
E.細胞診ではラングハンス巨細胞,類上皮細胞のみで確定診断可能である

11.5(DE)
超音波気管支鏡ガイド下針生検(EBUS-TBNA)について誤っているものはどれですか
A.縦隔病変の診断に有用である
B.結核症の診断に有用である
C.肺癌のステージングに有用である
D.採取された検体の検査中迅速診断は保険収載されていない
E.サルコイドーシスの診断のためえられた検体内の CD4/8 比の算出は有用である

12.4(CD)
各臓器由来の腺癌について,主に CK7 陽性,CK20 陰性を示すものとして誤っているものはどれですか
A.肺
B.乳腺
C.大腸
D.前立腺
E.子宮

13.2(AE)
肺癌検診における喀痰細胞診について誤っているものはどれですか
A.判定区分 E は浸潤癌を示す
B.軽度異型扁平上皮細胞には癌を疑う所見はない
C.中等度異型扁平上皮細胞の場合再塗抹または再検査が行われる
D.高度異型扁平上皮細胞の検診判定区分は D である
E.高度異型扁平上皮細胞がみられた場合は進行癌が考えられる

14.1
肺癌について正しいものはどれですか
1.肺癌の発症率は男女ともに 60 才代以降で急激に上昇する
2.肺癌は,罹患数,死亡数ともに男性では1位である
3.喫煙者の肺癌発症リスクは非喫煙者の 30 倍である
4.肺癌の組織型は非小細胞性肺癌が 65%を占める
5.肺癌の危険因子は喫煙以外は知られていない

15.1
前縦隔腫瘍に対して施行した穿刺吸引細胞診で,大型の腫瘍細胞と成熟リンパ球からなる
two cell pattern が認められた.推定される組織型として正しいものはどれですか
1.セミノ-マ
2.未熟奇形腫
3.胸腺腫
4.縦隔内甲状腺腫
5.絨毛癌

16.1
Club 細胞(旧 Clara 細胞)について誤っているものはどれですか
1.線毛を有する
2.微絨毛を有する
3.界面活性物質を産生する
4.糖タンパク質を含んだ分泌顆粒が存在する
5.終末細気管支と呼吸細気管支の移行部に存在する

17.2
肺癌の生検・細胞診について誤っているものはどれですか
1.肉腫様癌という推定組織型は使用しない
2.非扁平上皮癌という推定組織型は使用できる
3.小細胞肺癌と非小細胞肺癌の鑑別診断は治療方針の決定に重要である
4.神経内分泌腫瘍の形態を疑う場合には,神経内分泌マーカーの免疫組織化学的検索を実施すべきである
5.組織学的診断の他に分子診断用に検体を残すことが勧められる

18.3
誤っているものはどれですか
1.気管支上皮においては角化を伴う扁平上皮化生細胞が存在する
2.気管支上皮では基底細胞増生(過形成)を生じる
3.異型扁平上皮化生細胞は口腔内正常扁平上皮細胞より大型である
4.気管支粘膜の円柱上皮は,機械的刺激,炎症などで扁平上皮化生変化がおこる
5.異型扁平上皮化生細胞の喀痰細胞診判定は,最も異型の強い部分で判定を行う

19.5
喀痰中の肺扁平上皮癌細胞にみられる所見のうち誤っているものはどれですか
1.壊死
2.孤立性の異型細胞
3.多彩な染色性
4.多形性に富む異型細胞
5.核の相互圧排像

20.5
上皮内腺癌(AIS)について誤っているものはどれですか
1.3 ㎝以下の孤立性腫瘍で,CT 上はすりガラス様陰影を主体とする
2.手術による完全切除で 5 年生存率は 100%である
3.間質浸潤,脈管浸潤,胸膜浸潤がない
4.粘液産生の有無は問わない
5.乳頭状増殖および微小乳頭状増殖がみられる

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消化器(2020年度 53回 )

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1.5(DE)
唾液腺腫瘍について正しいものはどれですか
A.腺様嚢胞癌は中間細胞を伴う
B.多形腺腫は二相性を示さない
C.ワルチン腫瘍は粘液球が特徴的である
D.基底細胞腺腫は Giemsa 染色で異染性を示す
E.腺房細胞癌ではジアスターゼ消化 PAS 反応陽性顆粒を認める

2.1(AB)
唾液腺腫瘍の発生頻度について正しいものはどれですか
A.好発年齢や性別によって異なる
B.良性腫瘍では耳下腺由来が最も高い
C.良性腫瘍ではワルチン腫瘍が最も高い
D.悪性腫瘍では小唾液腺由来が最も高い
E.悪性腫瘍では扁平上皮癌が最も高い

3.3(BC)
唾液腺腫瘍のうち男性に好発するものとして正しいものはどれですか
A.基底細胞腺腫
B.ワルチン腫瘍
C.唾液腺導管癌
D.腺房細胞癌
E.上皮筋上皮癌

4.5(DE)
消化管間質性腫瘍(GIST)について正しいものはどれですか
A.発生頻度は大腸>小腸>胃の順に高い
B.CD20 陽性である
C.類上皮型は悪性度が低い
D.腫瘍径と核分裂像はリスク評価に重要である
E.カハール細胞由来の腫瘍と考えられている

5.3(BC)
正常の胆道について正しいものはどれですか
A.胆嚢には幽門腺がある
B.胆嚢には粘膜筋板がない
C.胆管壁には胆管周囲付属腺がある
D.十二指腸乳頭部は線毛円柱上皮で被覆される
E.十二指腸壁外で膵管と合流する

6.5(DE)
膵管内乳頭粘液性腫瘍(Intraductal papillary mucinous neoplasm)について正しいものはどれですか
A.女性に多い
B.卵巣様間質がみられる
C.亜型分類には p53 の免疫組織化学が用いられる
D.主膵管型は手術適応となる
E.膵液細胞診ではさまざまな異型を有する細胞がみられる

7.3(BC)
正しい組み合わせはどれですか
A.家族性大腸腺腫症 ― KIT 遺伝子
B.膵癌 ― K-ras 遺伝子
C.肝血管筋脂肪腫 ― HMB-45
D.膵ランゲルハンス氏島腫瘍 ― MEN2A
E.MALT リンパ腫 ― T 細胞性

8.4(CD)
正しい組み合わせはどれですか
A.CD68 ― 神経内分泌腫瘍
B.S-100 蛋白 ― 消化管間質性腫瘍(GIST)
C.βカテニン ― デスモイド腫瘍
D.GCDFP-15 ― 唾液腺導管癌
E.デスミン ― 印環細胞癌

9.5(DE)
口腔細胞診について誤っているものはどれですか
A.採取器具は,綿棒,ブラシが用いられる
B.良性病変でも高輝度の扁平上皮細胞が出現する
C.採取法は病変部を均一な圧力で 10 回程度擦過する
D.細胞塗抹後の固定は速やかに 70%アルコールで浸漬固定をする
E.ベセスダシステムで IFN(鑑別困難)とした場合の治療方針は経過観察である

10.1
舌癌について正しいものはどれですか
1.好発部位は舌縁である
2.男女比は約 1:3 で女性に多い
3.高分化型扁平上皮癌は稀である
4.本邦では口腔癌の 90%を占める
5.転移形式は主に血行性転移である

11.3
高分化型肝細胞癌における細胞所見について正しいものはどれですか
1.弱い結合性
2.粘液空胞
3.単一小型形態
4.N/C 比の低下
5.偽腺管形成

12.1
肝病変の細胞像について正しいものはどれですか
1.肝硬変再生結節では核小体の明瞭化がみられる
2.高分化型肝細胞癌では多核巨細胞がある
3.低分化型肝細胞癌の核は小型均一である
4.肝内胆管癌では好酸性顆粒状細胞質がみられる
5.転移性肝癌では壊死背景は稀である

13.3
胆汁中の剥離細胞の形態変化について正しいものはどれですか
1.核の腫大
2.核の淡染化
3.核小体の明瞭化
4.集塊の不規則重積化
5.集塊のシート状変化

14.5
膵腫瘍の細胞像について正しいものはどれですか
1.神経内分泌腫瘍では大型核小体がみられる
2.膵管癌の核クロマチンはごま塩状を呈する
3.腺房細胞癌は細胞質内に豊富な粘液を有する
4.膵漿液性腫瘍は乳頭状集塊が特徴的である
5.膵充実性偽乳頭状腫瘍(Solid-pseudopapillary neoplasm)では核溝がみられる

15.5
胃から穿刺した膵病変の超音波内視鏡ガイド下穿刺吸引細胞診(EUS-FNAC)で採取される可能性が低い
細胞として正しいものはどれですか
1.炎症細胞
2.胃腺窩上皮
3.膵腺房細胞
4.膵管上皮細胞
5.膵ランゲルハンス氏島細胞

16.3
膵腫瘍について正しいものはどれですか
1.膵管癌は膵尾部に多い
2.漿液性嚢胞腫瘍はチモーゲン顆粒を有する
3.粘液性嚢胞性腫瘍 (MCN) の好発部位は体尾部である
4.神経内分泌腫瘍のうちグルカゴノーマは良性のものが多い
5.膵充実性偽乳頭状腫瘍(Solid-pseudopapillary neoplasm)は高悪性度腫瘍である

17.3
誤っているものはどれですか
1.上咽頭は鼻腔と連続する
2.中咽頭癌の TMN 分類は p16 発現が関与する
3.口腔粘膜は角化重層扁平上皮が覆う
4.口腔癌のリスク因子として喫煙がある
5.上咽頭癌の発生に Epstein-Barr virus が関与する

18.5
Barrett 食道について誤っているものはどれですか
1.胃食道逆流が関与する
2.胃側から咽頭側へ向かって進展する
3.円柱上皮が食道重層扁平上皮を置換している
4.Barrett 食道から発生する癌の組織型は腺癌が多い
5.本邦の食道癌は Barrett 食道に由来するものが多い

19.4
ヘリコバクターピロリ感染の検査法について誤っているものはどれですか
1.鏡検法
2.培養法
3.糞便中抗原測定
4.二酸化炭素呼気試験
5.迅速ウレアーゼ試験

20.3
誤っている組み合わせはどれですか
1.アミロイドーシス ― DFS 染色
2.腸結核 ― Ziehl-Neelsen 染色
3.アメーバ赤痢 ― Grocott 染色
4.クローン病 ― 非乾酪性類上皮細胞肉芽腫
5.潰瘍性大腸炎 ― 陰窩膿瘍

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婦人科(2020年度 53回 )

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1.2(AE)
臓器とそれを覆う上皮の組み合わせで正しいものはどれですか
A.卵管 ― 線毛円柱上皮
B.子宮内膜 ― 重層扁平上皮
C.子宮頸部 ― 移行上皮
D.腟 ― 多列線毛上皮
E.外陰 ― 重層扁平上皮

2.2(AE)
コルポスコピーについて正しいものはどれですか
A.3%酢酸加工下で観察する
B.移行帯は移行上皮に覆われている
C.移行帯にナボット嚢胞を認めることは稀である
D.移行帯には腺開口は認めない
E.移行帯と扁平上皮は接して認められる

3.2(AE)
正しい組み合わせはどれですか
A.明細胞癌 ― Stromal hyalinization
B.漿液性癌 ― Hyaline Globule
C.莢膜細胞腫 ― Schiller-Duval body
D.セルトリ細胞腫 ― Coffee-bean nuclei
E.未分化胚細胞腫 ― Two cell pattern

4.5(DE)
妊娠時にみられる細胞像として正しいものはどれですか
A.初期から中期には舟状細胞が減少する
B.ラングハンス型栄養膜細胞(トロホブラスト)には有尾型の細胞質がみられる
C.アリアス・ステラ反応は,異所性妊娠ではみられない
D.産褥期には細胞成熟度指数は左方移動を示す
E.分娩予定日に近づくと核濃縮を伴う表層細胞が出現する

5.4(CD)
正しい組み合わせはどれですか
A.漿液性癌 ― CEA
B.粘液性癌 ― LDH
C.卵黄嚢腫瘍 ― AFP
D.絨毛癌 ― hCG
E.未分化胚細胞腫 ― CA19-9

6.1(AB)
発癌過程に Human papillomavirus との関連があるものとして正しいものはどれですか
A.腟扁平上皮癌
B.外陰扁平上皮癌
C.外陰部乳房外パジェット病
D.子宮頸部胃型腺癌
E.腟明細胞癌

7.3(BC)
子宮内膜について誤っているものはどれですか
A.増殖期内膜腺には核の偽重層化がみられる
B.増殖期後期にらせん動脈の肥厚が目立つ
C.分泌期後期に核下空胞がみられる
D.分泌期後期の間質に前脱落膜様変化がみられる
E.機能層は月経時に脱落する

8.1(AB)
子宮頸癌の疫学について誤っているものはどれですか
A.ヒトパピローマウィルス (HPV)ワクチン接種が最も有効なのは 20 才代である
B.長期間の避妊ピル服用で,発症リスクが軽減する
C.喫煙は発症リスク因子である
D.症状として性交後出血が生じることがある
E.好発年齢は二峰性分布を示す

9.4(CD)
萎縮性変化について誤っているものはどれですか
A.中層細胞核の 3~5 倍大の核がみられる
B.自己融解により裸核状に出現する
C.舟状細胞主体の像を呈する
D.出現細胞に乾燥性の変化はみられにくい
E.変性した傍基底細胞は錯角化細胞に類似する

10.1(AB)
誤っているものはどれですか
A.頸部細胞診が陰性の場合 HPV(ヒトパピローマウイルス)検査が推奨される
B.本邦の現在の子宮頸癌検診は,HPV 単独検診が一般的である
C.HPV タイピング検査で16,18 型陽性例は,浸潤癌への進展リスクが高い
D.ASC-US の場合,ハイリスク HPV 検査が推奨される
E.HSIL の場合,精密検査(コルポスコピー・生検)が必要である

11.2
卵巣境界悪性腫瘍のうち最も頻度の高い組織型として正しいものはどれですか
1.漿液性境界悪性腫瘍
2.粘液性境界悪性腫瘍
3.類内膜境界悪性腫瘍
4.明細胞境界悪性腫瘍
5.境界悪性ブレンナー腫瘍

12.1
ホルモン療法が有効な癌として正しいものはどれですか
1.Ⅰ型子宮体癌
2.Ⅱ型子宮体癌
3.子宮頸癌
4.卵巣癌
5.腟癌

13.3
子宮腟部の上皮について誤っている組み合わせはどれですか
1.増殖期初期 ― 中層細胞が主体
2.増殖期後期 ― 表層細胞が主体
3.排卵期 ― 中層細胞が主体
4.分泌期 ― 中層細胞が主体
5.月経期 ― 中層細胞が主体

14.4
子宮絨毛癌について誤っているものはどれですか
1.栄養膜細胞(トロホブラスト)の腫瘍である
2.尿中,血中 hCG が高値になる
3.血流豊富である
4.ほとんどが非妊娠性である
5.侵入奇胎との鑑別点は絨毛を認めない点である

15.3
骨盤内炎症性疾患(PID)について誤っているものはどれですか
1.子宮や卵管内腔に炎症を起こす病気の総称である
2.クラミジアや淋菌感染が原因となる
3.内膜細胞診検査は発症のリスクが高い
4.放置により不妊や異所性妊娠のリスクが上がる
5.子宮内避妊器具の長期間の装着は発症の原因となりえる

16.3
誤っている組み合わせはどれですか
1.Candida ― 仮性菌糸
2.Herpes virus ― 多核巨細胞
3.Chlamydia trachomatis ― 核内封入体
4.Trichomonas ― 白血球集塊
5.Human papillomavirus ― 核周囲明庭

17.1
子宮頸部上皮内腺癌について誤っているものはどれですか
1.背景は出血壊死性である
2.扁平上皮内病変がしばしば併存する
3.羽毛状形態を示す細胞集団が出現する
4.細胞分裂像やアポトーシス体がみられる
5.通常型のほとんどは高リスク群ヒトパピローマウイルス感染を伴う

18.5
子宮体癌について誤っているものはどれですか
1.Ⅰ型はエストロゲン依存性である
2.Ⅱ型は閉経後に多い
3.肥満はⅠ型のリスク因子である
4.Ⅱ型の代表的組織型は漿液性癌である
5.類内膜癌は乳頭状増殖や鋲釘(hobnail)状の形態を特徴とする

19.5
子宮平滑筋腫について誤っているものはどれですか
1.過多月経の原因となる
2.エストロゲン依存性が多い
3.不妊の原因となることがある
4.発生部位により症状が異なる
5.10%は悪性化する

20.4
放射線治療に伴う細胞像として誤っているものはどれですか
1.細胞質の多染性
2.核の膨化
3.巨細胞の出現
4.核細胞質比(N/C 比)の上昇
5.細胞質の空胞化

2021年度 54回 細胞検査士試験の解答・解説

2021年度 54回 細胞検査士試験の解答・解説まとめ

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総論(2021年度 54回 )

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1. 1(AB)
小葉構造を示す臓器・器官として正しいものはどれですか
A.肺
B.乳腺
C.脾臓
D.副腎
E.甲状腺

2. 3(BC)
ウイルスとウイルスゲノムの組合せで正しいものはどれですか
A.サイトメガロウイルス(CMV) ― RNA
B.Epstein-Barr ウイルス(EBV) ― DNA
C.ヒト免疫不全ウイルス(HIV) ― RNA
D.ヒトパピローマウイルス(HPV) ― RNA
E.ヒト T 細胞白血病ウイルス(HTLV-1) ― DNA

3. 3(BC)
BRCA1/BRCA2 遺伝子変異との関連性がある腫瘍について正しいものはどれですか
A.腎癌
B.卵巣癌
C.前立腺癌
D.子宮頸癌
E.甲状腺癌

4. 2(AE)
発癌の原因となるウイルスとして正しいものはどれですか
A.ポリオーマウイルス
B.ノロウイルス
C.エンテロウイルス
D.サイトメガロウイルス(CMV)
E.ヒトパピローマウイルス(HPV)

