PR

2023年度 第 56 回 細胞検査士資格認定試験 学科筆記試験の答え

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

ここの答えは2023年度第56回の分です。
全選択肢の解説はnoteの解説集に記載していきます!(現在作成中!)
Youtubeでの解説は来年公開予定です。

可能な限り全選択肢の裏どりしながら作成してます!
ぜひ確認に使ってください^^

2023年度の試験問題はここで手に入れてね↓
https://cdn.jscc.or.jp/wp-content/themes/jscc/zassi/63-1yp/63-1-11.pdf

2016年度49回の答えはこちら
2017年度50回の答えはこちら
2018年度51回の答えはこちら
2019年度52回の答えはこちら
2020年度53回の答えはこちら
2021年度54回の答えはこちら
2022年度55回の答えはこちら

2023年度 第56回 細胞検査士資格認定試験学科筆記試験 の答え

※本解答は私が個人的に正解だと思うものを記載しています。
 全て調べてはいますが、正解を保証するものではありませんのでご了承ください。

総論

  1. 顆粒状の細胞質を有する腫瘍細胞が出現するのはどれですか.
    A. 肺小細胞癌       
    B. 軟骨肉腫          
    C. 膵腺房細胞癌
    D. オンコサイトーマ
    E. Burkitt リンパ腫

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え4(CD)

  2. アポトーシスについて正しいものはどれですか.
    A. 自己融解
    B. p53 の関与
    C. 核の断片化
    D. 好中球の浸潤
    E. 細胞内酵素の放出

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え3(BC)

  3. 二相性パターンを示す腫瘍として誤っているものはどれですか.
    A. 脊索腫
    B. 乳腺線維腺腫
    C. 多形腺腫
    D. 腺様嚢胞癌
    E. 線維肉腫

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え2(AE)

  4. 刷子縁を有する細胞として正しいものはどれですか.
    1.卵管上皮
    2.尿細管上皮
    3.膵管上皮
    4.胃腺窩上皮
    5.気管支上皮

    答え

  5. 次のうち正しい組み合わせはどれですか.
    1.ケラトヒアリン顆粒 ― 中皮細胞
    2.リポフスチン顆粒 ― 精嚢上皮細胞
    3.チモーゲン顆粒 ― 筋上皮細胞
    4.バーベック顆粒 ― 尿路上皮細胞
    5.ニッスル顆粒 ― 神経膠細胞

    答え

  6. 腫瘍と細胞配列の組み合わせで正しいものはどれですか.
    1.卵黄嚢腫瘍 ― ロゼット配列
    2.肝芽腫 ― 偽乳頭状配列
    3.Brenner 腫瘍 ― 篩状配列
    4.Schwann 細胞腫 ― 花むしろ様配列
    5.髄膜腫 ― 渦巻き状配列

    答え

  7. 中胚葉由来の臓器・組織として正しいものはどれですか.
    1.脾臓
    2.副腎髄質
    3.表皮
    4.水晶体
    5.喉頭

    答え

  8. 粘膜筋板がない臓器はどれですか.
    1.食道
    2.胃
    3.大腸
    4.胆嚢
    5.十二指腸

    答え

  9. Giemsa 染色でメタクロマジーを呈しないものはどれですか.
    1.軟骨基質
    2.間質性粘液
    3.肥満細胞
    4.大腸粘液
    5.印環細胞

    答え

  10. デオキシリボ核酸(DNA)を構成する塩基として誤っているものはどれですか.
    1.チミン
    2.アデニン
    3.グアニン
    4.シトシン
    5.ウラシル

    答え

  11. 細胞内小器官について誤っている記述はどれですか.
    1.核 DNA は遺伝情報であるゲノムを構成する.
    2.粗面小胞体は脂溶性ホルモンの合成に関与している.
    3.細胞膜は脂質を含む.
    4.核小体で rRNA の転写を行う.
    5.ミトコンドリアは核と異なる独自の遺伝情報を有する.

    答え

  12. 次のうち誤っている組み合わせはどれですか.
    1.気管支喘息 ― クレオラ小体(Creola body)
    2.形質細胞腫 ― ラッセル小体(Russel body)
    3.卵黄嚢腫瘍 ― 球状硝子体(Hyaline globule)
    4.骨髄性白血病 ― ダッチャー小体(Dutcher body)
    5.マラコプラキア ― ミカエリス・ガットマン小体(Michaelis-Guttmann body)

    答え

  13. BRCA1/BRCA2 遺伝子変異と関連する腫瘍として誤っているものはどれですか.
    1.乳癌
    2.肺癌
    3.卵巣癌
    4.前立腺癌
    5.膵癌

    答え

  14. 腫瘍随伴症候群と腫瘍の組み合わせで誤っているものはどれですか.
    1.高カルシウム血症 ― 腎癌
    2.低ナトリウム血症 ― 肺小細胞癌
    3.クッシング症候群 ― 肺小細胞癌
    4.重症筋無力症 ― 胸腺腫
    5.多血症 ― 乳癌

    答え

  15. DNA ミスマッチ修復(MMR)の異常のスクリーニング検査に用いられる免疫組織化学として誤っているものはどれですか.
    1.PMS2
    2.MLH1
    3.MSH2
    4.MDM2
    5.MSH6

    答え

  16. 免疫組織化学と腫瘍の組み合わせで誤っているものはどれですか.
    1.WT1 ― 卵巣漿液性癌
    2.CDX2 ― 悪性リンパ腫
    3.Podoplanin ― 中皮腫
    4.CD56 ― 神経内分泌癌
    5.α-SMA ― 平滑筋腫

    答え

  17. がん抑制遺伝子として誤っている遺伝子はどれですか.
    1.TP53 遺伝子
    2.RB 遺伝子
    3.WT1 遺伝子
    4.BRCA1 遺伝子
    5.RAS 遺伝子

