【第59回・2026年】細胞検査士 二次試験の対策|スクリーニング・同定の練習のしかたと当日の顕微鏡

細胞検査士試験の二次は用意された標本を顕微鏡で見て答える実技の試験です(染色や標本作製などの手技はありません)。
一次と違って「この問題集を何周すればいい」などがなく、何をどれだけ練習すればいいかと思っている人も多いのではないでしょうか。
基本的には以下の4つを意識した練習がおすすめです。


同定練習とスクリーニング練習で迷ったら、配点が高いスクリーニングを優先しよう!
試験の日程や中身の詳しい説明は二次試験とは?
合格発表の時期と合格基準は合格発表と合格基準の記事
をご覧ください。
- 二次の形と配点(これまでの試験)とどちらを優先するか
- スクリーニングを正常の標本から始める理由
- 10倍と40倍の対物レンズで練習する理由
- 同定の時間に合わせた練習と標本が少ないときの練習方法
- 家でできる準備と迷いやすい判定
二次の形と配点(これまでの試験)

| スクリーニング試験 | 同定試験 | |
|---|---|---|
| 何をする | 標本を見て、3つの問いに答える。 | 標本上にあるサークル内の細胞や疾患を答える |
| 領域 | 婦人科・呼吸器・消化器・胸腹水・尿路系・その他 | 全領域(左に加えて、乳腺・甲状腺・造血リンパ系・骨・軟部・脳腫瘍など) |
| 問題数 | 25問 | 30問 |
| 配点 | 高い | 低い |
| 時間 | 1枚5分 | 1枚90秒 |
※これまでの試験で分かっている情報です。問題数や試験の形式は変わることがあります。配点の内訳は、noteの二次対策にまとめています。
配点はスクリーニングのほうが高いので、スクリーニングの練習を優先するのがおすすめです。
学会が求める4つの力と練習方法
学会の出題範囲には細胞検査士に求められる能力として次の4つが書かれています。
二次試験の練習はこの4つを攻略できることをやります。
- 疑陽性以上の異型細胞を見落とさず、確実に見つける
- 腫瘍細胞以外でも、診断に大事な所見を見落とさない
- 陰性の検体を、誤って陽性と判定しない
- 決められた時間内に、検体をきちんとスクリーニングする
練習1:スクリーニングは婦人科の正常の標本から

「どれが正常なのかも、まだよく分からない」という段階なら、まずは正常標本をスクリーニングするのがおすすめです。
- 正常標本には正常(または炎症程度)の細胞しか出ていません。この細胞を頭に入れておき、正常とは違うものをピックアップできるようにするのが基本的な勉強方法です。
- 婦人科から始めるのは、試験での問題数と疾患の種類が多いためです。婦人科をどれだけ正しく判定できるかは合否に大きく関わります。
- 正常にもかなり幅があります。たくさんの標本・細胞を見て、どこまでが正常かを覚えてください。
画像問題は「いま見えているものが何か」を答える練習です。
スクリーニングはその前に「変なものをピックアップする」という別の技術が加わります。
スクリーニングは実際にスクリーニングをしないと伸びにくいので、標本をみるのが一番の練習方法になります。
練習2:とにかく数を見る
二次対策で最も重要なのは見た標本の数と種類です。
同じ疾患でも症例が違うと見え方が変わります。
- 職場の標本を、1枚でも多く見る
- 職場の標本が少ないときは、近くの大きな病院に見せてもらえないか相談してみる
- 標本の向きを変えて違う標本のようにして見る
練習3:対物レンズは10倍と40倍で

練習は10倍と40倍の対物レンズで行ってください。
- 細胞診のスクリーニングは10倍と40倍が基本です。試験でもこの2つの倍率は確実にあります。
- 4倍や20倍は付いているとは限りません。前の年にあったとしても、その年もあるとは限りません。
普段4倍や20倍を使っている人は、今のうちに10倍と40倍で見る練習に切り替えておくと、試験対策になります。