5. 2(AE)
砂粒体の出現頻度が高い腫瘍として正しいものはどれですか
A.髄膜腫
B.神経鞘腫
C.扁平上皮癌
D.顆粒膜細胞腫
E.甲状腺乳頭癌

6. 3(BC)
線毛を有する臓器・器官として正しいものはどれですか
A.尿管
B.卵管
C.気管支
D.甲状腺
E.唾液腺

7. 1(AB)
細胞所見と疾病の組合せで誤っているものはどれですか
A.Auer 小体 ― 形質細胞腫
B.Russel 小体 ― 急性骨髄性白血病
C.Apitz 小体 ― 悪性黒色腫
D.Mallory 小体 ― アルコール性肝炎
E.Schaumann 小体 ― サルコイドーシス

8. 2(AE)
細胞と局在の組合せで誤っているものはどれですか
A.パネート(Paneth)細胞 ― 直腸
B.ライデッヒ(Leydig)細胞 ― 精巣
C.カハール(Cajal)介在細胞 ― 胃
D.クルチッキー(Kultschizky)細胞 ― 気管支
E.ランゲルハンス(Langerhans)細胞 ― 胎盤

9. 4(CD)
膵島から分泌されるホルモンについて誤っているものはどれですか
A.インスリン
B.グルカゴン
C.ガストリン
D.カルシトニン
E.ソマトスタチン

10. 5
臓器・器官と胚葉の組合せで正しいものはどれですか.
1.脾臓 ― 内胚葉
2.甲状腺 ― 中胚葉
3.副腎皮質 ― 外胚葉
4.副腎髄質 ― 内胚葉
5.下垂体後葉 ― 外胚葉

11. 2
腫瘍の発生と性差について正しいものはどれですか
1.中皮腫は女性に多い
2.尿路上皮癌は男性に多い
3.甲状腺濾胞癌は男性に多い
4.肝血管筋脂肪腫は男性に多い
5.膵粘液性嚢胞腫瘍は男性に多い
12.トラスツズマブの分子標的マーカーとして正しいものはどれですか

12. 3
トラスツズマブの分子標的マーカーとして正しいものはどれですか
1.EGFR
2.EML4-ALK
3.HER2
4.PDGFR
5.ROS1

13. 4
本邦のがん統計(2019 年)について正しいものはどれですか
1.女性で死亡数が最も多いのは乳癌である
2.男性で死亡数が最も多いのは大腸癌である
3.がんの年齢調整死亡率は近年増加傾向にある
4.男女合わせると肺癌による死亡数が最も多い
5.がんの罹患率は 60 代以降で男性よりも女性で高い

14. 4
粗面小胞体の発達した細胞が示す染色性として正しいものはどれですか
1.異染性
2.好酸性
3.好銀性
4.好塩基性
5.嫌色素性

15. 4
ウイルスと疾病の組合せで正しいものはどれですか
1.サイトメガロウイルス(CMV) ― 肝細胞癌
2.C 型肝炎ウイルス(HCV) ― バーキットリンパ腫
3.ヒトヘルペスウイルス 4(HHV-4) ― 胃 MALT リンパ腫
4.ヒトヘルペスウイルス 8(HHV-8) ― カポジ肉腫
5.ヒトパピローマウイルス(HPV) ― 尿路上皮癌

16. 2
細胞内小器官と機能の組合せで正しいものはどれですか
1.ゴルジ体 ― エネルギー産生
2.滑面小胞体 ― 脂質代謝
3.リソソーム ― 蛋白合成
4.リボソーム ― 異物の分解
5.ミトコンドリア ― 分泌物合成

17. 4
アミロイドについて正しいものはどれですか
1.色素変性
2.糖質変性
3.脂肪変性
4.蛋白質変性
5.無機質変性

18. 1
感染症法における分類で二類感染症に属するものとして正しいものはどれですか
1.結核症
2.アメーバ赤痢
3.クラミジア症
4.単純ヘルペスウイルス(HSV)感染症
5.ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症

19. 2
病態と疾病の組合せで誤っているものはどれですか
1.Sézary 症候群 ― T 細胞性リンパ腫
2.Sipple 症候群 ― 顆粒細胞腫
3.Stewart-Treves 症候群 ― 血管肉腫
4.von Hippel-Lindau 症候群 ― 血管芽腫
5.von Recklinghausen 病 ― 神経線維腫

20. 5
ホルモンと産生細胞の組合せで誤っているものはどれですか
1.プロラクチン ― 下垂体前葉細胞
2.エストロゲン ― 顆粒膜細胞
3.サイロキシン ― 甲状腺濾胞上皮細胞
4.パラソルモン ― 副甲状腺主細胞
5.アルドステロン ― 副腎髄質細胞

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技術(2021年度 54回 )

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1. 5(DE)
顕微鏡の操作について正しいものはどれですか
A.左右の視力の違いの補正には眼幅調節座を用いる
B.視野に影やムラがある場合は開口絞りで調整する
C.コンデンサー開口絞りは対物レンズの開口数の 85~90%に調整する
D.コンデンサーの位置は最上部から下がった位置である
E.対物レンズの補正環はカバーガラスの厚さの差による像の焦点を補正する

2. 2(AE)
超音波内視鏡下穿刺吸引(EUS-FNA)について正しいものはどれですか
A.腫瘤以外にリンパ節などが対象となる
B.穿刺針は 18G を使用することが多い
C.迅速細胞診に Shorr 染色は用いられない
D.穿刺吸引後は陰圧をかけたまま病変から針を抜く
E.壊死物質のみが採取された場合には再穿刺を促した方が良い

3. 1(AB)
Papanicolaou 染色について正しいものはどれですか
A.ギル・ヘマトキシリン染色液に含まれる酸化剤はヨウ素酸ナトリウムである
B.OG-6 染色液に含まれるリンタングステン酸はオレンジ G の過染を抑制する
C.細胞質染色は化学的親和性を利用している
D.ヘマトキシリンはわずかに負に荷電した色素である
E.オレンジ G , エオジン , ライトグリーンは正に荷電した色素である

4. 2(AE)
次のうち正しいものはどれですか
A.PAS 反応で軟骨基質は陽性を示す
B.Alcian blue 染色は Colloidal iron 染色よりヒアルロン酸の証明に有用である
C.Toluidine blue 染色ではアスベスト小体が青色に染色される
D.Grocott 染色は放線菌の染色には不適切である
E.Mucicarmine 染色では Cryptococcus の菌体が赤~淡赤色に染まる 

5. 2(AE)
体腔液の標本作製方法について誤っているものはどれですか
A.滲出液は漏出液に比べ早期に細胞変性が起こる
B.オートスメア法は細胞数が少ない検体の標本作製に有用である
C.遠心後,バフィーコート層を採取して標本を作製する.
D.引きガラス法で高粘稠度の検体では角度を低く,ゆっくり引く
E.0.9%塩化アンモニウム溶液は 1.2%シュウ酸アンモニウム溶液より溶血速度が速い

6. 2(AE)
特定化学物質障害予防規則対象物質で誤っているものはどれですか
A.メタノール
B.クロム酸
C.アンモニア
D.硝酸
E.キシレン 

7. 2
セルブロック法について正しいものはどれですか
1.電子顕微鏡的検索には応用できない
2.遺伝子検索に応用可能である
3.細胞沈査が微量の場合に有用な方法である
4.アルギン酸ナトリウム法の前処理はアルコール固定を行う
5.原発巣の推定には用いられない

8. 4
PAS 反応について正しいものはどれですか
1.シッフ試薬の染色性は液の温度に左右されない
2.シッフ試薬は刺激臭が無くなっても染色性は低下しない
3.シッフ試薬の検定にホルマリンを使用することはない
4.ヒアルロン酸は陰性を示す
5.乾燥標本には応用できない

9. 5
免疫細胞化学染色について正しいものはどれですか
1.内因性ビオチンの影響はポリマー試薬を用いる時に多くみられる
2.非特異反応はモノクローナル抗体の使用に際して認められることが多い
3.増感法としてリン酸緩衝生理食塩水(PBS)にスキムミルクを添加する
4.古い DAB 溶液でも非特異的な着色はみられない
5.核内抗原は加熱による賦活後に標本を急冷すると陰性化することがある

10. 4
次のうち正しいものはどれですか
1.ホルムアルデヒドの管理濃度は 0.5ppm である
2.ホルムアルデヒドは有機溶剤中毒予防規則(有機則)の規制対象である
3.ホルムアルデヒドの作業記録保存は 5 年間である
4.キシレン, メタノールは女性労働基準規則に含まれる
5.キシレンの作業環境測定は 1 年に 1 回実施する

11. 5
黄色いバイオハザードマークに廃棄するものとして正しいものはどれですか
1.血液のついたガーゼ
2.尿の入ったスピッツ
3.検尿コップ
4.検体処理に使用した手袋
5.標本作製中に割れたスライドガラス

12. 2
顕微鏡について誤っているものはどれですか
1.対物レンズの開口数が大きいほど分解能は向上するが焦点深度は浅くなる
2.視度調整は左右順番に接眼レンズを覗き, フォーカス微動ハンドルでピントを合わせる
3.対物レンズのカラーコードは JIS 規格で 10 倍が黄色と規定されている
4.アスベスト小体の計測には位相差顕微鏡が使用される
5.色収差とは光の波長の違いにより結像位置が異なる現象である

13. 3
誤っているものはどれですか
1.検体取り違えを防ぐために 1 検体ずつ処理を行う
2.検体処理は防護具を着用し, 安全キャビネット内で行うことが望ましい
3.脳脊髄液は細胞量が少ないため,高速短時間で遠心し効率よく細胞を回収する
4.早朝尿の細胞量は多いが, 変性が加わることが多い
5.穿刺吸引細胞採取では腫瘍の中心部を避けて細胞を採取することが望ましい

14. 2
Papanicolaou 染色について誤っているものはどれですか
1.オレンジ G は酸性色素である
2.オレンジ G はライトグリーンよりも色素の拡散度が小さい
3.ギル・ヘマトキシリン染色液は退行性染色である
4.OG-6 染色液, EA-50 染色液の溶媒はいずれも 95%エタノールである
5.ビスマルクブラウンは類脂質の染色に関与している

15. 5
Polymerase chain reaction(PCR)法について誤っているのはどれですか
1.DNA 配列上の特定の領域を増幅させる反応である
2.耐熱性 DNA ポリメラーゼが用いられる
3.プライマーとは標的 DNA と相補的な配列を持つ短い一本鎖 DNA である
4.DNA 合成の基質としてデオキシヌクレオチド三リン酸が必要である
5.反応中は常時約 90℃に保つ必要がある

16. 1
Giemsa 染色について誤っているものはどれですか
1.基底膜物質はメタクロマジーを示さない
2.粘稠性の高い検体には適さない
3.乾燥標本では湿固定よりも細胞が大きくみえる
4.Papanicolaou 染色に比べ重積集塊の観察がしづらい
5.造血器腫瘍の診断に適する

17. 4
次のうち誤っているものはどれですか
1.Giemsa 染色は間質粘液を含む多形腺腫や腺様嚢胞癌に有用である
2.PAS 反応では胃の低分化腺癌で粘液が赤紫色に染まる
3.PAS 反応ではシッフ試薬の反応時間が長くなると過染を引き起こす
4.Peroxidase 反応ではリンパ球系細胞が陽性を示す
5.グリコーゲンはα-アミラーゼ消化法で消化される

18. 4
免疫細胞化学染色について誤っているものはどれですか
1.Papanicolaou 染色標本を脱色して使用することができる
2.湿固定時間が長いと抗原性が低下する場合がある
3.間接法よりも酵素標識ポリマー法の方が高感度である
4.酵素処理法による抗原賦活化は長時間行った方が良い
5.重積性の強い集塊の場合は偽陰性を考慮する

19. 2
Papanicolaou 染色について誤っているものはどれですか
1.固定前に乾燥した標本では細胞が膨化する
2.固定時間の長さは染色性に影響しない
3.核染色の分別に高濃度の塩酸液を用いると核の染色性が薄くなる
4.EA-50 染色後は 95%エタノールで分別する
5.乾燥後アルコール固定した標本では再水和処理が無効である

20. 2
固定に関して誤っているものはどれですか
1.アルコール固定はホルマリン固定に比べて細胞,組織が収縮する
2.Liquid based cytology(LBC)法では直接塗抹法より細胞の膨化が起こりやすい
3.アルコール固定では, 十分に固定することでヘマテイン-アルミニウムが陰イオンと結合しやすくなる
4.アルコール固定が不十分であると Papanicolaou 染色で用いる酸性色素は細胞質に入り込みにくい
5.アルコール固定が不十分な検体は退色しやすい

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体腔液・尿・その他(2021年度 54回 )

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1. 4(CD)
自然尿の細胞診について正しいものはどれですか
A.尿路上皮内癌と高異型度尿路上皮癌の鑑別が可能である
B.低異型度非浸潤性乳頭状尿路上皮癌では血管間質を伴う乳頭状集塊が高頻度で出現する
C.高異型度非浸潤性乳頭状尿路上皮癌では壊死性背景がみられることがある
D.反応性尿路上皮細胞では著明な核小体を認める
E.扁平上皮癌と尿路上皮癌が混在したときは扁平上皮癌と診断する

2. 2(AE)
泌尿生殖器腫瘍について正しいものはどれですか
A.淡明細胞型腎細胞癌の肉眼像は黄白色調を呈する
B.集合管癌は最も頻度の高い腎悪性腫瘍である
C.ジクロロメタンへの暴露は膀胱癌の発癌に寄与する
D.セミノーマは放射線感受性が低い
E.尿膜管癌の多くは膀胱頂部に発生する

3. 5(DE)
乳腺良性病変の細胞診について正しいものはどれですか
A.乳管内乳頭腫の細胞集塊辺縁では細胞のほつれが目立つ
B.乳管腺腫ではアポクリン化生の成分を認めない
C.乳腺症ではメラニン貪食組織球が目立つ
D.筋上皮腫の筋上皮細胞は細胞質淡明化を示す
E.腺筋上皮腫では腺上皮細胞と筋上皮細胞の増生が目立つ

4. 3(BC)
乳房パジェット病について正しいものはどれですか
A.軟骨化生を認める
B.腫瘍細胞は乳頭の表皮内を進展する
C.腫瘍細胞にメラニン顆粒を認める
D.細胞質内小腺腔を認める
E.腫瘍細胞は CK8 陰性である

5. 1(AB)
甲状腺疾患について正しいものはどれですか
A.バセドウ病を細胞診で判定することは困難である
B.腺腫様甲状腺腫は多彩な細胞像を示す
C.慢性甲状腺炎では, 全周性の被膜形成が観察される
D.濾胞腺腫では Sanderson polster が観察される
E.プランマー病はほとんど悪性腫瘍である

6. 3(BC)
中皮腫の細胞像について誤っているものはどれですか
A.多数の中皮由来の細胞
B.好中球を主体とした炎症性背景
C.Giemsa 染色で好酸性を呈する細胞質
D.hump 様細胞質突起を有する相互封入
E.二核以上の多核細胞

7. 1(AB)
リンパ節良性病変と細胞診所見の組合せについて誤っているのはどれですか
A.サルコイドーシス ― 球状硝子体
B.猫ひっかき病 ― 星状小体
C.皮膚病性リンパ節症 ― メラニン顆粒貪食組織球
D.結核性リンパ節炎 ― 乾酪壊死
E.組織球性壊死性リンパ節炎 ― 免疫芽球様大型リンパ球

8. 4(CD)
悪性リンパ腫について誤っているものはどれですか
A.濾胞性リンパ腫は CD10 陽性を示す
B.未分化大細胞型リンパ腫は CD30 陽性を示す
C.本邦のバーキットリンパ腫は高頻度に Epstein-Barr ウイルス(EBV)陽性である
D.原発性体腔液リンパ腫はヒトヘルペスウイルス 6(HHV6)感染を認める
E.膿胸関連リンパ腫は Epstein-Barr ウイルス(EBV)感染を認める

9. 2(AE)
骨腫瘍について誤っているものはどれですか
A.Ewing 肉腫細胞は Alcian blue 染色陽性である
B.軟骨肉腫の悪性度は細胞異型や細胞密度などで判定する
C.脊索腫の背景は粘液様である
D.骨肉腫の判定では類骨の存在を確認する必要がある
E.骨巨細胞腫では腫瘍性破骨細胞が出現する

10. 5(DE)
脳腫瘍について誤っているものはどれですか
A.髄芽腫は Homer Wright ロゼットを示す
B.下垂体腺腫は単調な細胞像を示す
C.膠芽腫は微小血管増殖や壊死を伴う
D.星細胞腫は渦巻状配列を示す
E.頭蓋咽頭腫は two cell パターンを示す

11. 2
胸膜中皮腫について正しいものはどれですか
1.発症の潜伏期間は石綿曝露後平均 20 年である
2.肉腫型中皮腫細胞が胸水中に出現することはまれである
3.両側性の胸水貯留を認めることが多い
4.胸水中に膠原線維状球状物が出現すれば診断可能である
5.臓側胸膜より発生する場合が多い

12. 1
体腔液中に出現する悪性細胞について正しいものはどれですか
1.PAX8 は甲状腺濾胞癌に対する感度が高い
2.PAS 反応陽性の悪性細胞は腺癌と判定する
3.胃低分化腺癌細胞は核中心性である
4.細胞質内に硝子様小体を認めれば腺癌と判定できる
5.EMA 陽性であれば肺腺癌と考えてよい

13. 2
乳腺悪性腫瘍について正しいものはどれですか
1.浸潤性乳管癌の硬性型は腺管形成型より高分化である
2.化生癌では角化や紡錘形細胞がみられる
3.分泌癌の PAS 反応陽性分泌物はジアスターゼ消化性である
4.浸潤性微小乳頭癌の細胞集塊で,核は集塊の辺縁部に位置する
5.背景に多量の壊死物質を認める場合は浸潤性小葉癌である

