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2022 年度 第 55 回 細胞検査士資格認定試験 学科筆記試験の答えと解説動画

細胞診 過去問 2022年度 55回
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今年(2022年度)の細胞検査士筆記試験問題が公開されたよ!
解説はnoteの解説集とYoutubeでやっていくからここでは答えだけ記載。
可能な限り全選択肢の裏どりしながら作成してます!
確認に使ってね^^
個人的にはこの問題を力試し用にとっておくのがおススメ!
昨年度からの5年分を先に仕上げてから、力試しで解いてみよう

2022年度の試験問題はここで手に入れてね↓

https://cdn.jscc.or.jp/wp-content/themes/jscc/zassi/62-1yp/62-1-13.pdf

2016年度49回の答えはこちら
2017年度50回の答えはこちら
2018年度51回の答えはこちら
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\過去問解説集も出ました!/

2022年度 第55回 細胞検査士資格認定試験学科筆記試験 の答え

その1 総論


1.(AE)
遺伝性腫瘍と原因遺伝子の組合せで正しいものはどれですか.
A.家族性大腸腺腫症 ― APC
B.遺伝性びまん性胃癌 ― STK11
C.リンチ(Lynch)症候群 ― KRAS
D.多発性内分泌腫瘍症 2 型 ― CDH1
E.リ・フラウメニ(Li-Fraumeni)症候群 ― TP53

2.(CD)
背景にリンパ球の出現を特徴とする腫瘍で正しいものはどれですか.
A.肺小細胞癌
B.乳腺小葉癌
C.セミノーマ
D.ワルチン腫瘍
E.甲状腺髄様癌

3.(CD)
がんと発がん因子の組合せで正しいものはどれですか.
A.白血病 ― 紫外線
B.皮膚癌 ― アニリン
C.膀胱癌 ― ベンチジン
D.甲状腺癌 ― 放射線
E.悪性黒色腫 ― アスベスト

4.(BC)
永久細胞(生涯分裂しない)として正しいものはどれですか.
A.肝細胞
B.心筋細胞
C.神経細胞
D.造血細胞
E.消化管上皮細胞

5.(BC)
肉芽腫性炎に分類される感染症として正しいものはどれですか.
A.麻疹
B.梅毒
C.結核
D.アメーバ赤痢
E.三日熱マラリア

6.(DE)
細胞骨格について正しいものはどれですか.
A.微小管は直径 10μm の細管構造である.
B.アクチンフィラメントは紡錘体を形成する.
C.細胞形態の保持に中間径フィラメントは関与しない.
D.心筋細胞ではアクチンフィラメントとミオシンフィラメントが働く.
E.微小管, 中間径フィラメントおよびアクチンフィラメントに大別される.

7.(AE)
アポトーシスについて誤っているものはどれですか.
A.炎症反応
B.細胞縮小
C.核の破砕像
D.DNA の規則的断片化
E.ミトコンドリアの膨大化

8.(AE)
免疫組織化学的マーカーと陽性部位の組合せで誤っているものはどれですか.
A.α-inhibin ― 核
B.Estrogen Receptor ―- 核
C.Melan A ― 細胞質
D.p40 ― 核
E.TTF-1 ― 細胞質

9.
貧血性梗塞を起こしやすい臓器として正しいものはどれですか.
1.肺
2.膵臓
3.肝臓
4.小腸
5.腎臓

10.
細胞内小器官と機能の組合せで正しいものはどれですか.
1.滑面小胞体 ― ステロイドホルモン合成
2.粗面小胞体 ― 老廃物の分解処理
3.リソソーム ― 蛋白合成
4.ミトコンドリア ― 分泌物の蓄積
5.ゴルジ(Golgi)装置 ― エネルギー産生

11.
ミクロフィラメントとして正しいものはどれですか.
1.アクチン
2.ケラチン
3.デスミン
4.ビメンチン
5.グリア線維性酸性タンパク質(GFAP)

12.
内胚葉由来の臓器・器官として正しいものはどれですか.
1.骨
2.心臓
3.肝臓
4.皮膚
5.中枢神経

13.
形質細胞の核周明庭を形成する細胞内小器官として正しいものはどれですか.
1.滑面小胞体
2.リソソーム
3.リボソーム
4.ミトコンドリア
5.ゴルジ(Golgi)装置

14.
壊死と疾患の組合せで誤っているものはどれですか.
1.乾酪壊死 ― 結核
2.出血壊死 ― 肺梗塞
3.凝固壊死 ― 脾梗塞
4.脂肪壊死 ― 急性膵炎
5.融解壊死 ― 心筋梗塞

15.
出現する小体と疾病の組合せで誤っているものはどれですか.
1.レビー小体(Lewy body) ― パーキンソン病
2.ブニナ小体(Bunina body) ― 筋萎縮性側索硬化症
3.マロリー小体(Mallory body) ― アルコール性肝炎
4.アステロイド小体(Asteroid body) ― 中皮腫
5.シャウマン小体(Schaumann body) ― サルコイドーシス

16.
免疫組織化学的マーカーと腫瘍の組合せで誤っているものはどれですか.
1.CD10 ― 濾胞性リンパ腫
2.CD20 ― びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫
3.CD30 ― ホジキン(Hodgkin)リンパ腫
4.CD56 ― NK/T 細胞リンパ腫
5.CD79a ― 末梢性 T 細胞リンパ腫

