MT・CTのどっとゼブラです。
今回は Alcian blue染色 について。
画像問題でも出題されることがあるけど大したことは無い。
ここで紹介するポイントを覚えれば大丈夫!
Alcian blueアルシアン青染色のポイント
Alcian blue染色 は以下の2点を覚えましょう。
- 原理
- 何が染まるか
Alcian blueアルシアン青染色の全体像
染色は全体の流れを何となく把握すると理解しやすくなります。
サラッと見ておきましょう。
- 脱パラ・脱キシ・親水
- 流水水洗から蒸留水
- 3%酢酸水溶液(pH1.0は塩酸)
(酸性にする) - アルシアン青液
- 3%酢酸水溶液(pH1.0は塩酸)
(分別) - 流水水洗
- ケルンエヒトロート液
(核染色) - 流水水洗
- 脱水・透徹・封入
Alcian blue染色はpHによって染色液は変わります。
その点に注意してください。
Alcian blue染色液は
核はケルンエヒトロートで赤くします。
青い染色の各染色は基本赤です。
細胞診の場合は核所見を明瞭化するためにヘマトでも染めます。
(細胞診受験者は注意)
Alcian blueアルシアン青染色の原理
原理を理解するためにまず粘液を理解しましょう。
粘液の種類
粘液は大きく3つの種類があります。
- 酸性粘液多糖類
- 酸性粘液
- 中性粘液
この3つの中に色んな物質が分類されます。
そして、それぞれ染まり方が変わります。
上図の酸性粘液多糖類, 酸性粘液は次の2つを持つのが特徴です。
- カルボキシ基
- 硫酸基
これが基本的な粘液の特性だと覚えてください。
原理と染めるもの
そしてAlcian blue染色は2種のpHによって結合する(染まる)ものが変化します。
pH1.0
硫酸基のみと結合
pH2.5
硫酸基, カルボキシ基と結合
pHで対象を変えるため、塩酸と酢酸という異なる液を使うのも特徴です。
この特性を利用して硫酸基やカルボキシ基を持つ物質、主に酸性粘液多糖類や酸性粘液を染めます。
じゃあ粘液全てを検出したいときは使えないという事?
その場合はPAS染色と同時に染める二重染色が使えます。
これで3種類の粘液全てを1枚の標本で検出できます。
染まるものまとめ
Alcian blue染色で染まるものをまとめると以下のようになります。
- 酸性粘液多糖類
ヒアルロン酸、軟骨、肥満細胞、クリプトコッカス - 酸性粘液
気管支、食道、小腸、大腸、子宮頸部
国試では過去に軟骨と大腸の上皮が出題されています。
クリプトコッカスという伏兵もいるので要注意です。
Alcian blueアルシアン青 染色に似た染色
染色結果が似た染色があります。
それはコロイド鉄染色。
コロイド鉄は酸性粘液多糖類と強く結合する性質があります。
この結合した鉄をベルリン青染色の原理で染めます。
ヒアルロン酸に対する感度が高く、悪性中皮腫検体などに使用されます。
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