14. 5
古典的ホジキンリンパ腫について正しいものはどれですか
1.有痛性のリンパ節腫脹をきたす
2.結節性リンパ球優位型に比べて予後良好である
3.本邦の全悪性リンパ腫の約 50%を占める
4.骨髄浸潤しやすい
5.CD30 陽性大型異型細胞が出現する

15. 3
脳腫瘍について正しいものはどれですか
1.転移性脳腫瘍の原発巣は胃癌が多い
2.脳原発悪性リンパ腫は予後良好である
3.頭蓋内シュワン細胞腫は聴神経に多い
4.髄膜腫は男性に多い
5.胚細胞腫瘍は 50 代に多い

16. 5
泌尿器細胞診について誤っているものはどれですか
1.高異型度尿路上皮癌の推定は容易である
2.低異型度尿路上皮癌細胞は自然尿中に出現しにくい
3.尿管カテーテル操作後に尿路上皮細胞の大型集塊を認める
4.尿路上皮内癌は高度な核異型を示す
5.尿膜管癌では大型空胞を伴う円形の異型細胞が出現する

17. 1
体腔液細胞診で誤っているものはどれですか
1.ラズベリー小体は卵巣漿液性癌に多くみられる
2.印環型細胞は胃癌に多くみられる
3.高円柱状細胞は大腸腺癌に多くみられる
4.腺癌では空胞状細胞質がみられる
5.中皮腫ではオレンジG 好性細胞が出現する

18. 4
甲状腺悪性腫瘍について誤っているものはどれですか
1.髄様癌ではアミロイドを認める
2.乳頭癌の頻度が最も高い
3.リンパ腫の多くはB 細胞性である
4.低分化癌細胞の核は乳頭癌と同様の所見を示す
5.未分化癌の細胞出現パターンは多彩である

19. 3
軟部腫瘍について誤っているものはどれですか
1.高分化型脂肪肉腫は MDM2や CDK4 の過剰発現を認める
2.胞巣型横紋筋肉腫は小型円形細胞が出現する
3.横紋筋肉腫はジアスターゼ抵抗性 PAS 反応陽性である
4.平滑筋肉腫細胞は葉巻様核が特徴的である
5.脱分化型脂肪肉腫は高分化型脂肪肉腫に由来する

20. 2
皮膚悪性腫瘍について誤っているものはどれですか
1.日光角化症は有棘細胞癌の前癌病変である
2.悪性黒色腫は本邦において最も頻度が高い
3.メルケル細胞癌は CK20 陽性である
4.ボーエン病は浸潤を欠く有棘細胞癌である
5.基底細胞癌は顔面に好発する

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呼吸器(2021年度 54回 )

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1. 1(AB)
日本人の肺腺癌について正しいものはどれですか
A.約 50%に EGFR 遺伝子変異を認める
B.微小乳頭状パターンは予後不良因子である
C.全体の約 50%にドライバー遺伝子異常が認められる
D.約 25%に ALK 遺伝子の転座を認める
E.篩状構造を示す腺癌に BRAF 遺伝子変異が高頻度に認められる

2. 3(BC)
肺癌について関係がある組み合わせとして正しいものはどれですか
A.PD-L1 陽性 ― 肉腫様成分
B.ALK 融合遺伝子 ― 印環細胞癌
C.KRAS 遺伝子変異 ― 浸潤性粘液性腺癌
D.EGFR 遺伝子変異 ― 腺房型
E.ROS1 融合遺伝子 ― 微小乳頭状集塊

3. 1(AB)
反応性再生性変化を起こした気管支上皮細胞でみられる所見のうち正しいものはどれですか
A.明瞭な核小体
B.核の大小不同
C.核形不整
D.クロマチン増量
E.核縁の肥厚

4. 1(AB)
高度異型扁平上皮細胞について正しいものはどれですか
A.集団検診における喀痰細胞診にて, D判定から発見されることが多い
B.ほとんどは重喫煙者である
C.小集塊を形成して出現する
D.核クロマチンの不均等分布はみられない
E.細胞相互封入像をしばしば認める

5. 3(BC)
扁平上皮癌の喀痰細胞所見について正しいものはどれですか
A.核小体が目立つ
B.細胞辺縁は明瞭
C.細胞間結合が緩い
D.クロマチンは細顆粒状
E.粘液に沿って配列する

6. 3(BC)
微小乳頭型腺癌で正しいものはどれですか
A.細胞質内粘液
B.桑実状細胞集塊
C.小型単調な細胞から構成
D.構成細胞は 20~30 個程度
E.緩い細胞間結合

7. 4(CD)
誤っているものはどれですか
A.気管支上皮下層に弾性線維束が存在する
B.ヒトの全気道には刷子細胞が分布している
C.Club(旧 Clara)細胞は葉気管支の主たる構成細胞である
D.杯細胞は細気管支に多数分布する
E.気管の粘膜固有層には混合腺が含まれている

8. 2(AE)
杯細胞が多い部位として誤っているものはどれですか
A.鼻前庭
B.前頭洞
C.鼻腔
D.上顎洞
E.呼吸細気管支

9. 3(BC)
次の組み合わせで誤っているものはどれですか
A.莢膜 ― クリプトコッカス症
B.硫黄顆粒 ― ノカルジア症
C.アルタネリア ― 放線菌症
D.シュウ酸カルシウム ― 肺アスペルギルス症
E.ラングハンス型巨細胞 ― 肺結核

10. 1(AB)
ニューモシスチス肺炎について誤っているものはどれですか
A.細胞診検体としては喀痰が最も望ましい
B.肺胞洗浄液では検出されにくく, 誘発喀痰で検出度は増強する
C.Papanicolaou 染色では菌体が泡沫状の球状集塊として認められる
D.Grocott 染色で菌体は黒褐色に染色される
E.Diff-Quik 染色で栄養型は赤紫色に染色される

11. 2(AE)
肺の細胞診報告に関して誤っているものはどれですか
A.細胞量が不十分であっても悪性を疑う細胞がなければ陰性と判定する
B.組織所見と比較検討した場合はその旨を記載する
C.腺癌の診断で印環細胞を認めた場合はその旨を記載する
D.陰性の場合に悪性以外の病変が推定できる場合はそれを記載する
E.陽性の場合には何らかの推定診断を記載しなくてはならない

12. 1(AB)
腺癌の擦過細胞診で認められる所見として誤っているものはどれですか
A.細胞集塊内の流れ様配列
B.細胞集塊辺縁の毛羽立ち
C.細胞集塊辺縁からの核の突出
D.円柱状細胞の柵状配列
E.細胞の不規則な重積

13. 5(DE)
浸潤性粘液性腺癌の擦過細胞診で誤っているものはどれですか
A.大型の平面的集塊
B.配列は規則的で極性がある
C.核の切れ込み
D.花冠状小型集塊
E.高度クロマチン増量

14. 5(DE)
小細胞癌の擦過細胞診所見で誤っているものはどれですか
A.対細胞形成
B.鋳型様配列
C.一列縦隊
D.大きさが均一
E.密な細胞間結合

15. 1
卵巣類内膜癌の肺転移と肺原発腺癌の鑑別に有用であるものとして正しいものはどれですか
1.TTF-1
2.GATA3
3.CK7
4.Pancytokeratin(AE1/AE3)
5.CK19

16. 4
胸腺腫の細胞診所見について誤っているものはどれですか
1.Type A では紡錘形の腫瘍細胞がみられる
2.Type AB ではリンパ球優位な領域では小型の多角形上皮細胞がみられる
3.Type B1 ではリンパ球と上皮細胞が混在する
4.Type B2 では Type B1 よりリンパ球の密度が高い
5.Type B3 は上皮細胞の異型が強く, 胸腺癌との鑑別が難しい

17. 4
肺の正常細胞の形態と機能について誤っているものはどれですか
1.気管・気管支腺は外分泌腺である
2.杯細胞増生は重喫煙者に多くみられる
3.扁平上皮化生細胞は喫煙などの慢性的な刺激により出現する
4.CCP 細胞(ciliocytophtholia)は杯細胞の変性したものである
5.杯細胞の細胞質は Papanicolaou 染色で空胞状に無染か薄く染色される

18. 2
Papanicolaou 染色における染色性の組み合わせで誤っているものはどれですか
1.含鉄小体 ― 緑黄色~黄金色
2.石灰化小体 ― 無~緑色
3.類でんぷん小体 ― 青紫色
4.クルシュマン螺旋体 ― 黒紫色~紫色
5.シャルコー・ライデン結晶 ― 黄色~橙色

19. 4
肺扁平上皮癌の細胞像として誤っているものはどれですか
1.敷石状配列
2.細胞相互封入
3.壊死性背景
4.核の飛び出し
5.核の大小不同

20. 5
次のうち誤っているものはどれですか
1.ムーコル症では幅の不揃いなリボンやワカメ状で菲薄な菌糸を認める
2.クリプトコッカスは涙滴状の分芽胞子を認める
3.アスペルギルス症では分岐状の菌糸を認める
4.サイトメガロウイルス(CMV)感染症では核内や細胞質内に封入体が認められる
5.ウエステルマン肺吸虫症では蓋のない卵円形の虫卵が認められる

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消化器(2021年度 54回 )

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1. 2(AE)
口腔細胞診について正しいものはどれですか
A.深層型扁平上皮細胞の採取が重要である
B.扁平苔癬では Tzanck 細胞の出現が特徴的である
C.正常頬粘膜では角化型扁平上皮が主体に採取される
D.尋常性天疱瘡はヘルペスウイルス感染が原因である
E.真菌症ではカンジダ症が最も頻度が高い

2. 3(BC)
筋上皮細胞への分化を特徴とする唾液腺腫瘍として正しいものはどれですか
A.粘表皮癌
B.多形腺腫
C.腺様嚢胞癌
D.腺房細胞癌
E.ワルチン腫瘍

3. 4(CD)
食道癌について正しいものはどれですか
A.女性に多い
B.バレット食道からは扁平上皮癌が発生しやすい
C.扁平上皮癌部分はヨード染色で不染色性を示す
D.癌細胞が粘膜下層にとどまる食道癌は表在癌と呼ばれる
E.上皮内扁平上皮癌に対する治療法の第一選択は放射線治療である

4. 3(BC)
胃消化管間質性腫瘍(GIST)の診断で有用な免疫染色について正しいものはどれですか
A.p53
B.c-kit
C.CD34
D.S-100
E.Desmin

5. 5(DE)
肝腫瘍について正しいものはどれですか
A.肝芽腫は高齢者に多い
B.肝細胞腺腫は男性に多い
C.肝細胞癌は HMB-45 陽性となる
D.非アルコール性脂肪肝炎は肝細胞癌の原因となる
E.肝血管筋脂肪腫の半数以上に髄外造血がみられる

6. 3(BC)
胆汁細胞診において悪性判定で重視されるものとして正しいものはどれですか
A.核小体
B.壊死性背景
C.多彩な細胞集塊
D.細胞質境界明瞭
E.集塊辺縁周囲に細胞質がみられる

7. 3(BC)
膵神経内分泌腫瘍のグレード分類について評価すべき項目として正しいものはどれですか
A.肝臓転移
B.核分裂像数
C.Ki-67 標識率
D.クロモグラニン A
E.シナプトフィジン

8. 1(AB)
舌癌扁平上皮癌について誤っているものはどれですか
A.舌尖部に好発する
B.血行性転移をしやすい
C.表層分化型を示すものが多い
D.リスクファクターに慢性刺激がある
E.細胞診では深層型異型細胞と角化型異型細胞が混在する

9. 4(CD)
誤っているのはどれですか
A.潰瘍性大腸炎では陰窩膿瘍がみられる
B.クローン病は肛門部痔瘻を合併しやすい
C.腸結核では非乾酪性類上皮細胞肉芽腫がみられる
D.アメーバ虫体栄養体は PAS 反応で灰青色を示す
E.消化管アミロイドーシスに Congo red 染色が有用である

10. 2(AE)
誤っているものはどれですか
A.胆嚢癌は男性に多い
B.肝外胆管癌の多くは腺癌である
C.粘液嚢胞性腫瘍は卵巣様間質を有する
D.胆管内乳頭状腫瘍は周囲胆管との交通がある
E.原発性硬化性胆管炎の約半数でクローン病を合併する

11. 5(DE)
膵臓病変について誤っている組み合わせはどれですか
A.ガストリノーマ ― Zollinger-Ellison syndrome
B.インスリノーマ ― 低血糖
C.自己免疫性膵炎 ― IgG4 陽性形質細胞
D.多発性内分泌腫瘍症1型(MEN1) ― 高齢女性に好発
E.膵漿液性嚢胞腺腫 ― 高齢男性に好発

12. 5(DE)
超音波内視鏡下穿刺吸引(EUS-FNA)について誤っているものはどれですか
A.合併症に出血がある
B.化学療法前の癌の病理学的根拠になる
C.胃腺窩上皮細胞が混入することがある
D.迅速細胞診で確定診断を報告する
E.膵嚢胞性病変に対して有用な検査法である

13. 5
唾液腺腫瘍について正しいものはどれですか
1.腺様嚢胞癌では中間細胞がみられる
2.ワルチン腫瘍は女性に好発する
3.唾液腺導管癌はエストロゲンレセプター(ER)染色が高率に陽性となる
4.多形腺腫は Giemsa 染色で異染性を示す細胞質内顆粒がみられる
5.乳腺相似分泌癌(分泌癌)の多くは ETV6-NTRK3 融合遺伝子を有する

14. 3
肝内胆管癌の細胞像について正しいものはどれですか
1.N/C 比の低下
2.単一小型形態
3.細胞質内粘液
4.ロゼット様配列
5.好酸性顆粒状の細胞質

15. 2
膵腫瘍について正しいものはどれですか
1.膵管癌の多くは GNAS 遺伝子変異を有する
2.膵腺房細胞癌は Bcl-10 が特異的に発現する
3.膵神経内分泌腫瘍は Trypsin が発現する
4.膵充実性偽乳頭状腫(Solid-pseudopapillary neoplasm)の多くは KRAS 遺伝子変異を有する
5.膵管内乳頭粘液性腫瘍(Intraductal papillary mucinous neoplasm)における膵胆道型の診断に MUC2 染色が有用である

16. 2
口腔病変について誤っているものはどれですか
1.口腔癌では扁平上皮癌が最も多い
2.悪性黒色腫は舌に好発する
3.エナメル上皮腫は 20~30 代に好発する
4.白板症は口腔粘膜の角化亢進による病変である
5.紅板症は前癌病変(口腔潜在的悪性疾患)の一つである

17. 5
誤っているものはどれですか
1.粘表皮癌は耳下腺に好発する
2.腺様嚢胞癌は神経周囲侵襲を伴うことが多い
3.唾液腺細胞診報告様式にミラノシステムがある
4.正常唾液腺の腺房細胞はチモーゲン顆粒を有する
5.ワルチン腫瘍は唾液腺良性腫瘍のなかで最も発生頻度が高い

18. 4
誤っているものはどれですか
1.カルチノイド腫瘍/神経内分泌腫瘍は直腸に好発する
2.消化管悪性黒色腫は直腸肛門部に好発する
3.早期胃癌の定義ではリンパ節転移の有無を問わない
4.胃癌術中細胞診で悪性疑いの場合は CY1 と判定する
5.胃 MALT リンパ腫の多くは Helicobacter pylori 感染を背景として発生する

19. 5
胆道癌のリスク因子について誤っているものはどれですか
1.寄生虫感染
2.総胆管結石症
3.ジクロロプロパン
4.膵・胆管合流異常
5.黄色肉芽腫性胆嚢炎

20. 4
膵腫瘍の細胞像について誤っているものはどれですか
1.膵管癌では核重積性がみられる
2.腺房細胞癌では大型核小体がみられる
3.神経内分泌腫瘍では核クロマチンがごま塩状である
4.膵管内乳頭粘液性腫瘍(Intraductal papillary mucinous neoplasm)では砂粒体がみられる
5.膵充実性偽乳頭状腫瘍(Solid-pseudopapillary neoplasm)では核溝がみられる

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婦人科(2021年度 54回 )

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1. 4(CD)
コルポスコピーについて正しいものはどれですか
A.移行帯には腺開口は認めない
B.移行帯は移行上皮に覆われている
C.移行帯と扁平上皮は接して認められる
D.赤点斑は毛細血管が点状にみえる限局性の異常病変である
E.白色上皮は酢酸加工前にみられる限局性の異常病変である

2. 1(AB)
閉経後に高値となるホルモンとして正しいものはどれですか
A.ゴナドトロピン放出ホルモン
B.卵胞刺激ホルモン
C.オキシトシン
D.エストロゲン
E.プロゲステロン

3. 5(DE)
妊娠時にみられる現象として正しいものはどれですか
A.初期~中期には舟状細胞が減少する
B.細胞性栄養膜細胞(トロホブラスト)には有尾型の細胞質がみられる
C.アリアス・ステラ反応は異所性妊娠ではみられない
D.脱落膜細胞は子宮内膜間質細胞が変化したものである
E.産褥期には傍基底細胞が増える.

