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核酸の染色【 フォイルゲン反応 】【 メチルグリーン・ピロニン 】

フォイルゲン & メチルグリーン・ピロニン
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MT・CTのどっとゼブラです。
今回は フォイルゲン反応 と メチルグリーン・ピロニン について。
少ないけど必要なポイントがあるからおさえよう!

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核酸の染色の種類

覚えるべき核酸の染色は多くないです。

  1. フォイルゲン反応
  2. メチルグリーン・ピロニン染色
  3. ヘマトキシリン

3のヘマトキシリンは個別に詳しく説明したいのでここでは1と2を解説します。

フォイルゲン 反応

この染色のポイントは3つです。

  1. DNAを染色し、DNA量を定量できる
  2. PASと似た原理
  3. シッフ試薬を使う

フォイルゲン 反応の全体像

染色は全体の流れを何となく把握すると理解しやすくなります。
サラッとでも見ておきましょう。
(水洗は省略)

  1. 脱パラ・脱キシ・親水
  2. 1N(1M)塩酸:60℃加温
    (加水分解)
  3. 1N塩酸
    (洗浄)
  4. シッフ試薬
    (呈色)
  5. 亜硫酸水
    (洗浄)
  6. 脱水・透徹・封入

フォイルゲン 反応はDNAを染色する

フォイルゲン反応はDNAつまり核を染めます

フォイルゲン 反応

さらにこの染色の利点は染色強度がDNA量と比例することです。
つまりDNA量を色で定量できます。

フォイルゲン 反応

フォイルゲン 反応の原理

原理はPAS反応の流れとよく似ています。

このようにPAS染色と似た原理の染色は過去にも出題されているので必ず覚えておきましょう。

  1. PAS染色
    過ヨウ素酸で酸化

    アルデヒド基が出現

    シッフ試薬で呈色
    PAS染色の詳細はこちら
  2. PAM染色
    過ヨウ素酸で酸化

    アルデヒド基が出現

    メセナミン銀液で呈色
    PAM染色の詳細はこちら
  3. Grocottグロコット染色
    クロム酸で酸化

    アルデヒド基が出現

    メセナミン銀液で呈色
  4. Gridleyグリドリー染色
    クロム酸で酸化

    アルデヒド基が出現

    シッフ試薬で呈色
  5. Feulgenフォイルゲン反応
    1N塩酸で加水分解

    アルデヒド基が出現

    シッフ試薬で呈色

シッフ試薬の組成も合わせて思い出しておきましょう。

シッフ試薬の組成

①塩基性フクシン
②塩酸
③亜硫酸水素ナトリウム
(重亜硫酸ナトリウム)

メチルグリーン・ピロニン 染色

この染色のポイントは3つです。

  1. 形質細胞の検出に有効
  2. メチルグリーンでDNAを青に染める
  3. ピロニンでRNAを赤く染める

メチルグリーン・ピロニンの全体像

染色は全体の流れを何となく把握すると理解しやすくなります。
サラッとでも見ておきましょう。
(水洗は省略)

  1. 脱パラ・脱キシ・親水
  2. メチルグリーン・ピロニン液
    (染色)
  3. n-ブタノール
    (分別)
  4. n-ブタノール・キシレン等量混合液
    (洗浄)
  5. 脱水・透徹・封入

この染色の工程で特に覚える所はありません。

メチルグリーン・ピロニン は形質細胞の検出に有効

形質細胞は抗体を作るB細胞性リンパ球です。

メチルグリーン・ピロニン

何故形質細胞に有効な染色なのかというと
形質細胞の細胞質はRNAが豊富だからです。

核はDNAが豊富です。

メチルグリーン・ピロニン

DNAが青く、細胞質が赤く染まる

形質細胞の・・・
核(DNA)をメチルグリーンで青く染める。
細胞質をピロニンで赤く染める。

多発性骨髄腫に有効

形質細胞が腫瘍化した多発性骨髄腫(形質細胞腫)で染めると分かりやすくなります。

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