    答え

  18. 腫瘍と発がん因子の組み合わせで正しいものはどれですか.2 つ選んでください.
    1.乳癌 ― 多産
    2.大腸癌 ― 高脂肪食
    3.中咽頭癌 ― ヒトパピローマウイルス
    4.食道癌 ― アスベスト
    5.甲状腺癌 ― 芳香族アミン

    答え23

  19. 核内に存在するものはどれですか.2 つ選んでください.
    1.DNA
    2.リソソーム
    3.リボソーム
    4.ミトコンドリア
    5.ヒストン

    答え15

  20. 皮質と髄質で構成されている組織として正しい臓器はどれですか.2 つ選んでください.
    1.副腎
    2.卵巣
    3.精巣
    4.脾臓
    5.膵臓

    答え12

技術

  1. 光学顕微鏡について正しい記述はどれですか.
    A. 分解能とは識別できる 2 点間の最小距離である.
    B. 視野の明るさは開口数の 2 乗に反比例する.
    C. 高倍率のレンズほど焦点深度は深くなる.
    D. プランレンズとは色収差を補正したレンズである.
    E. コンデンサーを下げるとコントラストが上がる.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え2(AE)

  2. 液状化検体細胞診(LBC 法)について正しい記述はどれですか.
    A. 保存検体は免疫細胞化学的検索には使用できない.
    B. 婦人科検体については保険収載されている.
    C. フィルター転写法や沈降法が用いられる.
    D. 従来の直接塗抹法標本と比べて細胞が大型化する.
    E. 尿細胞診への応用は困難である.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え3(BC)

  3. 固定について正しい記述はどれですか.
    A. アルコール固定は変性型固定である.
    B. 固定時間が長いと染色時の細胞剥離が起こりやすい.
    C.湿固定前に乾燥してしまった場合、アルコール固定後に再水和処理を行うとよい.
    D.乾燥処理する際、乾燥が遅れると細胞の収縮を招く.
    E.コーティング固定法は未染標本を搬送する場合に有用である.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え5(DE)

  4. Giemsa 染色について正しい記述はどれですか.
    A.Wright-Giemsa 染色におけるライト液は固定と細胞質内顆粒の染色を兼ねている.
    B.エオジン Y は水溶液中で正に荷電する.
    C.染色液の調整に用いるリン酸緩衝液の pH は 7.2~7.4 である.
    D.染色液のリン酸緩衝液の pH が酸性に傾くと青味がつよくなる.
    E.ヒアルロン酸は異染性(メタクロマジー)を示す.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え2(AE)

  5. 細胞標本で行う FISH 法について正しい記述はどれですか.
    A. 未染色標本は Papanicolaou 染色後標本より安定したシグナルが得られる.
    B.液状化検体細胞診(LBC 法)は細胞が重積しやすく FISH 法には適さない.
    C.95% エタノール固定細胞標本は組織標本に比べて DNA 断片化が起こりやすい.
    D.重積の強い細胞集塊でも正確なシグナル判定が可能である.
    E.組織標本と比較して核全体の評価が可能である.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え2(AE)

  6. 標本作製について正しい記述はどれですか.
    A. 脱水が不十分であると、標本の透徹性は良くなる.
    B. コ-ティング固定法では、固定後 1 ヶ月程度は安定した染色性を示す.
    C. 生理食塩水による洗浄検体は核の膨化や変性が生じる.
    D.封入時に乾燥すると、扁平上皮細胞には小さな空気が集まり褐色調のしみができる.
    E.乾燥が不十分な Giemsa 染色標本では、核および細胞質は淡染傾向を示す.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え4(CD)

  7. 細胞診業務の精度管理について正しい記述はどれですか.
    A. 細胞検査士の 1 日の鏡検枚数の上限は 8 時間勤務の場合 180 枚である.
    B. 陰性例の 5% を再スクリーニングする.
    C. 検体の取り違えがあった場合は当該事項の記録を 5 年間以上保管しなければならない.
    D.難解症例や希少症例について施設内検討を行い、記録することが推奨される.
    E.施設内検討を行っていれば外部の検討会に参加する必要はない.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え4(CD)

  8. 光学顕微鏡について正しい記述はどれですか.
    A. 開口絞りは対物レンズ開口数の 30~40% に調節するとよい.
    B. 色収差は光の波長の違いにより結像位置の異なる収差である.
    C. 対物レンズの開口数が大きいほど焦点深度が浅くなる.
    D. 鏡検時は視野絞り調整環をまわして、視野絞りを最小にする.
    E. 焦点深度が浅いと厚みのある標本でもピントがあう.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え3(BC)

  9. 染色について誤っている記述はどれですか.
    A. Grocott 染色は Nocardia や Mucor の証明に使用できる.
    B. Sudan Ⅲ 染色は中性脂肪が橙黄~橙赤色に染まる.
    C. Berlin blue 染色は 3 価の鉄をフェロシアン化カリウムと酢酸で呈色反応をおこす.
    D. Alcian blue(pH 1.0)染色では、カルボキシル基のみに反応する.
    E.PAS 反応は乳腺小葉癌の細胞質内小腺腔が陽性である.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え4(CD)

  10. 免疫細胞化学の陽性部位として誤っている組み合わせはどれですか.
    A.EGFR ― 細胞膜
    B.HER2 ― 細胞膜
    C.ALK ― 細胞膜
    D.PD-L1(22C3) ― 細胞質
    E.MMR(ミスマッチ修復) ― 核

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え4(CD)