17.
発がんとの関連が高いウイルスとして誤っているものはどれですか.
1.EB ウイルス(Epstein-Barr virus)
2.ポリオ―マウイルス(polyomavirus)
3.B 型肝炎ウイルス(hepatitis B virus)
4.サイトメガロウイルス(cytomegalovirus)
5.ヒトパピローマウイルス(human papillomavirus)

18.
中皮腫の診断に有用な免疫組織化学的陽性マーカーとして誤っているものはどれですか.
1.Calretinin
2.CK5/6
3.D2-40
4.TTF-1
5.WT1

19.34
後腹膜に存在しない臓器・器官として正しいものはどれですか.2つ選んでください.
1.腎臓
2.膵臓
3.脾臓
4.大網
5.十二指腸

20.15
がんの罹患率(2019 年)における男性と女性の1位として正しいものをそれぞれ選んでください.
1.乳癌
2.胃癌
3.肺癌
4.大腸癌
5.前立腺癌

その2 技術

21.(BC)
顕微鏡について正しいものはどれですか.
A.位相差顕微鏡は無染色標本の観察に適さない.
B.偏光顕微鏡は結晶構造の観察に汎用される.
C.蛍光顕微鏡は自己免疫疾患や感染症の体外診断で用いられる.
D.走査型電子顕微鏡は試料を透過した電子を拡大して観察する.
E.暗視野顕微鏡は試料を透過した光により微細構造の観察が可能である.

22.(AB)
対物レンズについて正しいものはどれですか.
A.アクロマートレンズは赤・青の2色の色収差を補正する.
B.アクロマートレンズは顕微鏡撮影に最適ではない.
C.プラン・アクロマートレンズは像面湾曲収差のみを補正する.
D.プラン・アポクロマートレンズは開口数が小さい.
E.プラン・アポクロマートレンズは赤・青の2色の色収差と像面湾曲収差を補正する.

23.(DE)
特殊染色について正しいものはどれですか.
A.PAS 反応の亜硫酸水は赤色に着色したら新しい溶液に交換する.
B.Grocott 染色は過ヨウ素酸でアルデヒド基を遊離させメセナミン銀で検出する.
C.Direct fast scarlet 法ではアミロイド物質が紫色に染まる.
D.Alcian blue 染色は Cryptococcus の証明に用いられる.
E.Giemsa 染色では Helicobacter pylori が青色に染まる.

24.(BC)
正しいものはどれですか.
A.湿固定標本において塗抹量が多い場合, 細胞剥離が起こりにくい.
B.スプレー式固定は標本を搬送する場合に用いられる.
C.スプレー式固定は固定後乾燥させる.
D.再水和法はアルコール固定後の標本に有効である.
E.湿固定前乾燥標本では細胞質がライトグリーン好性となる.

25.(AE)
Fluorescence in situ hybridization(FISH)法で検出できない遺伝子異常として正しいものはどれですか.
A.点突然変異
B.増幅
C.転座
D.欠失
E.一塩基多型

26.(BC)
Giemsa 染色について誤っているものはどれですか.
A.アズールBは正に荷電している.
B.透過性がよく重積集塊の観察がしやすい.
C.メチレンブルーは酸性色素である.
D.染色液の調整は使用時におこなう.
E.ロマノフスキー効果により多彩な色調が得られる.

27.(BC)
Papanicolaou 染色について誤っているものはどれですか.
A.分別は細胞質の共染を除去する操作である.
B.ギル・ヘマトキシリン染色液の pH は塩基性である.
C.固定時間が長いと染色中に細胞が剥離しやすい.
D.オレンジ G, エオジン Y, ライトグリーンは酸性色素である.
E.脱水不良は標本の透過性不良の原因となる.

28.(AB)
誤っているものはどれですか.
A.Alcian blue は酸性色素である.
B.甲状腺コロイドは PAS 反応陰性である.
C.Grocott 染色はヘキサメチレンテトラミンを使用する.
D.Giemsa 染色用に作製した標本は当日中に染色を行う.
E.Berlin blue 染色のフェロシアン化カリウム・塩酸混合液は使用時調整である.

29.(BC)
ホルムアルデヒドについて誤っているものはどれですか.
A.病理検査室内の管理濃度は 0.1 ppm である.
B.作業環境測定は業務開始前に実施することが望ましい.
C.薬事法の特定化学物質障害予防規則により規制されている.
D.空気より重いため低い場所で吸引が行える換気対策を実施する.
E.作業環境測定は 6 ヶ月に 1 回定期的に測定し, 記録は 30 年間保存する.
4

30.
体腔液細胞診における塗抹法について正しいものはどれですか.
1.引きガラス法では大型細胞集塊は引き始めに集まりやすい.
2.引きガラス法は粘稠性の高い検体では角度を低くして素早く引く.
3.フィルター法では溶血操作は不要である.
4.厚く塗抹することは細胞剥離防止に有用である.
5.自動遠心塗抹法は細胞量が多い検体の標本作製に有用である.

31.
Papanicolaou 染色について正しいものはどれですか.
1.アルコール下降系列では細胞剥離が起こりにくい.
2.核の染色原理は負電荷のヘマトキシリンと正電荷の核酸との結合である.
3.塩基性色素と分子量の異なる酸性色素により細胞を染め分ける.
4.リンタングステン酸は負に荷電し, 分子量が小さい.
5.オレンジ G は分子量が小さく, 深層型扁平上皮の細胞質に好染する.

