MT・CTのどっとゼブラです。
今回は頻度が高い染色の一つである マッソン・トリクローム 染色。
必ずAZANとの違いは必ずおさえておこう!
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マッソン・トリクローム 染色 のポイント
マッソン・トリクローム 染色 は以下の2点を覚えましょう。
- 使われている試薬
- AZAN染色との鑑別点
原理はAZAN染色と同様なので覚えて無い人は一度下の記事を確認してください。
マッソン・トリクローム 染色 の全体像
染色は全体の流れを何となく把握すると理解しやすくなります。
サラッと見ておきましょう。
- 脱パラ・脱キシ・親水
- 10%重クロム酸K・10%トリクロロ酢酸の等量混合液
(媒染) - ワイゲルトの鉄ヘマトキシリン
(核染色) - 必要に応じて塩酸アルコール
(分別) - 2.5%リンタングステン酸・リンモリブデン酸の等量混合液
(媒染) - オレンジG液
(染色) - 酢酸水
(洗浄) - ポンソー・キシリジン/酸フクシン/アゾフロキシン混合液
(染色) - 酢酸水
(洗浄) - 2.5%リンタングステン酸
(媒染) - アニリン青
(染色) - 酢酸水
(洗浄) - 脱水・透徹・封入
マッソン・トリクローム 染色 の試薬
マッソン・トリクローム 染色 で覚えた試薬は大きく2種類。
- 媒染剤
- 色素
媒染剤
媒染剤とは染色性を安定させる物質。
マッソン・トリクローム 染色 の媒染剤は3種類。
- 10%重クロム酸K・10%トリクロロ酢酸の等量混合液
- 2.5%リンタングステン酸・リンモリブデン酸の等量混合液
- 2.5%リンタングステン酸
この3つを何となく覚えておきましょう。
色素
色素とは細胞に色を付けるもの。
それぞれ何を何色に染めるか覚えよう。
- オレンジG
↓
赤血球
(オレンジ) - ポンソー・キシリジン/酸フクシン/アゾフロキシン混合液
↓
細胞質、筋線維、線維素、免疫複合体、細胞内好酸性顆粒
(赤) - アニリン青
↓
膠原線維、糸球体基底膜、細網線維、粘液、細胞内好塩基性顆粒
(青)
赤線部分は何で染まるか最低限覚えよう。
2の中に酸フクシンが含まれる点も注意。
AZAN染色との鑑別点
この染色はAZANと染色結果がよく似ています。
そのためどちらかを問う問題をよく出してきます。
2つを比較して鑑別点を理解しましょう。
最大の鑑別ポイントは【核】です。
教科書的には
- マッソン・トリクローム 染色は鉄ヘマトキシリンで黒
- AZAN染色はアゾカルミンGで赤
となっています。
しかし マッソン・トリクローム 染色は黒というより暗紫色に見えるものが多いです。
黒っぽいと覚えておきましょう。
次に拡大した画像も見てみましょう。
拡大してもやはり核が黒には見えませんね。
ここまで拡大して出題されることはほぼありません。
その時核の色が判別しづらい時があります。
その場合は全体の色で判断しましょう。
全体の色の判断方法はコチラ
- 全体的に暗い(青が強い)場合は マッソン・トリクローム 染色
- 全体的に明るい(赤が強い)場合はAZAN染色
出題される組織
マッソン・トリクローム 染色が画像で出題されるのは以下の3つです。
- 腎臓
- 肝臓
- 心臓
これはAZAN染色と同じです。
上の3臓器が問題文 or 画像でみられ、青色があればAZAN染色か マッソン・トリクローム 染色を考えよう。
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