  11. 染色について誤っている記述はどれですか.
    A. Victoria blue 染色と HE 染色の重染色は血管侵襲同定に有用である.
    B. Colloidal iron 染色はヒアルロン酸の証明に有用である.
    C. Sudan Ⅲ 染色では、親水性の封入剤を使用する.
    D. Orcein 染色では、HBs 抗原が青色に染まる.
    E. Mucicarmine 染色は Helicobacter pylori の染色に適している.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え5(DE)

  12. 標本作製について誤っている記述はどれですか.
    A. すり合わせ法では、すり合わせ回数が多いほど細胞の挫滅や核線が起こりやすい.
    B.脳脊髄液は自動遠心塗抹法が適している.
    C.捺印法では、組織検体の割面をスライドガラスに強く押し付けて細胞を塗抹する.
    D.アルコール固定時間の長さは染色性に影響しない.
    E.ポアフィルター法は粘稠性の高い液状検体には適さない.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え4(CD)

  13. キシレンについて誤っている記述はどれですか.
    A. 管理濃度は 0.1 ppm である.
    B. 別名はジメチルベンゼンである.
    C. 毒物及び劇物取締法で劇物に指定されている.
    D. 消防法で第 4 類引火性液体に指定されている.
    E. 尿中馬尿酸はキシレンの曝露指標となる.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え2(AE)

  14. レンズの収差について誤っている記述はどれですか
    1.ザイデルの 5 収差の一つに色収差がある.
    2.球面収差とは光源からの光線が焦点に収束せず、ばらつく収差である.
    3.像面湾曲収差とは視野の中心と周辺部で焦点が合わない収差である.
    4.収差はレンズと共に使用するカバーガラスや封入剤などによっても変化する.
    5.収差の全てを完全に取り除くことは困難である.

    答え

  15. Papanicolaou 染色について誤っている記述はどれですか.
    1.コーティング固定法では、アルコールで再固定すると染色性が良好になる.
    2.オレンジ G、エオジン Y、ライトグリーン SF は酸性色素である.
    3.染色液色素の分子量の差と細胞質の分子構造の違いを利用した染色法である.
    4.EA-50 染色液に含まれるビスマルクブラウンは類脂質を染める.
    5.ギル・ヘマトキシリン染色液の酸化剤は過ヨウ素酸ナトリウムである.

    答え

  16. Papanicolaou 染色について誤っている記述はどれですか.
    1.ギル・ヘマトキシリン染色液に含まれる媒染剤はカリウムミョウバンである.
    2.水道水の温度は染色性に影響する.
    3.分別は共染部分を脱色する操作である.
    4.不十分な脱水操作では、色素が封入剤に溶出する.
    5.透徹操作には環境や人体に配慮したキシレン代替品が利用可能である.

    答え

  17. Papanicolaou 染色工程について誤っている記述はどれですか.
    1.湿固定前に乾燥した標本では、核は膨化し核クロマチンも不明瞭となる.
    2.再水和法は乾燥から再水和処理までの時間が短いほど染色性が良好である.
    3.透徹用キシレンが白濁した場合は脱水不良が考えられる.
    4.数日間使用したギル・ヘマトキシリン染色液は濾過することで染色性が回復する.
    5.体腔液標本はコンタミネーション防止のため最後に染める方がよい.

    答え

  18. 液状検体の検体処理について正しい記述はどれですか.2 つ選んでください.
    1.体腔液の集細胞では、通常 360 G から 1500 G の遠心が行われる.
    2.赤血球の混入が多い検体では、二重遠心法を用いる.
    3.フィブリンの析出を防止するためには、1.2% シュウ酸アンモニウム液を使用する.
    4.引きガラス法による塗沫では、引き始め部分に大型有核細胞が集められる.
    5.自動遠心塗抹法は細胞数が多い検体を均一に塗沫するために用いられる.

    答え12

  19. エタノールの管理について正しい記述はどれですか.2 つ選んでください.
    1.毒物および劇物取締法の対象であるため、使用量を管理しなければならない.
    2.消防法で規定されている指定数量は 400 L である.
    3.作業環境測定の対象物質である.
    4.特定化学物質障害予防規則および有機溶剤中毒予防規則のどちらにも該当しない.
    5.エタノール 50 L を同一場所で貯蔵した場合は少量危険物取扱所としての規制を受ける.

    答え24

  20. 免疫細胞化学について正しい記述はどれですか.2 つ選んでください.
    1.抗原賦活化には 3% 過酸化水素水が用いられる.
    2.ポリマー法は ABC 法より細胞への浸透性が高い.
    3.剥離防止剤の塗布されたスライドガラスを用いることが望ましい.
    4.内因性ペルオキシダーゼ活性の阻止にはレバミゾールが用いられる.
    5.アルコール固定標本はホルマリン固定標本に比べ、内因性ペルオキシダーゼ活性が高い.

    答え35

体腔液・尿・その他

  1. 乳房 Paget 病の細胞所見について正しい記述はどれですか.
    A. 粗大顆粒状のメラニン顆粒がみられる.
    B. 相互封入像は認めない.
    C. 多数の壊死物質が出現する.
    D. 重積集塊で出現する.
    E. 核小体が目立つ.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え2(AE)

  2. 円形細胞を特徴とする骨軟部腫瘍として正しいものはどれですか.
    A. 平滑筋肉腫
    B. 滑膜肉腫
    C. 胞巣型横紋筋肉腫
    D. 間葉性軟骨肉腫
    E. Schwann 細胞腫

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え4(CD)

  3. 多発性内分泌腫瘍症について正しい記述はどれですか.
    A. 予後は不良である.
    B. 常染色体顕性(優性)遺伝性疾患である.
    C. 2型では、甲状腺髄様癌を認める.
    D. 2型では、MEN1 遺伝子変異が確認される.
    E. 1型で最も多い病変は下垂体腺腫である.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え3(BC)