32.
Alcian blue 染色(pH2.5)で陰性を示すものとして正しいものはどれですか.
1.胃 ― 表層粘膜細胞
2.子宮 ― 頸管腺細胞
3.気道 ― 杯細胞
4.結腸 ― 杯細胞
5.臍帯 ― ワルトンゼリー

33.
免疫細胞化学染色について正しいものはどれですか.
1.内因性ペルオキシダーゼ活性阻止にはレバミゾールが用いられる.
2.ポリマー試薬を用いる場合, 内因性ビオチンの影響を考慮する.
3.赤血球はペルオキシダーゼ反応が陰性である.
4.好酸球は内因性ペルオキシダーゼ活性が高い.
5.抗原賦活化には過酸化水素加メタノールが用いられる.

34.
免疫細胞化学染色について正しいものはどれですか.
1.標識抗体法の直接法は二次抗体に直接酵素を標識する方法である.
2.剥離防止剤コーティングスライドガラスを用いると非特異反応が起こりやすい.
3.アルコール固定では内因性ペルオキシダーゼ活性の除去は不要である.
4.標識抗体法の間接法は内因性ビオチンの影響を考慮する必要はない.
5.核内抗原の検出には蛋白分解酵素処理による抗原賦活化が有効である.

35.
有機溶剤中毒予防規則について正しいものはどれですか.
1.キシレンは第 1 種有機溶剤に指定されている.
2.検査室内に作業主任者の掲示は必要ない.
3.作業環境測定結果の保存は 3 年間である.
4.キシレンは発がん性が指摘されている.
5.キシレンを取り扱う者は 6 ヶ月に 1 度, 尿中バニリルマンデル酸を測定しなければならない.

36.
顕微鏡について誤っているものはどれですか.
1.N.A.は開口数を表す.
2.コンデンサー絞りと開口絞りは同じである.
3.分解能δは数値が大きいほど分解能が高い.
4.光学顕微鏡で使用する光源の波長は 400~700nm 程度である.
5.ND フィルターは色温度を変えずに明るさを調節するフィルターである.

37.
Papanicolaou 染色について誤っているものはどれですか.
1.OG-6 染色液と EA-50 染色液にはリンタングステン酸が含まれる.
2.ビスマルクブラウンは塩基性色素である.
3.エオジン Y とライトグリーンは水に溶けやすくアルコールに溶けにくい.
4.ギル・ヘマトキシリン染色液に含まれる酸化剤はヨウ素酸ナトリウムである.
5.退行性ヘマトキシリンは進行性ヘマトキシリンに比べ pH が低い.

38.
誤っているものはどれですか.
1.穿刺吸引細胞診では陰圧をかけた状態で針を前後左右に動かして細胞を採取する.
2.胆汁や膵液は採取時から検体を冷却し, 速やかに標本作製する.
3.尿細胞診は随時尿より早朝一番尿が適している.
4.喀痰は早朝起床後, うがい又は歯磨き後に喀出した痰を採取する.
5.体腔液は可能な限り患者の体位を転換させた後に採取する.

39.35
セルブロック法について正しいものはどれですか.2つ選んでください.
1.95%エタノールで固定する.
2.クライオバイアル法では塩化カルシウム水溶液を用いる.
3.アルギン酸ナトリウム法は沈渣を固化する方法である.
4.コロジオンバック法はフィブリノゲン溶液を用いる.
5.パラフィン包埋後に薄切し, 組織標本同様に観察可能である.

40.13
正しいものはどれですか.2つ選んでください.
1.塗抹面と焦点が異なる細胞はコンタミネーションの可能性を考慮する.
2.脱水, 透徹が不充分な標本ではコーンフレーク状アーチファクトが生じる.
3.コンタミネーション防止のため体腔液や捺印標本は最後に染める方がよい.
4.液状化細胞診(LBC 法)では直接塗抹法より細胞の膨化が起こりやすい.
5.湿固定前に乾燥した標本は細胞が収縮する.

その3 体腔液・尿・その他

41.(CD)
胸水中に出現する肺小細胞癌の特徴的な細胞所見として正しいものはどれですか.
A.好中球を主体とした炎症性背景
B.偏在核
C.索状配列
D.相互封入
E.ラッセル小体(Russell body)

42.(BC)
体腔液中に出現する悪性細胞の出現パターンと疾患の組み合わせで正しいものはどれですか.
A.孤立散在性 ― 肝細胞癌
B.乳頭状集塊 ― 卵巣明細胞癌
C.ロゼット形成性細胞集塊 ― 神経芽腫
D.砂粒体を有する集塊 ― 淡明細胞型腎細胞癌
E.マリモ状集塊 ― 扁平上皮癌

43.(AE)
膠芽腫の組織像について正しいものはどれですか.
A.偽柵状壊死
B.鶏小屋の金網像
C.渦巻き状構造
D.ローゼンタール線維
E.微小血管増殖

44.(AB)
腎盂尿管膀胱病変について正しいものはどれですか.
A.尿路上皮過形成は平坦状と乳頭状に分類される.
B.反応性異型は炎症性疾患などが原因となる.
C.扁平上皮化生は尿路上皮癌に随伴しない.
D.上皮内癌(CIS)は低異型度の尿路上皮内腫瘍である.
E.扁平上皮癌と尿路上皮癌が混在する場合は扁平上皮癌と診断する.

