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染色法
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【マッソン・トリクローム染色】をイラスト解説!

どっとゼブラ
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ぜぶら
ぜぶら

マッソン・トリクローム染色は試験に頻出。

この記事にある内容は必ず全ておさえておこう!

この記事の著者

どっとぜぶら
どっとぜぶら
細胞検査士
臨床検査技師
医学博士
Profile
・細胞検査士試験 1発合格
・12月からの勉強でMT国試150点

少しでも多くのMT, CT学習者の役に立ちたいと思いSNSなどで情報発信中。
テーマは【勉強ができない人はいない。やり方次第で誰でもできる!】
細胞診過去問解説集や病理の国試解説集を出しました。

マッソン・トリクローム染色で覚えるのは2つ

マッソン・トリクローム染色で覚える2つ
  1. 使われている試薬
  2. AZAN染色との鑑別点

原理も知ると覚えやすいですが、AZAN染色と同様です。
AZAN染色の解説はこちら

マッソン・トリクローム 染色の全体像

染色は全体の流れを何となく把握すると理解しやすくなります。
特に重要なものは赤文字で示しています。

  1. 脱パラ・脱キシ・親水
  2. 10%重クロム酸K・10%トリクロロ酢酸の等量混合液
    (媒染)
  3. ワイゲルトの鉄ヘマトキシリン
    (核染色)
  4. 必要に応じて塩酸アルコール
    (分別)
  5. 2.5%リンタングステン酸・リンモリブデン酸の等量混合液
    (媒染)
  6. オレンジG液
    (染色)
  7. 酢酸水
    (洗浄)
  8. ポンソー・キシリジン/酸フクシン/アゾフロキシン混合液
    (染色)
  9. 酢酸水
    (洗浄)
  10. 2.5%リンタングステン酸
    (媒染)
  11. アニリン青
    (染色)
  12. 酢酸水
    (洗浄)
  13. 脱水・透徹・封入

マッソン・トリクローム染色の試薬は大きく2種類

マッソン・トリクローム 染色 で覚えた試薬は大きく2種類。

  1. 媒染剤
  2. 色素

媒染剤とは染色性を安定させる物質

マッソン・トリクローム染色の媒染剤は3種類です。

覚える媒染剤3つ
  1. 10%重クロム酸K・10%トリクロロ酢酸の等量混合液
  2. 2.5%リンタングステン酸・リンモリブデン酸の等量混合液
  3. 2.5%リンタングステン酸

色素とは細胞に色を付けるもの

マッソン・トリクロームの【トリ】3という意味です。
3種類の主要な色素が含まれるためこの名前がついています。

色素の名称と種類それぞれ何を何色に染めるか覚えましょう。

色素名染まるもの
オレンジG赤血球オレンジ
ポンソー・キシリジン/
酸フクシン/
アゾフロキシン混合液
細胞質
筋線維

線維素
免疫複合体
細胞内好酸性顆粒
アニリン青膠原線維
糸球体基底膜

細網線維
粘液
細胞内好塩基性顆粒
重要ポイント!
  1. 赤文字は特に重要!どの色素で染まるか最低限覚えよう!
  2. 酸フクシンが含まれる

AZAN染色との鑑別点は核

マッソン・トリクローム染色はAZANと染色と染色結果がほぼ同じです。
そのためどtらの染色かが問題になります。

鑑別ポイント!

核をみよう!

  1. 暗い紫
    =マッソン・トリクローム
  2. 明るい赤
    =AZAN

実際の画像を比較して鑑別点を理解しましょう。

AZAN染色とMasson trichrome染色の鑑別

次に拡大した画像も見てみましょう。

核の注意点!

教科書ではマッソン・トリクロームの核は「黒」や「黒褐色」と表現されます。しかし実際は「暗い紫」に見えることが多いです。
教科書の記載と実際の見え方に差があることを理解しておきましょう。

関連する組織は腎臓・肝臓・心臓

マッソン・トリクローム染色が画像で出題されるのは以下の3つです。

  1. 腎臓
    • 糸球体基底膜や間質の線維化、膠原線維の増生の評価
    • 膜性腎症などで糸球体に沈着した免疫グロブリンや蛋白質
  2. 肝臓
    • 肝硬変や慢性肝炎などにおける線維化(膠原線維の増生)の評価
  3. 心臓
    • 心筋梗塞後の線維化(瘢痕形成)や心筋の結合組織増生の評価
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