4. 5(DE)
誤っているものはどれですか
A.子宮, 卵管, 腟の上部はミューラー管から形成される
B.腟の下部は尿生殖洞から形成される
C.中隔子宮は反復流産の原因となる
D.腟欠損症では機能性子宮を有する
E.子宮奇形を有する症例はしばしば卵巣の発生異常を伴う

5. 3(BC)
組み合わせで誤っているものはどれですか
A.腟 ― 重層扁平上皮
B.子宮腟部 ― 線毛円柱上皮
C.子宮内頸部 ― 多列線毛上皮
D.子宮内膜 ― 円柱上皮
E.卵巣表面 ― 中皮

6. 5(DE)
細胞成熟度指数(M.I.)の組み合わせで誤っているものはどれですか
A.新生児 ― 0/80/20
B.幼児期 ― 90/10/0
C.授乳期 ― 80/20/0
D.排卵期 ― 95/5/0
E.老年期 ― 0/20/80

7. 1
次のうち正しいものはどれですか
1.子宮絨毛癌では絨毛構造は欠如する
2.子宮絨毛癌のほとんどは非妊娠性である
3.部分胞状奇胎では胎児成分はみられない
4.部分胞状奇胎では細胞性栄養膜細胞は免疫組織化学的に p57Kip2 陰性である
5.全胞状奇胎では子宮筋層内へ奇胎絨毛の侵入が認められる

8. 4
卵巣腫瘍について正しい組み合わせはどれですか
1.顆粒膜細胞腫 ― 胚細胞腫瘍
2.セルトリ・ライディッヒ細胞腫 ― 上皮性腫瘍
3.漿液性癌 ― 性索間質腫瘍
4.奇形腫 ― 胚細胞腫瘍
5.ブレンナー腫瘍 ― 性索間質腫瘍

9. 2
組み合わせで誤っているものはどれですか
1.ヒトパピローマウイルス(HPV) ― 核周囲明庭
2.Candida ― 鋭角分岐菌糸
3.ヘルペスウイルス ― 核内封入体
4.Trichomonas ―― 洋梨状虫体
5.Chlamydia Trachomatis ― 星雲状封入体

10.1
腟悪性黒色腫について誤っているものはどれですか
1.若年者に多く発生する
2.早期に転移を起こしやすい
3.大型の核, 大型の核小体を有している
4.免疫染色では S-100, HMB-45 が陽性になる
5.腫瘍細胞の細胞質内にメラニン顆粒が認められる

11.3
卵巣機能異常により無月経をきたす疾患として誤っているものはどれですか
1.Turner 症候群
2.Sheehan 症候群
3.Asherman 症候群
4.早発卵巣不全
5.多囊胞性卵巣症候群

12.1
分葉状頸管腺過形成(lobular endocervical glandular hyperplasia: LEGH)について誤っているものはどれですか
1.ヒトパピローマウイルス(HPV)と関連する
2.中性粘液を有する
3.胃幽門腺に類似する
4.細胞異型はみられない
5.水様性帯下の症状がみられる

13.4
子宮体癌の危険因子として誤っているものはどれですか
1.肥満
2.糖尿病
3.多嚢胞性卵巣症候群
4.黄体ホルモンの服用
5.タモキシフェンの服用

14.5
子宮腺筋症について誤っているものはどれですか
1.過多月経の原因となる
2.境界不明瞭な腫瘤様のエコー像を示す
3.閉経後に症状が緩和する
4.子宮筋腫との鑑別に MRI 検査が有用である
5.約 10%は悪性化する

15.5
卵巣腫瘍の所見について誤っている組み合わせはどれですか
1.高異型度漿液性癌 ― 砂粒体
2.明細胞癌 ― 鋲釘細胞(Hobnail 状細胞)
3.卵黄嚢腫瘍 ― シラーディバル小体
4.顆粒膜細胞腫 ― コールエクスナー小体
5.未分化胚細胞腫 ― ラインケ結晶

16.4
卵管癌について誤っているものはどれですか
1.p53 の遺伝子異常をしばしば有する
2.組織型は漿液性癌が多い
3.遺伝性乳癌卵巣癌症候群と関連する
4.上皮内癌では播種や転移はない
5.卵巣癌に準じて抗がん剤治療をする

17.2
外陰腫瘍について誤っているものはどれですか
1.悪性腫瘍では扁平上皮癌が最も多い
2.乳房外パジェット病の多くは浸潤性病変を有する
3.ヒトパピローマウイルス(HPV)感染を伴わない外陰上皮内腫瘍は高齢者に多い
4.尖圭コンジローマはヒトパピローマウイルス(HPV)6, 11 と関係する
5.ボーエン様丘疹症は多中心性に病変を生じることが多い

18.4
子宮頸部の胃型粘液性癌について誤っているものはどれですか
1.通常型内頸部腺癌よりも予後不良である
2.Peutz-Jeghers 症候群と関連がある
3.腫瘍細胞の細胞境界は明瞭である
4.免疫組織化学的には MUC6 は陰性となる
5.最小偏倚腺癌は非常に高分化な胃型粘液性癌の亜型である

19.1
子宮体癌について誤っているものはどれですか
1.我が国では減少傾向にある
2.好発年齢のピークは閉経前後である
3.不正性器出血を認めることが多い
4.進行期はⅠ期が多い
5.類内膜癌が多い

20.2
放射線治療による細胞の変化について誤っているものはどれですか
1.多核化
2.核細胞質比(N/C 比)の上昇
3.核小体の腫大
4.細胞質内の空胞形成
5.細胞質の多染性

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2022年度 55回 細胞検査士試験の解答・解説

2022年度 55回 細胞検査士試験の解答・解説まとめ

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総論(2022年度 55回 )

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1.(AE)
遺伝性腫瘍と原因遺伝子の組合せで正しいものはどれですか.
A.家族性大腸腺腫症 ― APC
B.遺伝性びまん性胃癌 ― STK11
C.リンチ(Lynch)症候群 ― KRAS
D.多発性内分泌腫瘍症 2 型 ― CDH1
E.リ・フラウメニ(Li-Fraumeni)症候群 ― TP53

2.(CD)
背景にリンパ球の出現を特徴とする腫瘍で正しいものはどれですか.
A.肺小細胞癌
B.乳腺小葉癌
C.セミノーマ
D.ワルチン腫瘍
E.甲状腺髄様癌

3.(CD)
がんと発がん因子の組合せで正しいものはどれですか.
A.白血病 ― 紫外線
B.皮膚癌 ― アニリン
C.膀胱癌 ― ベンチジン
D.甲状腺癌 ― 放射線
E.悪性黒色腫 ― アスベスト

4.(BC)
永久細胞(生涯分裂しない)として正しいものはどれですか.
A.肝細胞
B.心筋細胞
C.神経細胞
D.造血細胞
E.消化管上皮細胞

5.(BC)
肉芽腫性炎に分類される感染症として正しいものはどれですか.
A.麻疹
B.梅毒
C.結核
D.アメーバ赤痢
E.三日熱マラリア

6.(DE)
細胞骨格について正しいものはどれですか.
A.微小管は直径 10μm の細管構造である.
B.アクチンフィラメントは紡錘体を形成する.
C.細胞形態の保持に中間径フィラメントは関与しない.
D.心筋細胞ではアクチンフィラメントとミオシンフィラメントが働く.
E.微小管, 中間径フィラメントおよびアクチンフィラメントに大別される.

7.(AE)
アポトーシスについて誤っているものはどれですか.
A.炎症反応
B.細胞縮小
C.核の破砕像
D.DNA の規則的断片化
E.ミトコンドリアの膨大化

8.(AE)
免疫組織化学的マーカーと陽性部位の組合せで誤っているものはどれですか.
A.α-inhibin ― 核
B.Estrogen Receptor ―- 核
C.Melan A ― 細胞質
D.p40 ― 核
E.TTF-1 ― 細胞質

9.
貧血性梗塞を起こしやすい臓器として正しいものはどれですか.
1.肺
2.膵臓
3.肝臓
4.小腸
5.腎臓

10.
細胞内小器官と機能の組合せで正しいものはどれですか.
1.滑面小胞体 ― ステロイドホルモン合成
2.粗面小胞体 ― 老廃物の分解処理
3.リソソーム ― 蛋白合成
4.ミトコンドリア ― 分泌物の蓄積
5.ゴルジ(Golgi)装置 ― エネルギー産生

11.
ミクロフィラメントとして正しいものはどれですか.
1.アクチン
2.ケラチン
3.デスミン
4.ビメンチン
5.グリア線維性酸性タンパク質(GFAP)

12.
内胚葉由来の臓器・器官として正しいものはどれですか.
1.骨
2.心臓
3.肝臓
4.皮膚
5.中枢神経

13.
形質細胞の核周明庭を形成する細胞内小器官として正しいものはどれですか.
1.滑面小胞体
2.リソソーム
3.リボソーム
4.ミトコンドリア
5.ゴルジ(Golgi)装置

14.
壊死と疾患の組合せで誤っているものはどれですか.
1.乾酪壊死 ― 結核
2.出血壊死 ― 肺梗塞
3.凝固壊死 ― 脾梗塞
4.脂肪壊死 ― 急性膵炎
5.融解壊死 ― 心筋梗塞

15.
出現する小体と疾病の組合せで誤っているものはどれですか.
1.レビー小体(Lewy body) ― パーキンソン病
2.ブニナ小体(Bunina body) ― 筋萎縮性側索硬化症
3.マロリー小体(Mallory body) ― アルコール性肝炎
4.アステロイド小体(Asteroid body) ― 中皮腫
5.シャウマン小体(Schaumann body) ― サルコイドーシス

16.
免疫組織化学的マーカーと腫瘍の組合せで誤っているものはどれですか.
1.CD10 ― 濾胞性リンパ腫
2.CD20 ― びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫
3.CD30 ― ホジキン(Hodgkin)リンパ腫
4.CD56 ― NK/T 細胞リンパ腫
5.CD79a ― 末梢性 T 細胞リンパ腫

17.
発がんとの関連が高いウイルスとして誤っているものはどれですか.
1.EB ウイルス(Epstein-Barr virus)
2.ポリオ―マウイルス(polyomavirus)
3.B 型肝炎ウイルス(hepatitis B virus)
4.サイトメガロウイルス(cytomegalovirus)
5.ヒトパピローマウイルス(human papillomavirus)

18.
中皮腫の診断に有用な免疫組織化学的陽性マーカーとして誤っているものはどれですか.
1.Calretinin
2.CK5/6
3.D2-40
4.TTF-1
5.WT1

19.34
後腹膜に存在しない臓器・器官として正しいものはどれですか.2つ選んでください.
1.腎臓
2.膵臓
3.脾臓
4.大網
5.十二指腸

20.15
がんの罹患率(2019 年)における男性と女性の1位として正しいものをそれぞれ選んでください.
1.乳癌
2.胃癌
3.肺癌
4.大腸癌
5.前立腺癌

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技術(2022年度 55回 )

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21.(BC)
顕微鏡について正しいものはどれですか.
A.位相差顕微鏡は無染色標本の観察に適さない.
B.偏光顕微鏡は結晶構造の観察に汎用される.
C.蛍光顕微鏡は自己免疫疾患や感染症の体外診断で用いられる.
D.走査型電子顕微鏡は試料を透過した電子を拡大して観察する.
E.暗視野顕微鏡は試料を透過した光により微細構造の観察が可能である.

22.(AB)
対物レンズについて正しいものはどれですか.
A.アクロマートレンズは赤・青の2色の色収差を補正する.
B.アクロマートレンズは顕微鏡撮影に最適ではない.
C.プラン・アクロマートレンズは像面湾曲収差のみを補正する.
D.プラン・アポクロマートレンズは開口数が小さい.
E.プラン・アポクロマートレンズは赤・青の2色の色収差と像面湾曲収差を補正する.

23.(DE)
特殊染色について正しいものはどれですか.
A.PAS 反応の亜硫酸水は赤色に着色したら新しい溶液に交換する.
B.Grocott 染色は過ヨウ素酸でアルデヒド基を遊離させメセナミン銀で検出する.
C.Direct fast scarlet 法ではアミロイド物質が紫色に染まる.
D.Alcian blue 染色は Cryptococcus の証明に用いられる.
E.Giemsa 染色では Helicobacter pylori が青色に染まる.

24.(BC)
正しいものはどれですか.
A.湿固定標本において塗抹量が多い場合, 細胞剥離が起こりにくい.
B.スプレー式固定は標本を搬送する場合に用いられる.
C.スプレー式固定は固定後乾燥させる.
D.再水和法はアルコール固定後の標本に有効である.
E.湿固定前乾燥標本では細胞質がライトグリーン好性となる.

25.(AE)
Fluorescence in situ hybridization(FISH)法で検出できない遺伝子異常として正しいものはどれですか.
A.点突然変異
B.増幅
C.転座
D.欠失
E.一塩基多型

26.(BC)
Giemsa 染色について誤っているものはどれですか.
A.アズールBは正に荷電している.
B.透過性がよく重積集塊の観察がしやすい.
C.メチレンブルーは酸性色素である.
D.染色液の調整は使用時におこなう.
E.ロマノフスキー効果により多彩な色調が得られる.

27.(BC)
Papanicolaou 染色について誤っているものはどれですか.
A.分別は細胞質の共染を除去する操作である.
B.ギル・ヘマトキシリン染色液の pH は塩基性である.
C.固定時間が長いと染色中に細胞が剥離しやすい.
D.オレンジ G, エオジン Y, ライトグリーンは酸性色素である.
E.脱水不良は標本の透過性不良の原因となる.

28.(AB)
誤っているものはどれですか.
A.Alcian blue は酸性色素である.
B.甲状腺コロイドは PAS 反応陰性である.
C.Grocott 染色はヘキサメチレンテトラミンを使用する.
D.Giemsa 染色用に作製した標本は当日中に染色を行う.
E.Berlin blue 染色のフェロシアン化カリウム・塩酸混合液は使用時調整である.

29.(BC)
ホルムアルデヒドについて誤っているものはどれですか.
A.病理検査室内の管理濃度は 0.1 ppm である.
B.作業環境測定は業務開始前に実施することが望ましい.
C.薬事法の特定化学物質障害予防規則により規制されている.
D.空気より重いため低い場所で吸引が行える換気対策を実施する.
E.作業環境測定は 6 ヶ月に 1 回定期的に測定し, 記録は 30 年間保存する.
4

30.
体腔液細胞診における塗抹法について正しいものはどれですか.
1.引きガラス法では大型細胞集塊は引き始めに集まりやすい.
2.引きガラス法は粘稠性の高い検体では角度を低くして素早く引く.
3.フィルター法では溶血操作は不要である.
4.厚く塗抹することは細胞剥離防止に有用である.
5.自動遠心塗抹法は細胞量が多い検体の標本作製に有用である.

31.
Papanicolaou 染色について正しいものはどれですか.
1.アルコール下降系列では細胞剥離が起こりにくい.
2.核の染色原理は負電荷のヘマトキシリンと正電荷の核酸との結合である.
3.塩基性色素と分子量の異なる酸性色素により細胞を染め分ける.
4.リンタングステン酸は負に荷電し, 分子量が小さい.
5.オレンジ G は分子量が小さく, 深層型扁平上皮の細胞質に好染する.

32.
Alcian blue 染色(pH2.5)で陰性を示すものとして正しいものはどれですか.
1.胃 ― 表層粘膜細胞
2.子宮 ― 頸管腺細胞
3.気道 ― 杯細胞
4.結腸 ― 杯細胞
5.臍帯 ― ワルトンゼリー

33.
免疫細胞化学染色について正しいものはどれですか.
1.内因性ペルオキシダーゼ活性阻止にはレバミゾールが用いられる.
2.ポリマー試薬を用いる場合, 内因性ビオチンの影響を考慮する.
3.赤血球はペルオキシダーゼ反応が陰性である.
4.好酸球は内因性ペルオキシダーゼ活性が高い.
5.抗原賦活化には過酸化水素加メタノールが用いられる.

34.
免疫細胞化学染色について正しいものはどれですか.
1.標識抗体法の直接法は二次抗体に直接酵素を標識する方法である.
2.剥離防止剤コーティングスライドガラスを用いると非特異反応が起こりやすい.
3.アルコール固定では内因性ペルオキシダーゼ活性の除去は不要である.
4.標識抗体法の間接法は内因性ビオチンの影響を考慮する必要はない.
5.核内抗原の検出には蛋白分解酵素処理による抗原賦活化が有効である.

35.
有機溶剤中毒予防規則について正しいものはどれですか.
1.キシレンは第 1 種有機溶剤に指定されている.
2.検査室内に作業主任者の掲示は必要ない.
3.作業環境測定結果の保存は 3 年間である.
4.キシレンは発がん性が指摘されている.
5.キシレンを取り扱う者は 6 ヶ月に 1 度, 尿中バニリルマンデル酸を測定しなければならない.

36.
顕微鏡について誤っているものはどれですか.
1.N.A.は開口数を表す.
2.コンデンサー絞りと開口絞りは同じである.
3.分解能δは数値が大きいほど分解能が高い.
4.光学顕微鏡で使用する光源の波長は 400~700nm 程度である.
5.ND フィルターは色温度を変えずに明るさを調節するフィルターである.

37.
Papanicolaou 染色について誤っているものはどれですか.
1.OG-6 染色液と EA-50 染色液にはリンタングステン酸が含まれる.
2.ビスマルクブラウンは塩基性色素である.
3.エオジン Y とライトグリーンは水に溶けやすくアルコールに溶けにくい.
4.ギル・ヘマトキシリン染色液に含まれる酸化剤はヨウ素酸ナトリウムである.
5.退行性ヘマトキシリンは進行性ヘマトキシリンに比べ pH が低い.

38.
誤っているものはどれですか.
1.穿刺吸引細胞診では陰圧をかけた状態で針を前後左右に動かして細胞を採取する.
2.胆汁や膵液は採取時から検体を冷却し, 速やかに標本作製する.
3.尿細胞診は随時尿より早朝一番尿が適している.
4.喀痰は早朝起床後, うがい又は歯磨き後に喀出した痰を採取する.
5.体腔液は可能な限り患者の体位を転換させた後に採取する.

39.35
セルブロック法について正しいものはどれですか.2つ選んでください.
1.95%エタノールで固定する.
2.クライオバイアル法では塩化カルシウム水溶液を用いる.
3.アルギン酸ナトリウム法は沈渣を固化する方法である.
4.コロジオンバック法はフィブリノゲン溶液を用いる.
5.パラフィン包埋後に薄切し, 組織標本同様に観察可能である.

40.13
正しいものはどれですか.2つ選んでください.
1.塗抹面と焦点が異なる細胞はコンタミネーションの可能性を考慮する.
2.脱水, 透徹が不充分な標本ではコーンフレーク状アーチファクトが生じる.
3.コンタミネーション防止のため体腔液や捺印標本は最後に染める方がよい.
4.液状化細胞診(LBC 法)では直接塗抹法より細胞の膨化が起こりやすい.
5.湿固定前に乾燥した標本は細胞が収縮する.