45.(AE)
正しいものはどれですか.
A.反応性尿路上皮細胞が出現する原因として尿路結石が挙げられる.
B.反応性尿細管上皮細胞と低異型度尿路上皮癌細胞は鑑別が容易である.
C.尿中に尿路上皮細胞が出現していない場合は不適正と報告する.
D.高異型度尿路上皮癌は核中心性を示すことが多い.
E.尿路上皮内癌は非浸潤性乳頭状尿路上皮癌よりも浸潤癌に移行しやすい.

46.(DE)
腎腫瘍について正しいものはどれですか.
A.腎細胞癌は脳に転移することはまれである.
B.Bellini 管癌は低悪性度腫瘍である.
C.淡明細胞型腎細胞癌は PAX8 陰性である.
D.淡明細胞型腎細胞癌の遺伝的要因として von Hippel-Lindau 病がある.
E.オンコサイトーマは c-kit(CD117)陽性である.

47.(DE)
中枢・末梢神経腫瘍について正しいものはどれですか.
A.WHO grade 4 の腫瘍は全摘で完治する.
B.胎児性腫瘍は 1p/19q 共欠失を示す.
C.Schwann 細胞腫は大脳皮質に好発する.
D.髄膜腫は女性に多い.
E.Germinoma(胚腫)は二相性(two-cell pattern)を示す.

48.(AB)
乳房 Paget 病について正しいものはどれですか.
A.乳頭・乳輪の表皮内進展を特徴とする癌である.
B.明るい細胞質を持つ腫瘍細胞がみられる.
C.Paget 細胞にヘモジデリン顆粒がみられる.
D.細胞像は高度の重積性を示す.
E.HER2 の過剰発現が少ない.

49.(BC)
体腔液細胞診の特殊染色について誤っているものはどれですか.
A.PAS 反応では粘液を貪食した組織球と印環細胞癌の鑑別が難しい.
B.扁平上皮癌は PAS 反応陽性にならない.
C.背景が PAS 反応陽性となれば腺癌である.
D.反応性中皮細胞の細胞質は Giemsa 染色で好塩基性を示す.
E.卵巣明細胞癌はしばしば Giemsa 染色で異染性を示す.

50.(CD)
副腎腫瘍について誤っているものはどれですか.
A.褐色細胞腫はカテコールアミン産生腫瘍である.
B.褐色細胞腫は副腎髄質腫瘍である.
C.褐色細胞腫では腫瘍細胞は S100 陽性である.
D.神経芽腫は副腎皮質腫瘍である.
E.神経芽腫は 5 歳以下の小児に好発する.

51.(AB)
甲状腺悪性腫瘍について誤っているものはどれですか.
A.被包性乳頭癌はリンパ節転移が多い.
B.甲状腺のリンパ腫はマントル細胞リンパ腫が多い.
C.び慢性硬化型乳頭癌は砂粒体が多くみられる.
D.髄様癌は多稜形, 類円形, 紡錘形など多彩な形態を示す.
E.低分化癌は低分化成分が腫瘍の 50%以上を占める.

52.(CD)
泌尿生殖器疾患について誤っているものはどれですか.
A.喫煙は膀胱癌と腎盂尿管癌, 両方の危険因子である.
B.腎盂・尿管癌の術後に膀胱癌が発生(再発)する頻度は高い.
C.芳香族アミンによる 1 年程度の曝露により腎盂・尿管癌を早期に発症する.
D.尿膜管とは胎生期の膀胱側壁から臍帯につながる管のことである.
E.低異型度尿路上皮癌は多くが乳頭型である.

53.(BC)
誤っているものはどれですか.
A.MALT リンパ腫 ― 低悪性度
B.びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫 ― 低悪性度
C.バーキットリンパ腫 ― 低悪性度
D.リンパ芽球性リンパ腫 ― 高悪性度
E.慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫 ― 低悪性度

54.
乳腺腫瘍で正しいものはどれですか.
1.乳管内乳頭腫は良性腫瘍の中で最も頻度が高い.
2.筋上皮細胞の同定には p53 を用いた免疫組織化学が有用である.
3.線維腺腫は乳癌取扱い規約では上皮性腫瘍に分類される.
4.葉状腫瘍の悪性判定は間質成分の細胞密度や異型, 核分裂の数などにより判断される.
5.線維腺腫の好発年齢は 50~60 代である.

55.
多中心性キャッスルマン病でしばしば感染が確認されるものとして正しいものはどれですか.
1.サイトメガロウイルス(cytomegalovirus)
2.ヒトヘルペスウイルス 8(human herpesvirus 8)
3.EB ウイルス(Epstein-Barr virus)
4.ヒトパピローマウイルス(human papillomavirus)
5.ヒト T 細胞白血病ウイルス(human T-cell Leukemia virus)

56.
体腔液中に出現する特徴的な細胞像と疾患の組み合わせで正しいものはどれですか.
1.オレンジ G 好性異型細胞 ― 中皮腫
2.細胞質内小腺腔 ― 浸潤性膵管癌
3.偽線毛 ― 卵巣明細胞癌
4.骨髄巨核球 ― 急性骨髄性白血病
5.膠原線維状球状物(collagenous stroma) ― 肝細胞癌

57.
骨軟部腫瘍について誤っているものはどれですか.
1.脊索腫では背景に粘液性物質がみられる.
2.骨巨細胞腫では数 10 個~100 個以上の核を含む多核巨細胞が特徴的である.
3.明細胞肉腫では HMB45 や Melan A が高率に陽性である.
4.Ewing 肉腫では PAX3/7-FOXO1 融合遺伝子が高頻度で認められる.
5.胞巣状軟部肉腫では ASPL-TFE3 融合遺伝子が高頻度で認められる.

