MT・CTのどっとゼブラです。
今回は グロコット 染色について。
染色と疾患の組み合わせ、銀液、画像問題でもよく出るので要チェック!
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グロコット 染色のポイント
グロコット 染色のポイントは4つです。
- 原理
- クロム酸とメセナミン銀を使用する
- 真菌が黒く染まる
- 放線菌、ノカルジア、ムコール、イロヴェチにも有効
グロコット 染色の全体像
染色は全体の流れを何となく把握すると理解しやすくなります。
特にこの染色は原理も大事なので確認してみてください。
※水洗は省略
- 脱パラ・脱キシ・親水
- クロム酸
(酸化)
真菌細胞壁にある多糖類(キチン)のヒドロキシ基を酸化してアルデヒド基にする - 亜硫酸水素ナトリウム水溶液
(還元) - メセナミン銀液
(反応)
生じたアルデヒド基に反応して黒に染める - 塩化金水溶液
(置換)
銀粒子を金粒子に置換して染色結果を安定させる - チオ硫酸ナトリウム水溶液
(定着)
染色結果を安定させる - ライト緑液
(染色)
背景を緑に染める - 脱水・透徹・封入
グロコット 染色の原理
糖をクロム酸で酸化してメセナミン銀を反応させます。
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この結果、真菌は黒く染まります。
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銀液を使う染色はすべて対象が黒に染まります。
メセナミン銀を使う染色は2つだけです。
覚えにくい人は次のゴロで覚えましょう。
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\その他のイラスト付きゴロ100個はこちら/
メセナミン銀という銀は存在しません。
硝酸銀から作るということもあわせて知っておきましょう。
\硝酸銀液の組成/
- 硝酸銀水溶液
- メセナミン水溶液
- ホウ砂
- 蒸留水
【硝酸銀を使う染色を選べ】で答えになる可能性があることを知っておきましょう。
他に真菌を染める染色
真菌が染まる染色は5つあります。
- グロコット染色
- PAS反応
- グリドリー染色
- ムチカルミン染色
- グラム染色
\イラスト付きゴロで覚えたい人はこちら/
1のグロコット染色はあらゆる真菌を染められる染色です。
2と3は放線菌、ノカルジア、ムコール、イロヴェチの染色性が弱いと言われます。
4は真菌の中でもクリプトコッカスを染めます。
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