  4. 体腔液中に出現する悪性細胞の特徴的所見について正しい組み合わせはどれですか.
    A.砂粒小体 ― 漿液性癌
    B.ホブネイル様外観 ― 悪性中皮腫
    C.乳頭状集塊 ― Ewing 肉腫
    D.リボン状配列 ― 神経芽腫
    E.マリモ状集塊 ― 乳癌

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え2(AE)

  5. 骨腫瘍について誤っている記述はどれですか.
    A. 骨肉腫は生検で診断後、速やかに外科的切除を行う.
    B. 軟骨肉腫は小児に発生することが多い.
    C. Ewing 肉腫の腫瘍細胞は CD99 陽性である.
    D. 脊索腫は担空胞細胞が認められる.
    E. 骨巨細胞腫では、多核巨細胞が認められる.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え1(AB)

  6. Burkitt リンパ腫について誤っている記述はどれですか.
    A.Starry sky appearance が特徴的である.
    B.細胞質内の空胞は脂肪染色陽性である.
    C.腫瘍細胞は CD3 が陽性である.
    D.本邦では、Epstein-Barr virus(EBV)陽性であることが多い.
    E.MYC 遺伝子の転座がみられる.

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え4(CD)

  7. 高異型度尿路上皮癌の細胞の特徴として誤っているものはどれですか.
    A. 核偏在
    B.N/C 比上昇
    C.淡染性細胞質
    D.微細顆粒状クロマチン
    E.核の立体的不整

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え4(CD)

  8. 膠芽腫の細胞所見について誤っているものはどれですか.
    A. 血管内皮細胞の出現
    B. 泡沫状マクロファージの出現
    C. 鋳型状配列
    D. 著しい核形不整
    E. 核分裂

    1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
    答え3(BC)

  9. 甲状腺細胞診に関して正しい記述はどれですか.
    1.橋本病は幼若なリンパ球が単調に出現する.
    2.亜急性甲状腺炎では、多核組織球の出現が特徴である.
    3.濾胞腺腫と濾胞癌の鑑別において細胞診は有用である.
    4.バセドウ病は背景にリンパ球の出現をみる.
    5.甲状腺リンパ腫は T 細胞性が多い.

    答え

  10. 体腔液中に出現する印環細胞癌の特徴として正しい記述はどれですか.
    1.全周性の微絨毛がみられる.
    2.細胞質内に多量の免疫グロブリンを含む.
    3.細胞質内にヒアルロン酸を含む.
    4.散在性に出現する.
    5.PAS 反応では、細胞質内に陽性顆粒がみられる.

    答え

  11. 中皮腫細胞の特徴について正しいものはどれですか.
    1.核偏在性
    2.小型核小体
    3.細胞質内空胞
    4.微絨毛の消失
    5.Hump 様細胞質突起

    答え

  12. 反応性中皮細胞の特徴について正しい記述はどれですか.
    1.細胞質辺縁は明瞭である.
    2.孤立散在性から小集塊で出現する.
    3.多核細胞が多く出現する.
    4.細胞質は泡沫状である.
    5.Alcian blue 染色で細胞質が滴状に陽性となる.

    答え2

  13. 乳腺葉状腫瘍について正しい記述はどれですか.
    1.背景に組織球はみられない.
    2.線維腺腫と比較して間質成分は少ない.
    3.間質性および上皮性混合腫瘍である.
    4.線維腺腫との鑑別は容易である.
    5.悪性では、異型上皮細胞がみられる.

    答え

  14. 浸潤性乳管癌の細胞像について誤っている記述はどれですか.
    1.腺管形成型では、大小さまざまな細胞集塊が出現する.
    2.充実型では、背景に壊死物質が出現することは少ない.
    3.充実型では、癌細胞が散在傾向を示す.
    4.硬性型では、索状配列がみられる.
    5.硬性型では、大型の異型細胞が出現する.

    答え

  15. 体腔液細胞診の染色と所見について誤っている記述はどれですか.
    1.卵巣明細胞癌の基底膜物質は Giemsa 染色で異染性を示す.
    2.卵巣漿液性癌の偽線毛は Alcian blue 染色陽性を示す.
    3.卵巣粘液性癌の細胞質内粘液は Giemsa 染色で異染性を示す.
    4.乳管癌由来の細胞質内小腺腔は PAS 反応陽性物質を含有する.
    5.中皮腫は PAS 反応陽性顆粒がみられる.

    答え

  16. 尿細胞診について誤っている記述はどれですか.
    1.尿路上皮内癌では、高度の異型を示す細胞がみられる.
    2.尿路上皮内癌では、背景に多量の壊死を認める.
    3.低異型度尿路上皮癌では、異型細胞の出現数が少ない.
    4.低異型度尿路上皮癌では、血管間質を伴う乳頭状集塊を認める.
    5.高異型度尿路上皮癌では、平面的な細胞集塊が出現する.

    答え

  17. 泌尿器悪性腫瘍について誤っている記述はどれですか.
    1.膀胱原発リンパ腫は B 細胞性の頻度が高い.
    2.膀胱原発小細胞神経内分泌癌は肺小細胞癌の細胞像と類似している.
    3.尿膜管癌は膀胱頂部に好発する.
    4.腎集合管癌(Bellini 管癌)は悪性度が高い.
    5.膀胱原発横紋筋肉腫は成人に好発する.

    答え

  18. リンパ節病変について正しい組み合わせはどれですか.2つ選んでください.
    1.壊死性リンパ節炎 ― 膿瘍形成
    2.結核性リンパ節炎 ― ラングハンス型巨細胞
    3.皮膚病性リンパ節症 ― メラニン色素含有組織球
    4.猫ひっかき病 ― 三日月型組織球
    5.伝染性単核球症 ― 麻疹ウイルス

    答え23

  19. 甲状腺髄様癌について正しい記述はどれですか.2つ選んでください.
    1.血中 TSH 測定が有用である.
    2.アミロイド沈着が認められる.
    3.紡錘形細胞や血管腫様構造は示さない.
    4.穿刺細胞診では、細胞結合性が良好である.
    5.RET 遺伝子異常部位により病型が分けられる.