58.
皮膚病変について誤っているものはどれですか.
1.メルケル細胞癌は CK20 陽性である.
2.隆起性皮膚線維肉腫は花むしろ構造を示す.
3.乳房外 Paget 病の細胞は PAS 反応陽性である.
4.悪性黒色腫は細胞質内に Apitz 小体を認める.
5.ヘルペスウイルス感染症は Tzanck 試験で多核細胞を認める.

59.14
円形ないし卵円形核を特徴とする腫瘍として正しいものはどれですか. 2つ選んでください.
1.ラブドイド腫瘍
2.類上皮肉腫
3.平滑筋肉腫
4.滑膜肉腫
5.粘液線維肉腫

60.34
形質細胞腫瘍でみられるものとして正しいものはどれですか. 2つ選んでください.
1.デーレ小体 (Döhle body)
2.アウエル小体 (Auer body)
3.ラッセル小体 (Russell body)
4.ダッチャー小体 (Dutcher body)
5.シャウマン小体 (Schauwann body)

その4 呼吸器

61.(AE)
線毛円柱上皮からなる部位として正しいものはどれですか.
A.副鼻腔
B.鼻前庭
C.声帯
D.中咽頭
E.気管

62.(BC)
肺胞上皮細胞について正しいものはどれですか.
A.Ⅰ型肺胞上皮細胞は多数の層板小体(Lamellar body)をもつ.
B.層板小体はズダン染色, PAS 反応いずれも陽性になる.
C.Ⅱ型肺胞上皮細胞は細胞表面に少数の微絨毛をもつ.
D.Ⅱ型肺胞上皮細胞は surfactant apoprotein A 抗体陰性である
E.肺胞においてⅡ型肺胞上皮が占める表面積は, Ⅰ型肺胞上皮と比較して大きい.

63.(BC)
肺癌について正しいものはどれですか.
A.腺癌発症と喫煙は関連がない.
B.2019 年度の日本人の癌罹患数第 2 位は肺癌である.
C.受動喫煙により肺癌の発症リスクは高まる.
D.肺癌の 5 年生存率は腎癌と比較して良好である.
E.日本人の部位別癌死亡者数は大腸, 胃に次いで肺が多い.

64.(CD)
カルチノイド腫瘍について正しいものはどれですか.
A.核分裂像は呈さない.
B.組織学的に定型, 非定型がある.
C.細胞質にメラニンを含んでいる場合がある.
D.紡錘状細胞は特に末梢発生病変にみられる.
E.腫瘍径が 1 ㎝以下であればテューモレットである.

65.(AB)
気管支ではみられるが, 呼吸細気管支ではみられない細胞として正しいものはどれですか.
A.杯細胞
B.線毛上皮細胞
C.肺胞上皮細胞
D.Club 細胞
E.クルチッキー細胞

66.(AE)
次の中で誤っているものはどれですか.
A.バーベック顆粒 ― 悪性中皮腫
B.シャルコー・ライデン結晶 ― 肺吸虫
C.クルシュマン螺旋体 ― 気管支喘息
D.石灰化小体 ― 乳頭型腺癌
E.アルタネリア ― 放線菌症

67.(DE)
次の組み合わせのうち誤っているものはどれですか.
A.泡沫状の球状集塊 ― Pneumocystis jirovecii
B.莢膜を有するコンタクトレンズ状胞子 ― Cryptococcus
C.フィラメント状菌糸の放射状配列 ― Nocardia
D.隔壁を有する Y 字状の菌糸 ― Mucor
E.隔壁のないワカメ様菌糸 ― Aspergillus

68.(AE)
次の肺がん検診判定区分と細胞所見の組み合わせで誤っているものはどれですか.
A.A ― 正常上皮細胞のみ
B.B ― 線毛円柱上皮細胞
C.C ― 中等度異型扁平上皮細胞
D.D ― 高度異型扁平上皮細胞
E.E ― 悪性腫瘍細胞の疑われる細胞

69.(AE)
呼吸器の細胞採取法について誤っているものはどれですか.
A.気管支洗浄法は直接採取法である.
B.蓄痰法の原法はサコマノ法である.
C.蓄痰法は連続 3 日間の痰を用いる.
D.経皮的採取法は肺末梢病変に用いられる.
E.気管支鏡下吸引細胞診は気管支以外の病変には行わない.

70.(CD)
置換型肺腺癌の新鮮細胞の所見で誤っているものはどれですか.
A.平面的な配列を示す.
B.核クロマチンは細かく均等に分布する.
C.明瞭な核小体が認められる.
D.核内封入体を認めない.
E.細胞質内に粘液を認めない.

71.(AB)
非角化型扁平上皮癌について誤っているものはどれですか.
A.細胞相互封入像は認めない.
B.核小体はあっても目立たない.
C.大細胞神経内分泌癌と比較して細胞接着性が強い.
D.形態学的に尿路上皮癌と類似の形態を示す場合がある.
E.類基底細胞成分が 50%を超えるものは類基底細胞型扁平上皮癌と分類される.