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体腔液・尿・その他(2022年度 55回 )

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41.(CD)
胸水中に出現する肺小細胞癌の特徴的な細胞所見として正しいものはどれですか.
A.好中球を主体とした炎症性背景
B.偏在核
C.索状配列
D.相互封入
E.ラッセル小体(Russell body)

42.(BC)
体腔液中に出現する悪性細胞の出現パターンと疾患の組み合わせで正しいものはどれですか.
A.孤立散在性 ― 肝細胞癌
B.乳頭状集塊 ― 卵巣明細胞癌
C.ロゼット形成性細胞集塊 ― 神経芽腫
D.砂粒体を有する集塊 ― 淡明細胞型腎細胞癌
E.マリモ状集塊 ― 扁平上皮癌

43.(AE)
膠芽腫の組織像について正しいものはどれですか.
A.偽柵状壊死
B.鶏小屋の金網像
C.渦巻き状構造
D.ローゼンタール線維
E.微小血管増殖

44.(AB)
腎盂尿管膀胱病変について正しいものはどれですか.
A.尿路上皮過形成は平坦状と乳頭状に分類される.
B.反応性異型は炎症性疾患などが原因となる.
C.扁平上皮化生は尿路上皮癌に随伴しない.
D.上皮内癌(CIS)は低異型度の尿路上皮内腫瘍である.
E.扁平上皮癌と尿路上皮癌が混在する場合は扁平上皮癌と診断する.

45.(AE)
正しいものはどれですか.
A.反応性尿路上皮細胞が出現する原因として尿路結石が挙げられる.
B.反応性尿細管上皮細胞と低異型度尿路上皮癌細胞は鑑別が容易である.
C.尿中に尿路上皮細胞が出現していない場合は不適正と報告する.
D.高異型度尿路上皮癌は核中心性を示すことが多い.
E.尿路上皮内癌は非浸潤性乳頭状尿路上皮癌よりも浸潤癌に移行しやすい.

46.(DE)
腎腫瘍について正しいものはどれですか.
A.腎細胞癌は脳に転移することはまれである.
B.Bellini 管癌は低悪性度腫瘍である.
C.淡明細胞型腎細胞癌は PAX8 陰性である.
D.淡明細胞型腎細胞癌の遺伝的要因として von Hippel-Lindau 病がある.
E.オンコサイトーマは c-kit(CD117)陽性である.

47.(DE)
中枢・末梢神経腫瘍について正しいものはどれですか.
A.WHO grade 4 の腫瘍は全摘で完治する.
B.胎児性腫瘍は 1p/19q 共欠失を示す.
C.Schwann 細胞腫は大脳皮質に好発する.
D.髄膜腫は女性に多い.
E.Germinoma(胚腫)は二相性(two-cell pattern)を示す.

48.(AB)
乳房 Paget 病について正しいものはどれですか.
A.乳頭・乳輪の表皮内進展を特徴とする癌である.
B.明るい細胞質を持つ腫瘍細胞がみられる.
C.Paget 細胞にヘモジデリン顆粒がみられる.
D.細胞像は高度の重積性を示す.
E.HER2 の過剰発現が少ない.

49.(BC)
体腔液細胞診の特殊染色について誤っているものはどれですか.
A.PAS 反応では粘液を貪食した組織球と印環細胞癌の鑑別が難しい.
B.扁平上皮癌は PAS 反応陽性にならない.
C.背景が PAS 反応陽性となれば腺癌である.
D.反応性中皮細胞の細胞質は Giemsa 染色で好塩基性を示す.
E.卵巣明細胞癌はしばしば Giemsa 染色で異染性を示す.

50.(CD)
副腎腫瘍について誤っているものはどれですか.
A.褐色細胞腫はカテコールアミン産生腫瘍である.
B.褐色細胞腫は副腎髄質腫瘍である.
C.褐色細胞腫では腫瘍細胞は S100 陽性である.
D.神経芽腫は副腎皮質腫瘍である.
E.神経芽腫は 5 歳以下の小児に好発する.

51.(AB)
甲状腺悪性腫瘍について誤っているものはどれですか.
A.被包性乳頭癌はリンパ節転移が多い.
B.甲状腺のリンパ腫はマントル細胞リンパ腫が多い.
C.び慢性硬化型乳頭癌は砂粒体が多くみられる.
D.髄様癌は多稜形, 類円形, 紡錘形など多彩な形態を示す.
E.低分化癌は低分化成分が腫瘍の 50%以上を占める.

52.(CD)
泌尿生殖器疾患について誤っているものはどれですか.
A.喫煙は膀胱癌と腎盂尿管癌, 両方の危険因子である.
B.腎盂・尿管癌の術後に膀胱癌が発生(再発)する頻度は高い.
C.芳香族アミンによる 1 年程度の曝露により腎盂・尿管癌を早期に発症する.
D.尿膜管とは胎生期の膀胱側壁から臍帯につながる管のことである.
E.低異型度尿路上皮癌は多くが乳頭型である.

53.(BC)
誤っているものはどれですか.
A.MALT リンパ腫 ― 低悪性度
B.びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫 ― 低悪性度
C.バーキットリンパ腫 ― 低悪性度
D.リンパ芽球性リンパ腫 ― 高悪性度
E.慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫 ― 低悪性度

54.
乳腺腫瘍で正しいものはどれですか.
1.乳管内乳頭腫は良性腫瘍の中で最も頻度が高い.
2.筋上皮細胞の同定には p53 を用いた免疫組織化学が有用である.
3.線維腺腫は乳癌取扱い規約では上皮性腫瘍に分類される.
4.葉状腫瘍の悪性判定は間質成分の細胞密度や異型, 核分裂の数などにより判断される.
5.線維腺腫の好発年齢は 50~60 代である.

55.
多中心性キャッスルマン病でしばしば感染が確認されるものとして正しいものはどれですか.
1.サイトメガロウイルス(cytomegalovirus)
2.ヒトヘルペスウイルス 8(human herpesvirus 8)
3.EB ウイルス(Epstein-Barr virus)
4.ヒトパピローマウイルス(human papillomavirus)
5.ヒト T 細胞白血病ウイルス(human T-cell Leukemia virus)

56.
体腔液中に出現する特徴的な細胞像と疾患の組み合わせで正しいものはどれですか.
1.オレンジ G 好性異型細胞 ― 中皮腫
2.細胞質内小腺腔 ― 浸潤性膵管癌
3.偽線毛 ― 卵巣明細胞癌
4.骨髄巨核球 ― 急性骨髄性白血病
5.膠原線維状球状物(collagenous stroma) ― 肝細胞癌

57.
骨軟部腫瘍について誤っているものはどれですか.
1.脊索腫では背景に粘液性物質がみられる.
2.骨巨細胞腫では数 10 個~100 個以上の核を含む多核巨細胞が特徴的である.
3.明細胞肉腫では HMB45 や Melan A が高率に陽性である.
4.Ewing 肉腫では PAX3/7-FOXO1 融合遺伝子が高頻度で認められる.
5.胞巣状軟部肉腫では ASPL-TFE3 融合遺伝子が高頻度で認められる.

58.
皮膚病変について誤っているものはどれですか.
1.メルケル細胞癌は CK20 陽性である.
2.隆起性皮膚線維肉腫は花むしろ構造を示す.
3.乳房外 Paget 病の細胞は PAS 反応陽性である.
4.悪性黒色腫は細胞質内に Apitz 小体を認める.
5.ヘルペスウイルス感染症は Tzanck 試験で多核細胞を認める.

59.14
円形ないし卵円形核を特徴とする腫瘍として正しいものはどれですか. 2つ選んでください.
1.ラブドイド腫瘍
2.類上皮肉腫
3.平滑筋肉腫
4.滑膜肉腫
5.粘液線維肉腫

60.34
形質細胞腫瘍でみられるものとして正しいものはどれですか. 2つ選んでください.
1.デーレ小体 (Döhle body)
2.アウエル小体 (Auer body)
3.ラッセル小体 (Russell body)
4.ダッチャー小体 (Dutcher body)
5.シャウマン小体 (Schauwann body)

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呼吸器(2022年度 55回 )

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61.(AE)
線毛円柱上皮からなる部位として正しいものはどれですか.
A.副鼻腔
B.鼻前庭
C.声帯
D.中咽頭
E.気管

62.(BC)
肺胞上皮細胞について正しいものはどれですか.
A.Ⅰ型肺胞上皮細胞は多数の層板小体(Lamellar body)をもつ.
B.層板小体はズダン染色, PAS 反応いずれも陽性になる.
C.Ⅱ型肺胞上皮細胞は細胞表面に少数の微絨毛をもつ.
D.Ⅱ型肺胞上皮細胞は surfactant apoprotein A 抗体陰性である
E.肺胞においてⅡ型肺胞上皮が占める表面積は, Ⅰ型肺胞上皮と比較して大きい.

63.(BC)
肺癌について正しいものはどれですか.
A.腺癌発症と喫煙は関連がない.
B.2019 年度の日本人の癌罹患数第 2 位は肺癌である.
C.受動喫煙により肺癌の発症リスクは高まる.
D.肺癌の 5 年生存率は腎癌と比較して良好である.
E.日本人の部位別癌死亡者数は大腸, 胃に次いで肺が多い.

64.(CD)
カルチノイド腫瘍について正しいものはどれですか.
A.核分裂像は呈さない.
B.組織学的に定型, 非定型がある.
C.細胞質にメラニンを含んでいる場合がある.
D.紡錘状細胞は特に末梢発生病変にみられる.
E.腫瘍径が 1 ㎝以下であればテューモレットである.

65.(AB)
気管支ではみられるが, 呼吸細気管支ではみられない細胞として正しいものはどれですか.
A.杯細胞
B.線毛上皮細胞
C.肺胞上皮細胞
D.Club 細胞
E.クルチッキー細胞

66.(AE)
次の中で誤っているものはどれですか.
A.バーベック顆粒 ― 悪性中皮腫
B.シャルコー・ライデン結晶 ― 肺吸虫
C.クルシュマン螺旋体 ― 気管支喘息
D.石灰化小体 ― 乳頭型腺癌
E.アルタネリア ― 放線菌症

67.(DE)
次の組み合わせのうち誤っているものはどれですか.
A.泡沫状の球状集塊 ― Pneumocystis jirovecii
B.莢膜を有するコンタクトレンズ状胞子 ― Cryptococcus
C.フィラメント状菌糸の放射状配列 ― Nocardia
D.隔壁を有する Y 字状の菌糸 ― Mucor
E.隔壁のないワカメ様菌糸 ― Aspergillus

68.(AE)
次の肺がん検診判定区分と細胞所見の組み合わせで誤っているものはどれですか.
A.A ― 正常上皮細胞のみ
B.B ― 線毛円柱上皮細胞
C.C ― 中等度異型扁平上皮細胞
D.D ― 高度異型扁平上皮細胞
E.E ― 悪性腫瘍細胞の疑われる細胞

69.(AE)
呼吸器の細胞採取法について誤っているものはどれですか.
A.気管支洗浄法は直接採取法である.
B.蓄痰法の原法はサコマノ法である.
C.蓄痰法は連続 3 日間の痰を用いる.
D.経皮的採取法は肺末梢病変に用いられる.
E.気管支鏡下吸引細胞診は気管支以外の病変には行わない.

70.(CD)
置換型肺腺癌の新鮮細胞の所見で誤っているものはどれですか.
A.平面的な配列を示す.
B.核クロマチンは細かく均等に分布する.
C.明瞭な核小体が認められる.
D.核内封入体を認めない.
E.細胞質内に粘液を認めない.

71.(AB)
非角化型扁平上皮癌について誤っているものはどれですか.
A.細胞相互封入像は認めない.
B.核小体はあっても目立たない.
C.大細胞神経内分泌癌と比較して細胞接着性が強い.
D.形態学的に尿路上皮癌と類似の形態を示す場合がある.
E.類基底細胞成分が 50%を超えるものは類基底細胞型扁平上皮癌と分類される.

72.(DE)
喀痰中にみられる小細胞癌の細胞像について誤っているものはどれですか.
A.壊死性背景
B.小型で裸核状の腫瘍細胞
C.腫瘍細胞が粘液に沿って並ぶ
D.クロマチンは淡明な細顆粒状を示す
E.対細胞はまれである

73.
肺結節の穿刺吸引細胞診で酵母様真菌が認められた.ムチカルミン染色で菌体の周囲に透明なゾーンが認められる.
正しいのはどれですか.
1.Aspergillus
2.Candida
3.Cryptococcus
4.Mucor
5.Pneumocystis jirovecii

74.
腸型腺癌と診断するうえで, 大腸癌の肺転移を鑑別するための最も有用な免疫組織化学的マーカーとして正しいものはどれですか.
1.CK7
2.CK20
3.CDX2
4.MUC2
5.TTF-1

75.
アレルギー性の肺疾患と関係のないものとして正しいものはどれですか.
1.好酸球
2.粘液栓
3.クレオラ小体
4.シャルコー・ライデン結晶
5.ヘモジデリン

76.
誤っているものはどれですか.
1.上気道は鼻腔, 咽頭, 喉頭を含む.
2.気管分岐部の高さで気管は食道の前方に在る.
3.喉頭蓋は吸気時に喉頭口を塞ぐ.
4.肺内では気管支と肺動脈は伴走している.
5.呼吸運動の中枢は延髄にある.

77.
高度異型扁平上皮細胞の細胞像について誤っているものはどれですか.
1.核縁は不整である.
2.細胞質は光輝性を呈する.
3.相互封入像をときに認める.
4.核の大小不同が目立つ.
5.クロマチン分布が均等である.

78.
腫瘍と好発部位の組み合わせとして誤っているものはどれですか.
1.胸腺腫 ― 前縦隔
2.甲状腺腫 ― 上縦隔
3.悪性リンパ腫 ― 中縦隔
4.神経鞘腫 ― 後縦隔
5.奇形腫 ― 上縦隔

79.15
扁平上皮化生細胞について正しいものはどれですか.2つ選んでください.
1.N/C 比は低い.
2.立体的に出現する.
3.核は小型で偏在性である.
4.最表層の細胞が扁平化を示す.
5.細胞質はオレンジ G 好性である.

80.13
扁平上皮癌の免疫組織化学的マーカーとして正しいものはどれですか. 2つ選んでください.
1.p40
2.p53
3.CK5/6
4.TTF-1
5.Napsin A

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消化器(2022年度 55回 )

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81.(AB)
多形腺腫の細胞像について正しいものはどれですか.
A.軟骨様成分がみられる.
B.形質細胞様細胞が出現する.
C.チモーゲン顆粒がみられる.
D.細胞質内に大小の空胞所見がみられる.
E.Giemsa 染色で異染性を示す粘液球がみられる.

82.(CD)
免疫組織化学的マーカーと疾患の組合せについて正しいものはどれですか.
A.S100 蛋白 ― 平滑筋腫
B.Desmin ― 印環細胞癌
C.CK20 ― 大腸腺癌
D.β-catenin ― デスモイド腫瘍
E.CD68 ― 神経内分泌腫瘍

83.(DE)
肝疾患について正しいものはどれですか.
A.肝細胞腺腫は男性に多い.
B.高分化型肝細胞癌は脂肪化を伴わない.
C.中分化型肝細胞癌は粘液産生を伴う.
D.肝細胞癌は異形成から多段階発癌がみられる.
E.原発性硬化性胆管炎は潰瘍性大腸炎を合併しやすい.

84.(CD)
女性に好発する膵臓腫瘍として正しいものはどれですか.
A.腺房細胞癌
B.浸潤性膵管癌
C.粘液性嚢胞腫瘍
D.充実性偽乳頭状腫瘍(Solid-pseudopapillary neoplasm)
E.膵管内乳頭粘液性腫瘍 (Intraductal papillary mucinous neoplasm)

85.(BC)
唾液腺腫瘍について誤っているものはどれですか.
A.粘表皮癌は中間細胞を伴う.
B.腺様嚢胞癌は神経周囲侵襲がまれである.
C.ワルチン腫瘍は唾液腺良性腫瘍の中で最も発生頻度が高い.
D.唾液腺導管癌はアンドロゲン・レセプター染色が高率に陽性となる.
E.唾液腺細胞診ミラノシステムは 6 つのカテゴリーからなる.

86.
口腔扁平上皮癌の細胞像について正しいものはどれですか.
1.多核巨細胞が出現する.
2.無核上皮は出現しない.
3.深層型異型細胞が主体である.
4.角化細胞の輝度は中等度以下である.
5.結合性の強い大小の集塊が出現する.

87.
正しいものはどれですか.
1.食道癌の好発部位は上部食道である.
2.消化管悪性黒色腫は回盲部に好発する.
3.胃癌腹腔洗浄細胞診で悪性疑いの場合は CY0 と判定する.
4.胃 MALT リンパ腫は Helicobacter pylori 感染と関係がない.
5.消化管神経内分泌腫瘍は上行結腸に好発する.

88.
正しいものはどれですか.
1.胆嚢癌は男性に多い.
2.総胆管には粘膜筋板がある.
3.胆管内乳頭状腫瘍は卵巣様間質を有する.
4.膵・胆管合流異常は胆道癌のリスクファクターである.
5.貯留胆汁細胞診検体では, 胆管癌に比べ胆嚢癌の方が細胞出現数が多い.

89.
超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診(EUS-FNAC)について正しいものはどれですか.
1.腹膜播種の危険性はない.
2.迅速細胞診では確定診断が求められる.
3.本邦では嚢胞性膵腫瘍に対し積極的に行われている.
4.迅速オンサイト細胞診(Rapid on-site evaluation: ROSE)では Giemsa 染色は適さない.
5.迅速オンサイト細胞診では標本固定が重要である.

