MT・CTのどっとゼブラです。
今回は髄鞘とニッスル小体を染める Klüver-Barrera 染色について。
3つのポイントをおさえて国試に挑もう!
\病理の国試対策本が出ました!/
Klüver-Barreraクリューバーバレラ 染色のポイント
Klüver-Barrera 染色のポイントは3つです。
- 切片の厚さ
- 色素と温度
- 何を染めるか
一つずつ確認してみましょう。
Klüver-Barreraクリューバーバレラ 染色の全体像
染色は全体の流れを何となく把握すると理解しやすくなります。
神経系の染色は加温するなど工程も大事です。
サラッと見ておきましょう。
- 切片を厚めに切る
(5~10µm) - 脱パラ・脱キシ
- ルクソール・ファスト青【56℃加温】
- 95%エタノール
(洗浄) - 0.05%炭酸リチウム
(分別) - 70%エタノール
(分別) - 蒸留水
(分別停止) - 0.1%クレシル紫【37℃加温】
(染色) - 95%エタノール
(分別) - 脱水・透徹・封入
このようにこの染色にはクレシル紫が含まれます。
クレシル紫染色についても合わせて確認しておきましょう。
Klüver-Barreraクリューバーバレラ 染色の切片の厚さ
通常の切片は3~4µmです。
しかし Klüver-Barrera 染色は5~10µmで厚めです。
【神経系の染色は厚めに切る】と覚えておきましょう。
Klüver-Barreraクリューバーバレラ 染色の色素と温度
2種類の色素を覚えましょう。
- ルクソール・ファスト青
(56℃) - クレシル紫
(37℃)
クレシル紫単体の時は60℃と書かれていますが、気にしなくていいです。
覚える点は色素名と加温することです。
Klüver-Barreraクリューバーバレラ 染色で何を染めるか
この染色では2つを染め出します。
- 髄鞘、赤血球
(ルクソール・ファスト青) - ニッスル小体(pHによっては神経細胞、神経膠細胞)
(クレシル紫)
どの色素で染めているかも覚えましょう。
この染色で何が分かるか
Klüver-Barrera 染色で脱髄性疾患が分かります。
脱髄性疾患とは多発性硬化症やギランバレー症候群のことです。
これらの疾患では以下のような現象が起きます。
このように脱髄(髄鞘の崩壊)が起きると神経伝達が障害されます。
これが脱髄性疾患です。
過去に出た問題を確認
66AM46
小脳のKlüver-Barrera染色標本を次に示す。矢印で示すのはどれか。
- 砂粒体
- Nissl小体
- Russel小体
- Mallory小体
- アミロイド小体
【2】
コメント