72.(DE)
喀痰中にみられる小細胞癌の細胞像について誤っているものはどれですか.
A.壊死性背景
B.小型で裸核状の腫瘍細胞
C.腫瘍細胞が粘液に沿って並ぶ
D.クロマチンは淡明な細顆粒状を示す
E.対細胞はまれである

73.
肺結節の穿刺吸引細胞診で酵母様真菌が認められた.ムチカルミン染色で菌体の周囲に透明なゾーンが認められる.
正しいのはどれですか.
1.Aspergillus
2.Candida
3.Cryptococcus
4.Mucor
5.Pneumocystis jirovecii

74.
腸型腺癌と診断するうえで, 大腸癌の肺転移を鑑別するための最も有用な免疫組織化学的マーカーとして正しいものはどれですか.
1.CK7
2.CK20
3.CDX2
4.MUC2
5.TTF-1

75.
アレルギー性の肺疾患と関係のないものとして正しいものはどれですか.
1.好酸球
2.粘液栓
3.クレオラ小体
4.シャルコー・ライデン結晶
5.ヘモジデリン

76.
誤っているものはどれですか.
1.上気道は鼻腔, 咽頭, 喉頭を含む.
2.気管分岐部の高さで気管は食道の前方に在る.
3.喉頭蓋は吸気時に喉頭口を塞ぐ.
4.肺内では気管支と肺動脈は伴走している.
5.呼吸運動の中枢は延髄にある.

77.
高度異型扁平上皮細胞の細胞像について誤っているものはどれですか.
1.核縁は不整である.
2.細胞質は光輝性を呈する.
3.相互封入像をときに認める.
4.核の大小不同が目立つ.
5.クロマチン分布が均等である.

78.
腫瘍と好発部位の組み合わせとして誤っているものはどれですか.
1.胸腺腫 ― 前縦隔
2.甲状腺腫 ― 上縦隔
3.悪性リンパ腫 ― 中縦隔
4.神経鞘腫 ― 後縦隔
5.奇形腫 ― 上縦隔

79.15
扁平上皮化生細胞について正しいものはどれですか.2つ選んでください.
1.N/C 比は低い.
2.立体的に出現する.
3.核は小型で偏在性である.
4.最表層の細胞が扁平化を示す.
5.細胞質はオレンジ G 好性である.

80.13
扁平上皮癌の免疫組織化学的マーカーとして正しいものはどれですか. 2つ選んでください.
1.p40
2.p53
3.CK5/6
4.TTF-1
5.Napsin A

その5 消化器

81.(AB)
多形腺腫の細胞像について正しいものはどれですか.
A.軟骨様成分がみられる.
B.形質細胞様細胞が出現する.
C.チモーゲン顆粒がみられる.
D.細胞質内に大小の空胞所見がみられる.
E.Giemsa 染色で異染性を示す粘液球がみられる.

82.(CD)
免疫組織化学的マーカーと疾患の組合せについて正しいものはどれですか.
A.S100 蛋白 ― 平滑筋腫
B.Desmin ― 印環細胞癌
C.CK20 ― 大腸腺癌
D.β-catenin ― デスモイド腫瘍
E.CD68 ― 神経内分泌腫瘍

83.(DE)
肝疾患について正しいものはどれですか.
A.肝細胞腺腫は男性に多い.
B.高分化型肝細胞癌は脂肪化を伴わない.
C.中分化型肝細胞癌は粘液産生を伴う.
D.肝細胞癌は異形成から多段階発癌がみられる.
E.原発性硬化性胆管炎は潰瘍性大腸炎を合併しやすい.

84.(CD)
女性に好発する膵臓腫瘍として正しいものはどれですか.
A.腺房細胞癌
B.浸潤性膵管癌
C.粘液性嚢胞腫瘍
D.充実性偽乳頭状腫瘍(Solid-pseudopapillary neoplasm)
E.膵管内乳頭粘液性腫瘍 (Intraductal papillary mucinous neoplasm)

85.(BC)
唾液腺腫瘍について誤っているものはどれですか.
A.粘表皮癌は中間細胞を伴う.
B.腺様嚢胞癌は神経周囲侵襲がまれである.
C.ワルチン腫瘍は唾液腺良性腫瘍の中で最も発生頻度が高い.
D.唾液腺導管癌はアンドロゲン・レセプター染色が高率に陽性となる.
E.唾液腺細胞診ミラノシステムは 6 つのカテゴリーからなる.

86.
口腔扁平上皮癌の細胞像について正しいものはどれですか.
1.多核巨細胞が出現する.
2.無核上皮は出現しない.
3.深層型異型細胞が主体である.
4.角化細胞の輝度は中等度以下である.
5.結合性の強い大小の集塊が出現する.

87.
正しいものはどれですか.
1.食道癌の好発部位は上部食道である.
2.消化管悪性黒色腫は回盲部に好発する.
3.胃癌腹腔洗浄細胞診で悪性疑いの場合は CY0 と判定する.
4.胃 MALT リンパ腫は Helicobacter pylori 感染と関係がない.
5.消化管神経内分泌腫瘍は上行結腸に好発する.

88.
正しいものはどれですか.
1.胆嚢癌は男性に多い.
2.総胆管には粘膜筋板がある.
3.胆管内乳頭状腫瘍は卵巣様間質を有する.
4.膵・胆管合流異常は胆道癌のリスクファクターである.
5.貯留胆汁細胞診検体では, 胆管癌に比べ胆嚢癌の方が細胞出現数が多い.