    答え25

  20. 特殊型乳癌について正しい記述はどれですか.2つ選んでください.
    1.浸潤性小葉癌は数珠状配列が特徴である.
    2.分泌癌では、甲状腺濾胞類似の構造がみられる.
    3.浸潤性微小乳頭癌の立体的小集塊では、核が集塊辺縁に位置している.
    4.基質産生癌は紡錘形細胞の介在がみられる.
    5.管状癌は細胞異型が高度である.

    答え12

呼吸器

61.多列線毛円柱上皮が存在する部位として正しいものはどれですか.
  A.声帯
  B.気管
  C.副鼻腔
  D.鼻前庭
  E.口蓋扁桃

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え3(BC)



62.気管支について正しい記述はどれですか.
  A.気管支腺は漿液腺である.
  B.上皮層は多列線毛円柱上皮からなる.
  C.軟骨が含まれる.
  D.杯細胞は認められない.
  E.粘膜固有層には好中球が多くみられる.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え3(BC)

63.肺癌検診における喀痰細胞診の判定区分について正しい記述はどれですか.
  A.A 判定では、異型細胞を認めない..
  B.C 判定では、軽度異型扁平上皮細胞をわずかに認める.
  C.D 判定では、上皮内癌が含まれる.
  D.E 判定では、直ちに気管支鏡検査を行う.
  E.全標本上の細胞異型度は最も広範囲に分布する部分によって判定する.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え4(CD)

64.擦過検体における扁平上皮癌の細胞所見について正しい記述はどれですか.
  A.角化型では、核縁が粗剛である.
  B.角化型では、核小体が明瞭である.
  C.角化型では、細胞質は淡明である.
  D.非角化型では、孤立散在性に出現する.
  E.類基底細胞型では、小細胞癌との鑑別が難しい.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え5(DE)



65.腎細胞癌の肺転移巣の細胞所見として正しい記述はどれですか.
  A.血性背景を示す.
  B.細胞質は乏しい.
  C.核小体は目立たない.
  D.細胞質は濃染性である.
  E.核クロマチンは淡く細顆粒状である.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え2(AE)


66.次のうち誤っている組み合わせはどれですか.
  A.サイトメガロウイルス肺炎 ― フクロウの目
  B.ニューモシスチス肺炎 ― 栄養体
  C.クリプトコッカス症 ― 莢膜
  D.アスペルギルス症 ― ワカメ様菌糸
  E.ムーコル症 ― 隔壁のある菌糸

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え5(DE)



67.異型扁平上皮細胞の判定基準について誤っている記述はどれですか.
  A.軽度異型では、孤立性に出現する頻度が高い.
  B.中等度異型では、クロマチンの増量した核が一部にみられる.
  C.中等度異型では、多辺形細胞が主体となる.
  D.高度異型の多くは密な集塊で出現する.
  E.高度異型の細胞質はPapanicolaou 染色でオレンジG 好染が強い.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え4(CD)

68.肺扁平上皮癌に特徴的な構造所見として誤っているものはどれですか.
  A.層状配列
  B.不規則重積
  C.細胞相互圧排
  D.細胞集塊辺縁の扁平化
  E.細胞集塊内の流れ様配列

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え3(BC)



69.肺腺癌について誤っている記述はどれですか.
  A.腸型腺癌と大腸癌の肺転移の鑑別は容易である.
  B.胎児型では、細胞質に粘液を含有する.
  C.鑑別診断として硬化性肺胞上皮腫は重要である.
  D.微小乳頭状増殖が優位な場合は予後不良である.
  E.浸潤性粘液性腺癌の細胞像は杯細胞の集塊と類似している.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え1(AB)



70.肺小細胞癌と大細胞神経内分泌癌の鑑別に有用な細胞所見で誤っているものはどれですか.
  A.壊死性背景
  B.核小体の個数
  C.細胞の大きさ
  D.ロゼット配列
  E.クロマチンパターン

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え2(AE)

71.間質性肺炎患者に対して気管支肺胞洗浄を施行して回収した.Papanicolaou 染色では、主に肺胞上皮に取り囲まれたライトグリーン好染性の球状あるいは棒状物質が出現していた.出現していた物質として正しいものはどれですか.
  1.シュウ酸カルシウム結晶
  2.Collagen globule
  3.Curschmann 螺旋体
  4.Charcot-Leyden 結晶
  5.Schaumann 小体

  答え

72.アスベスト小体の特徴として正しい記述はどれですか.
  1.亜鈴状の形態がみられる.
  2.同心円状構造がみられる.
  3.Papanicolaou 染色では、青色に染まる.
  4.アスベスト線維に銅が付着したものである.
  5.好酸球の細胞質内顆粒が再結晶化して発生する.

  答え

73.肺腺癌において上皮成長因子受容体遺伝子( EGFR )変異陽性と強く関連する因子として正しいものはどれですか.
  1.男性
  2.東洋人
  3.喫煙者
  4.飲酒歴
  5.家族歴

  答え

74.細胞診により、組織型推定が可能な腫瘍で正しいものはどれですか.
  1.多形癌
  2.大細胞癌
  3.粘表皮癌
  4.上皮内腺癌
  5.腺扁平上皮癌

  答え

75.肺腺癌の免疫組織化学的所見について誤っている記述はどれですか.
  1.TTF-1 が陽性である.
  2.GATA3 が陽性である.
  3.浸潤性粘液性腺癌では、SP-A の陽性率が低下する.
  4.コロイド腺癌では、CDX2 がしばしば陽性である.
  5.低悪性度胎児型腺癌では、Chromogranin A が陽性である.

