検査技師・細胞検査士のどっとゼブラです。
今回は疾患とそれに関連する染色をまとめました。
それぞれの繋がりを理解して点数を取ろう!
- 国家試験を確実に合格したい人
- 模試でも点を取りたい人
- 病理の点数を上げたい人
- 疾患と染色の関連性が分からない人
※疾患と染色は少しずつ増やしていきます。
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心筋梗塞×膠原線維染色
心筋梗塞と膠原線維の染色は必ず覚えたい。
まずは心筋梗塞の概要を理解した後に膠原線維染色を理解しよう。
心筋梗塞とは
心筋梗塞は虚血性心疾患の一つ。
虚血性心疾患とは
何らかの原因で血管の狭窄・閉塞が生じ、酸素が供給されない疾患。狭心症と心筋梗塞に大別される
狭心症と心筋梗塞の違い
狭心症:血流が悪くなった状態。組織のは無いかあっても軽度。
心筋梗塞:血流が止まった状態。組織の傷害が起きる。
この心筋梗塞は次のような経過をたどる。
- 血流が止まる
- 組織が壊死する
- 壊死部分が線維化(瘢痕化)する
こうして増加した線維を染めることができる。
この線維は膠原線維が豊富で膠原線維の染色が有効。
左心不全×ベルリン青
左心不全が起きると肺がうっ血する。
うっ血すると水分や赤血球が血管外へ出る。
赤血球は鉄を含み、その赤血球をマクロファージが食べる。
その鉄を含むマクロファージが心臓病細胞。
この赤血球の鉄を鉄染色で染める。
粥状硬化症×脂肪染色
粥状硬化症が聞きなれない人が多い。
重要な疾患なため、必ず押さえておこう。
粥状硬化症とは
脂肪沈着を伴った血管内膜の肥厚がみられる疾患。
脂肪を取り込んだマクロファージの沈着によって内膜が肥厚する。
沈着した脂肪を脂肪染色で染めることができる。
アミロイド変性×アミロイド染色
アミロイドの疾患自体の出題は少ないが、アミロイドの染色は出題される。
またアミロイド染色には特徴があるため画像を出されても対応できるようにしておこう。
アミロイドとは
アミロイドは線維状の異常な蛋白。
これが様々な臓器に沈着すると臓器に障害が起きる。
これをアミロイドーシスと呼ぶ。
- ALアミロイドーシス
- AHアミロイドーシス
- AAアミロイドーシス
- アルツハイマー病
- クロイツフェルト・ヤコブ病
- 心房性アミロイドーシス
- 角膜アミロイドーシス
など
アミロイド染色
アミロイドはHE染色でエオジンに染まるが分かりにくい。
そのためアミロイドの染色をして確実に証明を行う。
アミロイドは偏光性、複屈折性を持つ。
染色と共にその特性が利用される。
偏光性、複屈折性とは
光の当て方を変えることで異なる色調を示すこと。
偏光顕微鏡などを使うと確認できる。
偏光顕微鏡でアミロイドは緑色蛍光を示す。
左は普通に観察、 右は偏光顕微鏡で観察
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