89.
超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診(EUS-FNAC)について正しいものはどれですか.
1.腹膜播種の危険性はない.
2.迅速細胞診では確定診断が求められる.
3.本邦では嚢胞性膵腫瘍に対し積極的に行われている.
4.迅速オンサイト細胞診(Rapid on-site evaluation: ROSE)では Giemsa 染色は適さない.
5.迅速オンサイト細胞診では標本固定が重要である.

90.
膵管内乳頭粘液性腫瘍 (Intraductal papillary mucinous neoplasm), 軽度異型の細胞像で正しいものはどれですか.
1.核形不整
2.壊死性背景
3.不規則重積性
4.豊富な背景粘液
5.集塊結合性の低下

91.
口腔病変について誤っているものはどれですか.
1.舌癌は男性に多い.
2.舌癌は舌縁部に好発する.
3.扁平上皮癌は血行性転移をしやすい.
4.尋常性天疱瘡では上皮内水疱がみられる.
5.扁平上皮癌のリスクファクターに慢性刺激がある.

92.
ワルチン腫瘍の細胞像について誤っているものはどれですか.
1.上皮細胞集塊内に肥満細胞は混在しない.
2.好酸性細胞の細胞質は顆粒状である.
3.嚢胞内容液中には類でんぷん小体が含まれる.
4.背景に幼若リンパ球が混在する.
5.軽度の核異型を伴う化生性扁平上皮細胞がみられる.

93.
消化管間質腫瘍(GIST)の細胞像について誤っているものはどれですか.
1.シート状や束状で出現する.
2.核は長楕円形~類円形を示す.
3.背景に炎症細胞や壊死は少ない.
4.核にねじれや切れ込みはみられない.
5.細胞質はライトグリーン淡染性である.

94.
高分化型肝細胞癌の細胞像について誤っているものはどれですか.
1.N/C 比が高い.
2.核異型に乏しい.
3.核小体が明瞭である.
4.細胞境界は不明瞭である.
5.好酸性顆粒状細胞質を有している.

95.
胆汁細胞診で悪性の判定に有用な所見として誤っているものはどれですか.
1.核の配列不整
2.不規則な重積
3.集塊辺縁の凹凸不整
4.クロマチンの不均等分布
5.集塊辺縁の周囲に細胞質がみられる

96.
膵疾患と免疫組織化学的マーカーの組合せについて誤っているものはどれですか.
1.自己免疫性膵炎 ― IgG4
2.腺房細胞癌 ― トリプシン
3.神経内分泌腫瘍 ― シナプトフィジン
4.充実性偽乳頭状腫瘍(Solid-pseudopapillary neoplasm) ― Bcl-10
5.膵胆道型膵管内乳頭粘液性腫瘍 (Intraductal papillary mucinous neoplasm) ― MUC1

97.
浸潤性膵管癌の細胞像について誤っているものはどれですか.
1.ロゼット様配列
2.明瞭な核小体
3.核の重積性
4.粗造核クロマチン
5.細胞質辺縁から核突出

98.
膵充実性偽乳頭状腫瘍(Solid-pseudopapillary neoplasm)の細胞像について誤っているものはどれですか.
1.核溝
2.泡沫細胞
3.偽乳頭状構築
4.ごま塩状核クロマチン
5.硝子球(hyaline globule)

99.13
筋上皮細胞への分化を特徴とする唾液腺腫瘍として正しいものはどれですか.2 つ選んでください.
1.多形腺腫
2.粘表皮癌
3.腺様嚢胞癌
4.ワルチン腫瘍
5.乳腺相似分泌癌(分泌癌)

100.45
食道について正しいものはどれですか.2 つ選んでください.
1.食道壁は漿膜を持つ.
2.逆流性食道炎は中部食道に好発する.
3.食道の全長は約 50cm である.
4.食道には 3 つの生理的狭窄部位が存在する.
5.カンジダ性食道炎は感染性食道炎の中で最も多い.

その6 婦人科

101.(AB)
コルポスコピーについて正しいものはどれですか.
A.生検部位の決定に寄与する.
B.移行帯の位置は年齢により変化する.
C.移行帯は移行上皮に覆われる.
D.移行帯には腺開口は認めない.
E.3%塩酸加工下で観察する.

102.(CD)
子宮内膜増殖症のリスクが低い病変として正しいものはどれですか.
A.成人型顆粒膜細胞腫
B.莢膜細胞腫
C.卵巣甲状腺腫
D.セルトリ・間質細胞腫瘍
E.多嚢胞性卵巣症候群

103.(BC)
ホルモンとその主な分泌臓器の組み合わせとして正しいものはどれですか.
A.ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH) ― 下垂体前葉
B.黄体化ホルモン(LH) ― 下垂体前葉
C.エストロゲン ― 卵巣
D.卵胞刺激ホルモン(FSH) ― 卵巣
E.オキシトシン ― 乳腺

104.(AE)
細胞成熟度指数が 0/10/90 で考えられる疾患, 病態として正しいものはどれですか.
A.顆粒膜細胞腫
B.高プロラクチン血症
C.萎縮性腟炎
D.Turner 症候群
E.流産

105.(AE)
卵巣腫瘍について正しいものはどれですか.
A.癌腫のうち最も頻度が高いのは漿液性癌である.
B.胚細胞腫瘍は 40~50 代での発症が最も多い.
C.成熟奇形腫の悪性転化は若年者に多い.
D.性索間質性腫瘍は卵巣悪性腫瘍全体の約 10%を占める.
E.上皮性境界悪性腫瘍のうち最も頻度が高いのは粘液性である.