90.
膵管内乳頭粘液性腫瘍 (Intraductal papillary mucinous neoplasm), 軽度異型の細胞像で正しいものはどれですか.
1.核形不整
2.壊死性背景
3.不規則重積性
4.豊富な背景粘液
5.集塊結合性の低下

91.
口腔病変について誤っているものはどれですか.
1.舌癌は男性に多い.
2.舌癌は舌縁部に好発する.
3.扁平上皮癌は血行性転移をしやすい.
4.尋常性天疱瘡では上皮内水疱がみられる.
5.扁平上皮癌のリスクファクターに慢性刺激がある.

92.
ワルチン腫瘍の細胞像について誤っているものはどれですか.
1.上皮細胞集塊内に肥満細胞は混在しない.
2.好酸性細胞の細胞質は顆粒状である.
3.嚢胞内容液中には類でんぷん小体が含まれる.
4.背景に幼若リンパ球が混在する.
5.軽度の核異型を伴う化生性扁平上皮細胞がみられる.

93.
消化管間質腫瘍(GIST)の細胞像について誤っているものはどれですか.
1.シート状や束状で出現する.
2.核は長楕円形~類円形を示す.
3.背景に炎症細胞や壊死は少ない.
4.核にねじれや切れ込みはみられない.
5.細胞質はライトグリーン淡染性である.

94.
高分化型肝細胞癌の細胞像について誤っているものはどれですか.
1.N/C 比が高い.
2.核異型に乏しい.
3.核小体が明瞭である.
4.細胞境界は不明瞭である.
5.好酸性顆粒状細胞質を有している.

95.
胆汁細胞診で悪性の判定に有用な所見として誤っているものはどれですか.
1.核の配列不整
2.不規則な重積
3.集塊辺縁の凹凸不整
4.クロマチンの不均等分布
5.集塊辺縁の周囲に細胞質がみられる

96.
膵疾患と免疫組織化学的マーカーの組合せについて誤っているものはどれですか.
1.自己免疫性膵炎 ― IgG4
2.腺房細胞癌 ― トリプシン
3.神経内分泌腫瘍 ― シナプトフィジン
4.充実性偽乳頭状腫瘍(Solid-pseudopapillary neoplasm) ― Bcl-10
5.膵胆道型膵管内乳頭粘液性腫瘍 (Intraductal papillary mucinous neoplasm) ― MUC1

97.
浸潤性膵管癌の細胞像について誤っているものはどれですか.
1.ロゼット様配列
2.明瞭な核小体
3.核の重積性
4.粗造核クロマチン
5.細胞質辺縁から核突出

98.
膵充実性偽乳頭状腫瘍(Solid-pseudopapillary neoplasm)の細胞像について誤っているものはどれですか.
1.核溝
2.泡沫細胞
3.偽乳頭状構築
4.ごま塩状核クロマチン
5.硝子球(hyaline globule)

99.13
筋上皮細胞への分化を特徴とする唾液腺腫瘍として正しいものはどれですか.2 つ選んでください.
1.多形腺腫
2.粘表皮癌
3.腺様嚢胞癌
4.ワルチン腫瘍
5.乳腺相似分泌癌(分泌癌)

100.45
食道について正しいものはどれですか.2 つ選んでください.
1.食道壁は漿膜を持つ.
2.逆流性食道炎は中部食道に好発する.
3.食道の全長は約 50cm である.
4.食道には 3 つの生理的狭窄部位が存在する.
5.カンジダ性食道炎は感染性食道炎の中で最も多い.

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婦人科(2022年度 55回 )

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101.(AB)
コルポスコピーについて正しいものはどれですか.
A.生検部位の決定に寄与する.
B.移行帯の位置は年齢により変化する.
C.移行帯は移行上皮に覆われる.
D.移行帯には腺開口は認めない.
E.3%塩酸加工下で観察する.

102.(CD)
子宮内膜増殖症のリスクが低い病変として正しいものはどれですか.
A.成人型顆粒膜細胞腫
B.莢膜細胞腫
C.卵巣甲状腺腫
D.セルトリ・間質細胞腫瘍
E.多嚢胞性卵巣症候群

103.(BC)
ホルモンとその主な分泌臓器の組み合わせとして正しいものはどれですか.
A.ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH) ― 下垂体前葉
B.黄体化ホルモン(LH) ― 下垂体前葉
C.エストロゲン ― 卵巣
D.卵胞刺激ホルモン(FSH) ― 卵巣
E.オキシトシン ― 乳腺

104.(AE)
細胞成熟度指数が 0/10/90 で考えられる疾患, 病態として正しいものはどれですか.
A.顆粒膜細胞腫
B.高プロラクチン血症
C.萎縮性腟炎
D.Turner 症候群
E.流産

105.(AE)
卵巣腫瘍について正しいものはどれですか.
A.癌腫のうち最も頻度が高いのは漿液性癌である.
B.胚細胞腫瘍は 40~50 代での発症が最も多い.
C.成熟奇形腫の悪性転化は若年者に多い.
D.性索間質性腫瘍は卵巣悪性腫瘍全体の約 10%を占める.
E.上皮性境界悪性腫瘍のうち最も頻度が高いのは粘液性である.

106.(DE)
卵巣腫瘍の細胞診所見について正しい組み合わせはどれですか.
A.粘液性癌 ― hobnail cell
B.類内膜癌 ― psammoma body
C.ディスジャーミノーマ ― Call-Exner body
D.卵黄嚢腫瘍 ― Schiller-Duval body
E.ライディッヒ細胞腫 ― Reinke crystal

107.(AE)
腫瘍マーカーについて正しい組み合わせはどれですか.
A.卵黄嚢腫瘍 ― AFP
B.転移性卵巣粘液性癌 ― LDH
C.卵巣漿液性癌 ― CEA
D.ディスジャーミノーマ ― CA125
E.絨毛癌 ― β-hCG

108.(CD)
治療に GnRH (ゴナドトロピン放出ホルモン) アゴニスト(作動薬)を使う疾患として正しいものはどれですか.
A.子宮頸癌
B.子宮内膜癌
C.子宮平滑筋腫
D.子宮内膜症
E.卵巣癌

109.(AE)
部分胞状奇胎と全胞状奇胎の鑑別に有用な所見として誤っているものはどれですか.
A.中間型栄養膜細胞における p57KIP2 の染色性
B.絨毛毛細血管内の有核赤血球の有無
C.正常絨毛の有無
D.核型
E.子宮壁内への浸潤の有無

110.(AE)
子宮頸部の上皮内癌について誤っているものはどれですか.
A.壊死性背景である.
B.腫瘍細胞は比較的均一である.
C.90%以上で高リスクヒトパピローマウイルス(human papillomavirus)陽性である.
D.核は類円形で緊満感を示す.
E.N/C 比は 60%である.

111.(BC)
組み合わせで誤っているものはどれですか.
A.腟 ― 重層扁平上皮
B.子宮腟部 ― 線毛円柱上皮
C.子宮内頸部 ― 移行上皮
D.子宮内膜 ― 円柱上皮
E.卵巣表面 ― 中皮

112.
子宮頸部腺系病変について正しいものはどれですか.
1.Lobular endocervical glandular hyperplasia (LEGH) はヒトパピローマウイルス(human papillomavirus)に関連する.
2.微小腺管過形成は上皮内腺癌の前駆病変である.
3.Stratified mucin-producing intraepithelial lesion (SMILE) は上皮内腺癌である.
4.腺癌の中では漿液性癌の頻度が最も高い.
5.胃型腺癌はヒトパピローマウイルス(human papillomavirus)に関連する.

113.
ベセスダ分類に関して正しいものはどれですか.
1.直接塗抹標本で扁平上皮細胞が 8000 個以下の場合, 標本不適と判定する.
2.ASC-US は全報告の 10%以下であることが期待される.
3.ASC-H の場合, ヒトパピローマウイルス(human papillomavirus)検査または 6 ヶ月以内の細胞診検査が望ましい.
4.CIN2 は LSIL に含まれる.
5.上皮内癌は SCC に含まれる.

114.
組み合わせで誤っているものはどれですか.
1.ヒトパピローマウイルス(human papillomavirus) ― クルーセル
2.Candida ―- 仮性菌糸
3.ヘルペスウイルス(herpes virus) ― 核内封入体
4.Trichomonas ― キャノンボール
5.Chlamydia Trachomatis ― 星雲状封入体

115.
単純ヘルペスウイルスについて誤っているものはどれですか.
1.1型は口唇・口腔・咽頭・眼にみられる.
2.2型は性器・肛門周辺・下肢にみられる.
3.細胞診では多核細胞がみられる.
4.細胞診では核周囲明庭がみられる.
5.水疱やびらん, 潰瘍などの皮膚症状を繰り返す.

116.
I 型子宮体癌の危険因子で誤っているものはどれですか.
1.肥満
2.大腸癌の家族歴
3.糖尿病
4.黄体ホルモンの内服
5.タモキシフェン内服

117.
卵巣成熟奇形腫について誤っているものはどれですか.
1.胚細胞腫瘍である.
2.多くは左右両側発生である.
3.外胚葉だけでなく, 中胚葉や内胚葉由来の成分も認める.
4.合併症の 1 つに脳炎がある.
5.悪性転化の組織型は扁平上皮癌が多い.

118.
外陰と腟の腫瘍について誤っているものはどれですか.
1.腟悪性黒色腫は予後が悪い.
2.外陰癌では扁平上皮癌が最も頻度が高い.
3.腟癌は若年者に発生することが多い.
4.外陰パジェット病の標準治療は局所切除術である.
5.腟上皮内腫瘍は子宮頸部上皮内腫瘍と比較して発生頻度が低い.

119.23
子宮内膜の生理的変化について正しいものはどれですか.2つ選んでください.
1.増殖期初期 ― 核上空胞
2.増殖期中期 ― 核分裂像
3.分泌期初期 ― 核下空胞
4.分泌期中期 ― 偽脱落膜反応
5.分泌期後期 ― 核の偽重層

120.14
妊娠時にみられる細胞像について正しいものはどれですか.2つ選んでください.
1.初期から中期には舟状細胞が増加する.
2.脱落膜細胞は胎児から脱落した細胞である.
3.アリアス・ステラ反応は異所性妊娠ではみられない.
4.産褥期の腟上皮は萎縮像を示す.
5.産褥期には細胞成熟度指数は右方移動を示す.

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2023年度 56回 細胞検査士試験の解答

2023年度 56回 細胞検査士試験の解答のまとめ

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総論(2023年度 56回 )

  1. 顆粒状の細胞質を有する腫瘍細胞が出現するのはどれですか.
    A. 肺小細胞癌       
    B. 軟骨肉腫          
    C. 膵腺房細胞癌
    D. オンコサイトーマ
    E. Burkitt リンパ腫

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え4(CD)
  2. アポトーシスについて正しいものはどれですか.
    A. 自己融解
    B. p53 の関与
    C. 核の断片化
    D. 好中球の浸潤
    E. 細胞内酵素の放出

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え3(BC)
  3. 二相性パターンを示す腫瘍として誤っているものはどれですか.
    A. 脊索腫
    B. 乳腺線維腺腫
    C. 多形腺腫
    D. 腺様嚢胞癌
    E. 線維肉腫

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え2(AE)
  4. 刷子縁を有する細胞として正しいものはどれですか.
    1.卵管上皮
    2.尿細管上皮
    3.膵管上皮
    4.胃腺窩上皮
    5.気管支上皮

    答え

  5. 次のうち正しい組み合わせはどれですか.
    1.ケラトヒアリン顆粒 ― 中皮細胞
    2.リポフスチン顆粒 ― 精嚢上皮細胞
    3.チモーゲン顆粒 ― 筋上皮細胞
    4.バーベック顆粒 ― 尿路上皮細胞
    5.ニッスル顆粒 ― 神経膠細胞

    答え

  6. 腫瘍と細胞配列の組み合わせで正しいものはどれですか.
    1.卵黄嚢腫瘍 ― ロゼット配列
    2.肝芽腫 ― 偽乳頭状配列
    3.Brenner 腫瘍 ― 篩状配列
    4.Schwann 細胞腫 ― 花むしろ様配列
    5.髄膜腫 ― 渦巻き状配列

    答え

  7. 中胚葉由来の臓器・組織として正しいものはどれですか.
    1.脾臓
    2.副腎髄質
    3.表皮
    4.水晶体
    5.喉頭

    答え

  8. 粘膜筋板がない臓器はどれですか.
    1.食道
    2.胃
    3.大腸
    4.胆嚢
    5.十二指腸

    答え

  9. Giemsa 染色でメタクロマジーを呈しないものはどれですか.
    1.軟骨基質
    2.間質性粘液
    3.肥満細胞
    4.大腸粘液
    5.印環細胞

    答え

  10. デオキシリボ核酸(DNA)を構成する塩基として誤っているものはどれですか.
    1.チミン
    2.アデニン
    3.グアニン
    4.シトシン
    5.ウラシル

    答え

  11. 細胞内小器官について誤っている記述はどれですか.
    1.核 DNA は遺伝情報であるゲノムを構成する.
    2.粗面小胞体は脂溶性ホルモンの合成に関与している.
    3.細胞膜は脂質を含む.
    4.核小体で rRNA の転写を行う.
    5.ミトコンドリアは核と異なる独自の遺伝情報を有する.

    答え

  12. 次のうち誤っている組み合わせはどれですか.
    1.気管支喘息 ― クレオラ小体(Creola body)
    2.形質細胞腫 ― ラッセル小体(Russel body)
    3.卵黄嚢腫瘍 ― 球状硝子体(Hyaline globule)
    4.骨髄性白血病 ― ダッチャー小体(Dutcher body)
    5.マラコプラキア ― ミカエリス・ガットマン小体(Michaelis-Guttmann body)

    答え

  13. BRCA1/BRCA2 遺伝子変異と関連する腫瘍として誤っているものはどれですか.
    1.乳癌
    2.肺癌
    3.卵巣癌
    4.前立腺癌
    5.膵癌

    答え

  14. 腫瘍随伴症候群と腫瘍の組み合わせで誤っているものはどれですか.
    1.高カルシウム血症 ― 腎癌
    2.低ナトリウム血症 ― 肺小細胞癌
    3.クッシング症候群 ― 肺小細胞癌
    4.重症筋無力症 ― 胸腺腫
    5.多血症 ― 乳癌

    答え

  15. DNA ミスマッチ修復(MMR)の異常のスクリーニング検査に用いられる免疫組織化学として誤っているものはどれですか.
    1.PMS2
    2.MLH1
    3.MSH2
    4.MDM2
    5.MSH6

    答え

  16. 免疫組織化学と腫瘍の組み合わせで誤っているものはどれですか.
    1.WT1 ― 卵巣漿液性癌
    2.CDX2 ― 悪性リンパ腫
    3.Podoplanin ― 中皮腫
    4.CD56 ― 神経内分泌癌
    5.α-SMA ― 平滑筋腫

    答え

  17. がん抑制遺伝子として誤っている遺伝子はどれですか.
    1.TP53 遺伝子
    2.RB 遺伝子
    3.WT1 遺伝子
    4.BRCA1 遺伝子
    5.RAS 遺伝子

    答え

  18. 腫瘍と発がん因子の組み合わせで正しいものはどれですか.2 つ選んでください.
    1.乳癌 ― 多産
    2.大腸癌 ― 高脂肪食
    3.中咽頭癌 ― ヒトパピローマウイルス
    4.食道癌 ― アスベスト
    5.甲状腺癌 ― 芳香族アミン

    答え23

  19. 核内に存在するものはどれですか.2 つ選んでください.
    1.DNA
    2.リソソーム
    3.リボソーム
    4.ミトコンドリア
    5.ヒストン

    答え15

  20. 皮質と髄質で構成されている組織として正しい臓器はどれですか.2 つ選んでください.
    1.副腎
    2.卵巣
    3.精巣
    4.脾臓
    5.膵臓

    答え12

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技術(2023年度 56回 )

  1. 光学顕微鏡について正しい記述はどれですか.
    A. 分解能とは識別できる 2 点間の最小距離である.
    B. 視野の明るさは開口数の 2 乗に反比例する.
    C. 高倍率のレンズほど焦点深度は深くなる.
    D. プランレンズとは色収差を補正したレンズである.
    E. コンデンサーを下げるとコントラストが上がる.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え2(AE)

  2. 液状化検体細胞診(LBC 法)について正しい記述はどれですか.
    A. 保存検体は免疫細胞化学的検索には使用できない.
    B. 婦人科検体については保険収載されている.
    C. フィルター転写法や沈降法が用いられる.
    D. 従来の直接塗抹法標本と比べて細胞が大型化する.
    E. 尿細胞診への応用は困難である.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え3(BC)

  3. 固定について正しい記述はどれですか.
    A. アルコール固定は変性型固定である.
    B. 固定時間が長いと染色時の細胞剥離が起こりやすい.
    C.湿固定前に乾燥してしまった場合、アルコール固定後に再水和処理を行うとよい.
    D.乾燥処理する際、乾燥が遅れると細胞の収縮を招く.
    E.コーティング固定法は未染標本を搬送する場合に有用である.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え5(DE)

  4. Giemsa 染色について正しい記述はどれですか.
    A.Wright-Giemsa 染色におけるライト液は固定と細胞質内顆粒の染色を兼ねている.
    B.エオジン Y は水溶液中で正に荷電する.
    C.染色液の調整に用いるリン酸緩衝液の pH は 7.2~7.4 である.
    D.染色液のリン酸緩衝液の pH が酸性に傾くと青味がつよくなる.
    E.ヒアルロン酸は異染性(メタクロマジー)を示す.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え2(AE)

  5. 細胞標本で行う FISH 法について正しい記述はどれですか.
    A. 未染色標本は Papanicolaou 染色後標本より安定したシグナルが得られる.
    B.液状化検体細胞診(LBC 法)は細胞が重積しやすく FISH 法には適さない.
    C.95% エタノール固定細胞標本は組織標本に比べて DNA 断片化が起こりやすい.
    D.重積の強い細胞集塊でも正確なシグナル判定が可能である.
    E.組織標本と比較して核全体の評価が可能である.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え2(AE)

