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【ホルツァー染色&カハール染色】どの色素で何を染めるか完全理解!主な目的と銀液も解説

ホルツァー染色とカハール染色のサムネ
どっとぜぶら
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ホルツァー(Holzer)染色とカハール(Cajal)染色はどちらも神経系の染色で主に星状膠細胞を染めます。

ホルツァー染色は神経膠細胞の特に星状膠細胞の突起やグリア線維の観察に用いられます。
カハール染色も星状膠細胞を染めますが、こちらはアンモニア銀液で黒く染めるのが特徴です。

その他試験に重要な点がいくつかあります。
全てまとめたのでぜひ試験対策の勉強に活用してください。

ホルツァー染色とカハール染色の比較
項目ホルツァーカハール
主な対象星状膠細胞の突起
(グリア線維)
星状膠細胞
主な色素・試薬クリスタル紫アンモニア銀
切片厚め
パラフィン切片
凍結切片
セロイジン切片
厚め
凍結切片
加温不要必要

この記事の著者

どっとぜぶら
どっとぜぶら
細胞検査士
臨床検査技師
医学博士
Profile
・細胞検査士試験 1発合格
・12月からの勉強でMT国試150点

少しでも多くのMT, CT学習者の役に立ちたいと思いSNSなどで情報発信中。
テーマは【勉強ができない人はいない。やり方次第で誰でもできる!】
細胞診過去問解説集や病理の国試解説集を出しました。

ホルツァー染色

ホルツァー(Holzer)染色は神経膠細胞の中でも星状膠細胞の突起(線維)を染め、その増性などを確認します。

星状膠細胞は脳梗塞などによって傷害を負った場合、グリア線維という線維組織を形成して修復しようとします。
このグリア線維が増性した状態をグリオーシスと呼び、他組織の線維化のような状態になります。
そのグリオーシスの検出にホルツァー染色が有用です。

また、クリューバー・バレラ染色では脱髄部位が染まりませんが、ホルツァー染色は脱髄部位が染まるのも対照的で特徴的です。

神経系染色の共通の特徴として切片を厚めに薄切します。

【薄切】目的からミクロトームの種類・不良切片の原因まで薄切に関する全てをイラスト解説
【薄切】目的からミクロトームの種類・不良切片の原因まで薄切に関する全てをイラスト解説
ホルツァー染色で覚えること
  1. 神経膠細胞、特に星状膠細胞を染める
  2. クリスタル紫で青紫に染まる
  3. 切片を集めに切る
  4. グリオーシスの検出に有用

カハール染色

カハール(Cajal)染色もホルツァー染色と同様に星状膠細胞を染めます。
厚めの凍結切片を用いてアンモニア銀液で染め出す点がホルツァー染色と大きく異なります。

また、その他多くの銀液と同様に加温も行います。

カハール染色の覚えるポイント
  1. 星状膠細胞を染める
  2. 厚めの凍結切片を使う
  3. アンモニア銀で黒く染める
  4. 加温する

確認問題

問1ホルツァー染色の主な染色対象は?

1. 神経細胞
2. 乏突起膠細胞
3. 上衣細胞
4. 星状膠細胞
5. シュワン細胞

Q
答えはここをクリック

4. 星状膠細胞

問2カハール染色に使う銀液は?

1. アンモニア銀
2. 硝酸銀
3. プロテイン銀
4. メセナミン銀

Q
答えはここをクリック

1. アンモニア銀

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