106.(DE)
卵巣腫瘍の細胞診所見について正しい組み合わせはどれですか.
A.粘液性癌 ― hobnail cell
B.類内膜癌 ― psammoma body
C.ディスジャーミノーマ ― Call-Exner body
D.卵黄嚢腫瘍 ― Schiller-Duval body
E.ライディッヒ細胞腫 ― Reinke crystal

107.(AE)
腫瘍マーカーについて正しい組み合わせはどれですか.
A.卵黄嚢腫瘍 ― AFP
B.転移性卵巣粘液性癌 ― LDH
C.卵巣漿液性癌 ― CEA
D.ディスジャーミノーマ ― CA125
E.絨毛癌 ― β-hCG

108.(CD)
治療に GnRH (ゴナドトロピン放出ホルモン) アゴニスト(作動薬)を使う疾患として正しいものはどれですか.
A.子宮頸癌
B.子宮内膜癌
C.子宮平滑筋腫
D.子宮内膜症
E.卵巣癌

109.(AE)
部分胞状奇胎と全胞状奇胎の鑑別に有用な所見として誤っているものはどれですか.
A.中間型栄養膜細胞における p57KIP2 の染色性
B.絨毛毛細血管内の有核赤血球の有無
C.正常絨毛の有無
D.核型
E.子宮壁内への浸潤の有無

110.(AE)
子宮頸部の上皮内癌について誤っているものはどれですか.
A.壊死性背景である.
B.腫瘍細胞は比較的均一である.
C.90%以上で高リスクヒトパピローマウイルス(human papillomavirus)陽性である.
D.核は類円形で緊満感を示す.
E.N/C 比は 60%である.

111.(BC)
組み合わせで誤っているものはどれですか.
A.腟 ― 重層扁平上皮
B.子宮腟部 ― 線毛円柱上皮
C.子宮内頸部 ― 移行上皮
D.子宮内膜 ― 円柱上皮
E.卵巣表面 ― 中皮

112.
子宮頸部腺系病変について正しいものはどれですか.
1.Lobular endocervical glandular hyperplasia (LEGH) はヒトパピローマウイルス(human papillomavirus)に関連する.
2.微小腺管過形成は上皮内腺癌の前駆病変である.
3.Stratified mucin-producing intraepithelial lesion (SMILE) は上皮内腺癌である.
4.腺癌の中では漿液性癌の頻度が最も高い.
5.胃型腺癌はヒトパピローマウイルス(human papillomavirus)に関連する.

113.
ベセスダ分類に関して正しいものはどれですか.
1.直接塗抹標本で扁平上皮細胞が 8000 個以下の場合, 標本不適と判定する.
2.ASC-US は全報告の 10%以下であることが期待される.
3.ASC-H の場合, ヒトパピローマウイルス(human papillomavirus)検査または 6 ヶ月以内の細胞診検査が望ましい.
4.CIN2 は LSIL に含まれる.
5.上皮内癌は SCC に含まれる.

114.
組み合わせで誤っているものはどれですか.
1.ヒトパピローマウイルス(human papillomavirus) ― クルーセル
2.Candida ―- 仮性菌糸
3.ヘルペスウイルス(herpes virus) ― 核内封入体
4.Trichomonas ― キャノンボール
5.Chlamydia Trachomatis ― 星雲状封入体

115.
単純ヘルペスウイルスについて誤っているものはどれですか.
1.1型は口唇・口腔・咽頭・眼にみられる.
2.2型は性器・肛門周辺・下肢にみられる.
3.細胞診では多核細胞がみられる.
4.細胞診では核周囲明庭がみられる.
5.水疱やびらん, 潰瘍などの皮膚症状を繰り返す.

116.
I 型子宮体癌の危険因子で誤っているものはどれですか.
1.肥満
2.大腸癌の家族歴
3.糖尿病
4.黄体ホルモンの内服
5.タモキシフェン内服

117.
卵巣成熟奇形腫について誤っているものはどれですか.
1.胚細胞腫瘍である.
2.多くは左右両側発生である.
3.外胚葉だけでなく, 中胚葉や内胚葉由来の成分も認める.
4.合併症の 1 つに脳炎がある.
5.悪性転化の組織型は扁平上皮癌が多い.

118.
外陰と腟の腫瘍について誤っているものはどれですか.
1.腟悪性黒色腫は予後が悪い.
2.外陰癌では扁平上皮癌が最も頻度が高い.
3.腟癌は若年者に発生することが多い.
4.外陰パジェット病の標準治療は局所切除術である.
5.腟上皮内腫瘍は子宮頸部上皮内腫瘍と比較して発生頻度が低い.

119.23
子宮内膜の生理的変化について正しいものはどれですか.2つ選んでください.
1.増殖期初期 ― 核上空胞
2.増殖期中期 ― 核分裂像
3.分泌期初期 ― 核下空胞
4.分泌期中期 ― 偽脱落膜反応
5.分泌期後期 ― 核の偽重層

120.14
妊娠時にみられる細胞像について正しいものはどれですか.2つ選んでください.
1.初期から中期には舟状細胞が増加する.
2.脱落膜細胞は胎児から脱落した細胞である.
3.アリアス・ステラ反応は異所性妊娠ではみられない.
4.産褥期の腟上皮は萎縮像を示す.
5.産褥期には細胞成熟度指数は右方移動を示す.

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