  6. 標本作製について正しい記述はどれですか.
    A. 脱水が不十分であると、標本の透徹性は良くなる.
    B. コ-ティング固定法では、固定後 1 ヶ月程度は安定した染色性を示す.
    C. 生理食塩水による洗浄検体は核の膨化や変性が生じる.
    D.封入時に乾燥すると、扁平上皮細胞には小さな空気が集まり褐色調のしみができる.
    E.乾燥が不十分な Giemsa 染色標本では、核および細胞質は淡染傾向を示す.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え4(CD)

  7. 細胞診業務の精度管理について正しい記述はどれですか.
    A. 細胞検査士の 1 日の鏡検枚数の上限は 8 時間勤務の場合 180 枚である.
    B. 陰性例の 5% を再スクリーニングする.
    C. 検体の取り違えがあった場合は当該事項の記録を 5 年間以上保管しなければならない.
    D.難解症例や希少症例について施設内検討を行い、記録することが推奨される.
    E.施設内検討を行っていれば外部の検討会に参加する必要はない.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え4(CD)

  8. 光学顕微鏡について正しい記述はどれですか.
    A. 開口絞りは対物レンズ開口数の 30~40% に調節するとよい.
    B. 色収差は光の波長の違いにより結像位置の異なる収差である.
    C. 対物レンズの開口数が大きいほど焦点深度が浅くなる.
    D. 鏡検時は視野絞り調整環をまわして、視野絞りを最小にする.
    E. 焦点深度が浅いと厚みのある標本でもピントがあう.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え3(BC)

  9. 染色について誤っている記述はどれですか.
    A. Grocott 染色は Nocardia や Mucor の証明に使用できる.
    B. Sudan Ⅲ 染色は中性脂肪が橙黄~橙赤色に染まる.
    C. Berlin blue 染色は 3 価の鉄をフェロシアン化カリウムと酢酸で呈色反応をおこす.
    D. Alcian blue(pH 1.0)染色では、カルボキシル基のみに反応する.
    E.PAS 反応は乳腺小葉癌の細胞質内小腺腔が陽性である.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え4(CD)

  10. 免疫細胞化学の陽性部位として誤っている組み合わせはどれですか.
    A.EGFR ― 細胞膜
    B.HER2 ― 細胞膜
    C.ALK ― 細胞膜
    D.PD-L1(22C3) ― 細胞質
    E.MMR(ミスマッチ修復) ― 核

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え4(CD)

  11. 染色について誤っている記述はどれですか.
    A. Victoria blue 染色と HE 染色の重染色は血管侵襲同定に有用である.
    B. Colloidal iron 染色はヒアルロン酸の証明に有用である.
    C. Sudan Ⅲ 染色では、親水性の封入剤を使用する.
    D. Orcein 染色では、HBs 抗原が青色に染まる.
    E. Mucicarmine 染色は Helicobacter pylori の染色に適している.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え5(DE)

  12. 標本作製について誤っている記述はどれですか.
    A. すり合わせ法では、すり合わせ回数が多いほど細胞の挫滅や核線が起こりやすい.
    B.脳脊髄液は自動遠心塗抹法が適している.
    C.捺印法では、組織検体の割面をスライドガラスに強く押し付けて細胞を塗抹する.
    D.アルコール固定時間の長さは染色性に影響しない.
    E.ポアフィルター法は粘稠性の高い液状検体には適さない.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え4(CD)

  13. キシレンについて誤っている記述はどれですか.
    A. 管理濃度は 0.1 ppm である.
    B. 別名はジメチルベンゼンである.
    C. 毒物及び劇物取締法で劇物に指定されている.
    D. 消防法で第 4 類引火性液体に指定されている.
    E. 尿中馬尿酸はキシレンの曝露指標となる.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え2(AE)

  14. レンズの収差について誤っている記述はどれですか
    1.ザイデルの 5 収差の一つに色収差がある.
    2.球面収差とは光源からの光線が焦点に収束せず、ばらつく収差である.
    3.像面湾曲収差とは視野の中心と周辺部で焦点が合わない収差である.
    4.収差はレンズと共に使用するカバーガラスや封入剤などによっても変化する.
    5.収差の全てを完全に取り除くことは困難である.

    答え

  15. Papanicolaou 染色について誤っている記述はどれですか.
    1.コーティング固定法では、アルコールで再固定すると染色性が良好になる.
    2.オレンジ G、エオジン Y、ライトグリーン SF は酸性色素である.
    3.染色液色素の分子量の差と細胞質の分子構造の違いを利用した染色法である.
    4.EA-50 染色液に含まれるビスマルクブラウンは類脂質を染める.
    5.ギル・ヘマトキシリン染色液の酸化剤は過ヨウ素酸ナトリウムである.

    答え

  16. Papanicolaou 染色について誤っている記述はどれですか.
    1.ギル・ヘマトキシリン染色液に含まれる媒染剤はカリウムミョウバンである.
    2.水道水の温度は染色性に影響する.
    3.分別は共染部分を脱色する操作である.
    4.不十分な脱水操作では、色素が封入剤に溶出する.
    5.透徹操作には環境や人体に配慮したキシレン代替品が利用可能である.

    答え

  17. Papanicolaou 染色工程について誤っている記述はどれですか.
    1.湿固定前に乾燥した標本では、核は膨化し核クロマチンも不明瞭となる.
    2.再水和法は乾燥から再水和処理までの時間が短いほど染色性が良好である.
    3.透徹用キシレンが白濁した場合は脱水不良が考えられる.
    4.数日間使用したギル・ヘマトキシリン染色液は濾過することで染色性が回復する.
    5.体腔液標本はコンタミネーション防止のため最後に染める方がよい.

    答え

  18. 液状検体の検体処理について正しい記述はどれですか.2 つ選んでください.
    1.体腔液の集細胞では、通常 360 G から 1500 G の遠心が行われる.
    2.赤血球の混入が多い検体では、二重遠心法を用いる.
    3.フィブリンの析出を防止するためには、1.2% シュウ酸アンモニウム液を使用する.
    4.引きガラス法による塗沫では、引き始め部分に大型有核細胞が集められる.
    5.自動遠心塗抹法は細胞数が多い検体を均一に塗沫するために用いられる.

    答え12

  19. エタノールの管理について正しい記述はどれですか.2 つ選んでください.
    1.毒物および劇物取締法の対象であるため、使用量を管理しなければならない.
    2.消防法で規定されている指定数量は 400 L である.
    3.作業環境測定の対象物質である.
    4.特定化学物質障害予防規則および有機溶剤中毒予防規則のどちらにも該当しない.
    5.エタノール 50 L を同一場所で貯蔵した場合は少量危険物取扱所としての規制を受ける.

    答え24

  20. 免疫細胞化学について正しい記述はどれですか.2 つ選んでください.
    1.抗原賦活化には 3% 過酸化水素水が用いられる.
    2.ポリマー法は ABC 法より細胞への浸透性が高い.
    3.剥離防止剤の塗布されたスライドガラスを用いることが望ましい.
    4.内因性ペルオキシダーゼ活性の阻止にはレバミゾールが用いられる.
    5.アルコール固定標本はホルマリン固定標本に比べ、内因性ペルオキシダーゼ活性が高い.

    答え35

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体腔液・尿・その他(2023年度 56回 )

  1. 乳房 Paget 病の細胞所見について正しい記述はどれですか.
    A. 粗大顆粒状のメラニン顆粒がみられる.
    B. 相互封入像は認めない.
    C. 多数の壊死物質が出現する.
    D. 重積集塊で出現する.
    E. 核小体が目立つ.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え2(AE)

  2. 円形細胞を特徴とする骨軟部腫瘍として正しいものはどれですか.
    A. 平滑筋肉腫
    B. 滑膜肉腫
    C. 胞巣型横紋筋肉腫
    D. 間葉性軟骨肉腫
    E. Schwann 細胞腫

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え4(CD)

  3. 多発性内分泌腫瘍症について正しい記述はどれですか.
    A. 予後は不良である.
    B. 常染色体顕性(優性)遺伝性疾患である.
    C. 2型では、甲状腺髄様癌を認める.
    D. 2型では、MEN1 遺伝子変異が確認される.
    E. 1型で最も多い病変は下垂体腺腫である.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え3(BC)

  4. 体腔液中に出現する悪性細胞の特徴的所見について正しい組み合わせはどれですか.
    A.砂粒小体 ― 漿液性癌
    B.ホブネイル様外観 ― 悪性中皮腫
    C.乳頭状集塊 ― Ewing 肉腫
    D.リボン状配列 ― 神経芽腫
    E.マリモ状集塊 ― 乳癌

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え2(AE)

  5. 骨腫瘍について誤っている記述はどれですか.
    A. 骨肉腫は生検で診断後、速やかに外科的切除を行う.
    B. 軟骨肉腫は小児に発生することが多い.
    C. Ewing 肉腫の腫瘍細胞は CD99 陽性である.
    D. 脊索腫は担空胞細胞が認められる.
    E. 骨巨細胞腫では、多核巨細胞が認められる.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え1(AB)

  6. Burkitt リンパ腫について誤っている記述はどれですか.
    A.Starry sky appearance が特徴的である.
    B.細胞質内の空胞は脂肪染色陽性である.
    C.腫瘍細胞は CD3 が陽性である.
    D.本邦では、Epstein-Barr virus(EBV)陽性であることが多い.
    E.MYC 遺伝子の転座がみられる.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え4(CD)

  7. 高異型度尿路上皮癌の細胞の特徴として誤っているものはどれですか.
    A. 核偏在
    B.N/C 比上昇
    C.淡染性細胞質
    D.微細顆粒状クロマチン
    E.核の立体的不整

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え4(CD)

  8. 膠芽腫の細胞所見について誤っているものはどれですか.
    A. 血管内皮細胞の出現
    B. 泡沫状マクロファージの出現
    C. 鋳型状配列
    D. 著しい核形不整
    E. 核分裂

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え3(BC)

  9. 甲状腺細胞診に関して正しい記述はどれですか.
    1.橋本病は幼若なリンパ球が単調に出現する.
    2.亜急性甲状腺炎では、多核組織球の出現が特徴である.
    3.濾胞腺腫と濾胞癌の鑑別において細胞診は有用である.
    4.バセドウ病は背景にリンパ球の出現をみる.
    5.甲状腺リンパ腫は T 細胞性が多い.

    答え

  10. 体腔液中に出現する印環細胞癌の特徴として正しい記述はどれですか.
    1.全周性の微絨毛がみられる.
    2.細胞質内に多量の免疫グロブリンを含む.
    3.細胞質内にヒアルロン酸を含む.
    4.散在性に出現する.
    5.PAS 反応では、細胞質内に陽性顆粒がみられる.

    答え

  11. 中皮腫細胞の特徴について正しいものはどれですか.
    1.核偏在性
    2.小型核小体
    3.細胞質内空胞
    4.微絨毛の消失
    5.Hump 様細胞質突起

    答え

  12. 反応性中皮細胞の特徴について正しい記述はどれですか.
    1.細胞質辺縁は明瞭である.
    2.孤立散在性から小集塊で出現する.
    3.多核細胞が多く出現する.
    4.細胞質は泡沫状である.
    5.Alcian blue 染色で細胞質が滴状に陽性となる.

    答え2

  13. 乳腺葉状腫瘍について正しい記述はどれですか.
    1.背景に組織球はみられない.
    2.線維腺腫と比較して間質成分は少ない.
    3.間質性および上皮性混合腫瘍である.
    4.線維腺腫との鑑別は容易である.
    5.悪性では、異型上皮細胞がみられる.

    答え

  14. 浸潤性乳管癌の細胞像について誤っている記述はどれですか.
    1.腺管形成型では、大小さまざまな細胞集塊が出現する.
    2.充実型では、背景に壊死物質が出現することは少ない.
    3.充実型では、癌細胞が散在傾向を示す.
    4.硬性型では、索状配列がみられる.
    5.硬性型では、大型の異型細胞が出現する.

    答え

  15. 体腔液細胞診の染色と所見について誤っている記述はどれですか.
    1.卵巣明細胞癌の基底膜物質は Giemsa 染色で異染性を示す.
    2.卵巣漿液性癌の偽線毛は Alcian blue 染色陽性を示す.
    3.卵巣粘液性癌の細胞質内粘液は Giemsa 染色で異染性を示す.
    4.乳管癌由来の細胞質内小腺腔は PAS 反応陽性物質を含有する.
    5.中皮腫は PAS 反応陽性顆粒がみられる.

    答え

  16. 尿細胞診について誤っている記述はどれですか.
    1.尿路上皮内癌では、高度の異型を示す細胞がみられる.
    2.尿路上皮内癌では、背景に多量の壊死を認める.
    3.低異型度尿路上皮癌では、異型細胞の出現数が少ない.
    4.低異型度尿路上皮癌では、血管間質を伴う乳頭状集塊を認める.
    5.高異型度尿路上皮癌では、平面的な細胞集塊が出現する.

    答え

  17. 泌尿器悪性腫瘍について誤っている記述はどれですか.
    1.膀胱原発リンパ腫は B 細胞性の頻度が高い.
    2.膀胱原発小細胞神経内分泌癌は肺小細胞癌の細胞像と類似している.
    3.尿膜管癌は膀胱頂部に好発する.
    4.腎集合管癌(Bellini 管癌)は悪性度が高い.
    5.膀胱原発横紋筋肉腫は成人に好発する.

    答え

  18. リンパ節病変について正しい組み合わせはどれですか.2つ選んでください.
    1.壊死性リンパ節炎 ― 膿瘍形成
    2.結核性リンパ節炎 ― ラングハンス型巨細胞
    3.皮膚病性リンパ節症 ― メラニン色素含有組織球
    4.猫ひっかき病 ― 三日月型組織球
    5.伝染性単核球症 ― 麻疹ウイルス

    答え23

  19. 甲状腺髄様癌について正しい記述はどれですか.2つ選んでください.
    1.血中 TSH 測定が有用である.
    2.アミロイド沈着が認められる.
    3.紡錘形細胞や血管腫様構造は示さない.
    4.穿刺細胞診では、細胞結合性が良好である.
    5.RET 遺伝子異常部位により病型が分けられる.

    答え25

  20. 特殊型乳癌について正しい記述はどれですか.2つ選んでください.
    1.浸潤性小葉癌は数珠状配列が特徴である.
    2.分泌癌では、甲状腺濾胞類似の構造がみられる.
    3.浸潤性微小乳頭癌の立体的小集塊では、核が集塊辺縁に位置している.
    4.基質産生癌は紡錘形細胞の介在がみられる.
    5.管状癌は細胞異型が高度である.

    答え12

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呼吸器(2023年度 56回 )

多列線毛円柱上皮が存在する部位として正しいものはどれですか.
  A.声帯
  B.気管
  C.副鼻腔
  D.鼻前庭
  E.口蓋扁桃

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え3(BC)



62.気管支について正しい記述はどれですか.
  A.気管支腺は漿液腺である.
  B.上皮層は多列線毛円柱上皮からなる.
  C.軟骨が含まれる.
  D.杯細胞は認められない.
  E.粘膜固有層には好中球が多くみられる.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え3(BC)

63.肺癌検診における喀痰細胞診の判定区分について正しい記述はどれですか.
  A.A 判定では、異型細胞を認めない..
  B.C 判定では、軽度異型扁平上皮細胞をわずかに認める.
  C.D 判定では、上皮内癌が含まれる.
  D.E 判定では、直ちに気管支鏡検査を行う.
  E.全標本上の細胞異型度は最も広範囲に分布する部分によって判定する.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え4(CD)

64.擦過検体における扁平上皮癌の細胞所見について正しい記述はどれですか.
  A.角化型では、核縁が粗剛である.
  B.角化型では、核小体が明瞭である.
  C.角化型では、細胞質は淡明である.
  D.非角化型では、孤立散在性に出現する.
  E.類基底細胞型では、小細胞癌との鑑別が難しい.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え5(DE)



65.腎細胞癌の肺転移巣の細胞所見として正しい記述はどれですか.
  A.血性背景を示す.
  B.細胞質は乏しい.
  C.核小体は目立たない.
  D.細胞質は濃染性である.
  E.核クロマチンは淡く細顆粒状である.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え2(AE)


66.次のうち誤っている組み合わせはどれですか.
  A.サイトメガロウイルス肺炎 ― フクロウの目
  B.ニューモシスチス肺炎 ― 栄養体
  C.クリプトコッカス症 ― 莢膜
  D.アスペルギルス症 ― ワカメ様菌糸
  E.ムーコル症 ― 隔壁のある菌糸

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え5(DE)



67.異型扁平上皮細胞の判定基準について誤っている記述はどれですか.
  A.軽度異型では、孤立性に出現する頻度が高い.
  B.中等度異型では、クロマチンの増量した核が一部にみられる.
  C.中等度異型では、多辺形細胞が主体となる.
  D.高度異型の多くは密な集塊で出現する.
  E.高度異型の細胞質はPapanicolaou 染色でオレンジG 好染が強い.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え4(CD)

68.肺扁平上皮癌に特徴的な構造所見として誤っているものはどれですか.
  A.層状配列
  B.不規則重積
  C.細胞相互圧排
  D.細胞集塊辺縁の扁平化
  E.細胞集塊内の流れ様配列

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え3(BC)



69.肺腺癌について誤っている記述はどれですか.
  A.腸型腺癌と大腸癌の肺転移の鑑別は容易である.
  B.胎児型では、細胞質に粘液を含有する.
  C.鑑別診断として硬化性肺胞上皮腫は重要である.
  D.微小乳頭状増殖が優位な場合は予後不良である.
  E.浸潤性粘液性腺癌の細胞像は杯細胞の集塊と類似している.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え1(AB)



70.肺小細胞癌と大細胞神経内分泌癌の鑑別に有用な細胞所見で誤っているものはどれですか.
  A.壊死性背景
  B.核小体の個数
  C.細胞の大きさ
  D.ロゼット配列
  E.クロマチンパターン

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え2(AE)

71.間質性肺炎患者に対して気管支肺胞洗浄を施行して回収した.Papanicolaou 染色では、主に肺胞上皮に取り囲まれたライトグリーン好染性の球状あるいは棒状物質が出現していた.出現していた物質として正しいものはどれですか.
  1.シュウ酸カルシウム結晶
  2.Collagen globule
  3.Curschmann 螺旋体
  4.Charcot-Leyden 結晶
  5.Schaumann 小体

  答え

72.アスベスト小体の特徴として正しい記述はどれですか.
  1.亜鈴状の形態がみられる.
  2.同心円状構造がみられる.
  3.Papanicolaou 染色では、青色に染まる.
  4.アスベスト線維に銅が付着したものである.
  5.好酸球の細胞質内顆粒が再結晶化して発生する.