10倍で探して40倍で確かめる、この2つで見る癖をつけておこう!
練習4:時間を決めて見る(スクリーニング5分・同定90秒)
同定は1枚90秒(1分30秒)。
スクリーニングは1枚5分です。
この時間は鏡検だけの時間ではなく、解答時間も含めた時間です。
つまり鏡検だけで90秒や5分を使うと解答時間がなくなるので、
同定は1枚1分、スクリーニングは1枚4分で練習をしておくのがおすすめです。

下の専用タイマーを使って時間を測りながら練習しよう!
二次対策の詳細情報はnoteのマガジンにまとめてあります。
喀痰・体腔液・気管支擦過のスクリーニング練習動画、弱拡大の見方、スクリーニング中に考えるべきことを言語化した記事、臓器ごとの同定の対策などがみれます。
標本が手元にない場合➡︎画像をつかう
同定試験は見る範囲が決まっているので、「見つけられるか」より「見えているものが何か」に近く、細胞像と共通する部分があります。
- スクリーニングの練習 → 実際の標本でスクリーニングをする(まず婦人科)
- 同定の珍しい症例 → 職場に標本がなければ、画像をつかう
画像で補うなら、解説と動画のついた画像問題集が向いています。
答えを確かめながら、同定の見方を練習できます。
家でできる鏡検以外の対策
顕微鏡がない場所でもできる対策があります。
- 所見を忘れない(臨床所見も含めて)
- 似た疾患との見分け方(鑑別の所見)を、自分の中ではっきりさせておく
- 弱拡大の所見から、当てはまる疾患をすぐ思い出せるようにしておく
スクリーニングの判定で迷いやすいところ
スクリーニング試験はまず
「①正常または良性」
「②問題とすべき細胞があるため、細胞診専門医による診断を要する」
「③悪性細胞があるため、必ず細胞診専門医による診断を要する」
の3つを判定します。
- ②の「問題とすべき細胞」には、悪性との見分けが必要な細胞だけでなく、良性でも病名の診断や治療が必要な良性腫瘍・感染症なども含まれます。
- たとえばトリコモナスやカンジダ、異形成のような良性の病変も①ではなく②を選びます。
- 問題となる細胞が見当たらない標本でも、区画は選ぶ必要があります。その場合は、細胞数がいちばん多い区画を選んでください。
試験会場の顕微鏡と持ち物

- 顕微鏡は会場に用意されたものを使います。対物レンズは10倍と40倍を前提に練習しておきましょう(練習3)。
- 持ち物は一次合格者に届く案内で確認します。最近は検体処理時などに使うゴム手袋が指定されています。
- 前回(第58回)は一次の合格者一覧のPDFに「二次試験の開始は午前8時。受験者によっては、終了が夜6時を超える可能性がある」という注意がありました。宿は早めに予約しましょう。
会場近くの宿と受験日(12月5日か6日か)が決まる前の予約方法は会場近くのホテルの記事にまとめています。

二次はいろいろな標本を繰り返し見て、経験を増やしていこう!
よくある質問
Q. 二次の合格点は何点ですか?
A. 公表されていません。
これまでの試験では、配点はスクリーニングのほうが高く、何点から合格かは年によって変わっていますが、全体が70点を越えれば合格できます。配点の内訳はnoteの二次対策にまとめています。
Q. スクリーニングと同定はどちらを優先すればいいですか?
A. 配点が高く部分点もあるスクリーニングです。
異常な細胞を見つけても、判定を正しく選べないと大きく点を落とすことがあるので、まずはスクリーニングの判定の精度を上げましょう。
Q. 4倍や20倍の対物レンズはありますか?
A. 年によって違い、あるとは限りません。
10倍と40倍は必ずあるので、その2つで練習しておきましょう。
Q. 職場に細胞診の標本がほとんどありません。
A. 近くの大きな病院に見せてもらえないか相談するか、珍しい症例は画像で補いましょう。
Q. 一次の結果が出る前から、二次の対策を始めてもいいですか?
A. はい。
資格を取るには標本を1枚でも多く見ることが大事なので、合否が分かる前から始めた方が合格に近づきます。
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