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これ知らないなら国試はヤバい!! ヘマトキシリン の全て~ポイントは4つ~

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今回は ヘマトキシリン について解説!
頻出問題だからいっしょに頑張ろう!

\病理の国試対策本が出ました!/
この記事をお勧めしたい人
  • 国家試験に合格したい
  • 点数を上げたい人
  • ヘマトキシリン の説明ができない人
  • PTAH染色が分からない人

この記事を見れば模試でも点数取れます。

ヘマトキシリン のポイント

ヘマトキシリン のポイント
  1. 各ヘマトの組成
  2. 原理
  3. 進行性と退行性
  4. 染色の流れ
  5. ヘマトで染まるもの
  6. PTAHで染まるもの

これをおさえればどんな問題も対応できるよ

ヘマトキシリン の種類と組成

まずヘマトの種類を見てみましょう。

  1. マイヤー
  2. カラッチ
  3. ギル
  4. マイヤーリリー
  5. ハリス
  6. デラフィールド

これらの全ての組成は覚えなくてOK。
マイヤーとカラッチだけ覚えましょう。

細胞診を勉強する人はギルの組成も覚えましょう。

マイヤー

  1. 結晶性クエン酸
  2. 抱水クロラール
  3. カリウムミョウバン
  4. ヨウ素酸ナトリウム
  5. ヘマトキシリン
  6. 蒸留水

カラッチ

  • グリセリン
  • カリウムミョウバン
  • ヨウ素酸ナトリウム
  • ヘマトキシリン
  • 蒸留水

ギル

  • エチレングリコール
  • 氷酢酸
  • 硫酸アルミニウム
  • ヨウ素酸ナトリウム

マイヤーのゴロ

カラッチのゴロ

ギルのゴロ

ちなみに

  • ヨウ素酸ナトリウムは酸化剤
  • カリウムミョウバン、硫酸アルミニウムは媒染剤
  • 抱水クロラールは防腐剤
  • 結晶性クエン酸はpHを酸性にする
  • グリセリン、エチレングリコールは保存剤、酸化防止剤

インスタでカラッチだけ覚えればいいって言ってなかったか?
証拠あるぞ
下の6枚目の画像だ

ぐっ・・こいつ見てくれてやがる・・・
確かに最近の傾向だとカラッチだけで良かった
でも2021年度の問題はそれじゃ対応できなかった
だから両方覚えるしかない!

覚えることが多いので上のゴロで対応しましょう

ヘマトキシリン の染色原理

ヘマトキシリンは木からとれる天然物で無色で染色性がありません。

酸化剤と反応させるとヘマテインになって色が付きます。

そのため酸化剤のヨウ素酸ナトリウムが必要です。

このヘマテインも染色能力はありません。
金属(媒染剤)と反応させると染色性が出てきます。

この金属と合体したものを、

ヘマテイン金属レーキ
ヘマテインアルミニウムラック

などと呼びます。

カリウムやアルミニウムとかの金属が入ってるのも納得

そしてこれは正(+)に荷電してるので負(-)に荷電する核とくっつきます。

全体の流れをまとめてみましょう。

進行性と退行性の違い

ヘマトキシリンには進行性と退行性の2種類があります。
分けるとこんな感じ↓

進行性ヘマトキシリン

  • マイヤー
  • マイヤーリリー

退行性ヘマトキシリン

  • カラッチ
  • ギル
  • ハリス
  • デラフィールド

そしてそれぞれの特徴は

  • 進行性 → 分別がいらない
  • 退行性 → 分別が必要

分別とは?

余計に染まった部分の色を落とすこと。
今回は核以外の色を落とすこと。

進行性と退行性がどう違うのか比較してみましょう

クエン酸があるから進行性なのか
だからマイヤーが進行性

核が染まらない場合どう見えるか(画像問題)

53回国家試験でヘマトキシリンに関する画像問題があります。
参照:https://www.mhlw.go.jp/topics/2007/04/dl/tp0427-1b.pdf

問題89
H-E染色標本(別冊No10A, B)を別に示す。
Aと比較するとBは標本作製過程で不良な点がある。
原因となるのはどれか。

1.染色液
2.水洗
3.分別
4.脱水
5.透徹

参照:https://www.mhlw.go.jp/topics/2007/04/dl/tp0427-1d.pdf

1.染色液

画像左は核がヘマトキシリンで染まり、右は核が見えない。

つまりヘマトキシリンの染色工程が飛ばされたか、液に問題があるかが分かる。
2~5はヘマトキシリンの核染色が消失する原因にはならない。

ヘマトキシリン 染色の流れ

マイヤーのヘマトキシリン

  • 脱パラ、脱キシ
  • 下降系エタノール
  • 水洗
  • ヘマトキシリン
  • 色出し(流水水洗orアンモニアアルコール)

    エオジンなどの必要な染色へ続く

カラッチのヘマトキシリン

  • 脱パラ、脱キシ
  • 下降系エタノール
  • 水洗
  • ヘマトキシリン
  • 分別(塩酸アルコール)
  • 水洗
  • 色出し(水洗orアンモニアアルコール)

    エオジンなどの必要な染色へ続く

ヘマトキシリン で染まるもの

ヘマトキシリンに染まるものは以下のように呼ばれる。

  • ヘマトキシリン好性
  • 好塩基性

ヘマトキシリンに染まる次の7つは頑張って覚えよう!

  • 胃主細胞
  • 膵腺房細胞
  • 形質細胞
  • 軟骨基質
  • 真菌
  • 細菌
  • 石灰化小体

リンタングステン酸ヘマトキシリン(PTAH)

合わせてPTAHも覚えましょう。

PTAHとは

【リンタングステン酸ヘマトキシリン】のことです。

ヘマトキシリンがリンタングステン酸と合体することで通常とは異なる染まり方をします。

PTAHで染まるもの

  • 青紫に染まるもの
    ①線維素(フィブリン)
    ②横紋筋の横紋
    ③平滑筋
    ④神経膠線維
  • 赤褐色に染まるもの
    ①膠原線維
    ②神経細胞

過去には横紋の画像問題と神経細胞を染める染色として出題されています

なので何が染まるかは必ず覚えておきましょう。

まとめ

ヘマトキシリンのポイント
  1. 各ヘマトの組成
  2. 原理
  3. 進行性と退行性
  4. ヘマトで染まるもの
  5. PTAHで染まるもの

今回の5つのポイントをおさえておこう!
コレで模試も本番も点数アップだ!

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