  答え

73.肺腺癌において上皮成長因子受容体遺伝子( EGFR )変異陽性と強く関連する因子として正しいものはどれですか.
  1.男性
  2.東洋人
  3.喫煙者
  4.飲酒歴
  5.家族歴

  答え

74.細胞診により、組織型推定が可能な腫瘍で正しいものはどれですか.
  1.多形癌
  2.大細胞癌
  3.粘表皮癌
  4.上皮内腺癌
  5.腺扁平上皮癌

  答え

75.肺腺癌の免疫組織化学的所見について誤っている記述はどれですか.
  1.TTF-1 が陽性である.
  2.GATA3 が陽性である.
  3.浸潤性粘液性腺癌では、SP-A の陽性率が低下する.
  4.コロイド腺癌では、CDX2 がしばしば陽性である.
  5.低悪性度胎児型腺癌では、Chromogranin A が陽性である.

  答え

76.修復細胞について誤っている記述はどれですか.
  1.放射線治療後に生じる.
  2.病巣擦過では、核小体が目立つ.
  3.病巣擦過では、極性の乱れを認める.
  4.病巣擦過では、薄い細胞質を有する.
  5.病巣擦過では、平面的細胞集団で出現する.

  答え

77.縦隔腫瘍について誤っている記述はどれですか.
  1.胎児性癌は CD30 陽性である.
  2.胸腺癌には未熟な T 細胞が混在する.
  3.セミノーマでは、腫瘍細胞がグリコーゲンを含む.
  4.縦隔成熟奇形腫はしばしば膵組織を含む.
  5.胸腺癌で最も頻度が高いのは扁平上皮癌である.

  答え

78.クラブ細胞で正しい記述はどれですか.2 つ選んでください.
  1.核は基底側に偏在する.
  2.細気管支に存在する.
  3.線毛を有する上皮細胞である.
  4.細胞質内に分泌顆粒を認める.
  5.炎症性サイトカインの産生を抑制する.

  答え1245

79.空気感染経路で感染が拡大する病原体として正しいものはどれですか.2 つ選んでください.
  1.結核菌
  2.麻疹ウイルス
  3.SARS-CoV-2
  4.RS ウイルス
  5.インフルエンザウイルス

  答え12



80.肺癌について正しい記述はどれですか.2 つ選んでください.
  1.小細胞癌は喫煙との関連が低い.
  2.受動喫煙により肺癌の発症リスクは高まる.
  3.日本人の癌の死亡率(2021 年人口動態統計)は大腸癌に次いで多い.
  4.日本人の部位別癌罹患率(2019 年人口動態統計)は胃に次いで肺が多い.
  5.肺癌の 5 年生存率(1993 年~2011 年診断例)は肝臓癌と比較して不良である.

  答え25

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消化器(2023年度 56回 )

高齢男性の耳下腺に好発する唾液腺腫瘍で正しいものはどれですか.
  A.粘表皮癌
  B.腺房細胞癌
  C.腺様囊胞癌
  D.ワルチン腫瘍
  E.唾液腺導管癌
  
  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え5(DE)



82. 多形腺腫の細胞像について正しい記述はどれですか.
  A.粘液腫様間質は Giemsa 染色で異染性を示す.
  B.腫瘍細胞が上皮細胞集塊からほつれ落ちる所見を認める.
  C.奇怪な形の大型筋上皮系細胞はみられない.
  D.化生性の扁平上皮細胞はみられない.
  E.筋上皮系細胞に細胞質空胞を認める.
  
  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え1(AB)



83. 膵神経内分泌腫瘍の WHO グレード分類について評価すべき項目で正しいものはどれですか.
  A.肝臓転移
  B.核分裂
  C.Ki-67
  D.ソマトスタチンレセプター(SSTR)2A
  E.シナプトフィジン

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え3(BC)

84. 口腔細胞診について正しい記述はどれですか.
  A.深層型扁平上皮細胞の採取が重要である.
  B.扁平苔癬では、Tzanck(ツァンク)細胞の出現が特徴的である.
  C.エナメル上皮腫は高齢者に好発する.
  D.尋常性天疱瘡はヘルペスウイルス感染が原因である.
  E.真菌症では、カンジダ症が最も頻度が高い.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え2(AE)


85. 胆汁細胞診において悪性判定で重視される所見はどれですか.
  A.核小体
  B.壊死性背景
  C.多彩な細胞集塊
  D.細胞質境界明瞭
  E.集塊辺縁周囲に細胞質がみられる
  
  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え3(BC)




86. 消化管間質腫瘍(GIST)について正しい記述はどれですか.
  1.背景に炎症細胞や壊死が多い.
  2.DOG1 が陰性である.
  3.細胞質はライトグリーン好性である.
  4.粘液産生を示す.
  5.核に切れ込みがみられる.
  
  答え




87. BCL-10 の免疫組織化学で細胞質が陽性となる膵腫瘍はどれですか.
  1.神経内分泌癌
  2.腺房細胞癌
  3.膵管内乳頭粘液性腫瘍
  4.高分化型膵管癌
  5.Solid-pseudopapillary neoplasm

  答え

88. 高分化型膵管癌の細胞像について正しい所見はどれですか.
  1.均等な核間距離
  2.ごま塩状の核クロマチン
  3.核小体明瞭化
  4.均一な類円形核
  5.孤立散在性細胞の増加

  答え

89. 膵上皮内腫瘍性病変(PanIN)について正しい記述はどれですか.
  1.診断には内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)での検体採取が有効である.
  2.低異型度では、偽乳頭状の増殖形態を示す.
  3.高異型度では、上皮内癌を含まない.
  4.高異型度では、GNAS 遺伝子変異を伴う.
  5.粘液産生能が高い.

  答え

90. 膵臓病変について正しい記述はどれですか.
  1.Solid-pseudopapillary neoplasm では、大型核小体がみられる.
  2.神経内分泌腫瘍では、球状硝子体(Hyaline globule)がみられる.
  3.自己免疫性膵炎では、IgG4 陽性形質細胞が豊富に出現する.
  4.腺房細胞癌では、粘液背景がみられる.
  5.漿液性嚢胞腫瘍では、卵巣様間質がみられる.

  答え


91. 超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診(EUS-FNAC)の適応にならない膵病変はどれですか.
  1.浸潤性膵管癌
  2.腺房細胞癌
  3.Solid-pseudopapillary neoplasm
  4.自己免疫性膵炎
  5.粘液性嚢胞腫瘍

  答え

92. 口腔病変について誤っている記述はどれですか.
  1.白板症は口腔粘膜の角化亢進による病変である.
  2.エプーリスは歯肉に発生する腫瘤性病変である.
  3.扁平上皮癌のリスクファクターに口腔内不衛生がある.
  4.扁平上皮癌の所属リンパ節への転移はまれである.
  5.扁平上皮癌は舌縁部に好発する.

  答え

93. ワルチン腫瘍の細胞像について誤っている記述はどれですか.
  1.好酸性細胞の細胞質は顆粒状を示す.
  2.集塊内に肥満細胞は混在しない.
  3.背景のリンパ球に幼若リンパ球が混在する.
  4.嚢胞内腔液には壊死物質が含まれる.
  5.軽度の核異型を伴う化生性扁平上皮細胞がみられる.

  答え

94. 消化管について誤っている記述はどれですか.
  1.扁平上皮癌部分はヨード染色で不染色性を示す.
  2.胃底腺の主細胞はペプシノーゲンを分泌する.
  3.クローン病は肛門部痔瘻を合併しやすい.
  4.アメーバ虫体の栄養型は PAS 反応で赤紫色を示す.
  5.大腸癌の組織型は低分化型腺癌が多い.

  答え

95. 肝腫瘍について誤っている記述はどれですか.
  1.Fibrolamellar carcinoma は若年成人に好発する.
  2.血管筋脂肪腫では、HMB45 が陽性である.
  3.肝芽腫では、α-fetoprotein(AFP)が高値を示す.
  4.肝細胞腺腫のリスクファクターに経口避妊薬がある.
  5.肝内胆管癌では、胆汁産生がみられる.

  答え

96. 次のうち誤っている記述はどれですか.
  1.肝粘液嚢胞性腫瘍は女性に好発する.
  2.早期胆嚢癌の多くは黄疸を伴わない.
  3.胆管内乳頭状腫瘍は胆管と交通がある.
  4.高異型度胆道上皮内腫瘍の細胞像として N/C 比の上昇がある.
  5.肝外胆管癌は核の突出する異型細胞集塊を認めない.

  答え

97. 膵臓病変について誤っている記述はどれですか.
  1.粘液性嚢胞腫瘍は膵管拡張がみられる.
  2.漿液性嚢胞腫瘍は中年女性に好発する.
  3.転移性腫瘍で頻度が高いものは腎細胞癌である.
  4.膵管内乳頭粘液性腫瘍は粘液形質に基づいて亜型分類できる.
  5.膵液中の細胞は消化酵素の影響で変性をきたしやすい.

  答え

98. 唾液腺腫瘍について正しい記述はどれですか.2 つ選んでください.
  1.多形腺腫は悪性化しない.
  2.粘表皮癌は粘液背景を示す.
  3.腺様嚢胞癌は ETV6-NTRK3 融合遺伝子を伴う.
  4.唾液腺導管癌は免疫組織化学でエストロゲン・レセプターが高率に陽性である.
  5.唾液腺細胞診報告様式のミラノシステムには「意義不明な異型」のカテゴリーがある.

  答え25

99. 次のうち正しい記述はどれですか.2 つ選んでください.
  1.早期胃癌の定義では、リンパ節転移の有無を問う.
  2.胃 MALT リンパ腫の多くは Human papillomavirus(HPV)を背景として発生する.
  3.高分化型腺癌は幽門側に好発する.
  4.胃癌の腹腔洗浄細胞診で悪性疑いの場合は CY0 と判定する.
  5.未分化型癌(印環細胞型)は大型集塊として出現する.

  答え34

100. 高分化型肝細胞癌の細胞所見として正しい記述はどれですか.2 つ選んでください.
  1.Mallory 小体が出現する.
  2.細胞質境界は不明瞭である.
  3.脂肪滴がみられる.
  4.ロゼット様配列がみられる.
  5.核偏在性を示す.

  答え13

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婦人科(2023年度 56回 )

コルポスコピーについて正しい記述はどれですか.
  A.白色上皮は酢酸加工前にみられる異常所見である.
  B.移行帯の位置は年齢により変化する.
  C.赤点斑は毛細血管が点状にみえる異常所見である.
  D.移行帯と移行上皮は接して認められる.
  E.移行帯にナボット嚢胞を認めることは稀である.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え3(BC)

102.妊娠時にみられる細胞像として正しい記述はどれですか.
  A.初期~中期には舟状細胞が減少する.
  B.細胞性栄養膜細胞には有尾型の細胞質がみられる.
  C.アリアス・ステラ(Arias-Stella)反応は異所性妊娠ではみられない.
  D.産褥期には細胞成熟度指数は左方移動を示す.
  E.脱落膜細胞は子宮内膜間質細胞の変化したものである.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え5(DE)

103.分葉状頸管腺過形成(lobular endocervical glandular hyperplasia: LEGH)について正しい記述はどれですか.
  A.Human papillomavirus(HPV)と関連する.
  B.酸性粘液を有する.
  C.細胞異型はみられない.
  D.水様性帯下の原因となる.
  E.組織形態学的に胃底腺に類似する.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え4(CD)

104.細胞成熟度指数が 0/10/90 で考えられる疾患、病態はどれですか.
  A.顆粒膜細胞腫
  B.高プロラクチン血症
  C.萎縮性腟炎
  D.Turner 症候群
  E.流産

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え2(AE)

105.次のうち正しい記述はどれですか.
  A.妊娠検査薬はエストロゲンを検知する.
  B.排卵後はヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)が分泌される.
  C.分泌期内膜はプロゲステロンの作用を受けている.
  D.排卵直前に黄体形成ホルモン(LH)が大量放出される.
  E.プロゲステロンの血中濃度が増すと子宮頸管からの粘液分泌量が増える.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え4(CD)

106.子宮腟部細胞診で性周期と出現しやすい細胞の組み合わせで誤っているものはどれですか.
  A.排卵期 ― 中層細胞
  B.卵胞期 ― 表層細胞
  C.閉経後 ― 傍基底細胞
  D.妊娠期 ― 中層細胞
  E.産褥期 ― 傍基底細胞

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え1(AB)

107.子宮内膜癌について誤っている記述はどれですか.
  A.主な初期症状は不正性器出血である.
  B.閉経前より閉経後の発症が多い.
  C.漿液性癌が最も多い.
  D.類内膜癌は Grade 1 から Grade 4 までの 4 段階に分類される.
  E.明細胞癌はエストロゲン非依存性である.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え4(CD)

108.ホルモンとその主な分泌部位の組み合わせで誤っているものはどれですか.
  A.ゴナドトロピン放出ホルモン ― 視床下部
  B.オキシトシン ― 下垂体前葉
  C.卵胞刺激ホルモン ― 卵巣
  D.エストロゲン ― 卵胞
  E.プロゲステロン ― 黄体

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え3(BC)

109.次のうち正しい記述はどれですか.
  1.腟欠損症では、卵巣も欠如する.
  2.腟の上部 2/3 は尿生殖洞から発生する.
  3.ターナー(Turner)症候群では、子宮を有する.
  4.角子宮は尿生殖洞とミュラー(Müller)管の癒合不全によって生じる.
  5.腟、子宮、卵管のうち先天的な異常がもっとも多いのは卵管である.

  答え

110.次のうち正しい記述はどれですか.
  1.子宮絨毛癌は子宮内容除去術の適応である.
  2.胞状奇胎では、正常妊娠と比べヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)が低値を示す.
  3.全胞状奇胎の核型は 3 倍体である.
  4.全胞状奇胎では、胎芽成分は認められない.
  5.部分胞状奇胎の栄養膜細胞は免疫組織化学的に p57KIP2 陰性である.

  答え

111.子宮内膜癌について正しい記述はどれですか.
  1.過多月経になる.
  2.多妊娠歴の女性に多い.
  3.Human papillomavirus(HPV)が発生原因である.
  4.本邦では増加傾向にある.
  5.タモキシフェンが治療に使用される.

  答え

112.子宮内膜異型増殖症について正しい記述はどれですか.
  1.粘液を有する細胞はみられない.
  2.細胞異型が高度で、多形性に富むことが診断基準に含まれる.
  3.類内膜癌との鑑別は構造異型に基づく.
  4.好中球の細胞質内侵入像はみられない.
  5.乳頭状や樹枝状の集塊は良性を示唆する.

  答え

113.次のうち誤っている組み合わせはどれですか.
  1.Trichomonas ― キャノンボール
  2.Chlamydia trachomatis ― 星雲状封入体
  3.Candida albicans ― クルーセル
  4.Human papillomavirus (HPV) ― 核周明庭
  5.Herpes virus ― スリガラス状核

  答え

114.子宮内膜腺細胞について誤っている記述はどれですか.
  1.増殖期には細胞質が乏しく密な集塊を形成する.
  2.増殖期には核の偽重層化がみられる.
  3.分泌期には細胞質にグリコーゲンを認める.
  4.分泌期には増殖期より細胞境界が明瞭である.
  5.閉経期には立体的な集塊として出現する.

  答え

115.卵巣の成熟奇形腫について誤っている記述はどれですか.
  1.悪性転化はおこらない.
  2.嚢胞内に脂肪や毛髪がみられることが多い.
  3.CA19-9 が高値になることが多い.
  4.茎捻転の原因となりうる.
  5.辺縁系脳炎と関連がある.

  答え

116.カンジダ腟炎の誘因として誤っているものはどれですか.
  1.妊娠
  2.月経
  3.性交
  4.糖尿病
  5.抗菌薬の使用

  答え

117.放射線治療による上皮の変化について誤っているものはどれですか.
  1.細胞質の空胞変性
  2.細胞の大型化
  3.核の空胞化
  4.多核化
  5.N/C 比の上昇

  答え

118.子宮頸部および子宮体部にみられる細胞について関連の深い組み合わせはどれですか.2 つ選んでください.
  1.扁平上皮細胞 ― 断頭分泌
  2.頸管腺細胞 ― 中性粘液
  3.予備細胞 ― 微小腺管過形成
  4.増殖期内膜腺細胞 ― 核分裂
  5.分泌期内膜腺細胞 ― 角化

  答え34

119.卵巣腫瘍に特徴的な所見の組み合わせで正しいものはどれですか.2 つ選んでください.
  1.明細胞癌 ― Psammoma body
  2.セルトリ・ライディッヒ細胞腫 ― Two cell pattern
  3.顆粒膜細胞腫 ― Call-Exner body
  4.未分化胚細胞腫 ― Hobnail cell
  5.卵黄嚢腫瘍 ― Schiller-Duval body

  答え35

120.婦人科腫瘍の治療として正しい記述はどれですか.2 つ選んでください.
  1.腹膜播種を伴う進行した上皮性卵巣癌には手術は適応とならない.
  2.子宮内膜癌に対する妊孕性温存治療としてエストロゲン投与が有効である.
  3.上皮性卵巣癌(臨床病期 IA 期)に対して系統的リンパ節郭清が行われる.
  4.子宮頸部上皮内腺癌に対する標準治療は円錐切除術である.
  5.早期の外陰癌に対する標準治療は手術療法である.

  答え35

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