  答え

76.修復細胞について誤っている記述はどれですか.
  1.放射線治療後に生じる.
  2.病巣擦過では、核小体が目立つ.
  3.病巣擦過では、極性の乱れを認める.
  4.病巣擦過では、薄い細胞質を有する.
  5.病巣擦過では、平面的細胞集団で出現する.

  答え

77.縦隔腫瘍について誤っている記述はどれですか.
  1.胎児性癌は CD30 陽性である.
  2.胸腺癌には未熟な T 細胞が混在する.
  3.セミノーマでは、腫瘍細胞がグリコーゲンを含む.
  4.縦隔成熟奇形腫はしばしば膵組織を含む.
  5.胸腺癌で最も頻度が高いのは扁平上皮癌である.

  答え

78.クラブ細胞で正しい記述はどれですか.2 つ選んでください.
  1.核は基底側に偏在する.
  2.細気管支に存在する.
  3.線毛を有する上皮細胞である.
  4.細胞質内に分泌顆粒を認める.
  5.炎症性サイトカインの産生を抑制する.

  答え1245

79.空気感染経路で感染が拡大する病原体として正しいものはどれですか.2 つ選んでください.
  1.結核菌
  2.麻疹ウイルス
  3.SARS-CoV-2
  4.RS ウイルス
  5.インフルエンザウイルス

  答え12



80.肺癌について正しい記述はどれですか.2 つ選んでください.
  1.小細胞癌は喫煙との関連が低い.
  2.受動喫煙により肺癌の発症リスクは高まる.
  3.日本人の癌の死亡率(2021 年人口動態統計)は大腸癌に次いで多い.
  4.日本人の部位別癌罹患率(2019 年人口動態統計)は胃に次いで肺が多い.
  5.肺癌の 5 年生存率(1993 年~2011 年診断例)は肝臓癌と比較して不良である.

  答え25

消化器

81. 高齢男性の耳下腺に好発する唾液腺腫瘍で正しいものはどれですか.
  A.粘表皮癌
  B.腺房細胞癌
  C.腺様囊胞癌
  D.ワルチン腫瘍
  E.唾液腺導管癌
  
  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え5(DE)



82. 多形腺腫の細胞像について正しい記述はどれですか.
  A.粘液腫様間質は Giemsa 染色で異染性を示す.
  B.腫瘍細胞が上皮細胞集塊からほつれ落ちる所見を認める.
  C.奇怪な形の大型筋上皮系細胞はみられない.
  D.化生性の扁平上皮細胞はみられない.
  E.筋上皮系細胞に細胞質空胞を認める.
  
  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え1(AB)



83. 膵神経内分泌腫瘍の WHO グレード分類について評価すべき項目で正しいものはどれですか.
  A.肝臓転移
  B.核分裂
  C.Ki-67
  D.ソマトスタチンレセプター(SSTR)2A
  E.シナプトフィジン

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え3(BC)

84. 口腔細胞診について正しい記述はどれですか.
  A.深層型扁平上皮細胞の採取が重要である.
  B.扁平苔癬では、Tzanck(ツァンク)細胞の出現が特徴的である.
  C.エナメル上皮腫は高齢者に好発する.
  D.尋常性天疱瘡はヘルペスウイルス感染が原因である.
  E.真菌症では、カンジダ症が最も頻度が高い.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え2(AE)


85. 胆汁細胞診において悪性判定で重視される所見はどれですか.
  A.核小体
  B.壊死性背景
  C.多彩な細胞集塊
  D.細胞質境界明瞭
  E.集塊辺縁周囲に細胞質がみられる
  
  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え3(BC)




86. 消化管間質腫瘍(GIST)について正しい記述はどれですか.
  1.背景に炎症細胞や壊死が多い.
  2.DOG1 が陰性である.
  3.細胞質はライトグリーン好性である.
  4.粘液産生を示す.
  5.核に切れ込みがみられる.
  
  答え




87. BCL-10 の免疫組織化学で細胞質が陽性となる膵腫瘍はどれですか.
  1.神経内分泌癌
  2.腺房細胞癌
  3.膵管内乳頭粘液性腫瘍
  4.高分化型膵管癌
  5.Solid-pseudopapillary neoplasm

  答え

88. 高分化型膵管癌の細胞像について正しい所見はどれですか.
  1.均等な核間距離
  2.ごま塩状の核クロマチン
  3.核小体明瞭化
  4.均一な類円形核
  5.孤立散在性細胞の増加

  答え

89. 膵上皮内腫瘍性病変(PanIN)について正しい記述はどれですか.
  1.診断には内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)での検体採取が有効である.
  2.低異型度では、偽乳頭状の増殖形態を示す.
  3.高異型度では、上皮内癌を含まない.
  4.高異型度では、GNAS 遺伝子変異を伴う.
  5.粘液産生能が高い.

  答え

90. 膵臓病変について正しい記述はどれですか.
  1.Solid-pseudopapillary neoplasm では、大型核小体がみられる.
  2.神経内分泌腫瘍では、球状硝子体(Hyaline globule)がみられる.
  3.自己免疫性膵炎では、IgG4 陽性形質細胞が豊富に出現する.
  4.腺房細胞癌では、粘液背景がみられる.
  5.漿液性嚢胞腫瘍では、卵巣様間質がみられる.

  答え


91. 超音波内視鏡下穿刺吸引細胞診(EUS-FNAC)の適応にならない膵病変はどれですか.
  1.浸潤性膵管癌
  2.腺房細胞癌
  3.Solid-pseudopapillary neoplasm
  4.自己免疫性膵炎
  5.粘液性嚢胞腫瘍

  答え

92. 口腔病変について誤っている記述はどれですか.
  1.白板症は口腔粘膜の角化亢進による病変である.
  2.エプーリスは歯肉に発生する腫瘤性病変である.
  3.扁平上皮癌のリスクファクターに口腔内不衛生がある.
  4.扁平上皮癌の所属リンパ節への転移はまれである.
  5.扁平上皮癌は舌縁部に好発する.

  答え

93. ワルチン腫瘍の細胞像について誤っている記述はどれですか.
  1.好酸性細胞の細胞質は顆粒状を示す.
  2.集塊内に肥満細胞は混在しない.
  3.背景のリンパ球に幼若リンパ球が混在する.
  4.嚢胞内腔液には壊死物質が含まれる.
  5.軽度の核異型を伴う化生性扁平上皮細胞がみられる.

  答え

94. 消化管について誤っている記述はどれですか.
  1.扁平上皮癌部分はヨード染色で不染色性を示す.
  2.胃底腺の主細胞はペプシノーゲンを分泌する.
  3.クローン病は肛門部痔瘻を合併しやすい.
  4.アメーバ虫体の栄養型は PAS 反応で赤紫色を示す.
  5.大腸癌の組織型は低分化型腺癌が多い.

  答え

95. 肝腫瘍について誤っている記述はどれですか.
  1.Fibrolamellar carcinoma は若年成人に好発する.
  2.血管筋脂肪腫では、HMB45 が陽性である.
  3.肝芽腫では、α-fetoprotein(AFP)が高値を示す.
  4.肝細胞腺腫のリスクファクターに経口避妊薬がある.
  5.肝内胆管癌では、胆汁産生がみられる.

  答え

96. 次のうち誤っている記述はどれですか.
  1.肝粘液嚢胞性腫瘍は女性に好発する.
  2.早期胆嚢癌の多くは黄疸を伴わない.
  3.胆管内乳頭状腫瘍は胆管と交通がある.
  4.高異型度胆道上皮内腫瘍の細胞像として N/C 比の上昇がある.
  5.肝外胆管癌は核の突出する異型細胞集塊を認めない.

  答え

97. 膵臓病変について誤っている記述はどれですか.
  1.粘液性嚢胞腫瘍は膵管拡張がみられる.
  2.漿液性嚢胞腫瘍は中年女性に好発する.
  3.転移性腫瘍で頻度が高いものは腎細胞癌である.
  4.膵管内乳頭粘液性腫瘍は粘液形質に基づいて亜型分類できる.
  5.膵液中の細胞は消化酵素の影響で変性をきたしやすい.

  答え

98. 唾液腺腫瘍について正しい記述はどれですか.2 つ選んでください.
  1.多形腺腫は悪性化しない.
  2.粘表皮癌は粘液背景を示す.
  3.腺様嚢胞癌は ETV6-NTRK3 融合遺伝子を伴う.
  4.唾液腺導管癌は免疫組織化学でエストロゲン・レセプターが高率に陽性である.
  5.唾液腺細胞診報告様式のミラノシステムには「意義不明な異型」のカテゴリーがある.

  答え25

99. 次のうち正しい記述はどれですか.2 つ選んでください.
  1.早期胃癌の定義では、リンパ節転移の有無を問う.
  2.胃 MALT リンパ腫の多くは Human papillomavirus(HPV)を背景として発生する.
  3.高分化型腺癌は幽門側に好発する.
  4.胃癌の腹腔洗浄細胞診で悪性疑いの場合は CY0 と判定する.
  5.未分化型癌(印環細胞型)は大型集塊として出現する.

  答え34

100. 高分化型肝細胞癌の細胞所見として正しい記述はどれですか.2 つ選んでください.
  1.Mallory 小体が出現する.
  2.細胞質境界は不明瞭である.
  3.脂肪滴がみられる.
  4.ロゼット様配列がみられる.
  5.核偏在性を示す.

  答え13

婦人科

101.コルポスコピーについて正しい記述はどれですか.
  A.白色上皮は酢酸加工前にみられる異常所見である.
  B.移行帯の位置は年齢により変化する.
  C.赤点斑は毛細血管が点状にみえる異常所見である.
  D.移行帯と移行上皮は接して認められる.
  E.移行帯にナボット嚢胞を認めることは稀である.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え3(BC)

102.妊娠時にみられる細胞像として正しい記述はどれですか.
  A.初期~中期には舟状細胞が減少する.
  B.細胞性栄養膜細胞には有尾型の細胞質がみられる.
  C.アリアス・ステラ(Arias-Stella)反応は異所性妊娠ではみられない.
  D.産褥期には細胞成熟度指数は左方移動を示す.
  E.脱落膜細胞は子宮内膜間質細胞の変化したものである.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え5(DE)

103.分葉状頸管腺過形成(lobular endocervical glandular hyperplasia: LEGH)について正しい記述はどれですか.
  A.Human papillomavirus(HPV)と関連する.
  B.酸性粘液を有する.
  C.細胞異型はみられない.
  D.水様性帯下の原因となる.
  E.組織形態学的に胃底腺に類似する.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え4(CD)

104.細胞成熟度指数が 0/10/90 で考えられる疾患、病態はどれですか.
  A.顆粒膜細胞腫
  B.高プロラクチン血症
  C.萎縮性腟炎
  D.Turner 症候群
  E.流産

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え2(AE)

105.次のうち正しい記述はどれですか.
  A.妊娠検査薬はエストロゲンを検知する.
  B.排卵後はヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)が分泌される.
  C.分泌期内膜はプロゲステロンの作用を受けている.
  D.排卵直前に黄体形成ホルモン(LH)が大量放出される.
  E.プロゲステロンの血中濃度が増すと子宮頸管からの粘液分泌量が増える.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え4(CD)

106.子宮腟部細胞診で性周期と出現しやすい細胞の組み合わせで誤っているものはどれですか.
  A.排卵期 ― 中層細胞
  B.卵胞期 ― 表層細胞
  C.閉経後 ― 傍基底細胞
  D.妊娠期 ― 中層細胞
  E.産褥期 ― 傍基底細胞

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え1(AB)

107.子宮内膜癌について誤っている記述はどれですか.
  A.主な初期症状は不正性器出血である.
  B.閉経前より閉経後の発症が多い.
  C.漿液性癌が最も多い.
  D.類内膜癌は Grade 1 から Grade 4 までの 4 段階に分類される.
  E.明細胞癌はエストロゲン非依存性である.

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え4(CD)

108.ホルモンとその主な分泌部位の組み合わせで誤っているものはどれですか.
  A.ゴナドトロピン放出ホルモン ― 視床下部
  B.オキシトシン ― 下垂体前葉
  C.卵胞刺激ホルモン ― 卵巣
  D.エストロゲン ― 卵胞
  E.プロゲステロン ― 黄体

  1.AB 2.AE 3.BC 4.CD 5.DE
  答え3(BC)

109.次のうち正しい記述はどれですか.
  1.腟欠損症では、卵巣も欠如する.
  2.腟の上部 2/3 は尿生殖洞から発生する.
  3.ターナー(Turner)症候群では、子宮を有する.
  4.角子宮は尿生殖洞とミュラー(Müller)管の癒合不全によって生じる.
  5.腟、子宮、卵管のうち先天的な異常がもっとも多いのは卵管である.

  答え

110.次のうち正しい記述はどれですか.
  1.子宮絨毛癌は子宮内容除去術の適応である.
  2.胞状奇胎では、正常妊娠と比べヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)が低値を示す.
  3.全胞状奇胎の核型は 3 倍体である.
  4.全胞状奇胎では、胎芽成分は認められない.
  5.部分胞状奇胎の栄養膜細胞は免疫組織化学的に p57KIP2 陰性である.

  答え

111.子宮内膜癌について正しい記述はどれですか.
  1.過多月経になる.
  2.多妊娠歴の女性に多い.
  3.Human papillomavirus(HPV)が発生原因である.
  4.本邦では増加傾向にある.
  5.タモキシフェンが治療に使用される.

  答え

112.子宮内膜異型増殖症について正しい記述はどれですか.
  1.粘液を有する細胞はみられない.
  2.細胞異型が高度で、多形性に富むことが診断基準に含まれる.
  3.類内膜癌との鑑別は構造異型に基づく.
  4.好中球の細胞質内侵入像はみられない.
  5.乳頭状や樹枝状の集塊は良性を示唆する.

  答え

113.次のうち誤っている組み合わせはどれですか.
  1.Trichomonas ― キャノンボール
  2.Chlamydia trachomatis ― 星雲状封入体
  3.Candida albicans ― クルーセル
  4.Human papillomavirus (HPV) ― 核周明庭
  5.Herpes virus ― スリガラス状核

  答え

114.子宮内膜腺細胞について誤っている記述はどれですか.
  1.増殖期には細胞質が乏しく密な集塊を形成する.
  2.増殖期には核の偽重層化がみられる.
  3.分泌期には細胞質にグリコーゲンを認める.
  4.分泌期には増殖期より細胞境界が明瞭である.
  5.閉経期には立体的な集塊として出現する.

  答え

115.卵巣の成熟奇形腫について誤っている記述はどれですか.
  1.悪性転化はおこらない.
  2.嚢胞内に脂肪や毛髪がみられることが多い.
  3.CA19-9 が高値になることが多い.
  4.茎捻転の原因となりうる.
  5.辺縁系脳炎と関連がある.

  答え

116.カンジダ腟炎の誘因として誤っているものはどれですか.
  1.妊娠
  2.月経
  3.性交
  4.糖尿病
  5.抗菌薬の使用

  答え

117.放射線治療による上皮の変化について誤っているものはどれですか.
  1.細胞質の空胞変性
  2.細胞の大型化
  3.核の空胞化
  4.多核化
  5.N/C 比の上昇

  答え

118.子宮頸部および子宮体部にみられる細胞について関連の深い組み合わせはどれですか.2 つ選んでください.
  1.扁平上皮細胞 ― 断頭分泌
  2.頸管腺細胞 ― 中性粘液
  3.予備細胞 ― 微小腺管過形成
  4.増殖期内膜腺細胞 ― 核分裂
  5.分泌期内膜腺細胞 ― 角化

  答え34

119.卵巣腫瘍に特徴的な所見の組み合わせで正しいものはどれですか.2 つ選んでください.
  1.明細胞癌 ― Psammoma body
  2.セルトリ・ライディッヒ細胞腫 ― Two cell pattern
  3.顆粒膜細胞腫 ― Call-Exner body
  4.未分化胚細胞腫 ― Hobnail cell
  5.卵黄嚢腫瘍 ― Schiller-Duval body

  答え35

120.婦人科腫瘍の治療として正しい記述はどれですか.2 つ選んでください.
  1.腹膜播種を伴う進行した上皮性卵巣癌には手術は適応とならない.
  2.子宮内膜癌に対する妊孕性温存治療としてエストロゲン投与が有効である.
  3.上皮性卵巣癌(臨床病期 IA 期)に対して系統的リンパ節郭清が行われる.
  4.子宮頸部上皮内腺癌に対する標準治療は円錐切除術である.
  5.早期の外陰癌に対する標準治療は手術療法である.

  答え35

コメント